全国のおいしい郷土料理・郷土菓子を食べてみよう!

全国のおいしい郷土料理・郷土菓子を食べてみよう!

全国各地には、その地域でとれた食材が使われていたり、その地域独特の調理法などがとられていたりする郷土料理、郷土菓子というものがたくさんあります。観光で各地域を訪れたときには、そんな郷土料理を食べるのも楽しみの1つになりますよね。

ここでは、特に有名な郷土料理、郷土菓子などをまとめてみました。たびこふれがこれまで紹介した郷土料理も多数ありますので、郷土料理ごとの記事も参考にしてみてください。

あなたが食べてみたい郷土料理、郷土菓子はありますか?

目次

<1. 北海道地方の郷土料理>

<2. 東北地方の郷土料理>

<3. 関東地方の郷土料理>

<4. 近畿地方の郷土料理>

<5. 中国地方の郷土料理>

<6. 四国地方の郷土料理>

<7. 九州地方の郷土料理>

<8. 旅先では郷土料理を見つけて食べてみよう!>

1. 北海道地方の郷土料理

北海道といえば、やはり海鮮が有名。北海道に行けば、海の幸を用いた料理がたくさん楽しめます。例えば、鮭と野菜を鉄板、フライパンで焼いた「鮭のちゃんちゃん焼き」、イカにもちもち米を詰めてだし汁で炊いた「いかめし」などがあります。

そして北海道の郷土菓子としては、木の葉型で、白と黒の2色に分かれている「べこ餅」(「べこ」は牛のこと)。端午の節句などハレの日に食べられることが多いようです。

そして、寒い北海道で体が温まる「石狩鍋」、うにの収穫量が日本一(なんと全収穫量の5割以上)である北海道ならではの料理「うに丼」については、以下で詳しくご紹介しましょう。

石狩鍋

石狩鍋
<出典:写真AC

サケをメインの具材として、味噌で仕立てた鍋料理が石狩鍋。「石狩」は、北海道の道央部にある、石狩平野、石狩川、石狩市などを指しています。この地方で主にサケ漁に従事していた漁師の間で広まったのがこの石狩鍋で、元々はサケのぶつ切りと野菜を煮込んだ、漁師たちのまかない飯だったとされています。

具材としては、北海道でもよく採れるキャベツ、玉ねぎ、じゃがいもなどが使われ、味噌によく合います。他に、大根、きのこ、長ネギなどもよく使われるようです。

入手しづらい具材は使用されていないので、スーパーなどで材料をそろえ、自宅でも作りやすい郷土料理だといえるでしょう。

北海道で石狩鍋がおいしく食べられるお店

  • 金大亭(石狩市新町1)
  • 北の味いしかり亭(石狩市親船町109)
  • 鮨爽醇鳥 ひだか(石狩市花川南9条3丁目92−6 イースヴィレッヂ 1階)

石狩鍋について紹介した当サイトの記事

うに丼

うに丼
<出典元:写真AC

丼の上に持ったご飯の上に、うにを贅沢に乗せた料理がうに丼。半分はうに、半分はいくらが乗ったうにいくら丼も有名です。うにの収穫量が日本一(なんと全収穫量の5割以上)である北海道ならではの料理といえるでしょう。

うにの中にも種類があり、食用としては主にエゾバフンウニ、バフンウニ、ムラサキウニ、キタムラサキウニ、アカウニがあります。おいしく食べるには鮮度が重要ですが、うにの種類や産地によって旬は異なります。北海道では、道内だけでも地域によって旬の時期が変わるほどで、1月~8月までは、道内のどこかでうにが旬を迎え、ほぼ一年を通してうに漁が行われています。

うに料理がおいしいお店

  • 札幌市中央卸売市場 場外市場(札幌市中央区北11条西21丁目1番7号214)
  • 定食 めし屋(札幌市中央区北11条西22丁目1-26)
  • お食事処 菊水(札幌市中央区北11条西22丁目1-1)

うに料理について紹介した当サイトの記事

2. 東北地方の郷土料理

小麦粉を伸ばしてちぎって煮る、岩手県の「ひっつみ」。どんこという魚と味噌を使った、宮城県の「どんこ汁」、細かく刻んだ野菜や山菜がたっぷり入った、青森県の「けの汁」など、具だくさんで温かい汁物の郷土料理が東北地方には多くあります。

