「北海道はね・・・冬がいいんですよ」

こんにちは!たびこふれ編集部のシンジーノです。

私は北海道が好きです。

北海道のことを想う時に、必ず思い出す、ある人の言葉があるんです。
もうずいぶん前のことですが、テレビで北海道に移住した人を取材するドキュメンタリー番組がありました。その人は北海道に憧れて移住されたのですが、インタビュアーがこう質問しました。「北海道に憧れて素敵な生活を送られていますが、春~秋は良いにしても冬の厳しさは実際住んでみて大変なんじゃないんですか?」そうしたらその人はこう答えたんです。

「北海道はね・・・冬がいいんですよ」

冬の北海道の良さを探しに現地へ!

今回、真冬の北海道に行くチャンスがあり、行ってきました。生まれて初めて体験する寒さあり、風景の美しさあり、食の豊かさあり、人の温かさあり、冬の北海度の魅力は想像以上の素敵なものでした。ここでそのいくつかをお伝えしたいと思います。

<目次>

(1)展望台から見渡せる川霧の世界「雲龍」

(2)光と音のファンタジーショー「彩凜華」

(3)家族一緒に過ごせるガーデンスパ

(4)冬の北海道の魅力はなにか?

「十勝」って知ってますか?どのくらい?

北海道と言っても広大です。今回訪れた場所は「十勝地方」です。「十勝」・・・名前は聞いたことありますが、じゃあ十勝に何があるのかっていうと「う~ん、よくわからない」という印象でした。羽田から飛行機で降り立ったのは「とかち帯広空港」。畑の中にある小さなこじんまりとした空港です。到着してすぐ目にしたのがこの風景です。

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「う~ん、まさに北海道に来たなあ」っていうイメージ通りの風景に包まれてこの旅は始まりました。

霧が龍のようにうねりながら流れていく風景「雲龍」

最初にご紹介するのは「雲龍」です。十勝平野の中心に流れる十勝川は冬になると放射冷却によって氷点下15度を下回る日が続き、明け方になると川面に霧が発生します。町の高台にある展望台から眺めると、立ちこめた霧がまるで龍のように蛇行しながら太平洋に流れ出る風景を見ることができるのです。こちらが展望台からの風景です。

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(撮影:浅賀信吾)

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(撮影:浅賀信吾)

写真だけでは良さが伝わりきらないかもしれませんが、太陽が顔を出した時は本当に感動しました。神秘的で幻想的な風景に私は呆けたように見入っていました。

この早朝の景色を見る絶好ポイントは十勝が丘展望台で、十勝川温泉エリアの各ホテルからは無料シャトルバスで「日の出鑑賞ツアー」が運行されています。私が泊まった十勝川第一ホテルからは6:15発で展望台に向かいます。気温はとても低いのですが、展望台には寒さを和らげるプレハブの休憩所とホットコーヒーもサービスされ、ガイドさんから説明を聞くことができます。所要時間は移動を含め約1時間ですので、朝食前にちょうど良かったですね。この十勝が丘展望台は広大な十勝平野を見渡すことができる場所で、新年の初日の出の人気スポットだそうです。
遠くには日高山脈の稜線(標高1,500~1,800m)が見え、まるで絵画を見ているかのようでした。(※日の出鑑賞ツアーは期間限定です。事前に各ホテルにご確認ください)

う~十勝っていいトコだなあ~」って純粋に思いました。

第一ホテルさんからは十勝大橋に立ち込める霧を見ることもできます。

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サンフランシスコのゴールデンゲートブリッジみたいじゃありませんか?

光と音のファンタジーショー

さて次にご紹介するのは、冬のイベント「彩凜華(さいりんか)」です。

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北海道の冬のイベントといえば言わずと知れた2月に行われる「さっぽろ雪まつり」ですが、それが終わったら冬のイベントが無かったことが各観光協会の悩みだったそうです。それで道内のいくつかの町が冬のお祭りをやろうと立ち上がり、ここ十勝川エリアでは「十勝川 白鳥祭り」というイベントを始めました。十勝川には毎年白鳥が1,000羽以上も飛来することからその名が付いたそうですが、今年で第27回を数えるほど続いているそうです。

ここの特徴としては、他の町のイベントの参加者は観光客が多いのに対し、地元の人たちの来場が多いことだそうです。それだけ地元に根づき、愛されているということなんですね。今年は1/27~2/23の期間開催され、私が訪問した時も大変賑わっていました。
ほのぼのとして手作り感のある温かい印象でしたね。チョコレートをホットミルクで溶かしたドリンクも体を温めてくれました。

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ここはドイツかハンガリーか?

