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6回目の尾瀬はゴールデンウイーク前半に(群馬・福島)

こんにちは!たびこふれライターの中尾です。
2023年に初めて尾瀬に行き、尾瀬の魅力に惹かれ、その年は尾瀬に5回行きました。そして翌年の2024年は3回尾瀬に行きました。その時のレポートです。
この記事はゴールデンウイーク前半の尾瀬の様子です。この時期の尾瀬がどのような状態なのか、どのように変化するのかをレポートしますので、これからゴールデンウィークに訪問する際の参考になれば幸いです。
【目次】
- 今回の行程
- (2024年4月27日)鳩待峠から山ノ鼻へ
- (2024年4月27日)山ノ鼻から尾瀬ヶ原を縦断して見晴へ
- (2024年4月28日)見晴から沼尻(尾瀬沼)を往復
- (2024年4月28日)見晴から尾瀬ヶ原を縦断して山ノ鼻へ
- (2024年4月28日)山ノ鼻から鳩待峠へ
- ゴールデンウィークに尾瀬へ行く方へのアドバイス
今回の行程
【1日目】2024年4月27日
●行程:尾瀬第1駐車場に車を停め、乗合タクシーを利用して鳩待峠へ移動。鳩待峠(標高1,591m)から山ノ鼻(標高1,400m)経由で見晴(標高1,400m)へ。
●距離:9.3km
●時間:(休憩なしの標準・無冠雪期)2時間50分 (休憩ありの僕がかかった時間)3時間39分
●天候:曇り
●宿泊:桧枝岐小屋(見晴)
【2日目】2024年4月28日
●行程:見晴(標高1,400m)から沼尻・尾瀬沼(標高1,660m)を往復し、見晴(標高1,400m)で昼食休憩後、山ノ鼻(標高1,400m)経由で鳩待峠(1,591m)へ。鳩待峠から乗合タクシーを利用して尾瀬第1駐車場へ。
●距離:19.3km
●時間:(休憩なしの標準・無冠雪期)7時間40分 (休憩ありの僕がかかった時間)8時間14分
●天候:晴れ
(2024年4月27日)鳩待峠から山ノ鼻へ
『尾瀬第1駐車場(普通車1日1,000円)』に車を停めました。
乗合タクシー(大人片道1,300円)に乗って『鳩待峠』にやってきました。『鳩待峠』の乗合バス・乗合タクシーの降車場です。午前中はひっきりなしに車両が到着し、出発していきます。
乗合バス・乗合タクシーを降り、『鳩待峠』まで歩いて3分程度です。
『鳩待峠休憩所(標高1,591m)』です。売店と食堂があります。『尾瀬第1駐車場』までの乗合バス・乗合タクシーの乗車券売場もこちらにあります。建物の後方にトイレがあります。
『鳩待峠』から見た『至仏山(標高2,228m)』です。まだまだべったりと雪に覆われています。
『鳩待峠休憩所』の前には骨組みが...。建て替え工事中の『鳩待山荘』です。
尾瀬への第一歩はこちらから。半年ぶりに帰ってきました!
【12:41発】それでは『尾瀬ヶ原』に向かって下って行きましょう!
最初の出だしはこのように雪に覆われています。滑り止めを装着するか悩みましたが、何も装着せず進んでみました。
すぐに雪がなくなりますが、登山道は雪解け水で渓流化していました。靴は防水が必須です。
再び登山道が雪に覆われています。結構な下り坂なので滑り止めを装着するか悩むところです。心配な方は装着することをオススメします。僕は装着することなく『山ノ鼻』まで下りました。
雪道と雪なし道の繰り返しが続きます。
歩荷(ボッカ)さんとすれ違いました。お疲れ様です!
