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【新型コロナウイルス現地報告】メキシコのプラヤデルカルメンから(2020年5月3日現在)
世界中が大混乱に陥っている中、私がしばらく滞在しているメキシコのプラヤ・デル・カルメンでも大きな混乱の渦の中にいます。
日本で感染者が報告され始めた頃、メキシコではまだ感染者はいませんでした。
そんな時期も束の間で、今では全国に感染が広がっています。そんなメキシコからの今の状況をこちらの記事でご報告します。
目次
- メキシコの陽性患者数と死者数は増え続けている
- 民間の人々の対応
- プラヤデルカルメンの状況
- 近隣諸国も一気に鎖国へと踏み切った
- 最後に・メキシコでマスク作ってます!
- 新型コロナウイルスに関するその他の記事
メキシコの陽性患者数と死者数は増え続けている
まず初めに、メキシコ国内の今の状況は、まだまだ先が見えないといったところ。
新規の感染者数も日々増え続けていて、ピークはいつ来るんだろう?このまま増え続けるのか?と疑問と不安は絶えません。
医療現場にはあまり詳しくはありませんが、数字で分かる通りメキシコでは死者の数がかなり多いといった印象です。
十分な医療のシステムが整っていない為なのか、この数字を見ると少し心配になります。数字だけを見ると、ある地域では治った方よりも、亡くなった方の数の方が圧倒的に多かったり。
更に、地域格差がかなり大きなことが分かります。
民間の人々の対応
楽天的なイメージのあるメキシコ人ですが、かなり真剣にこのコロナウィルス問題についてたくさんの人が向き合っている、という印象を持ちました。
マスクがあちこちで売られているし、感染が大きく拡大しつつあるメキシコシティーでは完全に防護服で身を包んだ人々が町中を消毒してまわる映像も流れていました。
マスクをしないと入れない場所も多いし、入り口に消毒薬を染み込ませたトレーがあって、そこで入出店時に足を殺菌する、などと、それぞれのお店で対策を講じています。
巷には、タンクに入ったノーブランドのホームメイド感が満載の消毒液のようなものを売っている人もいたり、さすがに日本とは違うな~とそんなとこを見て感じたりもします。
プラヤデルカルメンの状況
私が現在滞在しているのは、カンクンから南へ1時間ほどの町で、ビーチまで徒歩5分のプラヤデルカルメンにいます。普段は観光客で賑わうこの町の様子も、コロナウィルスで一変しました。
大型スーパーの対応
初期の頃から大型スーパーでは1家族につき1人しか入店できなかったり、入り口では手を消毒するものが設置してあったりします。レジの人は、マスクとシールドをして、手袋もして働いてくれています。
メインストリートが通行禁止に
メインストリートでは各所に警察が立っていて、道を封鎖して人々が同じ場所に集中しないように配慮をしているようです。
観光客でいっぱいだった場所も一変
いつも世界中からの観光客で賑わうレストランやお土産屋さんが並ぶストリートも、今ではひっそりとしています。
一緒に暮らしているアルゼンチン人の男の子も、ここ2か月間仕事がなくなってしまった、と悲しんでいて、沢山の人が突然収入を失いました。
暴動も起きつつあるので治安悪化が心配なところ
日本の様に現金給付などは政府からなく、個人が必死にこの困難に立ち向かわないといけない状況です。
そんな中メキシコ国内では、スーパーマーケットを襲う事件も発生しています。私たちの様な、外国人が金銭目当てで狙われてもおかしくありません。
収入が絶たれる状態が続けば、世界中で治安悪化が広がる可能性もあるので、まだ海外にいる人々も仕事だったり留学を中断せざるを得ないかもしれませんね。
参考:Gang of 70 loot México state supermarket en masse (Mexico News Daily)
州政府が食料を配ってくれている
悪いニュースばかりではありません。
プラヤデルカルメンのある、キンタナロー州では、食料や日用品などの配給が始まりました。びっくりしたのは、かなりの量があったこと。段ボールいっぱいに、
- パスタ
- お米
- 小麦粉
- 長期保存できる鶏肉
- 豆類
- コーヒー
- ココア
- 生理用品
- 赤ちゃんのオムツ
いくつか必要のない人もいるんじゃないか、と思うものも入ってはいましたが、この配給は多くの人の助けになっています。
配給トラックの近くには、住民が玄関前から今か今かと待ち構えている姿も見ました。トラックからは、陽気な音楽が爆音で流されているので、嫌でも気が付きます。
近隣諸国も一気に鎖国へと踏み切った
メキシコは国境を封鎖しない方針をしましたが、パンデミックの起こったアメリカからは、不要不急の国境の行き来はしないようにとの声明が出ました。
別の国とも国境が接しているメキシコ。丁度、4月にはベリーズへ行く予定だった私ですが、グアテマラが早い段階で鎖国してしまい、グアテマラに続くようにベリーズもすぐに鎖国してしまいました。
結果メキシコで立ち往生することになってしまいましたが、帰国するにも万が一自分が感染源になって家族や誰かに迷惑をかける事になってしまったら嫌だと思い、ここに残ることにしました。
あと、メキシコが大好きなので、このコロナウイルス問題が終息してくれたら、また旅を再開し、皆様に現地の情報や綺麗な風景を伝え続けたいと思っています。
最後に・メキシコでマスク作ってます!
今できることをしようと思い、服飾の専門学校に3年間通ったこともあるし、カナダでは縫製の仕事もしていた私は、今度はメキシコでマスクを作り始めました!
宿を営む場所でボランティアを始めましたが、ここには工業用ミシンまであるのです!!というより、ミシンがあってものづくりができるというのは魅力的でここにしばらく滞在することを決めました。
他にも、アクセサリーや卓球台を作ったりと、とてもクリエイティブな場所です。このコロナ騒動が終わって、メキシコに来る機会があればぜひ覗いてみてください。
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Ai Nishino
- メキシコ大好きな旅するフォトブロガー。25歳の時に、青年海外協力隊としてタンザニアで2年間職業訓練校にて活動。そして、バックパッカーに。英語、スワヒリ語を話し、スペイン語を習得中です。ライター、デザイン、翻訳などをして海外ノマド旅中。AiWorld Exploreというサイトを運営。