里芋をメインの食材として、こんにゃく、ごぼう、きのこ、ねぎ、牛肉などを入れた山形県や宮城県の郷土料理「芋煮」も有名。芋煮をみんなで集まって食べる会のことは「芋煮会」と呼ばれます。

ここでは、枝豆を使う変わった餅の「ずんだ餅」、すりつぶした米をちくわのように巻き付け、炭火で焼き上げ「きりたんぽ」の2つを詳しくご紹介しましょう。

ずんだ餅

ずんだ餅
<出典:写真AC

枝豆を塩ゆでしてすりつぶし、砂糖を加えて混ぜたものをお餅にからめたり、団子にのせたりして食べる料理が「ずんだ餅」です。

ずんだ餅の基本材料は「枝豆、餅、砂糖、塩」。1年中食べられますが、枝豆の旬でもある夏の風物詩ともされています。暑いときに食べると体内の熱を下げる効果も期待できることから、夏バテ予防や健康維持の意味もあったといわれています。

枝豆には、美容・美肌に効果があるとされるイソフラボン、疲労回復に役立つビタミンB1やB2、免疫効果を高めるとされるビタミンC、むくみの解消が期待できるカリウム、さらに食物繊維、葉酸などなど、驚くほど多様な栄養素が含まれているのも嬉しいところです。

ずんだ餅がおいしい仙台のお店

  • 村上屋餅店(宮城県仙台市青葉区北目町2-38)
  • エンドー餅店(宮城県仙台市青葉区宮町4-7-26)
  • ずんだ茶寮(宮城県仙台市青葉区中央1-1-1仙台駅3F)

ずんだ餅について紹介した当サイトの記事

きりたんぽ

味噌きりたんぽ
<出典元:写真AC

きりたんぽは、200年以上の歴史があると言われている秋田の伝統的な郷土料理です。炊き立てのご飯をすりこぎなどですりつぶし、杉の串に先端から「ちくわ」のように巻き付け、炭火で焼き上げたもののことをいいます。語源としては、「たんぽ(=短穂)」を「切る」ことから「きりたんぽ」といわれるようになったという説があります。

きりたんぽは、鍋に入れて楽しんだり、味噌にしょうゆ、砂糖、みりんなどを加えた甘辛いタレを塗り、表面を軽くあぶって味噌たんぽにしたり、油で揚げたりと、色々ないただき方があります。

きりたんぽがおいしい秋田のお店

  • 秋田きりたんぽ屋(秋田県秋田市中通2-7-6 緑屋駅前ビル 1F/秋田駅前本店)
  • とっぴんぱらりのぷ(秋田県秋田市千秋久保田町4-5 秋田駅前ビル 5F)
  • 元祖むらさき(秋田県大館市幸町12-9)
  • 喰処 北洲(秋田県秋田市大町4-1-11)

きりたんぽについて紹介した当サイトの記事

3. 関東地方の郷土料理

関東に住んでいると、郷土料理なんてあったかな?と思ってしまう人もいるかもしれませんが、東京都にも例えば。水で溶いた小麦粉と他の具材を焼いて食べる「もんじゃ焼き」、お米をアサリと一緒に炊き込んだ「深川めし」があります。千葉にも、アジなどの魚のたたきを、味噌や野菜といっしょに食べる「なめろう」があります。

神奈川には、生しらすや釜揚げしらすをご飯の上にのせて食べる「しらす丼」があり、江の島のお店などでよく提供されています。

山梨県の「ほうとう」については詳しくご紹介しましょう。

ほうとう

ほうとう
<出典:写真AC

山地が多く稲作には向いていない山梨県。コメに変わって主食となりうるものとして小麦の栽培がおこなわれるようになりました。そんな小麦粉を練って幅広に切り、かぼちゃ、しめじやしいたけなどのきのこ類、豚肉や鶏肉などの肉類と一緒に煮込んだ料理が「ほうとう」です。

手軽に栄養価が高くバランスの良い食事ができ、子どもからお年寄りまで受け入れられるオールマイティーなメニューとして知られています。

ほうとうがおいしい山梨のお店

  • 甲州ほうとう 小作(こさく)(山梨県甲府市丸の内1-7-2/甲府駅前店)
  • ほうとう不動(山梨県南都留郡富士河口湖町河口707/河口湖北本店)
  • 郷土料理 和十郎(山梨県南都留郡山中湖村山中232-7)
  • 天下茶屋(南都留郡富士河口湖町河口2739)
  • 海鮮ほうとう専門店 ほうとう研究所(南都留郡富士河口湖町河口2746-1)

