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おいしい「うに料理」はどこで食べる? 種類の違いやお取り寄せのポイントも紹介
数多い魚介類の中でも、高級感がありつつ人気が非常に高い「うに」。実は「世界で日本人ほど、うにが好きな国民はいない」とまでいわれるほど、日本は世界一のうに消費国なのです。
この記事では、うにの種類や旬、産地などの基本的な知識から、おすすめのうに料理店、さらにお店や通販でうにを買う時のポイントなどを紹介します。うにが大好物だという人はぜひ参考にしてくださいね。
目次
<5. うに丼の作り方~基本のレシピや添えるとおいしいものは?~>
1. おいしい「うに料理」は日本のどこで食べられる?
<出典元:写真AC>
現在、市場に出回っているうにの主な産地は北海道と東北地方です。中でも、北海道ははうにの全収穫量の5割以上とされています。次いで、青森県、岩手県と続きます。
このように、日本の北のほうで主に収穫されるうにですが、実はうに自体は、日本の海岸であれば、ほとんどどこでも収穫できるといわれており、実際、山口県、福岡県、熊本県、鹿児島県などでもある程度の収穫量があります。
旅先で見かけたら、ぜひその土地ならではのうに料理を食べてみたいですね!
2. うにの旬はいつ?
一般的に「うにの旬は、夏」と考えられています。その理由は、うにの産卵期が秋であるため。産卵直前(6月中旬~8月上旬くらい)のうには栄養を蓄えており、美味しくなるといわれています。
しかし実際には、うにの種類や産地によって少しずつ旬の時期は異なり、東北~九州では5月~10月くらいまでの幅があります。
最も収穫量の多い北海道では、道内だけでも地域によって旬の時期が変わるほどで、1月~8月までは、道内のどこかでうにが旬を迎え、ほぼ一年を通してうに漁が行われています。
うにの旬の時期に合わせて旅行してみても楽しいですね。
3. 「うに料理」といえば?
うに料理といえばどんなものを思い浮かべるでしょうか? 色々なうに料理の魅力について紹介します。
うに丼
<出典元:写真AC>
うに料理の王道とも言える「うに丼」。ご飯の上に敷き詰められたうには、ビジュアル的にもたまらない一品ですね。
うに丼はご飯の上にうにが乗ったシンプルな料理で、はっきりと決まった定義はありません。なので、どこのうにを使うか、ご飯にするか酢飯にするか、薬味は何にするか、醤油かタレか、など、好みによってアレンジが自由です。
一般的にうに丼に使われるうにの量は80g~100g程度なので、まとまった量のうにが手に入ったら、自宅で作ってみるのもおすすめです。
お寿司
<出典元:写真AC>
うにのお寿司には、「にぎり」と海苔で巻いた「軍艦巻き」とがあります。生のうにをストレートに堪能するならば「にぎり」がベストともいわれますが、海苔はうにとの相性が抜群。にぎりと軍艦、甲乙つけがたいところです。正解はないので、お好みで選んでくださいね。
ちなみに回転寿司のうにの軍艦巻きに使われるうにの量は8g~10g程度で、10個ほど食べるとうに丼と同じくらいになります。
うに刺し
<出典元:写真AC>
うにの魅力をストレートに味わえる、うに刺し。うには、搬送中に型崩れを防ぐためにミョウバンが添加されることがあるのですが、ミョウバンは少し苦みが残ってしまうこともあります。
