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【大分県・穴場観光スポット14選】知られざる大分の魅力ずらし旅。
<トップ画像:くじゅう花公園>
こんにちは!たびこふれ編集部のシンジーノです。
九州の大分県といったら何を思い浮かべますか?
湯布院?別府の地獄めぐり?とり天?かぼす?
確かにそれらも大分の魅力ですが、まだまだそれだけではないんです。今回、大分県の各自治体、観光協会のみなさんのご協力の下、穴場を含めた知られざる大分の魅力を深堀りする「大分の魅力ずらし旅」に出かけてきました。大分県は想像以上に素敵なところでした。これを読んだら、あなたもきっと大分県に行きたくなるでしょう。さあ、それでは参りましょう「大分ずらし旅!」
目次
改めてわかった大分の魅力
今回大分県に訪れて私が感じた大分県の魅力をざっくり言うと、以下の3つです。
- 緑が豊か(土地の多くが山)
- 水が豊かで美味しい(湧き水が多い)
- 食べ物が美味い(地獄蒸し、おおいた牛、とり天、だんご汁、しいたけなど)
週末は福岡県から多くの人たちが緑と自然と癒しを求めて訪れるそうです。訪れて大分に永住したいという人も多いのだとか。
大分の二度泣き
福岡県で働いていた人が大分県に転勤になりました。
その人は田舎に左遷させられたような気持ちになりました。また大分の人たちはどちらかというと人見知りの人が多く、外からの人は最初はなかなか馴染めない傾向があるようで、その居心地の悪さから泣いてしまうこともありました。何年か経ち、その人は再び転勤で大分を離れることになりました。
すっかり大分に馴染み、大分の魅力にはまっていたその人は大分を離れる淋しさにまた泣いてしまいました。これがよく言われる「大分の二度泣き」です。
それでは具体的に大分県の魅力を掘って参りましょう!
自然の豊かさ
まずは大分がどれほど自然豊かなところであるかを感じさせる3か所をご紹介しましょう。
1.【国東半島・両子寺】森林浴の森 日本100選!深い森の中にある山岳仏教信仰の寺
<両子寺の石段と不動明王像>
お寺といえば、緑深い山の中にあるお寺がいかにもお寺らしいというイメージではないでしょうか。大分県は国東(くにさき)半島の真ん中に両子山(ふたごさん)という山があります。その両子山の中腹に約1300年の歴史を持つ寺があります。「森林浴の森 日本100選」に選ばれた深い森の中にあるそのお寺の名は「両子寺(ふたごじ)」。ここに佇めば、深淵な山岳信仰の世界に触れることができるでしょう。1300年にわたり脈々と受け継がれる山岳仏教の世界と空間を体感してください。
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2.【宇佐神宮】日本に約4万社ある八幡さまの総本宮。森の中の清らかなパワースポット
<朱色が鮮やかな宇佐神宮の上院>
神社に足を踏み入れると清らかで神聖な気持ちになりますよね。自分は日本人だなぁと感じる瞬間ではないでしょうか。神社といえばまず「八幡さま」が浮かびませんか。日本全国にある八幡(はちまん)さま。その数なんと4万社以上!!!その八幡さまの総本宮が大分県にある宇佐神宮です。この宇佐八幡宮は神様と仏様が日本で最初に会った場所でもあります。参拝スタイルも他の神社とは違ってユニークです。
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3.【竹田湧水群】家の近くに欲しい!「水の駅おづる」は天然水のパラダイス
<水の駅 おづるの水汲み場>
日本は水が豊かな国で、普段水に困るということはあまりありませんよね。水道の水がそのまま飲める国は世界でも珍しいです。しかし最近は飲み水も買って飲むことが当たり前になりました。水道から天然の湧き水が出たら嬉しいですよね。大分県の竹田市辺りは水が豊富なエリアです。"竹田湧水群"といわれ、あちこちに湧き水が見られます。土地の岩盤の下にサンゴ礁があり、清い水がふんだんに生まれるのだそうです。ここ「水の駅おづる」もそのひとつ。
大分県に旅行される時にはぜひ立ち寄ることをおすすめしたい場所です。
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日本一のおんせん県(別府明礬温泉、ラムネ温泉、炭酸水素塩泉)
大分にはたくさんの温泉が湧き出ていますが、その中でも私イチオシの温泉を3つご紹介します。
4.【別府・明礬(みょうばん温泉】温泉といえばやっぱり硫黄泉でしょ!
