観光地としてはマイナーだけど、行ってみたらとっても良かった「日本の町10選」
記事投稿日:2020/11/08最終更新日:2020/11/08
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たびこふれのシンジーノです。
「どこか国内旅行したいけど、いい所ないかな~」というあなた!
ありますよ!全国的に知名度は少ないですが、私が実際に行ってみてすごく良かった町。
今回は私シンジーノの独断的評価による「ここ知ってますか?まだ訪れていないなら絶対一度は行ってみるべき町」10選をお贈りします。
目次
- 0. 町の評価基準
- 1.【新潟県】"本当の豊かさ"があふれている島 「佐渡」
- 2.【山形県】日本の原風景が今なお残っている豊かな町「鶴岡」
- 3.【群馬県】この絶景はどこ?ニュージーランド?北欧?いえいえ群馬の「野反湖」です
- 4.【群馬県】「えっ? 殺人の滝!」
- 5.【埼玉県】日光街道の宿場町「幸手(さって)」
- 6.【東京都】東京にまだこんなすごい場所があったなんて・・・「西多摩・秋川」
- 7.【富山県】住みやすい県ランキング常連「富山市」
- 8.【兵庫県】「丹波篠山」がこんなに素敵なところだとは知りませんでした
- 9.【鹿児島県】映画「夕陽のあと」プロデュース小楠雄士さんが語る「長島町」の魅力
- 10.【北海道】「北海道ってね・・・冬がいいんですよ」
- 11. 最後に
0. 町の評価基準
そもそも、そこを"いい場所"と感じるかどうかは、その人の価値基準に拠ります。
ある人はすごく素敵だと思っても、他の人にとってはピンとこないこともままあります。
そこでまず最初に私、シンジーノはどういう町を「いい町だぁ」と感じるかをお伝えしておきたいと思います。
- 初めてなのに懐かしく感じる場所、ほっとなごむ町
- 流行を追うのではなく歴史や伝統を大切にしている町
- 食べ物がおいしい町
- 思わず写真を撮りたくなる風景がある町
- 人が優しい町
だいたいおわかりいただけましたか?ひと言でいえば「豊かな町」とか「また訪れたくなる町」といった印象を持った町です。
よろしいでしょうか、それでは参りましょう!
1.【新潟県】"本当の豊かさ"があふれている島 「佐渡」
佐渡のバスガイドさんの言葉です。
『佐渡に来られたお客さまがよく仰るんです。「こんな、近所にスーパーもない、デパートもないところでさぞかしご不便でしょうねえ」と。でも私はこう思うんです。「スーパーやデパートがあるっていうことは逆にそこが不便な場所だからということではありませんか」と。』
深い言葉です。「やられたな」と思いました。
佐渡は島ですが、島ということを忘れてしまうのほど、広い、大きい!田んぼや畑が広がり、標高1,000メートルを超えるほど大きな山もあります。ある面から見たら、佐渡はなにもない所、しかしスーパーやデパートはなくても、VRやAIなどとは無縁な世界であっても、佐渡はとてつもなく"豊かな島"でした。
<島であることを忘れてしまう佐渡の広大な土地>
2.【山形県】日本の原風景が今なお残っている豊かな町「鶴岡」
鶴岡の魅力はひとことで言えば「懐かしさ」です。インパクトのある観光地も少ない、静かな町でとても落ちつける町です。
とはいっても鶴岡は城下町で、歴史、ハイカラな建物、日本の原風景、肥沃な土地、美味しい食べ物(米、漬物、果物、魚)、お酒など揃っています。そういう面ももちろん魅力的なのですが、私が感じたのは「人の好さ」です。鶴岡の人たちは、温厚で柔らかく攻撃的でない、初対面の時は正直社交的とはいえないかもしれませんが、その不器用さがまたいいのです。信用できるのです、心地良いのです。私の好きな時代小説家・藤沢周平さんの小説に庄内弁がよく出てくるんですが、それがとっても耳に優しく温かいんです。(特に「んだのぉ」という庄内弁が好きです。)