うにをそのまま味わううに刺しの場合は無添加の「生うに」や「塩水漬け」のものにこだわって選んでみましょう。うに本来の甘みを存分に味わえるはずです。
うにパスタ
<出典元:写真AC>
味が濃厚でねっとりとしたうには、麺にからまりやすく、パスタの材料としても大人気です。オリーブオイル、ニンニク、白ワイン、生クリームなど、洋風の材料とも好相性で、トマトや醤油など、様々なアレンジも可能です。うにの新しい一面を見ることができるのではないでしょうか。
楕円形に近いリングイネや、さらに平たいフェットチーネなど、少し太めのパスタを使うと特に美味。ぜひ試してみてください。
4. うにはうにでも、色んなうにがある? 種類について
日本近海で獲れるうには140種類以上あるともいわれていますが、食用のうにの種類としては、主に以下にあげる5種類となります。それぞれの特徴や魅力などを紹介します。
エゾバフンウニ
<出典元:写真AC>
「エゾ」という名前がついていますが、実際には北海道から千葉県のほうまで、また、ロシアや中国、朝鮮を含め、幅広い場所で獲れるうにです。緑の殻に覆われ、身がオレンジ色であることが特徴です。このオレンジ色が濃いほど甘くておいしいといわれていますので、ぜひ色の濃いものを探してみてください。
バフンウニ
<出典元:写真AC>
エゾバフンウニに比べるとサイズがやや小さめの「たわし」のような見た目で、身の色はオレンジに近いくらいの濃い黄色が特徴です。東北から九州にかけて広い範囲で収穫されるため、暖かい地方から先に旬を迎えます。
サイズは小さいものの、うまみがギュッと詰まっており、コクがあって食べ応えは抜群のバフンウニ。近年、漁獲量が減少している種類なので、見かけたらぜひ試してみてください。
ムラサキウニ
<出典元:写真AC>
うにといえばこのムラサキウニを思い出す人も多い、ポピュラーな種類。色は紫がかった黒色で、とげが長く、身の色が黄土色に近い黄色であることが特徴。太平洋側では茨城より南、日本海側では秋田より南に生息します。バフンウニに比べるとやや淡泊ですが、コクと甘みはしっかり感じられる上品な味わいです。
キタムラサキウニ
名前の通り、ムラサキウニより北の地域で生息するうにです。太平洋側では相模湾より北、日本海側では山口より北で生息しています。身は薄い黄色で、サイズが大きく、形もしっかりしているため、よく寿司ネタとして使われています。ほんのりと甘く、クセのない食べやすさが人気のうにです。
アカウニ
やや暗めの赤色をしたアカウニは、九州で主に収穫されるうにです。しかし、収穫量が非常に少ないため、「幻のウニ」とも呼ばれるほど稀少な高級品種として知られています。甘みがとても強く、濃厚な味わいは、出会ったらぜひ試してみたいうにです。
5. うに丼の作り方~基本のレシピや添えるとおいしいものは?~
<出典元:写真AC>
美味しいうにが手に入ったら、ぜひ自宅で憧れの「うに丼」を作ってみましょう! 手順はとっても簡単です。
<材料(1人前)>
- うに(生うにや塩漬けのもの) 80g~100g
- 温かいごはん 200g
- 焼きのり
- わさび
- お好みの薬味
(酢飯にしたい場合)
- 酢 大さじ1
- 砂糖 小さじ1~2(お好みで調整してください)
- 塩 少々
<作り方>
- ご飯または酢飯の上に焼きのりを敷きます
- うにをきれいに並べます(水洗いは不要です)
- お好みの薬味やわさびを乗せます
- 醤油やだし醤油をかけて頂きます。塩を振るのもおすすめ!
