【新潟県】"本当の豊かさ"があふれている島 「佐渡」

佐渡

こんにちは!たびこふれ編集部のシンジーノです。

あなたは「佐渡(佐渡ヶ島)」に行ったことはありますか?

「佐渡」と聞いて何が思い浮かぶでしょうか。
「新潟の上にある島?」「朱鷺(トキ)?」「佐渡金山?」「佐渡という地名は聞いたことはあるけどよく知らない?」
今回、私は初めて佐渡を訪れました。

「佐渡」とはどういう所なのか。
新潟交通のバスガイドの青山さんから聞いた次の言葉の中に「佐渡」がどんな場所なのかが凝縮されていると思いました。

「佐渡に来られたお客さまがよく仰るんです。「こんな、近所にスーパーもない、デパートもないところでさぞかしご不便でしょうねえ」と。でも私はこう思うんです。「スーパーやデパートがあるっていうことは逆にそこが不便な場所だからということではありませんか。」と。」

う~ん 深い。。。

こちらが佐渡名物ガイドの青山さんです。

佐渡名物ガイド 青山さん

初めて佐渡に訪れてみて、この島はとても豊かな場所だと知りました。今回の旅で私は佐渡を大好きになりました。この場で佐渡の魅力をお伝えしていきたいと思います。

目次

佐渡の概略

島の周囲281.7km、面積855.1平方km、東京23区の1.4倍の広さがある大きな島です。標高1,172メートルの金北山(きんぽくさん)をはじめとする大佐渡の山地、南は645メートルの大地山(おおじやま)をはじめとする小佐渡の山地、中央部に国中平野が広がっています。海洋性気候で、夏は高温多湿、冬は新潟県ということから寒い印象を持たれますが、対馬暖流の影響を受けるため、意外に温暖で積雪は本州よりも少ないです。

人口は約56,000人(平成30年3月末)で、豊かな土壌と気候を活かした農業や漁業などが営まれています。農業の中心は米作りを中心に、おけさ柿、ル レクチエ(洋梨)、りんごなどの果樹栽培が盛んです。また古くから幻の牛といわれる佐渡牛などの畜産業にも取り組んでいます。漁業ではカニ、エビ、イカ、ブリ、マグロなど様々な種類の魚介類が水揚げされるほか、牡蠣や、日本海の荒波が育んだアワビ、サザエ、海藻類など、まさに海産物の宝庫です。(さど観光ナビより引用)

佐渡の第一印象

佐渡に降り立ち、バスで島内を走っていて感じたことは「ここってほんとに島なの?」ということです。

想像以上に広い、目の前には見渡す限り田んぼが広がり、背景には山脈が見えます。ここが島だということを忘れてしまうほど広く大きい、それが佐渡でした。暖流と寒流が交りあう所もあり、佐渡の島の中でも気候が変わります。

例えば、島南部でヤシの実が打ち上げられたかと思えば島北部ではアザラシが打ち上げられたこともあるそうなのです。

田んぼ

山は1,000メートル級、佐渡米は魚沼産に次ぐと言われるほど有名です。そして佐渡と言えば・・・「朱鷺(トキ)」ですね。

トキ

一時は絶滅の危機に瀕していた朱鷺もこの地で増え、現在佐渡には野生の朱鷺(トキ)が約370羽確認されているそうで、今では島内で普通に観ることができます。今回2日間で8羽の朱鷺(トキ)に出会いました。

佐渡へのアクセスは佐渡汽船で

佐渡と本州は「佐渡汽船」により3つの航路でつながっています。(1.新潟ー両津、2.寺泊ー赤泊、3.直江津ー小木)

今回は新潟港から両津港まで往路はカーフェリー(所要時間:2時間30分)で、復路はジェットフォイル(所要時間:65分)で渡りました。

カーフェリーはこんな感じでした。

佐渡に渡る前日、新潟港そばの日航ホテルに泊まりました。客室から見えた港の風景がこちらです。正面左手にフェリーが停まっているのが見えます。

港の風景

新潟港はどんな様子でしょうか。まずこちらはターミナルビルの外観。カーフェリーもジェットフォイルも同じターミナルから乗船します(乗り口は違います)。

ターミナルビルの外観

こちらはきっぷ売り場です。

きっぷ売り場

こちらがカーフェリーの乗船入口です。

乗船口

乗船口

カーフェリーの姿が見えてきました。

カーフェリー

さあいよいよ乗船です。フェリー特有の重油の匂いがわずかにします。

乗船

今回乗船したのは「ときわ丸」全長125m、5,380トン、乗客1,500名を収容できる大きなカーフェリーです。特等室、1等室、2等室、キッズルームを完備しています。想像していたよりずっときれいな船で快適な船旅を楽しむことができました。