>>【山形県】日本の原風景が今なお残っている豊かな町「鶴岡」
<趣のある鶴岡の街並み>
3.【群馬県】この絶景はどこ?ニュージーランド?北欧?いえいえ「野反湖(のぞりこ)」です。
「ここは外国なのか・・・?」初めてこの湖に訪れた時、おもわず息を飲みました。
野反湖の一番の魅力はなんといっても春から秋にかけて咲き誇る花々の美しさでしょう。 レンゲツツジ、ノゾリキスゲ、コマクサ、シラネアオイ、エゾリンドウなど約300種類の植物が四季を通じて彩り、訪れる度に違う表情を見せてくれます。
この湖が大好きでたまらない私の友人が「野反湖にはもう何度も来ているけど、何度訪れても飽きることがないんだよ」という言葉に納得です
友人はこうも言っていました。「有名になりすぎて、あんまり多くの人たちがやって来られたら困るんだけどなあ~(笑)」
>>【群馬県】この絶景はどこ?ニュージーランド?北欧?いえいえ群馬の「野反湖」です
<天空の楽園 野反湖>
4.【群馬県】「えっ? 殺人の滝!」
群馬県の中心街(高崎、渋川など)から野反湖に向かう道の途中に、一瞬目を疑う看板に出会いました。
「えっ!殺人の滝だって???」
見まちがえたのか、と思い、車で引き返して確認したほどです。そしてその滝に向かおうかやめておこうかしばらく考えた後、やっぱり見ておくことにしました。その滝はどんな滝なのか、なぜそんな不吉な名前がついているのか・・・
5.【埼玉県】日光街道の宿場町「幸手(さって)」
江戸時代八代将軍徳川吉宗が江戸から日光東照宮へお墓詣りに向かう途中、幸手宿に立ち寄って昼食を召しあがった600年も続く由緒あるお寺のご住職がこうおっしゃっていました。この言葉に幸手の魅力が溢れていると思います。
『幸手の町は予算が潤沢でない為、旅行者のみなさんに親切な標識とか、観光地として充分に整備を行うというところまで手が回らないんですよ。市民レベルでできることは取り組んでいるんですが、それもなかなか思い通りにはいっていません。でも私はそう思う一方で「幸手はこのままでもいいんじゃないか」とも思ってるんですよ。幸手の街は今から400年前の道がそのままの道幅で残っています。そんな町を歩くと、やっぱり感じてくるものがあります。宿場町でもあり、城下町でもあった幸手という土地は歴史の宝庫なんです。春にはこの町で有名な「権現堂堤の桜並木」をご覧いただいた帰りに、日光街道の辺りをブラブラと歩いてみてください。それだけで歴史を感じられることでしょう。』
6.【東京都】東京にまだこんな素敵な場所があったなんて・・・「西多摩・秋川」
「秋川って知ってます?」
「ん?ア・キ・カ・ワ? あぁ、あの夏場に川辺でキャンプとか、バーベキューとかやるところですよね?聞いたことはありますが・・・」私はそう答えましたが、私と同じように思ったあなたは、秋川の奥深い魅力にまだ気づいていません。
「首都圏からこれほど近い場所に、こんな場所がまだ残っていたなんて・・・」
ひとことでは表せないですが、圧倒的な自然(森、川、山)の中に京都や鎌倉にあるような古刹がたくさんあります。首都圏からこんなに近いところにこんな開発の波に飲み込まれなかった豊かな土地が残っていた、そんな印象です。食べ物のレベルも高く、大人の町であるともいえるでしょう。訪れた外国人が絶賛する土地としても知られています。
>>【東京都】東京にまだこんなすごい場所があったなんて・・・「西多摩・秋川」
<築200年を超える兜家旅館>
7.【富山県】住みやすい県ランキング常連「富山市」の魅力
例年「住みやすい県ランキング」の上位に来る富山県。しかし富山と聞いてもいまひとつピンとこないのではないでしょうか?
