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【新型コロナウイルス】ドイツ・ベルリンの現状(2020年3月27日現在)
ドイツでは、2020年3月27日現在、45,017人の新型コロナウイルス感染者が確認され、5,678人が回復、273人が亡くなっています。
ドイツで最初の感染者が報告されたのは、2月27日。それから一ヶ月で45,017人になりました。
私が暮らすベルリンの感染者数は1,955人。入院は235人、そのうち、ICU(集中治療室)に46人、8人の方が亡くなりました。感染が確認されたけれど症状がない人、軽い人は自宅隔離です。
ベルリンで、コロナウイルスに感染しているかもしれない、と思った場合は、ホットラインまたはかかりつけ医に連絡します。検査の対象になると判断された場合、検査センターに紹介されるか、検査スタッフが自宅まで来ることになっていますので、誰でも無制限に検査を受けられるわけではありません。
目次
自己判断用アプリ
シャリテ・ベルリン医科大学より、自己判断用アプリが発表されており、「最近、海外旅行に行きましたか?」「最近、感染者と接触しましたか?」「頭痛がありますか?」「喉の痛みがありますか?」などの簡単な質問に答えると、センターに連絡した方が良いかどうかが判断されます。また、アプリの結果QRコードをスキャンして、問診時に使うこともできます。
>自己判断用アプリページ(英語・ドイツ語):https://covapp.charite.de/
ベルリンの規制
ベルリンでは、3月22日から、下記の規制が敷かれました。
- 同居家族以外との接触は必要最小限にすること。
- 公共の場では、単身、家族で滞在する。他人同士の場合2人で歩くことはできるが、3人で歩くのは禁止。
- 他人との間は、最低1.5メートル空ける。
- 室内、室外を問わず、パーティー禁止。
- 全ての飲食店は閉鎖。持ち帰りは可能だが、飲食店の50m以内での飲食は禁止。
- 外出の際は、身分証明書を携行(住所や、同行者との家族関係を確認するため)。
- 旅行者のホテル滞在禁止。
営業が許可されるのは下記の業種:
食料品・飲料品販売店、宅配サービス、薬局、衛生・医療関連施設、ガソリンスタンド、銀行、郵便局、クリーニング店、コインランドリー、新聞販売店、卸売店等。
外出が許可される理由:
職場への通勤、緊急時ケア(託児、高齢者介護等)、買い物、通院、試験や会議等重要な日程、他者の支援、個人によるスポーツ、屋外での新鮮な空気を吸うための運動やその他必要な活動のための外出。
ベンチに座って読書、公園の芝生でくつろぐ、バーベキューなどは禁止。
<テイクアウト専門になったイタリアンレストラン>
最近は、自宅付近しか出かけていないのですが、近所のレストランは、閉めたところ半分、テイクアウトのみで営業を続けているところ半分です。
スーパーやドラッグストアは普通に営業していますが、入り口にスタッフが立ち、入店人数をコントロールしたり、レジ前で1.5メートルずつ開けるように指示したりしています。
薬局、パン屋などの小規模店舗は、お客さんが店の外に並び、一回に一人ずつ入店するようになっています。
休校が始まってから2週間ほど、食パン、小麦粉、ベーキングパウダー、パスタ、トマト缶、牛乳、卵、消毒薬、ジェル、トイレットペーパー、キッチンペーパーなどが売り切れたり、品薄になったりしていましたが、ここ数日戻ってきました。まだ、一人ひとつなどの制限はありますが、たいていのものは手に入ります。
先日、久しぶりにトイレットペーパーが入荷したドラッグストアに行ったのですが、整然と、前の人との距離を開けながら、棚に近づき、一人ひとパックずつ購入していました。
町の様子
ベルリンの施策は、イタリアやフランスの外出禁止令に比べるとかなり緩やかで、今のところ、人々は落ち着いて、健康でいることを一番に考えているように見えます。
<週末マーケットで、間を空けて並ぶ人々>
<こういう時だから...花を買う人が多かった>
私も、気軽にカフェに行ったり、友達と会ったりできないのは残念ですが、子供たちとこんなにゆっくり過ごせる機会もなかなかないので、ポジティブに考えるようにしています。
刺激が少ない毎日の中、楽しみは食べることになりがちで、子供達のリクエストに答えて料理ばかりしていたら太ってきました。昔、子供達を出産した後しばらくも、ほとんど家にいて、こんな暮らしだったなあ。と思い出します。
ドイツの学校
休校開始後2週間になりますが、小学生の息子は、担任の先生指定のアプリで毎週新しい課題が与えられます。ギムナジウム(ドイツの中等教育機関)に通っている娘には、毎日のようにメールで課題が来ていましたが、オンラインのプラットフォームができ、先生とのやり取りや宿題の提出は、そこでできるようになりました。
ドイツの学校では、授業態度、テストの点数、宿題などを総合的に判断した成績が年に2回つきますが、休校が長引いた場合の成績のつけ方については、今検討中であること。今の非常事態の中では、子供達に勉強のプレッシャーを与えるのは良くないこと。健康が何よりも優先されること。という内容のメールが校長先生から来ました。
夏休みまで休校が続くのではないか...という噂が保護者間で流れています。また、子供達の間では、その場合、全員学年やり直しになるという噂も流れているようですが、どうなるのでしょう...?
助成金
昨日(3月26日)から、ベルリンの自営業者、小規模事業主向けの助成金受付が始まりました。「簡単に、オンラインのみで完了。書類の提出なし」という触れ込みでしたが、ベルリンから5,000ユーロ(=約60万円)、国から9,000ユーロ(=約100万円/2020年4月現在レート)の助成、審査が通れば3日で振り込みますという内容だったので、15万人が殺到してシステムがダウン。28日から再開するということです。
ハイリスクグループの人々、高齢者や持病がある人のための買い物代行ボランティアはかなりうまくいっているようですが、自宅で過ごす時間が長くなることによる、家庭内暴力の増加、高齢者の孤立化による問題、うつ病など、メンタルヘルスの問題を持つ人々が一人で長時間過ごすことが引き起こす問題などが指摘され始めています。
最新情報はこちら
ドイツの感染者数などの数字は下記で確認
https://interaktiv.morgenpost.de/corona-virus-karte-infektionen-deutschland-weltweit/
ベルリン助成金・低金利融資などに関する案内
https://www.berlin.de/sen/web/corona/
ベルリンの感染者数などの数字は下記で確認
https://www.berlin.de/corona/fallstatistik/
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宮本 薫
- 2001~2016までモロッコ・マラケシュ在住。2016~ドイツ・ベルリン在住。モロッコ雑貨の企画製造販売&セレクション、旅企画、ライター。