では船内探検に参りましょう!フロントでは毛布の貸し出しをしていました。

船内

こちらは1等船室椅子席(指定席)椅子はゴージャスでサウナの休憩室みたいな雰囲気です。

1等船室椅子席

1等船室じゅうたん室(指定席)

1等船室じゅうたん室

2等船室椅子席(自由席)

2等船室椅子席

2等船室(自由席)

2等船室

特等船室は中に入れませんでしたので通路のみご覧ください。ホテル並みですね。

特等船室の通路

船内には自由に座れる椅子もたくさんあって2時間30分の船旅を飽きずにあちこちで楽しめます。

船内

ゲームコーナーもあります。このスロットの向いにはUFOキャッチャーもありました。

ゲームコーナー

自動販売機に、なんともローカル色豊かなものが売っていました。

自動販売機

ほのぼのしてますね~。パッケージから優しそうな味が伝わってきます。こちらはコーヒー牛乳です。売り切れボタンがたくさん点いているということは大人気なのか・・・?

自動販売機

2等室にはなんと"禁酒席"の文字が・・・面白いですね。思わず酒盛りしたくなっちゃう気持ちがわかるような気がします。2時間半という時間もちょうどよい時間かも(笑)

禁酒席

デッキはとても広々としていました。

デッキ

船旅と言えば思い浮かぶのがこの雰囲気ですよね~

船からの眺め

私は船に乗ったら船尾から航跡をぼーっと眺めているのが好きなんです。とても心が落ち着くんです。

航跡

では航跡を動画でごらんください。天候は今ひとつでしたが、日本海の濃い藍色がとてもいい感じでした。

そんなこんなしている内に佐渡両津港が見えてきました。

佐渡両津港

両津港に到着しました!

佐渡両津港

復路のジェットフォイルはこんな感じでした。

両津港の施設内の様子です。

両津港の施設

港にはシータウンというショッピングモールビルがあり、佐渡のお土産を買うことができます。(というか、町なかにはお土産を買うようなお店があまりありませんでしたが(笑))

シータウン

こちらは切符売場。

きっぷ売り場

ジェットフォイルの待合室はこちら。カーフェリーより狭めです。

待合室

ジェットフォイルは出航の10分前から搭乗開始です。

乗船開始

乗船

ジェットフォイルの姿が見えてきました。カーフェリーに比べるとずいぶん小さいです。

ジェットフォイル

船名は「がんぎ」じゃなくて「ぎんが」です。ちなみにジェットフォイルはあの飛行機を造っているボーイング社製なんですね。初めて知りました。

ジェットフォイル

ジェットフォイルは「ぎんが」「すいせい」「つばさ」と3種類あり、250名乗り、時速約87kmで佐渡-新潟間を65分でつなぎます。

船内は椅子席のみでデッキはなく外に出ることもできません。その面ではフェリーに比べ旅情は感じられません。ジェットフォイルを利用するメリットは所要時間がフェリーの半分以下というのが最大の魅力でしょう。(正直、往路は2時間半楽しめましたが、復路も2時間半では退屈だったかもしれません。)

乗船

ジェットフォイル船内の様子です。

船内

船内

カーフェリー「ときわ丸」が時速約35kmなのに対し、ジェットフォイルは時速約87km。さすが早いです。動画で速さが伝わると思います。飛ぶように進んでいました。

途中カーフェリーをすいすいと追い越していきました。

>>佐渡汽船サイトはこちら

佐渡のグルメ

佐渡は食の宝庫です。

例えばお米。温暖な気候と清水、ミネラルを含んだ潮風など恵まれた環境の下生まれるお米は、新潟県で魚沼町と並ぶトップブランドです。お米やお水がおいしいとなれば日本酒がおいしくないはずはありませんね。佐渡島内にはなんと5つの酒蔵があります。

そして果物。この時期はおけさ柿が旬でした。他にもみかん、ぶどう、りんご、洋梨、いちじくなど果物が穫れます。では今回佐渡で食べた中で印象に残った食べ物をご紹介しましょう。

大崎そばの会

羽茂(はもち)集落の住民が、地元産そば粉100%のそばを振る舞うイベント「大崎そばの会」。始まりは1978年「地元産のそば粉を使った『本物のそば』が食べたい」と集落の婦人会が始めたそうです。

