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明石焼きって何? 材料や作り方、兵庫県明石市の有名店まで紹介

記事投稿日:2022/04/22最終更新日:2022/09/21

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明石焼き

兵庫県明石市の郷土料理である「明石焼き」。地元では古くから愛されるソウルフードですが、関西圏以外にお住いの人には、少々なじみが薄いかもしれません。でも、「明石焼きって、たこ焼きに似ているアレ?」というイメージくらいは持っている方も多いでしょう。

明石焼きは、見た目はたこ焼きに似ていますし、たこ焼き器で作ることもできますが、その味わいはたこ焼きとは別物。ふんわり、じゅわっ、とろっという食感と、おだしをつけて食べる優しい味わいは、一度知ると病みつきになる人も。

この記事では、明石焼きの歴史から簡単なレシピ、美味しいお店までまとめて紹介します。

目次

<1. 明石市ってどんなところ?>

<2. 明石焼きってどんな料理なの?>

<3. 明石焼きの具材~小麦粉、卵、たこなど~>

<4. 明石焼きとたこ焼きの違いは?>

<5. たこ焼きは、明石焼きにヒントを得た?>

<6. 明石焼きの作り方~基本のレシピやだしの取り方は?~>

<7. なぜ明石焼きは、だし汁につけて食べるの?>

<8. 本場の明石焼きはどこで食べられる?>

<9. 明石の台所「魚の棚商店街」とは?>

<10. 明石焼きがおいしいお店>

<11. 明石以外で明石焼きを食べるには>

<12. 東京で明石焼きを食べられるお店>

1. 明石市ってどんなところ?

東経135度子午線
<出典元:写真AC

関西圏では大阪や京都、神戸には行ったことがあっても、明石まで足を延ばしたことのある人は少ないかもしれません。明石市は兵庫県の南部に位置し、瀬戸内海に面した風光明媚な都市です。日本の標準時を決める「東経135度子午線」が通る市として、小学校で習った記憶のある人も多いのではないでしょうか。また、源氏物語にゆかりのある土地としても知られています。

明石市の西側は神戸市に隣接し、南側は明石海峡。明石海峡はエサが豊富で魚が育つには抜群な環境の上、潮流が速いため魚の身が引き締まり、その味は格別です。明石海峡では100種類以上もの魚介類を獲ることができますが、中でも漁獲量日本一の明石だこと、明石鯛は全国的にも有名です。明石は実はグルメが充実している街なのです。

2. 明石焼きってどんな料理なの?

明石焼きとは、どんな郷土料理なのでしょうか。その味と歴史についてたどってみましょう。

明石焼きの正式名称は、「玉子焼き」?

全国的には「明石焼き」として知られていますが、実は地元の明石では「玉子焼き」というのが正式名称とされています。略して「たまやき」なんて呼ぶ人も。地元のお店では、明石焼きではなく玉子焼きという看板を掲げているお店も多数あります。とはいえ、現地で「明石焼きのお店はどこですか?」といってももちろん通じますので、ご心配なく!

ちなみに、それではお弁当に入れたりするあの一般的な玉子焼き、あれは明石ではなんと呼ぶのか気になりませんか? それは、だし巻きと呼ぶこともあれば、やっぱりそれも玉子焼きと呼ぶこともあるようです。シチュエーションでどちらの「玉子焼き」のことを指しているのかを判断するということですね。

明石焼きの始まりは、意外にも「アクセサリー」だった!

卵
<出典元:写真AC

明石焼きのルーツを探ると、たどり着くのは意外にも「アクセサリー」。江戸時代から、明石の主要な産品だったのは、明石玉といわれる、赤くて可愛らしい模造のサンゴ玉。この明石玉は、主にかんざしやその他のアクセサリーを作るために、当時は大変な人気の品となっていました。

明石玉の原料は硝石というガラスのような鉱物だったのですが、それを砕いてから固めるために接着剤として使われていたのは、なんと卵の白身、卵白だったのです。しかし明石玉を作る過程で必要なのは卵白のみ。そのため、どうしても大量の卵黄が余ってしまいました。

「卵黄を捨てるのはもったいない」と、何とか活用の方法を考えた結果、思いついたのが明石の特産品であるタコと水で溶いた小麦粉を入れて作った食べ物。これが現在に至る明石焼きの原型です。しかも当初、明石焼きは明石玉を作っていた丸い形の型をそのまま利用して焼かれていたというから、なんとも合理的です。

