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【ドイツ】フランクフルト旅にどっぷり浸れるカフェ5選
ドイツといえばビール!のイメージですが、実はドイツ国内で最も消費されている飲料は、ビールでも、水でもなく、コーヒーなんです。
世界有数のコーヒー消費国で、毎年国民1人あたり平均169Lのコーヒーを飲んでいるというから驚き。街中で飲んでいる人を見かけるのはもちろん、工事現場の片隅に本格的なコーヒーマシンが備えられているのを発見したことも。
常設ではなく期間限定の現場なのに、ここまで美味しさを追求するのか!と度肝を抜かれました。
コーヒーの品質にも定評のあるドイツには、たくさんの魅力的なカフェがあります。そこで今回は、筆者の住むフランクフルトを旅するあなたに向けて、おすすめカフェ5軒を紹介。
観光スポットに近いことは言うまでもなく、フランクフルトの名物が味わえる、お土産も買えちゃうなどなど、旅の疲れを癒しながら、フランクフルトの雰囲気にどっぷり浸れるところをピックアップしてみました!
目次
- フランクフルトの最新カフェ動向
- 1. Kaffeehaus Goldene Waage「ルネッサンス様式のクラシカルカフェ」
- 2. mehlwassersalz「サワードウ・ブレッドが最高に美味しい」
- 3. Manufactum Brot & Butter「おしゃれ雑貨店の併設カフェ」
- 4. drei kaffeebar「本格コーヒーを味わうならココ」
- 5. MAINKAI CAFE BISTRO「マイン川を眺めつつのんびり」
- まとめ
フランクフルトの最新カフェ動向
世界で初めて、コーヒー豆の焙煎機を開発したり(1868年、プロバット社)、ペーパードリップシステムを考案するなど(1908年、メリタ社)、ドイツはコーヒー文化を牽引する存在であると同時に、多彩なカフェを有しています。
フランクフルトのコーヒーブランドといえば、1914年創業の自家焙煎コーヒー専門店「Wacker's Kaffee」、1948年から続くコーヒー焙煎所「Stern」が筆頭でしたが、最近では、2008年に大学キャンバス内から始まった「Hoppenworth & Ploch」、ラテアートも魅力の「Bunca」など、新しい世代のスペシャルティコーヒーを提供するお店も登場。
そういった本格コーヒーを味わえるカフェが増えたほか、トルコ系のカフェやインスタ映えメニューをラインナップしたカフェなど新スタイルの店も加わり、より選択肢が豊富になりました。
といったわけで、紹介したいお店がありすぎて悩みに悩みましたが、フランクフルト旅でぜひ寄りたい5軒を紹介していきます!
1. Kaffeehaus Goldene Waage「ルネッサンス様式のクラシカルカフェ」
ご近所観光スポット : 聖バルトロメオ大聖堂、レーマー広場、新・旧市街
<中世のハーフティンバーハウス(木組み建築)に、Goldene Waage(黄金のはかり)が飾られています>
17世紀初頭に建てられたルネッサンス様式の建物が第二次世界大戦で破壊されたものの、2017年に完全復刻。そんな歴史的な建物の地上階に入っているのが、こちらのカフェ。
漆喰の天井や素晴らしい彫刻が施された内装、伝統的なユニフォームを着たウェイトレスの接客で当時の雰囲気に包まれながら、ドイツの伝統的なケーキが味わえます。
<赤茶色の壁、窓の印象的なモチーフなどが、優雅なたたずまい。正面のカウンターや冷蔵ケースに収まるケーキが芸術品のよう!>
<奥のフロアは、ブルー系の天井でガラリと異なる空間ですが、こちらも落ち着けます>
ケーキのおすすめは、なんといってもフランクフルト名物のFrankfurter Kranz(フランクフルター・クランツ)。
ケーキ名は、"フランクフルトの王冠"を意味しており、一般的には、王冠のようなリングの形状で、切り分けて提供されますが、こちらのように1つずつ作られているものも。
スポンジ生地にたっぷりバタークリームが使われ、キャラメリゼしたナッツがコートされています。トッピングのチェリーが可愛らしい!