焼きのりはお好みですが、うにの水分を吸ってくれるので、美味しくいただけます。薬味は、大葉(しそ)やネギ、ごま、ショウガの甘酢漬け(ガリ)など、お好みのものをたっぷりかけて頂きましょう。わさびも本格的にすりおろしたりすると、一層格別の味わいになります。
6. うに料理がおいしいお店
国内のうにの主な産地である北海道や東北では、うに料理の名店が数々あります。その中でとっておきのお店を紹介します。現地へ行かれたら、ぜひ訪ねてみてください。
札幌市中央卸売市場 場外市場
<出典元:写真AC>
札幌市民の台所、札幌市中央卸売市場には、毎朝、道内の各地から新鮮な魚介、野菜、果物が届きます。一般の人でも、場外市場であれば買い物や食事が楽しめます。約60店もの店舗の中には、新鮮なうにを味わえる食堂や寿司屋が充実。午前中から買い物をして、場外市場で昼食を食べて帰るのがおすすめです。
- 住所:北海道札幌市中央区北11条西21丁目1番7号214
- 営業時間:6:00~17:00(飲食店は7:00~。店舗により異なる)
- 定休日:年中無休
- 公式サイト:札幌市中央卸売市場 場外市場
定食 めし屋
札幌市中央卸売市場 場外市場のお店。魚介にはうるさい札幌市民も通いつめるという実力店が、定食めし屋です。ここの人気ナンバーワンは、うに、いくら、キングサーモン、ホタテ、本ズワイガニなどの「北海道の幸」が満載の丼。メニューはどれも、体に優しい国産の素材にこだわったものばかり。丼と合わせて頼みたいラーメンも奥深い味わいで、人気メニューのひとつです。
- 住所:北海道札幌市中央区北11条西22丁目1-26
- 営業時間:7:00~15:00
- 定休日:水曜日
- 関連サイト:定食 めし屋(札幌市中央卸売市場 場外市場)
お食事処 菊水
札幌市中央卸売市場 場外市場のお店。地元の人も通う、アットホームな食堂です。おすすめは、うにいくら丼。鮮度抜群のうにと、いくらの輝き。その完璧なコラボレーションに感激することでしょう。その他焼き魚定食なども人気メニューで、コスパの良さでも評価の高いお店です。
- 住所:北海道札幌市中央区北11条西22丁目1-1
- 営業時間:7:30~14:30(曜日により異なる)
- 定休日:火曜日
- 関連サイト:お食事処 菊水(札幌市中央卸売市場 場外市場)
海鮮処かふか(礼文島)
北海道の北に位置する礼文島は、四方を豊かな漁場に囲まれた、うにの名産地。
3月~9月の間、エゾバフンウニやキタムラサキウニが旬を迎え、現地ではとびきり新鮮で最高級のうにが楽しめるため、このためだけに来る観光客もいるほどなのです。
かふかはそんな礼文島で知られた食堂。香深漁業協同組合の直営店とあって、味もコスパも抜群です。定番のうに丼をはじめ、殻ごと焼いた焼きうに、また、現地の魚介で握ったお寿司など、大満足の昼食となることでしょう。
- 住所:北海道礼文郡礼文町大字香深村字トンナイ
- 営業時間:5月1日~10月15日 11:00~14:00、17:00~21:00、10月16日~4月30日 17:00~21:00
- 定休日:5月1日~10月15日 火曜日、10月16日~4月30日 日曜、祝祭日、年末年始
- 関連サイト:海鮮処かふか(香深漁業協同組合)
ぬいどう食堂(青森県佐井村)
「日本のさいはて」ともいわれる下北半島の突端に位置する佐井村は、奇岩が連なる絶景が見事な仏が浦(国指定天然記念物)があることでも有名です。
そんな佐井村の小さな食事処、ぬいどう食堂は、夏ともなればうに丼を求めて全国から旅行者が訪れる隠れた名店です。うに丼は期間限定で、シーズンは5月~8月。その絶品の味を求めて、この時期は行列ができるほど賑わいます。繊細な味わいと豊かな甘みが特徴の青森県産のうに。ぜひ試してみてください。
- 住所:青森県下北郡佐井村大字長後字福浦川目15-1
- 営業時間:10:30~18:00(9月以降17:00まで)
- 定休日:12月~2月は休業、営業期間中は不定休
- 関連サイト:ぬいどう食堂(食べログ)