さて次は2017年の12月に出来たばかりの日帰り湯施設「ガーデンスパ十勝川温泉」をご紹介しましょう。

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この施設の特徴はズバリ"混浴"であることです。といっても水着や湯あみ着で入りますので女性の方も安心です。温泉宿に泊まると通常男女別のお風呂で家族や恋人は別々に入らなければなりませんよね。お孫さんと一緒に入ろうとおじいちゃんおばあちゃんで取り合ったりして(笑)せっかく楽しい旅行に来たのに一緒に入れないなんて・・・

この施設では、男女ご一緒ご一緒にお風呂を楽しむことができます。温泉ホテルの露天風呂は外から見えないように塀で囲まれていて圧迫感を感じることもありますが、ここでは水着着用の為、外風呂はとても開放的な空間で、ドイツやハンガリーのおしゃれなスパハウスのような雰囲気です。

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これは女性用の湯あみ着(貸し出し)です。かわいいですね。

十勝川温泉の泉質は・・・全国でも珍しいモール温泉

十勝川温泉は「温泉総選挙2016」の「うる肌部門」で全国第5位に選ばれています。全国104の自治体から125件の応募がありその中から選ばれたそうです。(1位:玉造温泉、2位:嬉野温泉、3位:奈良田温泉、4位:湯原温泉郷)
十勝川温泉で湧き出る温泉は全国でも珍しい「植物性モール温泉」です。地中深くにある、植物が分解されず堆積した亜炭層を通して湧き出た琥珀色をした「モール温泉」です。亜炭層に含まれる腐植物質(フミン質)はアルカリ性の温泉に溶け出し、ツルツル感のあるマイルドな温泉を作り出します。刺激が少なく身体に優しくお肌がしっとりしてまさに美人の湯です。

ガーデンスパ十勝川温泉の公式サイトはこちら

冬の北海道の魅力は見つかったか?

私が訪れた1月末は1年でも一番寒い時期で、特に今シーズンは例年より雪が多く寒いそうです。そんな中、私が感じたのは、北海道の雪は新鮮で生き生きしていたということです。今年は東京でも雪が積もりましたが、気温が高い為、雪はすぐ解け始め、べちゃべちゃに黒く汚れていきます。十勝の雪は片栗粉のように(笑)さらさらで気温も氷点下なので解けず(場所にもよりますが)足触りがキュッキュッと気持ちよいのです。外国人が冬に雪に触れることを求めて北海道に訪れたい気持ちがわかるような気がしました。
また十勝地方は太平洋側で「十勝晴れ」と言われるほど晴天率が高いので、気温が低くても体感としてはそれほど寒くなく(それも程度によりますが)日差しがあってポカポカしながらも気温は低いので、冷気が顔に触れて結構気持ちいいのです。これはなかなか東京では味わうことが出来ないでしょう。


しかも風景がこれですから。

「北海道はね・・・冬がいいんですよ」あの人がそういった意味が少し分かったような気がしました。

十勝は「日本の食料供給基地」と呼ばれているほど豊かな土地です。気候がよく、畑作、酪農が盛んで、飛行機で着陸する時、パッチワークのような鮮やかな畑を見ることができるそうです(今回は雪で真っ白でしたが)日本のナチュラルチーズの2/3を北海道で製造しているそうですよ。

十勝は象徴的な観光ポイントがありませんので、いまひとつ旅行先としては知名度が低いですが、食や自然が豊かで風景も美しく、私たちがイメージするいわゆる「北海道」の姿を見せてくれる素敵な場所でした。ぜひお出かけください。冬の北海道、いいですよ~

十勝川温泉観光協会の公式サイトはこちら

冬の北海道の魅力を伝える関連記事は

「ここでしか見られない自然が造る宝石が転がっている海岸」

「北海道の工房でモッツレラチーズ作り体験をしました」

「よつ葉乳業は酪農家の思いを伝える」

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シンジーノ

3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。

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