そして、明石焼きはその後、明治時代には屋台で販売されるようになり、さらに大正時代に入ってからは多くのお店が開店して、一躍メジャーな食べ物となっていきました。ソウルフードの明石焼きは、意外にも「もったいない精神」がその起源に大きく関わっていたんですね。

3. 明石焼きの具材~小麦粉、卵、たこなど~

明石焼きの材料は、卵、小麦粉、じん粉(じんこ)、たこ、だし。これらを混ぜて専用の銅板で丸く焼き上げた料理です。そして、だし汁にくぐらせて、いただきます。

この中で一般的に聞き慣れないのは「じん粉」ではないでしょうか。じん粉(別名:浮き粉)とは、小麦粉に含まれるたんぱく質のグルテンを除去して残ったでんぷんだけを精製したもの。そのため、じん粉は加熱することで半透明でプルプルとした感触となり、固まりません。このじん粉が、明石焼きの命とも言える「ふわふわ、とろっ」とした食感を作り出すのに大変重要な役割を果たしているわけです。

4. 明石焼きとたこ焼きの違いは?

たこ焼き
<出典元:写真AC

明石焼きとたこ焼きは、見た目は似ていますが、たくさんの違いがあります。一覧にしてみると一目瞭然です。

たこ焼き

  • たこ以外の具材も入る
  • じん粉は入れない
  • 鉄板で焼く
  • ソースや青のりのしっかりとした味つけ
  • 舟に盛り付けて提供する

明石焼き

  • 具材はたこのみ
  • じん粉を使う
  • 銅板で焼く
  • 四角い板に載せて提供する
  • だし汁の優しい味わい
  • 玉子の味がはっきりとわかる

「粉もん」の代表として知られるたこ焼きと比較すると、明石焼きの主役はどちらかといえば玉子。地元で「玉子焼き」と呼ばれる所以です。また、明石焼きはたこ焼きと違って、優しくふんわりと仕上げる必要があります。銅は鉄よりも柔らかく、ムラなく火を通すことができるため、丸い形が作れる特別な銅板は明石焼きにとって欠かせない道具なのです。

5. たこ焼きは、明石焼きにヒントを得た?

そもそも明石焼きは、「たこ焼きを真似したの?」などといわれることも多いのですが、これは大きな誤解です。実は、明石焼きのほうが、たこ焼きよりもずっと先輩だとされています。

明石焼きの始まりは江戸時代にまで遡りますが、たこ焼きが誕生したのは昭和に入ってからだとされており、明石焼きのずっと後なのです。

もともと、大阪では「ラジオ焼き」という粉ものが売られていました。ラジオ焼きは、具材にすじ肉やこんにゃく、ねぎ、天かす、紅ショウガなどが入れられ、そこに醤油をかけて食べます。昭和初期になって、「明石ではたこを具材にしているらしい」と聞きつけた人が、試しにラジオ焼きにもたこを入れてみたところ、これが美味しいと大評判に。それからたこ焼きは全国に広まっていったのです。

たこ焼きのヒントは、実は明石焼きから得られていたんですね。

6. 明石焼きの作り方~基本のレシピやだしの取り方は?~

たこ
<出典元:写真AC

ここでは、明石焼きの簡単なレシピを紹介します。美味しいおだしを使うと、より味わい深い明石焼きが楽しめますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

材料(2人分)

  • 小麦粉 60g(入手できれば、半分をじん粉にするとよりフワフワの食感に)
  • 卵 4個
  • たこ 100~150g(明石だこを使うとより本格的!)
  • 昆布だし汁 2カップ
  • つけ汁 適量(だし汁に、薄口しょうゆ、みりん、塩を加えて煮立てます)

作り方

  1. たこはよく洗って、軽く茹でておきます
  2. 小麦粉とじん粉をふるっておき、だし汁で溶きます
  3. 溶いた卵を2に加えます
  4. 熱したたこ焼き器に3を適量ずつ流し、たこを入れていきます
  5. 形を丸く整えながら、焼いていきます
  6. できあがったら、つけ汁につけていただきます

いかがでしょうか。たこ焼き器があれば、工程も少なく、とても簡単に作ることができます。ぜひ試してみてください。

7. なぜ明石焼きは、だし汁につけて食べるの?