ほうとうについて紹介した当サイトの記事

4. 近畿地方の郷土料理

近畿地方の食といえばまず、食い倒れの街ともいわれる大阪のイメージが強いかもしれません。大阪府の郷土料理としては、「お好み焼き」や「たこ焼き」などの粉もんが有名です。一方、京都府にはおいしい漬物がたくさんあります。特に、かぶを薄く切って漬け込んだ「千枚漬け」、なすやきゅうりを赤しそと一緒に漬け込んだ「しば漬け」、かぶの一種であるすぐき菜を塩で漬け込んだ「すぐき漬け」は、京都三大漬物とも呼ばれています。

ここでは特に、たこ焼きと似ているけれど、だし汁にくぐらせて食べるという大きな違いがある、兵庫の郷土料理「明石焼き」を紹介します。

明石焼き

明石焼き だし汁
<出典元:写真AC

兵庫県明石市の郷土料理である「明石焼き」は、「玉子焼き」が正式名称。材料は、卵、小麦粉、じん粉(じんこ)、たこ、だし。これらを混ぜて専用の銅板で丸く焼き上げた料理です。そして、だし汁にくぐらせて、いただきます。

明石焼きのルーツは、なんとアクセサリー。明石の主要な産品だった明石玉(赤くて可愛らしい模造のサンゴ玉)。の原料が硝石というガラスのような鉱物だったのですが、それを砕いてから固めるために接着剤として使われていたのが、卵白だったのです。しかし明石玉を作る過程で必要なのは卵白のみだったので、大量の卵黄が余ってしまいました。その卵黄の活用法として生まれてきたのが明石焼きというわけです。

明石焼きがおいしいお店

  • 本家きむらや(兵庫県明石市鍛冶屋町5-23)
  • よし川(兵庫県明石市本町1丁目2-16)
  • たこ磯(兵庫県明石市本町1丁目1-1)
  • 松竹(兵庫県大明石町1-6-1パピオスあかし1階)
  • 今中(兵庫県明石市本町1丁目-3-4)

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5. 中国地方の郷土料理

島根県や鳥取県といえばカニ。鳥取にはそんなカニを使った「カニ汁」という郷土料理があります。親ガニ(ズワイガニのメス)と大根を煮て、味噌をといて入れた料理です。

同じく日本海の魚介を使った料理としては、鉄鍋で醤油ベースの割り下を使うものの、具材には魚を使うという「へか焼き(へか、へか鍋とも)」があります。こちらは島根県の郷土料理です。

三方が海に開けた山口県にも海鮮料理が多く、高級魚のふぐが楽しめる地域でもあります。「ふぐ刺し」や「ふぐの唐揚げ」などが下関のお店ではよく提供されています。

6. 四国地方の郷土料理

徳島県の祖谷(いや)地方はそばの名産地で、そこで収穫されたそば粉を使って作られたのが「祖谷そば」。つなぎを使っておらず切れやすく、通常より太めの麺なのが特徴です。

愛媛県では「鯛めし」が有名です。同じ愛媛の中でも、焼いた鯛をご飯と一緒に炊いた「松山鯛めし」と、タレに漬け込んだ鯛の刺身をご飯にのせて味わう「宇和島鯛めし」の2種類あるのが面白いところ。

高知県では「かつお」が県魚とされ、表面を炙った「かつおのたたき」が有名です。また、魚でなく山菜などを酢飯にのせる「田舎寿司」とという変わった郷土料理もあります。しいたけ、たけのこ、みょうがなどで食べる寿司は味も食感も新鮮です。

香川県は、うどんの材料の生産に適した気候・風土であったことから、うどんの生産や消費が活発です。そんなうどんの中でも、おもに秋から冬にかけて食べられる、心も身体も温まるうどん料理「しっぽくうどん」について詳しくご紹介しましょう。

しっぽくうどん

しっぽくうどん
<出典:写真AC

「しっぽくうどん」の具材は、寒い時期に食べられることもあって、大根、にんじん、里芋、ごぼうなどの根菜類に、油揚げやねぎを加えるのが一般的です。とはいえ「○○を入れなければならない」という決まりはありません。

京都にも「しっぽくうどん」がありますが、そちらは、しいたけやゆば、かまぼこ、板麩、三つ葉などを使い、見た目も味も上品に仕上げているのが特徴。機会があれば食べ比べてみましょう。