【13:15】この階段は急なので危険箇所なのですが、除雪が終わっていたので、特に問題ありませんでした。もし除雪が終わっていなければ必ず滑り止めが必要です。正面の川は『川上川』です。
『川上川』沿いはほとんどアップダウンがない雪道になります。ここでは道迷いに注意が必要です。
【13:30】『テンマ沢』です。ミズバショウの群生地ですが、まだまだ雪の中です。
と思いきや雪が解けたところからミズバショウが咲いていました。
ミズバショウは5月中旬から6月中旬にかけてですが、近年、開花が早まっているようです。場所によりますが、ゴールデンウイークでもミズバショウを見ることができます。
【13:34】この『真ん中岩・二手木道(勝手に僕が名付けた)』を過ぎると『山ノ鼻』までもうすぐです。
このような場所には要注意です。木道沿いに進むと踏み抜きの危険性があります。
こんな感じで膝までズボッとはまってしまいます。打撲したり、打ちどころが悪いと骨折します。
【13:44】『山の川上川橋』を渡ると目の前に『山ノ鼻』の山小屋群が見えてきます。
【13:50】『山ノ鼻(標高1,400m)』の山小屋群です。『山ノ鼻』には3軒の山小屋とキャンプ場があります。2024年はすべてゴールデンウイーク前からオープンしていました。『鳩待峠(標高1,591m)』を12:41に出発しましたので、1時間09分かかりました。無冠雪期のコースタイムは1時間なので、少し余分に時間がかかります。
『山ノ鼻』の公衆トイレも開いていました。ただし、ゴールデンウイークは男女兼用(普段は男女別)になっていました。100円以上の寄付金が必要です。
『至仏山荘』は昼食も営業していました。温かいご飯が食べられるのも尾瀬の魅力です。
(2024年4月27日)山ノ鼻から尾瀬ヶ原を縦断して見晴へ
【13:58】この日は『見晴』まで行くのですぐに出発します。『尾瀬ヶ原』の第一歩は雪に覆われていました。特に坂道はありませんので、滑り止めは装着せず、登山靴のまま進みました。
天気は曇っていたものの、空気は澄んでいましたので、『燧ヶ岳(標高2,356m)』が正面に見えていました。
【14:05】木道が雪に覆われていたのは最初の橋となる『原の川上川橋』まででした。この後、『竜宮十字路』まで木道に雪はありませんでした。
この時期の尾瀬ヶ原は雪解け水を満々と貯めていて、水に映る燧ヶ岳が美しいです。
後ろを振り返ると『至仏山』も鏡のような水面に姿を映し素晴らしいです。この時期ならではの尾瀬の楽しみです。
【14:27】逆さ燧ポイントです。この時期はここに来なくてもあちこちで水面に映る『燧ヶ岳』や『至仏山』を見ることができます。
【14:50】山ノ鼻を出発して2本目の『上の大堀川橋』を渡ります。
【15:02】『牛首分岐』を過ぎます。このあたりまで来ると我々以外誰もいません。『牛首分岐』から『東電小屋方面』(左へ進む)へは橋が架かっていないため、通行止めです。
【15:17】『下の大堀川橋』を渡ります。
【15:22】下の大堀川のミズバショウ群生地です。
もう咲き始めているとは驚きです。
【15:28】『竜宮尻』です。
【15:38】『竜宮現象口』です。
【15:48】『竜宮十字路』です。左は『富士見峠』へ至るルート(この時期は上級者向け)、右は『東電小屋方面』(左へ進む)ですが、途中、橋が架かっていないため、通行止めです。
【15:51】『竜宮小屋』です。ここも既に営業を開始していました。ここから再び木道が雪で覆われていました。
公衆トイレも併設されています。
【15:55】『沼尻川』を渡ると福島県です。
『沼尻川』を渡ると『見晴』までずっと雪道です。
雪道を歩く様子を動画でご覧ください。足を取られながら進みましたので、画面も斜めになっています...。
【16:07】『山ノ鼻』から『見晴』までの最後の橋を渡ります。
『見晴』の山小屋群が見えてきました!
【16:20着】『見晴(標高1,400m)』に到着しました。『山ノ鼻(標高1,400m)』を13:58に出発しましたので、2時間22分かかりました。無冠雪期の通常タイムは1時間50分なので雪道に苦戦していたことが分かります。
この日は曇っていたので夕焼けは見えませんでしたが、西の空はオレンジ色に染まっていました。
今回泊まった山小屋は桧枝岐小屋(ひのえまたごや)です。
宿泊した山小屋は『桧枝岐小屋』。この日の夕食です。
夜になると晴れてきました。部屋から見た星空です。
(2024年4月28日)見晴から沼尻(尾瀬沼)を往復
今日は天気が良さそうです!
『桧枝岐小屋』の朝食です。ご飯はお代わり自由です。
今日は『見晴』から『沼尻(尾瀬沼)』を往復し、『見晴』から『山ノ鼻』経由で鳩待峠まで戻ります。この先の福島県側の山小屋はまだ開いていないので登山道もまだ雪道です。チェーンスパイクを装着して出発します。
【7:05発】『見晴(標高1,400m)』を出発します。道なき道を進みます。
この年は雪が少なかった影響で、川を渡る時もしっかり橋が出ていましたので良かったです。
しかし、このような踏み抜きがあるのはとても怖いです。
『白砂峠』に向かって登っています。ところどころ踏み抜きがあるので、注意しながら進みます。
『白砂峠』までの急登に苦戦しています。
【8:41】『白砂峠』を越え、『白砂湿原』に到達しました。このあたりは標高が高いのでまだ雪が残っています。
橋の上ですが、いつ崩れるか分からないので足早に通過します。
『沼尻』までもうすぐ!
