一度は食べたい!「何ソレ?!」と言いたくなるイタリア料理4選[トスカーナ編]

各地に郷土料理が受け継がれるイタリア。今回はトスカーナの「おいしいもの」をご紹介!

せっかくフィレンツェに来たなら、郷土料理も食べてみなくっちゃ!

イタリア料理と言って最初にまず思い浮かぶのはピザやパスタだと思いますが、前菜やメインにも数多くの美味しいものがあります。

この記事では、フィレンツェを含むトスカーナ州各地で食べられる、魅力的な郷土料理をご紹介しましょう。

1.セットで食べるのが基本!「トリッパとフィレンツェのパン」

撮影:Italyii ライター

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「トリッパ」は日本で言うところの「ハチノス」をトマトソースでフワフワになるまで柔らかく煮たものです。トマトベースのモツ煮込みというとイメージが湧きやすいかもしれません。

豆が一緒に煮込まれていることもありますが、お店によって味付けは様々で、ピリ辛テイストのものから、優しい甘さのものまであり、家庭料理でもあるので、レシピは何通りもあるそうです。

撮影:Italyii ライター

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トリッパは、味が比較的濃いというのがポイントです。

コレには理由があり、フィレンツェで食べられているパンには塩が入っていません(初めて食べられる方はビックリするかもしれませんね)。味の濃いものをパンと一緒に食べるというスタイルが長く親しまれています。

イタリア全土のパンに塩が入っていないのではなく、トスカーナスタイルのパンがそういう塩気のない素朴なものなのです。フィレンツェの住人たちは、そのパンが「単品で食べても美味しいものではない」という認識を持っているのですが、「コレがフィレンツェのスタイル」とそのパンに誇りを持っています。

レストランやトラットリアで出てくるパンを是非体験してみてくださいね。

2.「ランプレドット」は人気店を是非チェックして

撮影:Italyii ライター

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「ランプレドット」はフィレンツェのファーストフード的な存在。こちらは「ギアラ(アカセン)」を何時間も煮込んだ料理です。

撮影:Italyii ライター

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パンに挟んで食べるサンドイッチタイプのものと、パンとランプレドットが別添えになっているディッシュタイプのものがあります。

お好みを選んでオーダーしましょう。私は食べやすいディッシュタイプがお気に入りですが、道で買って広場のベンチに掛けて食べるならサンドイッチタイプもいいですね。

撮影:Italyii ライター

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ランプレドットを買うと「サルサ?」と聞かれることがあります。サルサ、と聞くと日本人は「ん?辛いサルサソースのことかな」と思いますが「サルサ」というのはイタリア語で「ソース」という意味。辛いソースというワケではありません。

そして、この場合の「サルサ」は正式には「サルサ・ヴェルデ」(緑のソースという意味)で、イタリアンパセリをすりつぶしてオリーブオイルやニンニクで味付けしたもののことです。辛い味付けになっている場合もありますが、基本的にはハーブベースの爽やかなソースだと思って頂ければ良いと思います。

3.「パネトーネ」は天然酵母の力が詰まった不思議な菓子パン

撮影:Italyii ライター

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「パネトーネ」は15世紀のミラノで生まれたクリスマス時期に食べる大きな円筒型の菓子パンです。
ドライフルーツが入っているものが基本的にパネトーネで、入っていないものはパンドーロ("金色のパン"という意味)と呼ばれています。ちなみに、パンドーロはフィレンツェではなくヴェローナのパンです。

パネトーネは「大きなパン」という意味もありますが、もともとは「パーネ・ディ・トーニ(トーニのパン)」が転じて「パネトーネ」となったと言われています。

長期保存もできる!? パネトーネのヒミツ

このパネトーネには凄い秘密があり、常温保存でも室内保管で3か月から半年と賞味期限がかなり長いのです。

「保存料が入っているからだろうな」と思って調べてみたところ、「パネトーネ酵母」というイタリア北部のコモ湖付近でしか取れない天然酵母の働きで、自らが保存料の役割をするそう。

撮影:Italyii ライター

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このパネトーネ酵母はイタリアが流通を制限しているため、海外にはなかなか出回らない貴重なもの。

何度も発酵、熟成を繰り返す必要があるので作るにはとても手間がかかるのですが、大人から子供にまで愛されている、素朴で優しいスローフードの国ならではの優しい味のクリスマス菓子ですね

関連記事:オシャレでリッチな冬のお菓子♪「BVLGARI」のパネトーネ

4.食べるスープ「リボリータ」はイタリアらしいエコな料理

撮影:Italyii ライター

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「リボリータ」はトスカーナ地方の郷土料理の中でも広く家庭でも愛されている料理のうちのひとつです。その正体は何かと言うとスープです。スープは「飲む」食べ物ですが、このリボリータはどちらかと言うと「食べる」という感覚です。

何種類、何十種類もの野菜が煮込まれてトロトロの栄養タップリ、優しい味に仕上がっています。日本でこのリボリータを食べたくても食べられないひとつの要因が「黒キャベツ」の存在。トスカーナ地方では一般的な野菜なのですが、イメージして頂くと分かりやすいのは白菜とキャベツの中間のもの、という感じです。この黒キャベツを入れることにより、自然な甘みが加わり優しい味に仕上がります。

さらに、もう一つ重要な食材が「白インゲン豆」。こちらもトスカーナ地方の名産品で、トラットリアなどへ行くとこの白インゲン豆だけの前菜などもメニューに並んでいることがあります。メニューの中から探す時は「ファジョッリ」と書いてあるものが白インゲン豆です。

素材を大切にする、やさしい味を楽しんで

筆者がリボリータの存在を知ったのは、フィレンツェに住む友人の家で家庭料理を教えてもらう機会があった時でした。動物性のものを一切加えずとも、こんなにふくよかな味になるのか、と感激したことを覚えています。

日本に帰ってきてから、何気なく観ていたテレビ番組でリボリータのことを「残りものの野菜でもなんでも、根元まで捨てない、ものを大事にするトスカーナ人らしい料理」という表現をされていましたが、野菜の切れ端までも美味しく頂ける、まさにエコな料理なのだと思いました。

なかなか日本では食べることが難しいイタリア料理のうちのひとつだと思いますので、せひ現地で体験してみてくださいね!

今回は、日本では手に入りにくい素材を使った、少し珍しいお料理をご紹介しました。トスカーナだけでなく、各地においしい郷土料理があるのもイタリアの大きな魅力です。

おいしくて珍しい逸品を求めて、旅に出てみてはいかがでしょうか。

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