「しっぽくうどん」がおいしい香川県のお店

  • 上野製麺所(香川県高松市円座町2289-3)
  • 手打ちうどん 上田(香川県高松市太田上町763-3)
  • 手打ちうどん ひさ枝(香川県高松市郷東町796-53)

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7. 九州地方の郷土料理

九州での食といえば、まず福岡が思い浮かぶかもしれません。福岡県には、モツをニラやキャベツと一緒に煮込む「もつ鍋」、スケトウダラの卵巣を塩漬けし、唐辛子のなどの入った調味液に漬け込んだ「明太子」、煮込んだドジョウを卵とじにした「柳川鍋(やながわなべ)」など多くの有名な郷土料理があります。

長崎県にも「ちゃんぽん」や「皿うどん」など、今や全国的に食される郷土料理があります。

郷土菓子としては、かき氷に練乳をかけて果物をたっぷりのせた、鹿児島県の「白熊」が有名でしょう。全国のコンビニにあるアイスコーナーでも売られ、知名度はかなりのものになっています。

そんな九州地方の郷土料理をいくつか詳しくご紹介します。

いきなり団子

いきなり団子
<出典:写真AC

熊本県のソウルフードの1つでもある「いきなり団子」は、昔から熊本県の一般家庭で作られてきた、伝統ある郷土菓子。メインの材料は、厚めの輪切りにしたさつまいも。それにあんこを重ねて、小麦粉などで練った皮でくるみ、蒸し上げています。

語源については諸説ありますが、「突然の」来客があっても、「簡単、すぐに(=熊本地方で「いきなり」がそのような意味を持つ)」作ってお出しできるお菓子だったからという説が有名です。

いきなり団子がおいしい熊本のお店

  • 長寿庵(熊本県熊本市西区春日7-19-15)
  • 華まる堂(熊本県熊本市中央区桜町3-3)
  • はやしのいきなり団子(熊本県熊本市中央区水前寺公園7-2)

いきなり団子について紹介した当サイトの記事

冷や汁

冷や汁
<出典:写真AC

800年以上も前、鎌倉時代から食されているといわれる「冷や汁」。宮崎県の郷土料理で、汁かけご飯の一種です。味噌がベースで、そこにアジやきゅうり、ミョウガなどをたっぷり投入した汁が用いられます。宮崎県は、冷や汁の具材である野菜や魚が豊富に採れる自然豊かな県でもあり、さらに、その気候は高温多湿。ひんやり、サッパリと食べやすく、手軽に栄養を取れる冷や汁はうってつけの料理なのです。

冷や汁がおいしい宮崎県のお店

  • ふるさと料理 杉の子(宮崎県宮崎市橘通西2丁目1-4)
  • おもてなし 夢かぐら(宮崎県宮崎市赤江 宮崎空港内 レストラン街)
  • 南風茶屋(宮崎県宮崎市内海3510-1)
  • ふじ木(宮崎県宮崎市千草町1番2号 ABC90ビル2階)

冷や汁について紹介した当サイトの記事

沖縄そば

沖縄そば
<出典:写真AC

沖縄では実に1日19~20万食も消費されているという郷土料理「沖縄そば」。麺は100%の小麦粉とかん水などで作られ、パッと見はうどんのようにも見えます。名前に「そば」が付いていますが、沖縄そばにはそば粉は使われていません。スープは豚骨とカツオの合わせだしを主体とし、豚の三枚肉などがのっているのが基本です。

お肉にソーキ(=骨付きのあばら肉)を使ったものは「ソーキそば」と呼ばれます。

沖縄そばがおいしい沖縄のお店

  • 金月(きんちち)そば(沖縄県中頭郡読谷村喜名201 など)
  • 首里そば(沖縄県那覇市首里赤田町1-7)
  • すーまぬめぇ(那覇市国場40-1)
  • なかむらそば(沖縄県国頭郡恩納村瀬良垣1669-1)

沖縄そばについて紹介した当サイトの記事

8. 旅先では郷土料理を見つけて食べてみよう!

チェーン店なども増え、全国どこででもおいしい料理が食べられるようになっている現代ですが、旅行に行ったらその土地特有の料理を食べてみたいもの。郷土料理が生まれた背景にも目を向けてみると、その土地に関する新たな発見もあるかもしれません。

旅先にはどんな郷土料理、郷土菓子があるのか確かめて、ぜひ現地で本場の味を確かめてみましょう。

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