明石焼き だし汁
<出典元:写真AC

せっかく香ばしく焼いた明石焼き、なぜわざわざだし汁につけて食べるのか、不思議に感じませんか? 実は、トロトロの明石焼きはそのまま食べると熱すぎるため、「冷ます」ためにだし汁につけるようになったのが始まりだといわれています。そのため、以前は明石焼きのだし汁はほとんどが冷たいものだったようです。

しかし現在では、だし汁も温かいものが提供されるようになっています。だし汁も、各店舗がこだわりをもって提供しています。地元の人は、明石焼きを食べ終わった後、だし汁をクイっと飲み干してしまうこともあるようです。美味しいと思ったら、飲んでしまっても大丈夫。明石焼きを食べるときは、やけどをしないようにゆっくり慌てず食べてくださいね。

8. 本場の明石焼きはどこで食べられる?

明石焼きの本場、兵庫県の明石市内には約70店舗以上もの明石焼きのお店があるといわれています。中でも、明石焼きのお店が集中しているのは、明石駅から徒歩5分程度とアクセス抜群の魚の棚(うおのたな)商店街とその周辺。また、駅周辺のビルなどにも、手軽に入れるお店が見つかります。

明石焼きは、お店ごとに具材やだし、トッピングなどが少しずつ異なるので、食べ比べしてみるのもおすすめです。

9. 明石の台所「魚の棚商店街」とは?

魚の棚商店街
<出典元:写真AC

明石に来たら必ず立ち寄りたいのが、約400年もの歴史を持ち「うおんたな」の愛称で知られる「魚の棚商店街」。明石特産の海産物や練り物、乾物などが所狭しと並び、お店の数は100店舗以上にもなります。

漁場が近い明石では、午前中にあがった魚がすぐ魚の棚商店街の店先に並ぶので、魚介の新鮮さは折り紙付き。明石焼きはもちろんのこと、お寿司や各種たこ料理、お好み焼きから居酒屋、洋風のバルまで、昼夜を問わず明石のグルメを堪能しちゃいましょう。350mにもなるアーケード街のため、天候に関わらず食べ歩きやお土産探しが楽しめるおすすめの場所です。

10. 明石焼きがおいしいお店

「明石焼き」と名の付くくらいですから、ぜひ現地の明石で、本場の味を試してみたいものですね。ここでは、明石市内に約70軒もあるとされる明石焼きのお店の中から、有名な5店舗を紹介します。

本家きむらや

大きなたこの絵のついた趣のある看板が目印、超有名店といっても過言ではない「本家きむらや」は、大正13年創業の老舗です。ここの玉子焼き(明石焼き)は1人前20個。20個も食べられない! と思うかもしれませんが、フワフワで軽い口当たりのきむらやの玉子焼きならば、20個でも足りないくらいと評判です。

休日ともなれば、ずらりと行列ができるほどの人気店。ちなみに、明石だこが入ったおでんも、隠れた人気メニューです。明石に来たならば、ぜひ立ち寄ってみたいお店です。

  • 住所:明石市鍛冶屋町5-23
  • 営業時間:10:00~17:00頃(仕込分が無くなり次第終了)
  • 定休日:公式サイトでご確認ください
  • 公式サイト:本家きむらや

よし川

明石駅からすぐ近くの魚の棚商店街にある明石焼きのお店です。地元のお客さんで賑わうよし川では、一番人気の明石焼きのほか、自家製のすじ焼き、たこめしなど、美味しいものがたくさん。

ここの明石焼きの特徴は、油をなるべく使わず、軽い口当たりに仕上げていること。まるで茶碗蒸しを焼いたかのようなとろける口当たりは、北海道の昆布から丁寧にひいたおだしとの相性も抜群。商店街の活気を楽しみつつ、明石の名物を味わってみてください。

  • 住所:明石市本町1丁目2-16
  • 営業時間:10:00~21:00(売切れ次第終了)
  • 定休日:木曜日(不定休あり)
  • 公式サイト:よし川

たこ磯

魚の棚商店街で行列のできる人気店、たこ磯。新鮮そのものの明石だこを、絶妙な茹で加減でぷりぷりに柔らかく仕上げています。そんな絶品の明石だこをふんだんに入れた明石焼きは、本場の明石でしか味わえない想い出の味となるでしょう。

変わり種として、たこの代わりに焼きアナゴを入れた明石焼きも人気です。ぜひ食べ比べも試してみてくださいね。

  • 住所:明石市本町1丁目1-1
  • 営業時間:平日 11:00~21:00/土日祝 10:30~21:00(L.O.)
  • 定休日:なし
  • 公式サイト:たこ磯

