フランス国鉄がスト中！電車を使わず郊外のベルサイユ宮殿に行くには？

Bonjour!今年の春、パリの住民を悩ませているのは花粉症だけではなくフランス国鉄（SNCF）の大規模ストライキです。2018年の3月末、フランス国鉄の労組は3ヶ月にもわたる史上最大の大規模ストを発表。4月から6月まで週2回（平日5日間中の2日）の頻度でストを行うというのですから、ストには慣れているパリの人々も驚きを隠せません。（※詳しい日程はＳＮＣＦ公式サイト内（ストライキカレンダー）で発表されています。）

パリ市内のバスやメトロには影響がありませんが、郊外線やTGV（SNCFが運行する高速鉄道）は電車の運行数が削減される為、観光客の中には郊外にあるパリの夢の国やベルサイユ宮殿への予定を変更する方も。しかし、せっかくフランスに来たのにストのせいで予定していたスポットをあきらめるなんてとても残念ですよね。今回はスト中でも電車を使わずベルサイユ宮殿へ行く方法をお教えします！

電車だけじゃない！ベルサイユ宮殿へのアクセス方法

ベルサイユはパリから1時間ほど離れた閑静な郊外の街です。通常はRER C線などでアクセスするのですが、実はパリからバスで行く事もできるんです。ベルサイユ宮殿へのバスルートはいくつかあるのですが、今回は「171番」のバスに乗ってみました。こちらはパリの南端「ポン・ドゥ・セーブル（Pont de Sèvres）」からベルサイユ宮殿正面の「シャトー・ドゥ・ベルサイユ（Château de Versaille）」まで運行している路線です。まずはメトロ9番線で「ポン・ドゥ・セーブル」駅へと向かいます。ポン・ドゥ・セーブルは9番線の終点なので簡単ですね。メトロの駅から地上に出るとすぐに大きなバスターミナルが見えますので171番「シャトー・ドゥ・ベルサイユ（Château de Versaille）」行きのバス停へ。普通の路線バスですので大きな表示はありませんが、すぐに見つける事ができます。そう、171番線の終点はべルサイユ宮殿なんです。乗ってしまえば終点まで行けば良いだけなので乗り間違える心配もなく安心です。ただ、各バス停では近隣の住民も乗ってきますのでマナーに注意して乗りましょう。パリ（ポン・ドゥ・セーブル）からヴェルサイユ宮殿まで、このバスでの所要時間は約30分。又、ヴェルサイユ宮殿の目の前に到着しますので降りてから迷う心配もありません。

＜バスを降りて宮殿に近づいて行くと、太陽王ルイ14世の銅像が迎えてくれます。＞

セキュリティチェックを終え、敷地内へ。チケットを持っている場合は黄金に光り輝くゲートの左脇の入口から入場します。チケットをまだ買っていない場合は左手前の建物にあるチケット売り場で購入します。

「鏡の間」に広大な庭園...やはり見学には充分時間をかけて回りたい

フランス絶対王政の象徴と言われるベルサイユ宮殿。ルイ14世が贅をつくし造り上げた宮殿は、謁見やパーティーが行われた有名な「鏡の間」やマリー・アントワネットが出産した「王妃の寝室」など細部まで時間をかけて見学したい見どころがいっぱいです。

ベルサイユ宮殿においてルイ14世が最も力を入れていたのは「広大な庭園の噴水」だと言われています。水が引けないとされていたベルサイユに巨大な装置を使用して水を引き、巨大な噴水を造る事で「不可能を可能にする」権力を当時の貴族達に見せつけたのです。庭園の見学にも時間をしっかり取って庭園内にある離宮も是非訪れたいところ。離宮「小トリアノン」ではマリー・アントワネットが愛したオーストリアの田園風景を模倣した庭園も見ることができます。

庭園内にはこんな素敵なテラスのあるカフェレストランも。庭園で昼食を取って半日から一日ゆっくり観光したいですね。尚、帰りのバスは、行きに到着したバス停のちょうど反対車線から、パリのポン・ドゥ・セーブル行きのものが出ています。行きと同じく乗るだけで簡単にパリまで戻る事ができます。

まとめ。ベルサイユへのアクセスはバスもかなり便利！

今回初めてベルサイユ宮殿へのバスを利用しましたが思った以上に便利でした。バス1本でアクセスでき終点まで乗っていれば良い事、バス停が宮殿の正面にあり迷う心配がない事から、電車よりもオススメかもしれません。バスのチケットはメトロの回数券と同じものが使えますので、バスに搭乗してすぐの所にある機械に差し込んで刻印すればOK。乗車時に運転手から一枚券を買う事もできますが、他の乗客も次々乗車してきて落ち着かないので事前にメトロの販売機等で買っておいた方が良いでしょう。