当初は地元民だけが集まる小さな会でしたが、昔ながらの手作り料理や郷土芸能も楽しむ集落の行事として定着し既に40年続いているそうです。そば以外にも地場の野菜を使った煮しめや、天ぷら、おにぎり、漬物などがずらりと並び、ステージでは住民たちが「相撲甚句(すもうじんく)」などの地元に伝わる芸能を披露してくれます。

ガイドの青山さんが仰っていました「大崎そばの会で提供される料理、これこそ本物の佐渡の郷土料理です。」と。

地元産そば粉100%のそば。しっかりしたコシとのど越し。つゆはあっさりめで何杯でも食べられそうです。(おかわりもできます)

佐渡の蕎麦

煮しめ。味が染みこんでいて美味しかったです。ふるさとを思い出します。

煮しめ

漬物。ぜんまい、フキ、豆味噌など。春のものは塩漬け保存され、冬でも食べられるよう工夫します。生活の知恵ですね。

漬物

ポテトサラダも優しい薄味でした。

ポテトサラダ

じゃがいもの煮っころがし。こちらはやや甘辛のしっかりした味付けです。コシヒカリ新米のおにぎりがすすみます。

じゃがいものにっころがし

野菜の天ぷら。ぼてっとしていて手作り感満載です。

野菜の天ぷら

ピーマンとナスに甘味噌をかけて。ザ・田舎料理!

ピーマンとナスの甘みそ

ポテトチップス。え?いえいえこちらも手づくりです。市販のものより厚めでバキバキと食べ応えのあるポテトチップスでした。

ポテトチップス

食事をしながら地元に伝わる踊りなどの伝統芸能を魅せてくれます。こちらは「相撲甚句」ユーモラスで楽しい踊りで、お酒が入ってくれば一緒に踊り出すお客さんもいるそうです。

相撲甚句

おかあさんに料理について質問したところ、とても親切に教えてくださいました。

おかあさん

お母さん、とってもいい笑顔でしょう?素朴で温かくて少し照れ屋で。。。大崎そばの会はこちらの大崎活性化センターのお座敷で開かれます。

大崎活性化センター

料理を造り、踊りを見せてくださったお母さんたちに見送られて大崎を後にしました。とっても懐かしく温かい気持ちになりました。おかあさんありがとうございました~。

おかあさんの見送り

>>「大崎そばの会」の詳しい情報はこちら

おけさ柿 選果場

佐渡に訪れた10月17日は「おけさ柿」の収穫真っ最中でした。バス車窓からも鈴なりの柿をたくさん見ました。

バスガイドの青山さんが「防御柵もなくて柿が盗まれたりしないの?って思いませんでしたか?大丈夫なんです。なぜならおけさ柿は渋柿ですから。」

その渋柿に焼酎と炭酸ガスをかけることによって渋を抜いていきます。そうすると甘味が出て食べ頃になるそうです。試食したらとっても上品な甘みでいくつでも食べられそうでした。

おけさ柿

この縦長の白いタンクの中に渋抜き用の炭酸ガスが入っているそうです。

おけさ柿 工場

選果場内部では柿の実の大きさによって選別されます。

工場

工場

作業はオートメーションですが、人の目でもチェックされます。

人の目でチェック

柿の実は柔らかすぎず堅すぎず、ちょうどよい熟し具合でした。おけさ柿は種なしでとっても食べやすいです。

柿

柿

佐渡の観光地

千石船と船大工の里「宿根木(しゅくねぎ)」

佐渡の重要伝統的建造物群保存地区である宿根木。中世より廻船業を営む者が住み、一時は佐渡の富の3分の1を集めたと言われるほど栄えました。江戸時代に入り商業の中心が小木港へ移ると船主が船頭となって全国へ乗り出して商いを続けました。村には船大工や造船技術者が住み村が千石船産業の基地として繁栄しました。その時代の集落が今も街並みとして残っています。(佐渡市教育委員会資料より引用)

こちらが「三角家」。ポスターなどでよく使われる宿根木のシンボル的存在です。

三角家

三角家

船大工さんの高い技術が光ります。

町並み

町並み

>>宿根木公式ホームページはこちら

史跡「佐渡金山」

佐渡と言えば「金山」と言われるほど有名な観光地。徳川幕府300年の財政を支えた日本最大の金銀山跡。江戸時代当時の採掘の様子がみられる「宗太夫抗(そうだゆうこう)」と明治から平成元年の操業停止まで佐渡鉱山の大動脈として使用された「道遊抗(どうゆうこう)」の2コースが公開されています。(佐渡観光協会マップより引用)