<明礬温泉 えびす屋の露天風呂>
「日本一の温泉王国」大分県といえば、思い浮かぶのは別府温泉ではないでしょうか。立ちのぼる湯けむりは"これぞ温泉街!"という風情があります。
ところで、一口に別府温泉と言っても八つの温泉郷があることをご存じですか?「別府八湯」とよばれる浜脇温泉、別府温泉、観海寺温泉、堀田温泉、明礬温泉、鉄輪温泉、柴石温泉、亀川温泉です。この記事では、その中のひとつ明礬(みょうばん)温泉をご紹介します。明礬温泉の特徴は「硫黄泉」です。
温泉といって真っ先に浮かぶのは硫黄の匂い漂う白濁の"あのお湯"ですよね。明礬温泉の御宿「ゑびす屋」に泊まって「湯の里」で湯の花小屋を見学し、岡本屋名物「地獄蒸しプリン」を食べてきました。明礬温泉エリアに住む人々に長寿が多い理由、硫黄泉ならではの生活上でのメリットデメリットなどをご紹介します。
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5.【長湯温泉】世界屈指の炭酸泉。ラムネ温泉の効能とは?
<天然の炭酸泉「ラムネ温泉」>
最近、東京のスーパー銭湯等で「炭酸泉」が人気ですよね。小さな気泡が体にまとわりついてなんだか効いてる気がします。炭酸泉には血管を収縮させ血行をよくする働きがあるのだとか。お湯もぬるめなので、長く入っていられるし、私のよく行くスーパー銭湯の炭酸泉浴槽は人気で、いつも混雑しています。
東京の銭湯などにある炭酸泉のほとんどは人工的に作られた炭酸泉です。日本では天然の炭酸泉はあまり見られないようですが、日本の炭酸泉として有名なのが、大分県にある長湯温泉です。ドイツで温泉療法を行っているのはこの炭酸泉が多いのだとか。それだけ体に良いということですね。今回、その長湯温泉の中の「ラムネ温泉」に入ってきましたのでご紹介します。
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6.【レゾネイトクラブくじゅう】周りに人工物が無い?国立公園の中に建つ夢のような時間を過ごせるホテル
旅でホテルに泊まる時、あなたは何を求めますか?私は脱日常感、ゆったりのんびり、癒し、朝の爽やかな風景などを味わいたいです。今回そんな要素がそろったホテルに泊まりました。九州の屋根といわれるくじゅう連山をバックに建つ「レゾネイトクラブくじゅう」です。国立公園内のため、建築規制があって周りには人工的な建物は見当たりません。自然の中にゆったりと静かに佇んでいるこの素敵なホテルの魅力をお話しましょう。
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知られざる大分の穴場観光地
大分県は見どころいっぱい!それがわかる、知る人ぞ知る観光スポットをご紹介します。
7.【粟嶋社・真玉海岸・恋叶ロード】鳥居の先に海が見える恋人たちの聖地
<恋叶ロード>
<真玉海岸から見る夕陽>
恋人たちに似合う場所といえば、海、夕陽、願い事、占い、ドライブなどのキーワードが浮かびませんか。大分県の豊後高田市。ノスタルジー漂う「昭和の町」から風光明媚な「長崎鼻」までの20kmにも及ぶ海岸沿いの道路を恋叶(こいかな)ロードと呼んでいます。恋人たちに似あうエッセンスがちりばめられたロマンチックなエリアです。ここを訪れると大切な人と素敵な時間を過ごすことができそうですよ。
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8.【原尻の滝】日本の滝百選!田園地帯に突如現れる東洋のナイアガラ
<原尻の滝>
滝といえば山奥深く分け入った所にあり、滝つぼの下から見上げる、または遠くから全景を眺めるということが多いように思います。田園地帯に突如滝が現れるということは珍しいのではないでしょうか。大分県の豊後大野市にある「原尻の滝」はそんな珍しい滝です。東洋のナイアガラと呼ばれ「日本の滝百選」にも選ばれています。滝をあっちこっちの角度から、近くから遠くから、さらには吊り橋の上からも楽しめるユニークでお得な原尻の滝をご紹介しましょう。大分県を旅行する時はぜひ立ち寄ることをおすすめします。
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9.【くじゅう花公園】「ここでのおすすめの過ごし方はただボーッとすることですよ」
<くじゅう連山がバックにそびえるくじゅう花公園>
あまり期待しないで行ってみたら想像以上に素敵だったところってありますよね。ここ「くじゅう花公園」はまさにそんなスポットでした。
「ここでのおすすめの過ごし方はね、ただボーッとすることですよ」
「公園内にグランピング施設があるんですよ、そこに泊まってね、朝もやの中の園内を歩く、至福の時間ですよ。」
くじゅう花公園の塩手園長さんの言葉です。
花の公園というのは全国各地にありますが、ここの公園はちょっと違うようです。「私たちがやっているのは観光施設の運営じゃなく農業なんです。」塩手園長の言葉にくじゅう花公園の姿勢が表れているように感じました。
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10. 高さ日本一の吊り橋!九重"夢"大吊橋で名物ジビエバーガーをほおばる
<歩行専用の橋では高さ日本一を誇る九重夢大吊橋>