バタークリームというともったりする感じがしますが、あまり重たくなく、ペロリといけます。クレマがたつコーヒーと一緒に味わって。
お店は満席のことも多いですが、わりと回転が早いので案外待たずに入れたりもします。お急ぎの際は、テイクアウトしてもいいですね。
<コロンとした形が愛らしいフランクフルター・クランツ(右)、フレッシュなブルーベリーをぎっしり乗せたタルト(左)>
Kaffeehaus Goldene Waage
- 住所 : Markt5 60311 Frankfurt
- 営業時間 : 月〜金、日曜 11:00~19:00、土曜11:00〜20.00、祝日12:00〜19:00
- 定休日 : 無し
- 公式サイト : Kaffeehaus Goldene Waage Instagram
2. mehlwassersalz「サワードウ・ブレッドが最高に美味しい」
ご近所観光スポット : Museum MMK für Moderne Kunst、聖バルトロメオ大聖堂、新・旧市街
<美術館内のカフェだけど、ゲストでなくても利用できます>
mehl(小麦粉)、wasser(水)、salz(塩)といういさぎよい店名が気になって訪れたのが、Museum MMK für Moderne Kunst内に、2019年にオープンしたベーカリーカフェ。
添加物や膨張剤をいっさい使わず手作業で作られるパンはすべて、小麦粉、水、塩を基本材料としたサワードウからできています。
中でもお店イチオシはSauerteigbrot(サワードウ・ブレッド)!酸味は控えめ、もっちりしていて、噛むと口の中でジュワッと溶けるような食感で、自家製バターもベストマッチ。
またコーヒー類は、エチオピア産のオーガニックコーヒー、ランドマーク認定農場のミルクを使用するなど、こちらもこだわりが感じられます。
<ほうれん草のオムレツにSauerteigbrot(手前右)を合わせて。奥は、イチジクなどを乗せたブリオッシュ>
<サワードウのクロワッサンは、硬めの皮がパリッパリッで香ばしく、噛むほどにバターが口の中に広がる!>
mehlwassersalz
- 住所 : domstraße10 60311 Frankfurt(Museum MMK für Moderne Kunst内)
- 営業時間 : 火〜金曜 10:00〜18:00、土・日曜、祝日9:00〜17:00
- 定休日 : 月曜
- 公式サイト : mehlwassersalz
- 公式SNS:Instagram
3. Manufactum Brot & Butter「おしゃれ雑貨店の併設カフェ」
ご近所観光スポット : 旧オペラ座
<このままお土産にできそうなお菓子がずらり。ただ、ドイツのものだけではないから要注意・笑>
<ポストカードのデザインも洗練されてます。旅先からのお便りに使いたい!>
「Manufactum」は、キッチン用品、文房具、雑貨、衣服、インテリア、お菓子やお酒など日常のあらゆるものを、ドイツのみならずヨーロッパ中から集めたセレクトショップ。
ベルリンやミュンヘンなどドイツに9店鋪あり、"フランクフルトならでは"とはいえませんが、ここに併設されたカフェ「Brot & Butter」なら、休憩ついでにお土産も探すことができちゃいます。
カフェには、サラダやスープ、オープンサンドなどのメニューがありますが、「Brot & Butter(パン&バター)」という店名の通りパンコーナーがあるので、そこから選んで注文してもオーケー。
筆者がチョイスしたのは、Hefeschneckeのシナモン味。カタツムリを意味するschneckeは、渦巻き状にしたパンで、シナモンロールのようなものです。甘さひかえめで、まちがいない美味しさ。
<Hefeschneckeとミルクリッチなカプチーノ。添えられたクッキーがサックサク>
<パンコーナーの隣には、黒パンに合わせたいサラミやチーズ、オリーブなども販売されています>
Manufactum Brot & Butter Frankfurt
- 住所 : Bockenheimer Anlage 49-50
- 営業時間 : 月〜土曜 10:00〜19:00
- 定休日 : 日曜
- 公式サイト : Manufactum Brot & Butter Frankfurt
- 公式SNS:Instagram
4. drei kaffeebar「本格コーヒーを味わうならココ」
ご近所観光スポット : 聖バルトロメオ大聖堂