松竹

明石駅近くのショッピングモール内にある松竹は、アクセスが良く観光の合間に立ち寄りやすいお店。とはいえ3代続く老舗、味は本格派です。

松竹の明石焼きは、他のお店に比べると焼き目がしっかりしており、ちょっとカリっとした香ばしい外側と、トロッとした内側とのコントラストが絶品。今ではどこのお店でも見られる三つ葉のトッピングを始めたのがこのお店だといわれています。

  • 住所:大明石町1-6-1パピオスあかし1階
  • 営業時間:11:00~20:30
  • 定休日:水曜日(祝日の場合は翌日)
  • 公式サイト:松竹

今中

たくさんの人で賑わう魚の棚商店街から一本外れた通りにたたずむ「今中」。静かなたたずまいのこのお店は、メニューは明石焼きとドリンクのみ、まさに明石焼きの一本勝負といったところ。

地元民が気軽に立ち寄ったりテイクアウトをしたりと、日常になじんだお店です。だし汁は北海道の高級昆布、羅臼産を使用。そのほか、シンプルな岩塩やゆずこしょう、ソースなど、様々なトッピングで味の変化を楽しむことができます。

  • 住所:明石市本町1丁目-3-4
  • 営業時間:10:00~20:00
  • 定休日:木曜日・第2水曜日
  • 公式サイト:今中

多くの専門店がしのぎを削る明石焼き。ランチに、おやつに、そしてお酒を飲んだあとにと、1日を通していつでも食べられるのが明石焼きの良いところ。夜に食べても、胃に優しいのが嬉しいですね。ぜひ色んなお店のこだわりの味を試してみてください。

11. 明石以外で明石焼きを食べるには

明石焼き
<出典元:写真AC

ここまで読んだら、すぐにでも食べたい明石焼き! しかし本場の明石まではなかなか行けない...という人のために、ご当地以外で明石焼きを食べる方法を紹介します。

お土産品を買って食べる

直接明石まで行くことができなくても、関西圏を通過する空港や駅などで、お土産品として購入してみてはいかがでしょうか。出来立てそのままの商品を持ち帰る場合は、おおむね3時間以内に食べるようにしましょう。

通販で買って食べる

おうちで気軽に食べるなら、お取り寄せが簡単で便利です。出来立てを冷凍パックした明石焼きにはおだしもセットされていますので、解凍するだけですぐに食べられますよ。

前項で紹介した「本家きむらや」や「たこ磯」でも全国からお取り寄せが可能です。

明石焼きの具材を買って自分で作る

明石焼きの具材はとってもシンプル! たこ焼き器があれば、とても手軽に作ることができます。前項で紹介したレシピを参考に、ご自宅でぜひ試してみてください。その際は、「たこ」にはチョットこだわって選ぶことをおすすめします。

12. 東京で明石焼きを食べられるお店

最後に、東京で本場の味が楽しめる明石焼きのお店を紹介します。

たこ家道頓堀くくる

くくるは、実は関西でも人気のチェーン店。東京では複数店舗あり、イートインなどのコーナーで手軽に寄れるので、買い物ついでに本場の味を楽しむ人で賑わっています。おかわり自由のおだしが人気です。

  • 住所:渋谷区渋谷2丁目21-1 ヒカリエ B3階(渋谷ヒカリエShinQs店)
  • 営業時間:11:00~21:00
  • 定休日:なし
  • 公式サイト:たこ家道頓堀くくる

明石ニューワールド

新橋駅の目の前にあるニュー新橋ビルの地下に店舗を構える「明石ニューワールド」。立地が良く、アクセスしやすいのも嬉しいポイント。明石焼きはもちろん、他にも多数の地元グルメを味わうことができます。

  • 住所:港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビル B1F
  • 営業時間:17:00~23:00
  • 定休日:土・日曜日(年末年始休業12月30日~1月3日)

関西圏を中心に長く愛されている明石焼き。シンプルながら、厳選されたこだわりの材料で作られるそのお味は、一度知るとリピーターになること間違いなし。一度は本場で出来立てを味わってみたいものですね。兵庫、明石エリアへの観光の際には、上記を参考に良いお店を見つけてください。

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記事投稿日:2022/04/22最終更新日:2022/09/21

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