ミラノの名門ホテル「GRAND HOTEL ET DE MILAN」には、イタリア最古のエレベーターがあります。歴史的に価値がありながら現役で動く、優雅な設備をご紹介。

美しい建物が連なるイタリアの町並み、背の高い建物も多い中、当然エレベーターはかかせません。

今回は、建物と共に生きてきたエレベーターの歴史を紐解いてみましょう。

イタリア最古のエレベーターはミラノにある

クラシカルな内装が素晴らしいホテルです

ミラノの5つ星ホテル「GRAND HOTEL ET DE MILAN(グランドホテルエデミラン)」はまるで博物館。マリアカラスやプッチーニが滞在したホテルとして大変有名ですが、実はイタリア最古のエレベーターが現役で動いているホテルでもあるのです。

一つ一つのインテリアや調度品に歴史を感じることができるので、歴史ファンならずとも、アンティークファンやオペラファン、ただでさえ様々なマニア心を満足させてくれるホテルなのですが、誰でも「へえ?！」と思うであろうものがこのエレベーター。

歴史的に価値のある「イタリアでもっとも古いエレベーター」が現役で稼働しているとホテルのスタッフが説明してくれました。

二基あるうちの左側が古い方のエレベーター

壁や鏡の縁など、細部まで美しいエレベーター！

100年以上も稼働していることに、とても驚きます

艶のある磨き込まれた木の光沢が美しいエレベーターです。油圧式で、メンテナンスを重ねられ、現在も何往復もホテルのゲストたちを部屋とロビーへ送り届けてくれています。

メーカーは「A.STIGLER」で正確な製造年月は不明だそうですが、建物が作られたのが18世紀なので1800年代後半～1900年前半とのこと。

古いエレベーターには様々なタイプがあり、こちらのエレベーターのようにボタンを押すと自動でドアが開くタイプ、自分でドアを開けるタイプなどもあります。

イタリアの元宮殿（パラッツォ）には、今でも当時のエレベーターがそのまま残されているケースが多く、ホテルやオフィスとして現在使用されている場合は乗り心地を体験できることもあるので、チェックしてみたいポイントのうちのひとつです。

エレベーターだけじゃない。階段から見る景色も美しい。

手すり、床、配色......ひとつひとつが見どころに満ちています

エレベーターも美しいですが、階段の構造も素晴らしいので必見です。ヨーロッパの建物の魅力を随所に感じることができます。クラシカルな手すりやカーペットの配色、鏡の枠のデザインにも注目したいですね。

こんな具合にインテリア一つ一つからイタリアらしさを見つけることができるので、ホテルの中にある「お気に入りポイント」を探して回るのも楽しい時間の過ごし方だと思います。

特に、このホテルのエレベーターはファンが多いので、是非とも体験してみてくださいね。

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写真撮影・執筆：Italyii ライター yukako

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