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【ボリビア】フラミンゴの湖と、ウユニ塩湖で眺めるサンセット
ウユニ滞在2日目は塩湖の南、チリとの国境近くにあるフラミンゴの生息地へと向かいました。ウユニ塩湖の南西部には標高5,000m級の火山が数多く連なり、雄大な景色を楽しむことができます。
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目次
延々と続くアルティプラーノ
一晩お世話になったホテル・パラシオ・デ・サルをチェックアウトし、コルチャニからウユニの町を抜けて、広大なアルティプラーノを一路南へと向かいます。アルティプラーノとは、ペルー南部からボリビア、チリ北部に広がる標高4,000~4,800mの高原地帯のこと。どこまでも続く抜けるような青空の下、アンデスの山々以外何もない平らな大地をひたすら進みます。
アルティプラーノには野生のビクーニャがたくさん!ペルーではアヤクチョ州のパンパ・ガレーラス国立自然保護区や、アレキパからコルカ渓谷へと向かう道中など、比較的限られた場所でしかなかなかお目にかかれない希少なビクーニャを、これでもかというほどたくさん見かけることができました。それだけこの辺りには人家が少なく、天敵もいないのでしょうね。
放牧されたリャマやアルパカたち。日中餌を求めて自由に歩き回ったリャマたちは、日暮れになるとちゃんと自分たちの小屋へと戻っていきます。これといった目印もない大草原で、よくまあ迷子にならないものだと感心します。
おっと、危ない!車の前をビクーニャの群れが横切っていきました。この道はボリビアとチリを結ぶ主要幹線で、通行量は意外と多いのだそう。ビクーニャやリャマとの衝突事故が起きませんように。
そういえば道中で検問があり、警察からパスポートの提示を求められました。この幹線道路はボリビアとチリを結ぶ重要な交易ルートである一方、密輸も多いため頻繁に検問が行われているのだとか。ボリビアからはコカインペーストなどの麻薬が運ばれ、チリからは税関を通していない自動車や電化製品などが持ち込まれるそうです。旅行者が臆することはありませんが、ここを通過する際はパスポートのコピーではなく、オリジナルを携帯しておくほうがよさそうです。
一面に広がる奇岩の世界、オジャグエ火山展望台へ
ウユニの町を出てから約3時間、道路の両側にごつごつとした巨大な岩が連なる場所へとやってきました。はるか前方には、万年雪をかぶった標高5,865mの「Volcan Ollague(オジャグエ火山)」の姿が見えています。
火山岩があちこちに転がる「Mirador del Volcán Ollague(オジャグエ火山展望台)」に到着。その昔、オジャグエ火山から噴出したという赤褐色の噴石が、辺り一面に散らばっています。長い年月の中で風化し、奇岩となった無数の火山岩。飛散距離はそのほとんどが1~数km以内とされる噴石が、10数km離れたこの辺りにまで届いているのですから、まさに天変地異のような凄まじい大爆発があったのでしょうね。
旅の安全を祈願して、サイワ(石積み=ケチュア語でケルンのこと)を作りました。
ボリビアのポトシ県とチリのアントファガスタ地方にまたがるオジャグエは、アンデス西山脈の中でも特にアクティブな活火山。この日はよく見えませんでしたが、2つある噴火口からは硫黄ガスと水蒸気ガスが頻繁に吹き上がっているそうです。
エディオンダ湖でフラミンゴ三昧!
車は国道からはずれ、道なき道をさらに南へと進んでいきます。「Laguna Cañapa(カニャパ湖)」を過ぎ、遠くに「Laguna Chulluncani(チュリンカニ湖)」を望み、国境警備隊が駐屯する軍の検問所を抜けると、本日の目的地「Laguna Hedionda(エディオンダ湖)」に到着です。何千羽というフラミンゴたちがその羽を休める美しい湖です。
フラミンゴの生息地として有名なエディオンダ湖。標高約4,100mに位置し、硫黄の臭いがほのかに漂うことから「hedionda(=スペイン語で"臭い"の意)」と呼ばれていますが、開放的な環境のせいか風向きのためか、臭いはほとんどしませんでした。もっと先にもエディオンダの名を持つ湖が2か所あり、いずれもフラミンゴの生息地だそう。ウユニの町から遠く1日がかりですが、これだけの数のフラミンゴを一度に見れる場所はそうそうありません。ウユニで数日過ごすなら、ぜひ足を運んでいただきたい場所です。
黄色いくちばしが特徴のアンデスフラミンゴ。ここにはアンデスフラミンゴのほか、チリーフラミンゴとコバシフラミンゴという3種類のフラミンゴがいるそうです。
エディオンダ湖の湖畔に建つ「Los Flamencos Eco Hotel(ロス・フラメンコス・エコ・ホテル)」は、エコツーリズムが大好きな欧米人に人気の宿。ここで美しいフラミンゴを眺めつつ、一日のんびり過ごすのも悪くないですね。
ホテルのレストランを借りて昼食タイム。今回もドライバーさんの奥さんの美味しい手料理をいただきました。
湖畔にはこんなドーム型の個室もありました。日中は雄大な景色やフラミンゴを観察、夜は満天の星空を独り占め・・・何て贅沢なシチュエーションでしょう!
ウユニ塩湖でワインと極上の夕陽を堪能
昼食後、またウユニ塩湖へと戻ります。帰路でもまたリャマやアルパカたちをたくさん見ることができました。
日没になんとか間に合いました!
ウユニ塩湖のサンセットツアーには、ボリビアワインとおつまみがセットになっています。
祭りの日や、願い事をする際には、大地の女神パチャママにお酒や食べ物を捧げるのがアンデスのお約束。私たちもここまでの旅の無事と素晴らしいサンセットを見せてくれたパチャママに、感謝のワインを捧げました。
刻一刻と黄昏てゆくウユニ塩湖の空。言葉にならない感動が魂を揺さぶります。
夕陽の残光がウユニの空と湖に反射して、まるでオーロラのように柔らかくエロティックな色合いへと染まっていきます。空には美しい三日月が輝いていました。南半球なので、月の向きが日本と反対なのも面白いですね。
何度シャッターを切っても、まだまだファインダーを覗いていたい・・・そんな贅沢な時間。後ろ髪をひかれつつ車に戻りましたが、車内からも満点の星空を眺めることができ、とても満足です。
フラミンゴの生息地エディオンダ湖と、ウユニでのサンセットツアーはこうして終了。2日目は移動距離が長くちょっと疲れましたが、雄大な景色を心行くまで堪能できてとても良い旅になりました。ウユニでの2日間は、一生忘れられない素晴らしい思い出をプレゼントしてくれました。
ウユニ塩湖のツアーについてはすでに多くの旅人さんが写真や旅行記で紹介していますが、1つとして同じ風景はありません。ぜひあなただけのウユニ塩湖をその目に焼き付けてほしいと思います。
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原田慶子
- ペルー・リマ在住ライター。ペルーの観光情報からエコやグルメの話題などを幅広く執筆。ペルーに関する情報誌等の取材協力。