こちらが金山跡入口です。ここから観光コースが左右に分かれます。右が江戸時代の「宗太夫抗」左が明治以降の「道遊抗」です。

佐渡金山 入口

私は江戸時代の「宗太夫抗」コースを進みました。当時の採掘の様子がリアルな人形によって再現されていてわかりやすかったです。

宗太夫抗

宗太夫抗

「あ~早く外に出てえなあ、なじみの女に会いてえなあ」としみじみした味のあるナレーションが入ります。

宗太夫抗

宗太夫抗

金山で働く人たちは罪人が強制的に働かされていたと誤解された見方もあるそうですが(昔は罪人の流刑地でもあったという歴史からでしょうか)、実際にはプロの採掘職人が全国から集まって働いていたそうです。労働条件は過酷でしたが、その分収入は高く、交代制でちゃんと外にも出ることが出来、職人向けの娯楽もあったそうです。

【佐渡金山 基本情報】

  • 営業時間:4~10月 8:00~17:30、11~3月 8:30~17:00(入館は閉館30分前まで)
  • 入館料:大人900円、小・中学生450円
  • 定休日:年中無休

>>史跡 佐渡金山の詳しい情報はこちら

京町通り

佐渡金銀山と佐渡奉行所跡を結ぶ、当時栄えたメインストリート。「時鐘楼」のある下京町から中京町、上京町へと坂道を上ります。かつて鉱山関係者の住居や多くの商店が軒を並べた通りは、細い路地も随所に見られ、往時の都市計画の名残りを留めています。毎年6月初旬、当時の姿のまま「相川音頭」で踊り流す「宵乃舞」は、京町通りを象徴するイベントです。(さど観光ナビより引用)

初めて訪れるのにどこか懐かしい風景です。

京町通り

京町通り地区は海を見下ろす高台にあり、眺望の良い茶屋も営業しています。ここでティータイム休憩したらとっても癒されそうです。

茶屋

町並み

絵になる街並みが続きます。映画のロケに使われそうですね。

町並み

国定公園 佐渡尖閣湾揚島遊園(海中透視船)

正直あまり期待していなかった(ごめんなさい!)のですが、予想以上に面白かった場所がこちら尖閣湾揚島遊園です。眺望が最高で気持ちよかったです。

尖閣湾の由来は、昭和7年に文部省天然記念物調査委員の理学博士 脇水鉄五郎氏がこの地を天下の絶景と賞され、世界一と呼ばれる北欧ノルウェイのハルダンゲル峡湾の景観に勝るとも劣らず東西両洋に対をなす海岸美として「尖閣湾」と名づけられました。(尖閣湾揚島遊園資料より引用)尖閣湾は第1景から第5景の「5つの峡湾」からなり、海中透視船というグラスボートで遊覧することができます。(所要時間約15分)

園内は国定公園になっており、展望台、水族館があります。昭和28年の松竹映画「君の名は」のロケをこの地で行い、一躍有名になりました。

佐渡尖閣湾揚島遊園

こちらが展望台からの景色です。荒々しい岩壁が入り組んで湾となり正に息を呑む絶景です。この日は天気がよくずっとこの場所に佇んでいたいと思うほど気持ちよかったです。

展望台からの眺め

尖閣湾(第1~5景)を海中透視船という船で遊覧することが出来ます。

海中透視船

入江まで歩いて下りていって船に乗ります。

海中透視船

第二あげしま丸でいざ、出航!

出航

船内にあるガラスの船底から海中を覗くことが出来ます。

海をのぞく

この辺りの海域では黒鯛がたくさん見られます。(この写真では1匹だけ(見えますか?)ですが実際にはたくさんの黒鯛を見ることが出来ました。)

ガラスの船底

船が小さいので結構ダイナミックな航海を楽しめます。船酔いしやすい人はずっと海底を覗いていると危険です(笑)私も昨夜の日本酒が残っていたので少々危なかったです(汗)

船からの眺め

この海中透視船はほんとに面白かったです。ぜひ一度このダイナミックな遊覧を体験してみてください。

>>尖閣湾揚島遊園公式サイトはこちら

佐渡には寺社仏閣が多い。

佐渡内にはお寺がたくさんあります。なぜ多いのかについての理由は定かではないようですが、ひとつには佐渡という土地が豊かであったことがあるそうです。

農作物や海産物などの自然に恵まれ、かつ金銀の鉱物資源が豊富だったことから人々の生活は他の地域に比べて豊かだったようです。寺社は寄付やお布施から成り立っていますのでそこから来る影響はあったと想像できますね。

ちなみに佐渡といえば日蓮上人が流されたことが有名ですので日蓮宗のお寺が多いのかと思いきや、一番多いのは真言宗、次いで曹洞宗、浄土真宗、日蓮宗、浄土宗と続くそうです。

