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中国で食べられるゲテモノとは?ロバ肉にセミなど、4つの珍味をご紹介します
こんにちは。北京に長期出張中のぺきんせいかつです。
お聞きになったことがおありかもしれませんが、「中国人は椅子(イス/つまり四つの足がある)以外はなんでも食べる」という言い習わしがあるとか。
ところが中国人の友人たちに、「それは中国語で何と言うのか?」と聞いても誰も知らなかったりするあたり、中国また中国人についての日本人の無知と誤解は、もしかしたら計り知れないのかもしれません...。
一例ですが、「医食同源」という四字熟語なども中日辞典などでいくら探しても見つからないのです...。
とは言え、上述の「椅子以外云々」また「医食同源」は、中国の食を理解する上で非常に大切な概念であることは間違いありません。
つまり、空を飛ぶものでも、地を這うものでも、水の中で泳いでいるものでも、なんでも食べられる、そして確かに薬以上に体に良い食べ物があるに違いない、ということです。
これはつまり、日本人が恐らく食べない(食べたくない)であろうゲテモノ、いや違った珍味の数々が中国にはある、ということに他なりません...。
目次
- 中国で食べられるゲテモノ1. マオジーダン(雛の姿煮)
- 中国で食べられるゲテモノ2. 鹿の角の粉&鹿の生き血を割り込んだお酒
- 中国で食べられるゲテモノ3. ロバの肉
- 中国で食べられるゲテモノ4. 昆虫(セミ)
- 中国を訪れたら、ぜひこれらの珍味にチャレンジしてみて
中国で食べられるゲテモノ1. マオジーダン(雛の姿煮)
<中毒で死人さえ出ているゲテモノ「マオジーダン」>
でも最初に注意をひと言。中国人でさえ、食べたら明らかにマズイと認識しているゲテモノも少なくないのです...。例えば「マオジーダン」。
以前に別の記事でも紹介したのですが、パッと見ただの煮込み卵が、その実よくよく見ると「ひよこの産毛に包まれた雛の姿煮」です。
完全食品の一つと言われる卵が孵化(ふか)直前になっているイコール「体に良い食物」だ、という誤解が広まっている一方、「孵化のために必要な栄養素が全部使われてしまった後の状態のものに卵と同じ栄養があるはずがない。それにそのような状態の雛の体内に存在する細菌(特に大腸菌)や(本当は孵化と同時に体外に排出されるべき)有毒物質の問題もあるから、加熱が十分でなかったり食べる側が弱っていたりすればそれなりの症状が出る」とも言われており、事実マオジーダン中毒で死んでしまった人さえいるようです...。
中国で食べられるゲテモノ2. 鹿の角の粉&鹿の生き血を割り込んだお酒
<鹿の角の粉のみならず、鹿の生き血を割り込んだお酒まで売られている>
漢方系?のゲテモノも中国全土に多数あるのですが、「これは医学的に見て一体どういう効能があるのか?」ということ以前に、食べた後の副作用が心配になってしまうものも。
例えば、「鹿の角を粉にしたもの」が中国では精力剤として売られていたり、鹿の生き血を割り込んだお酒まで「体に良い食物」として売られていたりします...。
中国で食べられるゲテモノ3. ロバの肉
「えっと、日本人にも手の届きそうなゲテモノを紹介してもらえませんか?」という向きの方であれば、まずは「ロバの肉」から始めるのがいいでしょう。
<中国なら北京でもどこでもポピュラーな「ロバの肉」>
事実、ロバ肉は北京はもちろん中国のどこでも食べられるほどポピュラーなだけでなく、ファンな中国人に言わせると一番美味しく消化のいい「体に良い食物」とのこと。
中国で食べられるゲテモノ4. 昆虫(セミ)
でもやっぱりゲテモノと言えば昆虫系でしょうか。前にもご紹介したことのあるセミの幼成虫?准成虫?あたりなどは、何年も土の中で生き続けた後に土の中から出てきて脱皮したばかりのまだ柔らかいところをパッと捕まえて茹でてしまうあたり、中国人にとって前述の「椅子以外云々」また「医食同源」のどちらにも相通じる「ゲテモノ」なのかもしれません...。
そんなわけで、妻の田舎である青島(チンタオ)に春節前の早めの帰省をした折、一人朝のコーヒーをすすっていると(中国人はコーヒーを「体に悪いもの」とみなしており、そうでなくとも好きでない人の方が多い)、真冬(中国は1月が一番寒い)だというのに親族が夏の間に捕ったというセミをわざわざ出してくるではありませんか!
お口直し?にですか、そうですか...。
<エビのような味わいが意外に美味しいセミの幼成虫?准成虫?>
あぁもう逃げられない...
妻と親族とが見守る中、なるべく平静を装ってパクッと食べてみたセミは...意外にも美味しかったです。
やっぱりエビ系の味がするんですね、昆虫って。エビより柔らかくて美味しいかもです。
中国を訪れたら、ぜひこれらの珍味にチャレンジしてみて
「椅子以外」なんでもアリで「医食同源」な中国で食べられるゲテモノ(ごめんなさい、珍味)の数々は、実を言えば数千年の間ずっと隣国のわたしたちを待っているのです。
中国また中国人に対する無知と誤解を払拭する意味でも、中国・北京にお寄りの折には、せめてロバ肉にチャレンジされんことを。いや、意外にやみつきになってしまうかも...です。
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ぺきんせいかつ
- IT屋として中国・北京に長期出張中。結果、ライター業や現地コーディネーター業がいつの間にか生業に。現地にいないと分からない中国人視点から見た中国の真相を、日本の皆さんにお届け中。