レストハウスうしお(岩手県普代村)
岩手県の沿岸、久慈市と宮古市の間に位置する普代村は、海と山に囲まれた自然豊かな小さな村です。国道沿いの高台にあるレストハウスうしおは、そんな普代の透き通る青い海を一望するお店。産地ならではの新鮮なうにやアワビを使った料理が楽しめます。
夏季限定の生うに丼は、全国のうにファンもうなるほどの味の良さ。加えて価格もお手頃なのも嬉しいところ。夏だけの普代村の風物詩を味わいに行ってみませんか。
- 住所:岩手県下閉伊郡普代村第19地割字白井104-13
- 営業時間:11:00~14:30
- 定休日:不定休
- 関連サイト:レストランハウスうしお(普代村)
7. 北海道や東北以外でうに料理を食べるには
<出典元:写真AC>
なかなかうにの本場までは出かけられない! という人のために、手軽に美味しいうに料理を食べられる方法を紹介します。
うに料理が食べられる店を調べる
東京には様々なうに料理を楽しめる「うに専門店」も数多くあります。気になったお店があったら出かけてみてくださいね。
うに小屋
ミョウバンを使わない、「完全無添加・塩水漬けうに」にこだわり、高級寿司店で提供するようなランクのうにを、リーズナブルな価格で提供するお店です。うに刺し、うに丼はもちろん、うにしゃぶ、うにグラタンなど、様々なアレンジ料理が豊富。うにの魅力を再発見すること間違いありません。
- 住所:東京都渋谷区円山町18-2 林ビル 1F
- 営業時間:月曜日~金曜日 18:00~24:00、土日祝 17:00~24:00
- 定休日:なし(月1-2回メンテナンス店休あり)
- 公式サイト:うに小屋
築地虎杖 うに虎
日本全国から美味しいものが集まる築地にある、うに料理専門店のうに虎。ここでは、各地のうにの食べ比べができます。味わいが少しずつ異なる、5種類のうにがたっぷりのったうに丼は必ず食べたい逸品。その他、築地ならではのマグロと合わせた定食など、試してみたいメニューばかりです。
- 住所:東京都中央区築地4-10-5 カネシン水産ビル1F
- 営業時間:7:00〜22:00
- 定休日:なし
- 公式サイト:築地虎杖 うに虎
スーパーや魚屋でうにを買って食べる
前項で紹介したように、買ってきたうにを使って自宅でうに丼などを作ればリーズナブルにたっぷり味わえます!色々な種類のうにが出回っていますので、以下に挙げる点を参考に、美味しいものを選んでくださいね。
- 国産を選ぼう!
日本近海のうには、味が良く新鮮です。海外産のうにもありますが、できれば鮮度の良い国産がおすすめです。
- 冷凍より生うにを選ぼう!
うにをそのまま食べるなら、食感が命です。冷凍したうには、解凍時に食感が損なわれやすいため、生うにや塩水漬けのうにを選ぶようにしましょう。
- ミョウバン不使用を選ぼう!
最近はミョウバンを使っていても味に大きな影響のないものもありますが、できるだけ無添加のもののほうが良いでしょう。
以上のことを意識すると、美味しいうにを選ぶことができます。ぜひ参考にしてください。
通販でうにを買って食べる
通販の場合も基本的な注意点はスーパーや魚屋で買う場合と同じです。加えて、お取り寄せで気をつけたい点は、到着日や賞味期限。新鮮さが命のうには、届いたらすぐ食べられるような日程で、かつ、食べきれる量で注文しましょう。
また、うにはそもそも収穫や加工に大変コストのかかる食材です。極端に安い価格のうには何かしらの理由があり、「安物買いの銭失い」なんてことになってしまう可能性も...。価格の安さばかりを売りにした通販サイトは、よく注意して購入してください。
子どもから大人まで年齢を問わず人気の高いうに。うにの種類や特徴、うに料理について知っていれば、より美味しいものを選んで楽しく食べられるでしょう。特に北海道や東北をはじめとした「うにの本場」へ観光に行かれる際は、ぜひ現地で良いお店を見つけてください。
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