今回は数あるお寺の中で新潟県唯一の五重塔を擁する「妙宣寺(日蓮宗)」を訪れました。

妙宣寺

紅葉はまだ本格的ではありませんでしたが、色づき始めていました。

妙宣寺

威風堂々とした五重塔です。

妙宣寺

正面が本堂です。

本堂

境内は広く開放感があって、また京都のお寺のように人で溢れていることもなく、静かに落ち着いて参拝することができました。お寺のもつ本当の良さが感じられたような気がします。

妙宣寺

妙宣寺

>>妙宣寺の情報はこちら

佐渡と能の関係

佐渡は「能」が盛んな場所と言われています。一時は島内に200以上の能舞台があったそうです。今でも多くの能舞台が残され、年20回あまりの能が行われています。

なぜ佐渡で能が盛んになったのでしょうか?佐渡といえばあの「花伝書」を書いた世阿弥が流された地(1434年)として有名ですが、佐渡が能の島となるきっかけを作ったのは佐渡金山奉行だったそうです。

佐渡には金山があったため、幕府直轄の天領となりました。金山奉行として1604年に佐渡にやってきた大久保長安は能楽師だったため、二人の能楽師を奈良から伴い神社に能を奉納していたことが伝わっています。

それから徐々に庶民に浸透し、能を舞うことが「男子のたしなみ」という意識が根づいていったようです。(佐渡観光協会資料より引用)今回は大膳神社にある能舞台(県有形民俗文化財)を訪れました。佐渡でも屈指の美しい茅葺(かやぶき)の能舞台と言われています。

大膳神社 能舞台

私が訪れた時、ちょうどアメリカ人の観光客グループが見学していました。能は日本で生まれたものですが、能について知っている日本人はそれほど多くないのではないでしょうか(私含めて)今は外国の方の方が能に興味を持つ人が増えてきているそうです。能は極限までそぎ落とされたひとつの動きの中にさまざまな思いが込められ、無表情に見える能面ひとつで喜怒哀楽を表現するという非常に高い芸術性が世界で評価されているそうです。なんだかそういうことを知らない(知ろうともしなかった)自分が少し恥ずかしくなりました。

大膳神社(能舞台)の周りにはこんなに素敵な風景がありました。こんな環境に囲まれて能が演じられる空間。地域に根づき、脈々と伝わってきた佐渡の歴史の深さと濃さを感じました。

大膳神社 周囲の風景

佐渡のホテル

 今回は相川地区にある「ホテル大佐渡」に泊まりました。高台に位置する見晴らしのよい立派なホテルでした。

ホテル大佐渡

ホテル大佐渡

ホテル館内から見た風景です。露天風呂からも雄大な海を望める立地申し分なしの施設です。

ホテル大佐渡

泊まったお部屋がこちらです。

部屋

こちらがホテル大佐渡の夕食御膳です。宿泊プランによってメニューは変わりますが、佐渡の日本酒が進むこと進むこと!

夕食御膳

こちらは朝食です。品数が多く、地元の優しい味を堪能しました。ちなみに朝、ごはん3杯食べました。

朝食

ホテル正面玄関からの風景です。前夜のホテル着は夜だったので周りは見えませんでしたが、朝、潮風を浴びて最高に気持ちよかったです。

正面玄関からの風景

>>ホテル大佐渡公式サイトはこちら

佐渡の魅力まとめ

今回初めて佐渡に上陸しました。

佐渡汽船の船上で旅情をかきたてられ、とても島とは思えない広大さ雄大さに驚き、一時は絶滅の危機に瀕していた朱鷺(トキ)が普通に見られる道端で夢中でシャッターを切り、大崎そばの会では地元産のみの食材に舌鼓を打ち、おかあさん達の温かさにこころがほんわかしました。おけさ柿の上品な甘さに果物本来の美味しさを感じ、北前船で栄えた宿根木集落を歩いては栄えた往時を偲び、江戸幕府の財政を担った金山跡では人力のすごさに驚嘆し、尖閣湾遊覧船では荒々しい岩壁と海の織りなす造形美に見とれ、妙宣寺の境内に佇んでお寺の本当の静けさと空間に心を委ねました。

佐渡は本当に素敵な島でした。スーパーや百貨店はなくても、VRやAIなどとは無縁な世界であっても、佐渡はとてつもなく"豊かな島"でした。

最後にバス車窓からの佐渡の風景を1枚!

車窓からの景色

>>佐渡市公式観光情報サイト「さど観光ナビ」はこちら

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シンジーノ

3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。

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