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「えっ? 殺人の滝!」

たびこふれ編集部のシンジーノです。
群馬から新潟との県境にある天上の湖「野反湖(のぞりこ)」へ向かう国道405号線上、六合(くに)村付近を走っていて思わず目が釘づけに。
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「ん?」
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「んんん???、殺人の滝だって~!」
吸い寄せられるように右折し、山道の急坂を登ること10分。駐車できるスペースがありました。
そこには・・・
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山里の中にぽつんと祠(ほこら)が佇んでいました。そこから殺人の滝まで900mという案内板が立っていました。
観光地とはほど遠い静かな山里の道を歩いていきます。
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脇に逸れる林道です。いったいどこに続いているんでしょうか。
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だんだん霧も立ち込めてきました。
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なんか襲いかかってきそうな木です。
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ひとりで歩くには気味悪いです。誰にも出会いません。
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ん?なんだあれは。
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「檻? なに?なに?なにを捕まえるの~」
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ひと気のしない小屋があり、滝まであと400mと案内板が立っていました。ここから右に下りていくようです。
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林の中に入っていきます。ちなみに歩いている男性は金田一耕助ではありません。私の会社の元先輩です。
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神社がありました。ほんと横溝正史の小説に出てきそうな雰囲気です。
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もう後もどりできないような・・・そんなムード。
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進入禁止のロープも張ってありました。殺人の滝はここを左に折れて更に下っていきます。
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もうかなり下ってきましたが、更に急激に下っていくようです。
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工事現場で見られるようなアルミ製の階段が続きます。
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崖をすべり落ちるように階段が這っています。これ設置するの大変だったろうなあ。
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では、ここまでお付き合いいただいた皆さん、お待たせしました。かなり引っ張りましたが、いよいよこのただごとではない名をつけられた滝をご覧に入れましょう。心の準備はいいですか?
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「ん?さつうぜん?さつじんじゃなくて?」
実はこの滝は「世立(よだて)八滝」のひとつだそうです。
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殺人の滝は落差約20mでこの世立八滝の中では大きい部類の滝だそうです。特徴はヒョングリ(跳ね上がるとか飛び跳ねるの意)という滝の形態でダイナミックな水流です。平成24年度まで遊歩道や階段もなく、ロープで崖のような山道を降りていくしかなかったそうで、たどり着くのが難しい場所だったそうです。今では歩道や階段も整備されていますが、地図にも書いてあるようにかなり急な登り下りがあり、足元はよくありませんのでトレッキングシューズなどそれなりの装備があった方が良いでしょう。私が行った時は小雨模様ですべりやすく慎重にゆっくり降りていきました。
「殺人の滝」の名の由来は「昔この滝で人が殺されたという言い伝えがある」と簡素に記載がある以外はわかりませんでしたので、後日、中之条町観光協会に電話で問い合わせたところ「諸説ありますが、昔、ある行者が旅の途中にこの村に立ち寄り、村人達が金品目当てに行者を菰にくるんでこの滝に突き落として殺したという民話が残っており、そこから名づけられたようです」と仰っていました。
なぜ"さつじん"ではなく"さつうぜん"と読むのかは不明です。
ちなみに滝への降り口の目印となるのは世立ベース「CANYONS」という小屋ですが、実はここの案内板を見過ごしてしまい、一度通り過ぎてしまいました。放置されていた檻は「CANYONS」より先の場所ですので、ご注意ください。
「殺人の滝」日本でこれほどインパクトのある名前の滝は珍しいのではないでしょうか?
ご興味のある方は一度訪れてみてください。
さらにここから国道405号線を車で20分くらい登ったところに、ここは北欧かニュージーランドかというような天上の別天地「野反湖」がありますので足を延ばしてみてください。
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この絶景はどこ?ニュージーランド?北欧?いえいえ群馬県です。
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シンジーノ
- ローマと北京に駐在歴あり。海外渡航歴は36か国。日本は47都道府県踏破。「お客さんが”笑顔”で買いに来る商品」を扱う仕事がしたいと旅行会社に入って三十余年。今はその経験を基により多くの人に「旅の魅力」を伝えるべく“たびこふれ”にいます。モットーは「その土地の温度が伝わるような血の通った記事を書く。」旅はカタチには残りませんが生涯忘れられぬ宝物を心に残してくれます。たびこふれを通じて、人生を豊かに生きる力を秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきます。




