富山は「商人の町」というよりは「物づくりの町」です。観光客がたくさん来てお金を落としてほしいという「お金、お金」という嫌らしさは感じませんでした。それよりも「富山を訪れた人にこの土地の良さを知ってほしい」という熱い気持ちを感じました。「富山のことを大好きな富山の人たち」。もしかしたらこの人達が、富山の一番の魅力なのかもしれません。真面目にコツコツ、自己主張やアピールが苦手。そこがまた好印象でした。
・都会暮らしに疲れたら
・心がささくれだって、気持ちに余裕がなくなってきたら
・常に追い立てられるような日々に押しつぶされそうになったなら
・人ごみを歩くのが疲れたら
そんなときには富山がおすすめです。
<松川遊覧船でお堀を巡る。桜の季節は絶景>
8.【兵庫県】丹波篠山がこんなに素敵なところだとは知りませんでした。
今は地方の街がまるでミニ東京のように、作り変えられています。駅からショッピングセンターからお土産から どこも似たようなコピーの街に。外国人が東京や大阪など大都市を旅行した後、もっと日本らしい文化や風景を見たいと地方に目を向けてきているようですが、地方がみなミニ東京やミニ大阪になってしまったら、外国人もがっかりするかもしれません。その土地らしい街であった方が喜ばれることは間違いないでしょう。
丹波篠山はそんな昔の日本の風景が、今もなお残っています。その理由は駅と街の中心地が離れているということが言えると思います。ヨーロッパの街と似ているように感じました。駅付近(新市街)が新しく便利に変わっていくのに対し、旧市街はタイムスリップしたかのように昔の佇まいのまま生き続けています。時代の開発の波に飲み込まれることなく、独自の文化や歴史を守りぬいてきた人々。世間から、田舎だの時代遅れだの色眼鏡で見られることに振り回されず、まっすぐに行き続けてきたからこそ、今や類をみない独自の風景と文化が花開いたのかもしれません。
>>【兵庫県】「丹波篠山」がこんなに素敵なところだとは知りませんでした
<時代がタイムスリップしてしまったような丹波篠山旧市街の町並み>
9.【鹿児島県】映画「夕陽のあと」プロデュース小楠雄士さんインタビューから伝わる「長島町」の魅力
現地の観光情報などではなく、ある人へのインタビューを通じてその町の魅力が炙り出されている記事です。ある人とは、映画「夕陽のあと」の長島町プロデュースをした小楠雄士(おぐすゆうじ)さんです。小楠さんは言います。
『長島町はひとことで言えば"豊か"なところです。食べ物や景観ももちろんそうですが、長島には「この人、生きてるな」と感じるような、豪快で男気のある快活な人が多いんですよ。漁業や農業は災害が起きるとその年の収入がゼロになってしまったりというリスクも大きい仕事です。彼らからは"生きることへの覚悟"を感じるんです。女性もたくましいですね。
日本の地方がほぼ過疎化・高齢化に悩む中、ここ長島町はとても活気に溢れた町です。』
>>【鹿児島県】映画「夕陽のあと」プロデュース小楠雄士さんインタビューから伝わる「長島町」の魅力
10.【北海道】「北海道ってね・・・冬がいいんですよ」
最後は北に戻って北海道です。北海道はいわずとしれた日本の超メジャー観光地ですが、この記事では「北海道の冬の魅力」に触れています。
テレビで北海道に移住した人にインタビューする番組がありました。その人は北海道に憧れて内地から移住されたのですが、インタビュアーがこう質問しました。「北海道に憧れて素敵な生活を送られていますが、春から秋の季節は良いにしても冬の厳しさは実際住んでみて大変なんじゃないんですか?」そうしたらその人はこう答えたんです。
「北海道はね・・・冬がいいんですよ」
私は厳寒の北海道(十勝)に行きました。そこで驚いたのは「北海道の雪は新鮮で生き生きしていた」ということです。東京も冬にはたまに雪が積もりますが、雪はすぐ解けてべちゃべちゃになり、黒く汚れていきます。十勝の雪は片栗粉のように(笑)さらさらで気温も氷点下なので解けず足触りがキュッキュッと気持ちよいのです。外国人が冬に雪に触れることを求めて北海道に訪れる気持ちがわかるような気がしました。
最後に
いかがだったでしょうか。こういった「派手ではないけれど、地に足のついた、魅力に溢れた場所」に出会うと、「豊かさとはいったい何なのだろうか」と考えてしまいます。
また同時に、日本にはまだまだ有名ではないけれど、魅力が詰まった素敵な場所があるんだなとも感じました。
あなたも「豊かさ」を探しに、日本各地に訪れてみませんか。
- この記事を書いた人
シンジーノ - 3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。
記事投稿日:2020/11/08最終更新日:2020/11/08
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