【ボリビア】世界最長の都市型ロープウェイ「ミ・テレフェリコ」で空中散歩!

都市型ロープウェイ「ミ・テレフェリコ」

ボリビアの首都ラ・パス中心部と、その周辺に広がるエル・アルト市を結ぶ「Mi Teleférico(ミ・テレフェリコ)」。同名のボリビア国営企業が運営する都市型ロープウェイで、日常的な市民の足以外にも、ラ・パスを訪れる観光客にとっての新しいアクティビティとして人気を集めています。

2014年の開業で現在は計10路線、合わせて30.2kmの距離を運行。世界最長の都市ロープウェイの乗り方と、ゴンドラから眺めるラ・パスの風景をご紹介しましょう。

目次

ミ・テレフェリコの歴史を簡単にご紹介

ミ・テレフェリコ

ミ・テレフェリコはすり鉢状のラ・パス市とエル・アルト市を結ぶ都市型ケーブル輸送システム。2014年5月に最初の3路線が完成、10路線目となる最新のシルバーラインは2019年3月に開通しました。

ラ・パスとエル・アルトで構成されるラ・パス都市圏には、増え続ける旅客需要をカバーできる既存の公共交通機関がなく、両市の間を走る無数のバスが引き起こす慢性的な渋滞や、排気ガスによる環境汚染、騒音など多くの問題を抱えていました。

ミ・テレフェリコの開通で、標高3,600mのラ・パス市から4,000m超のエル・アルト市まで安価で効率的に移動できるようになり、今では1日58万人以上もの市民が利用しています。

ミ・テレフェリコの乗り方

map

公式サイトに掲載されているミ・テレフェリコの全路線図。見やすいようカラフルに色分けされているので、初めてでもとても分かりやすくなっています。紙に印刷した路線図を置いている駅もありましたが、品切れの場合が多いので、必要な方は携帯用にダウンロードしておく方がいいでしょう。

ミ・テレフェリコ

こちらはレッドラインのEstación Cementerio(セメンテリオ駅)、またはAjayuni(アハユニ駅)の改札の様子。先住民アイマラ族が多く暮らす国だけあって、どの駅名もスペイン語とアイマラ語で並記されています。ただ路線図上の駅名表記はスペイン語なのに、改札や乗り場などの標示はアイマラ語のフォントのほうが大きいため、最初はちょっと混乱してしまうかもしれません。

窓口で発券してもらったQRコード付きの乗車券を改札口でかざすと、改札ゲートの3本アームが回転して中に入れる仕組みになっています。乗り換えが必要な場合も発券される乗車券は1枚だけなので、最後までなくさないようにしましょう。

どこで乗り換え、どのラインに乗り換えるかは事前に把握しておくべきですが、私が利用した時は、「〇〇で乗り換えてください」と駅員さんがアドバイスしてくれました。ミ・テレフェリコの駅員さんは外国人旅行者にもとても親切なので、分からないことがあったら気軽に声をかけてみてください。

ほかにも事前にチャージして利用するICカードや、スマートフォンにダウンロードする"Yala" というバーチャルカードもあるので、滞在期間や利用頻度に応じてお好きな方法を選んでくださいね。

標高4,000mからの絶景を楽しむ空の旅へ

ミ・テレフェリコ

まずはラ・パス中心部とエル・アルトを結ぶレッドラインに乗ってみましょう。Estación Central(セントラル駅)からEstación 16 de Julio(7月16日駅)までたった3駅しかありませんが、ゴンドラから眺める景色は雄大で、全10路線の中でも外国人観光客には特に人気。標高6,439mの名峰イリマニ山を眺めながらのショートトリップは最高ですね。またこの路線1本に乗るだけでも、ラ・パスの特異な地形がよく分かります。

ミ・テレフェリコ

エル・アルトにある7月16日駅に到着。"4095msnm"と標高が表示されています。

Feria 16 de Julio(7月16日市)

この日はちょうどエル・アルト名物「Feria 16 de Julio(7月16日市)」の日だったので、少しだけ見学して回りました。日用品や古着などの衣類を始め、家具、骨董品、木材や鉄材、建築素材、車の部品、雑貨、食料品、ペットなど、ありとあらゆる商品を扱うテントが何キロにも亘って並ぶ7月16日市は、ラテンアメリカで最も大きな市(いち)といわれています。

靴

片方だけしかない靴の山・・・どこから仕入れてくるのでしょう、そして誰が買うのでしょうか?

7月16日駅

7月16日駅からシルバーラインに乗り換え。眼下には7月16日市の露店が延々と続いています。

崖

こんな切り立った崖も、ミ・テレフェリコならあっという間に通過。このロープウェイが開通する前は、ちょっとした移動でも本当に大変だったでしょうね。

Estación Obelisco(オベリスコ駅)

パープルラインに再度乗り換えて、Estación Obelisco(オベリスコ駅)へ。この日は夕方から用があったので、空の旅はここで終了。たった4駅しか利用しませんでしたが、どの路線も景色が素晴らしく、駅員さんも気を利かせてゴンドラを貸し切り状態にしてくれたので、リラックスしながら乗ることができました。

空中散歩2日目

翌日も懲りずにまた空中散歩へ。この日はイエローライン、グリーンライン、ブルーラインを利用してラ・パスの南東部を回ってみました。

イエローライン

イエローラインからの景色もイチオシです。

軍施設の様子

民家や墓地の上空を容赦なく横断していくミ・テレフェリコ。軍の施設も悠々と通り過ぎます。防衛上、軍施設の様子を一般市民が覗くのはあまりよくないと思うのですが・・・おおらかでいいですね。

グリーンライン

ラ・パス市の東南部に延びるグリーンライン。この辺りは標高が少し低いのでしょう、旧市街では滅多にお目にかかることのできない街路樹や緑地が多くなってきました。

グリーンラインからの景色

緑に包まれた豪邸がたくさん!この辺りは高級住宅街なんですね。

サッカー

サッカーに興じる市民たち。ラ・パス市内のサッカー場の多さには驚かされます。

ブルーライン

グリーンラインの最終駅に到着後、同じ路線で再び街の中心部へ戻り、今度はブルーラインに乗り換えました。ブルーラインのEstación del Poeta(デル・ポエタ駅)は、ホワイトラインにも接続しています。ブルーラインとホワイトラインのゴンドラが悠然と行き来するさまに、思いのほか都市化が進んでいるラ・パスの一面を見た気がします。

乗客

ミ・テレフェリコの職員が外国人の私に気を利かせてくれたのか、ほとんどの場合ゴンドラは貸し切り状態でしたが、それでも時々地元の人たちとご一緒する機会がありました。

たとえば、エル・アルトとラ・パス市内を結ぶパープルラインでは、アイマラの女性としばしのランデブー。最新技術で運行される都市型ロープウェイに乗り、スマホを操作しながらアンデスの街を悠々と移動する民族衣装の女性を見て、ラ・パスという街の魅力を改めて感じました。

オブジェ

安全・清潔なミ・テレフェリコで楽しむラ・パス空中散歩の旅。これはおすすめです!

Mi Teleférico/ミ・テレフェリコ

  • 営業時間:月~土 6:00~22:00、日祝 7:00~21:00
  • 一般料金:初乗り Bs.3、乗り継ぎ Bs.2
  • 学生・優先者向け料金:初乗り Bs. 1.5、乗り継ぎ Bs.1
  • 公式サイト:ミ・テレフェリコ

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原田慶子

ペルー・リマ在住ライター。ペルーの観光情報からエコやグルメの話題などを幅広く執筆。ペルーに関する情報誌等の取材協力。

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