【9:08着】『沼尻(標高1,660m)』に到着です。『見晴(標高1,400m)』を7:05に出発しましたので、2時間03分かかりました。無冠雪期の通常タイムは2時間05分。よく頑張りました!
『尾瀬沼』はまだ氷の世界でした。
公衆トイレはまだ開いていませんのでご注意ください。
山小屋でいただいたお湯を使ってコーヒーをいただきます。
【9:40発】30分ほど休憩して『見晴』に戻ります。
【9:51】『白砂湿原』を横断する時の動画をご覧ください。
『白砂峠』を越えたところです。このあたりは急登なので慎重に進みましょう!
日に当たる場所は雪が解けてしまっています。
足跡とピンクリボンを頼りに進みます。
【11:20着】『見晴(標高1,400m)』に戻ってきました。『沼尻(標高1,660m)』を9:40に出発しましたので、帰りは1時間40分かかりました。
(2024年4月28日)見晴から尾瀬ヶ原を縦断して山ノ鼻へ
【12:11発】『見晴』で昼食休憩を取って『鳩待峠』に向け出発します。
【12:38】『竜宮』を通過します。
【12:47】『竜宮十字路』を通過します。
【13:31】『牛首分岐』を通過します。
【14:12】『山ノ鼻(標高1,400m)』に到着しました。『見晴(標高1,400m)』を12:11に出発しましたので、2時間01分かかりました。
(2024年4月28日)山ノ鼻から鳩待峠へ
【14:23発】『山ノ鼻』を出発します。
【14:27】『山の川上川橋』を渡ります。
【14:35】『真ん中岩・二手木道(勝手に僕が名付けた)』を通過します。
【14:38】『テンマ沢』のミズバショウ群生地を通過します。
『鳩待峠』から『山ノ鼻』までの間は休憩用ベンチに注目してください。こんな表示が出ています。
【15:03】『鳩待峠』までの第一の試練...急な階段を登ります。
【15:09】『鳩待峠』までの第二の試練...沢を渡ったところにある登りにくい雪の壁。
【15:16】『鳩待峠』までの第三の試練...最後の急登を登ります。
【15:19着】『鳩待峠(標高1,591m)』に到着しました。『山ノ鼻(標高1,400m)』を14:23に出発しましたので、1時間04分かかりました。
お疲れ様でした!
ゴールデンウイークに尾瀬へ行く方へのアドバイス
尾瀬に関してはこちらの記事で詳しく書きましたのでまずはコチラをご覧ください!
尾瀬のゴールデンウィークの魅力は?
●混雑していない!
●『尾瀬ヶ原』は満面の水を貯め水鏡になる!
●雪とのコントラストが美しい!
ゴールデンウイーク前半に尾瀬へ行く予定の方へ
●尾瀬は雨(雪)の多い地域です。雨具は必ず持参してください。
●靴は防水のハイカットが必要。靴の中に染み込むと凍傷の危険性があります。
●滑り止め(チェーンスパイク、アイゼン、スノーシューなど)が必要。
●トレッキングポールも必要です。先は保護ゴムを着脱できるようにしておきましょう。
●山小屋のオープン状況を必ず確認してください。
●山小屋内はパブリックスペース以外、暖房が入っていませんので、防寒着を持参してください。
●日差しや雪焼け防止のため、帽子、サングラス、日焼け止めを必ず準備してください。
●踏み抜いた時の処置に痛み止め、湿布を持参してください。
●スマートフォンの充電器、カメラの予備バッテリーを忘れずに準備してください。山小屋でのコンセントは共用なので混雑していると充電できないこともあります。
●ゴミ箱はありません。ゴミはすべて持ち帰りです。
●登山計画書を必ず提出しましょう。
●登山保険に必ず加入しましょう。
ゴールデンウィークならではの問題:雪道での踏み抜き
踏み抜きはこういう状態のところで起こります。これはまだ分かりやすいので良い方です。春になると雪解け時に木道と木道の間に空間ができます。ここを歩くとズボッと足がはまってしまいます。最悪、打撲や骨折をしてしまいます。
踏み抜きの跡。この周りに足を置くと周りも崩れてしまいます。
踏み抜いたらこうなります。この時、両足とも踏み抜いてしまい、身動きがとれなくなりました。足だけならまだマシで、胸まで踏み抜くこともありますので、十分注意してください。
※この記事は2024年4月27日から4月28日にかけて登山した時のものです。積雪の状態はその年によって異なりますので、最新情報を事前に確認し、事故・怪我のないよう十分気をつけてください。
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中尾勝
- 旅が大好き!国内海外を問わず飛び回っていますが、海外へは2011年に渡航して以来、出国していません。今は原点に戻り国内を旅しながら日本の良さを体感中。