今から約60年前「この場所に吊り橋を掛けたらどうかな、紅葉はきれいだし、滝も見えるし、観光名所になるんじゃないか?」酒場でそういった男のことを、まわりの人間は笑った。「またそんな夢みたいなこと言って」と。
2006年に開業したこの吊り橋は総工費20億円かかったが、なんとたった数年でその費用は回収された。もう少しで15周年を迎えるこの吊橋の累計来訪者数は1200万人を突破した。当時の男の"夢みたいな話"は本当の話になったのです。
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11.【日田豆田】散策するだけでどこか懐かしくて楽しい。古き良き時代の日本の雰囲気が漂う町
<豆田の日本丸館の展望室からの風景>
初めてなのにどこか懐かしいと感じる町って惹かれますよね。大分県日田市にある豆田町(まめだまち)は、そんな懐かしさを感じる町です。散策するだけでも楽しくなってきます。江戸時代には幕府直轄の「天領」として栄えた城下町です。いわゆる観光客のために作られた"いかにも観光地"ではなく、町に人々の生の生活が息づいている「生きた町」です。絵になる風景がたくさんありましたので、写真に収めました。一緒にたどってみませんか。
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この土地だけに受け継がれる伝統工芸(七島藺、小鹿田焼き)
日本には、継承者の減少や時代の流れにより絶滅の危機に瀕している伝統工芸があります。そしてそれら匠の技と信念を守り、次の時代に受け継いでいこうと奮闘している人たちも。
12.【七島藺(しちとうい)】国東半島でしか作られない、未来に残すべき伝統工芸
<七島藺工房ななつむぎの作品>
日本の文化である畳表(たたみおもて)の素材はイグサが有名ですが、もうひとつの素材があることをご存知ですか?それが「七島藺(しちとうい)」です。大分県の国東半島(くにさきはんとう)でしか収穫できない希少な植物。その特徴をひとことで言えば「丈夫で強い」。使うほどに艶が出て、青々とした緑色から飴色に変化し、味わいが出ます。しかし、七島藺は育てるのがとても大変。今でもほぼ手作業で、1農家で1日1畳分ほどの畳表しか作れないそうです。一度消えかけたこの七島藺を懸命に守り、次の時代に伝えようとしている人たちに出会いました。
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13.【小鹿田焼(おんたやき)】一子相伝の家族窯で昔ながらの技を守り続ける里
<小鹿田焼 小袋窯>
大分県日田市の小鹿田(おんた)地区で作られている陶芸「小鹿田焼」は、民藝運動で活躍した柳 宗悦(むねよし)が「世界一の民陶」と紹介したことから一躍有名になりました。弟子を取らず一子相伝、家族だけでひっそりと継承してきた小鹿田焼は、機械化が進む陶芸界において、土作りからすべて昔ながらの手作業で作られています。温かみがあり、素朴な器は、品評会のために作る器ではなく、日常の生活で使われる身近なものが多いのが特徴で、人々の生活に根づいたものです。現在わずが9軒の窯元が静かに伝え続ける小鹿田焼の里をたずねました。
>>【小鹿田焼(おんたやき)】一子相伝の家族窯で昔ながらの技を守り続ける里の記事はこちら
大分のグルメ
14.【姫野一郎商店】しいたけが苦手な人も必見!乾しいたけがこれほどおいしい食べ物だったとは・・・
<茶房 ひめ野のしいたけ御膳>
大分でおすすめグルメは?とり天?関あじ、関さば?いえいえ私が大分グルメでイチオシなのは「しいたけ」です。
あなたは「しいたけ」好きですか? 私は正直あまり好きではありません。子供の頃は大の苦手でした。しいたけのあの独特の味と食感が苦手で。。。大分県竹田市にある、しいたけ一筋140年の「姫野一郎商店」に伺って「しいたけ御膳」をいただきました。私が生まれてこれまで食べてきたしいたけの中で一番美味しいしいたけでした。「しいたけってこんなに美味しい食べ物だったの?」と私の印象がガラッと変わりました。しいたけ嫌いの人にこそ読んで欲しいおすすめ情報です。ぜひお読みください。
>>【姫野一郎商店】しいたけが苦手な人も必見!乾しいたけがこれほどおいしい食べ物だったとは・・・の記事はこちら
大分ずらし旅 まとめ
まだあまり知られていない大分県の穴場スポットを巡る「大分ずらし旅」はいかがでしたか。
この中で、敢えて私の個人的おすすめベスト3を挙げるとするなら、
- 別府・明礬温泉
- くじゅう(レゾネイトクラブくじゅう、くじゅう花公園)
- 姫野一郎商店の乾しいたけ
でしょうか。
大分はとても豊かな土地でした。緑、山々の自然、おいしい水、食材、歴史に溢れています。よりどりみどりの温泉、くじゅうエリアの夢のような空間、豆田町の懐かしさ、人見知りで最初はぎこちないけれど、いったん心を開くととても優しく親切な大分の人たち。
「大分県は一度訪れたことあるからもういいや」ではなく、ちょっと違った切り口から見つめてみると、まだまだ魅力が掘り出せそうです。
「大分ずらし旅」あなたも大分県の豊かな魅力に改めて触れてみませんか?
日田から福岡に向かう道から見えた夕陽がこれまた美しかった...
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シンジーノ
- 3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。