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絶滅危惧種と情熱の花。7月に東京で訪ねるべき花名所5選

記事投稿日:2018/07/04最終更新日:2022/04/07

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水元公園 オニバス
<水元公園に咲くオニバス>

東京の知られざる花の名所を取材し、膨大な花情報を無償提供している葛飾区金町「花の写真館」館長・松山忠徳さんに、7月に都内でぜひ訪ねてほしいスポットを紹介してもらいます。冒頭の花は、都内では葛飾区水元公園(みずもとこうえん)のみに自生している珍しい花です。

目次

1. 葛飾区「水元公園」に自生する絶滅危惧種の花 オニバスとアサザ

東京都の天然記念物「オニバス」

オニバスの葉
<A18号池の水面を覆うオニバスの葉>

オニバスは原始的な特徴を残す貴重な花。水元公園ではすでに絶滅したと思われていましたが、1980年代のはじめに池の泥をさらっていたら、地中に埋まっていた種が奇跡的に発芽。その後、数を増やしていき、1984年に都の天然記念物に指定されました。

池を一面に埋め尽くすことで光合成を遮り、他の種が生えない戦略をとる植物。その葉を突き破って成長する花の姿は恐ろしげではありますが、都内で自生している場所はここだけですので、ぜひ見ていただきたいです。

オニバスの花
<オニバスの花>

早起きしないと見られない「アサザ」

オニバスの開花と同時期の見どころはアサザ。かつてはあちこちの池で見られましたが、最近は激減。絶滅危惧種に指定されています。現在、都内で自生しているのは水元公園の「ごんぱち池」のみ。朝早く咲くためにアサザと呼ばれたという説もあり、午後には花が閉じてしまうので、一般開放も朝だけです。水面に浮かぶかわいい花は早起きをしないと見ることができないのです。

アサザ 黄色い花
<アサザの黄色い花>

水元公園 基本情報

  • 住所:東京都葛飾区水元公園、葛飾区水元猿町、葛飾区東金町5・8丁目、埼玉県三郷市高洲3丁目 ※広域なため、葛飾区の複数のエリアおよび埼玉県にまたがっています
  • オニバス、アサザの一般開放:7月8日~9月10日 ※2017年の情報です。最新情報はHPにてご確認ください
  • オニバスの見学(場所:A18号池)開放時間:9:00~14:30(5時間30分)
  • アサザの見学(場所:ごんぱち池)開放時間:9:00~10:00(1時間)
  • HP:水元公園

2. 葛飾区「奥戸ローズガーデン」のダリアとバラ

奥戸フラワーパーク
<散策路をめぐりながらダリアやバラを自由に観賞できる。冬には皇帝ダリアも咲く>

奥戸フラワーパークはそれほど大きくはありませんが、よく整備された公園です。7月は園内でダリアとバラが咲きます。都内ではダリアが本格的に育てられている公園は少ないのですが、ここでは大輪の花が夏の陽を浴びて輝く、迫力ある姿を目にできます。

白いダリア
<白いダリア>

赤いダリア
<赤いダリア>

バラ
<バラ>

奥戸ローズガーデン 基本情報

  • 住所:東京都葛飾区奥戸9-15-16
  • 開園時間:4~9月 9:00~18:00、10~3月 9:00~17:00
  • 休園日:12月29日~1月3日
  • 入園料:無料
  • HP:奥戸ローズガーデン

※2021年4月のリニューアルにあわせ、奥戸フラワーパークから「奥戸ローズガーデン」に名称が変更になりました。本記事の写真は2018年当時のものです。

3. 板橋区「赤塚公園」のトケイソウ・トンネル

トケイソウ トンネル
<トケイソウのトンネル>

赤塚公園のある高島平は、江戸時代には「徳丸ケ原」と呼ばれる将軍家の鷹狩り場でした。また、のちには砲術訓練場にもなり、日本初の洋式砲術の訓練が行われていました。幅が約70m、長さ2.3kmにも及ぶ広大な丘陵地。その一部を利用したのがこの公園です。