<とくに土日は満席になることが多く、撮影時、11月だというのにテラス席にも人がいっぱい>
期間限定アートスペースやポップアップストアも並ぶアーティスティックなストリート、Fahrgasseには、ベトナムや韓国系のカフェ、世界各地のスペシャルティコーヒーを味わわせる店などがあり、ちょっとしたカフェ激戦区。
中でも筆者の足が自然と向いてしまうのが「drei kaffeebar」。店名の"3(drei)"は、コーヒーを愛する創業者3人を表すとともに、"第3のホーム"を意味しています。
<コンクリート打ちっぱなしの天井、無駄を削ぎ落としたシンプルな内装がスタイリッシュ>
そんな空間で供されるのは、ヨーロッパ中の焙煎業者から仕入れたスペシャルティコーヒー。水は独自システムで完璧にミネラル化し、特別なマシンを使い、抽出方法にもこだわっています。
フラットホワイト(きめ細かい泡のミルクを合わせたエスプレッソベースのドリンク)やラテに適したミルクや代替ミルク(オーツ麦)を選択でき、それに合わせてコーヒー豆が調整されています。
<ハートが施されたラテは、きめ細かい泡の甘さとともにしっかりエスプレッソを感じます>
drei kaffeebar
- 住所 : Fahrgasse23, 60311 Frankfurt
- 営業時間 : 火〜金曜 11:00〜17:30 土・日曜 10:00〜17:30
- 定休日 : 月曜
- 公式サイト : drei kaffeebar
5. MAINKAI CAFE BISTRO「マイン川を眺めつつのんびり」
ご近所観光スポット : 聖バルトロメオ大聖堂
<聖バルトロメオ大聖堂からマイン川の方向に歩いてすぐ>
筆者がドイツに引っ越してきた当初、よく通ったのが、マイン川を眼前にするこちらのカフェ。ベタすぎるロケーションだけど(苦笑)、ジョギングをする人、パンフを持った観光客など、マイン川に訪れる人の行き来を眺めていると、今フランクフルトにいるんだな〜としみじみ実感できます。
食事はといえば、パンや卵料理をメインとした、バリエーション豊かな朝食や、グリューネゾーセ(7種のハーブを使ったグリーンソース)のようなフランクフルトの典型的なメニューがラインナップ。
コーヒーは、自家焙煎のオリジナルブランドのコーヒー豆を使用。ケーキのお供にぜひどうぞ。
<やはりおすすめはテラス席。穏やかに鳴り響く教会の鐘が郷愁を誘います>
<朝食にチョイスしたのは、パンにスモークサーモンやサラダを乗せた2 Brötchenhälften belegt。西洋ワサビのクリームソースがアクセント>
MAINKAI CAFE BISTRO
- 住所 : Mainkai15 60311 Frankfurt
- 営業時間 : 9:00〜21:00
- 定休日 : 無し
- 公式サイト : MAINKAI CAFE BISTRO
- 公式SNS:Instagram
まとめ
5つの異なるタイプのカフェを紹介しましたが、いかがでしたか?今回色々なカフェを巡りましたが、1つ共通して言えることは、どこもホッとできること。
時間が限られていると、街散策も駆け足になりがちですが、コーヒーを飲む少しの時間でいいので、カフェでゆっくりしてみてください。
フランクフルトの空気を感じつつ、その風景を止まってみることで、より旅情がかき立てられるはず。今回は観光スポットに近いところだけでまとめましたが、次回は自家焙煎のコーヒーショップ、ケーキが自慢のカフェ、など、違ったくくりでお届けできたらと思っていますのでお楽しみに。
<カフェ特集にあたり、紹介予定だった「カフェ マルテッラ」。日本人オーナーが作る自家製ケーキとイタリアンコーヒーが評判でしたが、この9月に惜しまれつつ閉店。。旅の途中、日本の味が恋しいときに行ってほしいお店だったのに残念>
フランクフルトをもっと知りたい人は...
をぜひ読んでみてくださいね!
※この情報は2024年11月に行った情報に基づくものです
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大越理恵
- ドイツ生まれの日本人夫にくっついてドイツへ移住!したものの、何年住んでもドイツ語初級なフリーライター。おさんぽ旅が得意。街の匂いや雰囲気、ちょっと傾いた建物、へんてこな模様、かわいいマンホールのフタなどなど。果てしない寄り道をしながら見つけた、ドイツの風景や日常、あれこれをお届けします。