園内には珍しいトケイソウのトンネルがあります。この時計の形をしたユニークな花は7月から9月まで見ることができますので、夏休みにお子さんを連れていっても喜ばれると思います。また、板橋区の区花であるニリンソウの自生地もあり、春には白い花が乱舞します。近くにある赤塚植物園や大きな東京大仏も合わせて訪ねると楽しいでしょう。

トケイソウの花
<トケイソウの花>

赤塚公園 基本情報

  • 住所:東京都板橋区高島平3丁目、徳丸7・8丁目、四葉2丁目、大門、赤塚4・5・8丁目 ※板橋区の複数のエリアにまたがっています
  • 開園日:常時開園
  • 入園料:無料(一部有料施設あり)
  • HP:赤塚公園

4. 千代田区「日比谷公園」のアメリカノウゼンカズラなど

アメリカノウゼンカズラ
<第一花壇の「自由の女神像」近くで花開くアメリカノウゼンカズラ>

アメリカノウゼンカズラの花
<アメリカノウゼンカズラの花>

都会の真ん中にあるオアシスとしてメジャーな公園ですが、アメリカノウゼンカズラの立派な花棚の存在を知る人は少ないかもしれません。この花はノウゼンカズラに似ていますが、花は小さく花筒が長く、密集して咲くのが特徴です。このほかにも7月はアガパンサスとアカンサスの花が園内のいたる所で咲いています。

アカンサスの花
<アカンサスの花>

アガパンサスの花
<アガパンサスの花>

日比谷松本楼 首賭けイチョウ

ランチタイムなら「日比谷松本楼」で名物カレーを食べるのも一興。このレストランそばの「首賭けイチョウ」は日比谷公園の開園までは現在の日比谷交差点脇にあった巨木です。明治32年ごろに道路拡張のため伐採されようとしたところを、公園設計者の本多静六博士が「自分の首を賭けても移植させる」と言って実行されました。

日比谷公園 基本情報

  • 住所:東京都千代田区日比谷公園
  • 開園日:常時開園
  • 入園料:無料
  • HP:日比谷公園

5. 品川区「ねむの木の庭」に咲くネムノキの花

ねむの木の庭
<2004年8月に開園した区立公園「ねむの木の庭」>

ねむの木の庭は皇后・美智子さまの実家である旧正田邸の跡地に造られた公園です。敷地の規模は小さいですが、7月には中央にある大きなネムノキに花が咲いて魅せられます。美智子さまにゆかりのある樹木や花がたくさん植えられていて、なかでもバラの「プリンセス・ミチコ」(見ごろは5月中旬)は人気が高いようです。この静かな公園でゆっくり過ごした後は、近くの池田山公園に寄って、美しい日本庭園に咲く「名残のアジサイ」を楽しむのもおすすめです。

ねむの木の花
<ねむの木の花>

名残のアジサイ
<旧岡山藩下屋敷跡を整備した池田山公園の「名残のアジサイ」>

ねむの木の庭 基本情報

  • 住所:東京都品川区東五反田5-19-5
  • 開園時間:9:00~17:00
  • 休園日:12月29日~1月3日
  • 入園料:無料
  • HP:ねむの木の庭

池田山公園 基本情報

  • 住所:東京都品川区東五反田5-4-35
  • 開園時間:7~8月 7:30~18:00 ※その他の月は17:00まで
  • 入園料:無料
  • HP:池田山公園

撮影・情報提供/「花の写真館」(平成・万葉集の館)松山忠徳さん

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取材で撮影した花を「花の写真館」でデータベース化する松山さん。このギャラリーでは松山さんが長年蓄積した、東京と近郊の花情報を提供。松山さんは現在も精力的に花の名所を取材しています。その様子はSNSで配信中。

花の写真館

  • 住所:東京都葛飾区金町5-15-4
  • 予約電話:03-3607-2786 ※外出がちなので、訪問は要予約
  • HP:花の写真館
  • SNS:FacebookTwitter

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