

~1日で2つの顔を持つ新湊曳山祭りの魅力~
「日本のベネチア」とも称される富山県射水市の港町・新湊で、2026年10月1日に開催された「新湊曳山祭」を見てきましたのでご紹介します。
全国的知名度はさほどではありませんが、実際に観た人々は「いや~感動した!」「港町の活気と迫力は予想以上だった」と評判の祭だと聞きました。
昼の絢爛豪華な「花山」から、夜の幻想的な「提灯山」へとドラマチックに姿を変える姿は圧巻!
新湊の人たちのほとばしる熱気とパワーはそれはもう凄かったです。
目次
1. 新湊曳山祭とは?
約360年の歴史を誇る祭り
新湊曳山祭は放生津八幡宮(ほうじょうづはちまんぐう)の秋の例大祭のひとつであり、2025年12月11日にユネスコ無形文化遺産(山・鉾・屋台行事)にも登録されました。
![]()
すでに室町時代には金箔貼の神輿が渡幸した記録があり、江戸時代の慶安3年(1650年)に古新町の曳山が初めて供奉し、その後徐々に各町で曳山が作られ、現在の13町が揃った「本曳き」と呼ばれる形になりました。
新湊曳山祭は毎年10月1日に開催されています。
曳山囃子の音色が響き渡る中、勇壮な13基の曳山が「イヤサー、イヤサー」のかけ声を響かせ、昼は「花山(はなやま)」夜は「提灯山(ちょうちんやま)」に装いを変えて町中を曳き廻します。(13基は富山県内最多!)
この13基の曳山が順列を連ね、狭い街角を急曲がりするときの勇壮さが見どころです。
※放生津八幡宮の秋季例大祭は9月30日の魂迎式・祖霊鎮魂祭(前夜祭)、10月2日の築山行事等で構成されています。
曳山は匠によって生み出された芸術品
祭に向けて町民が自らの手で組み立てや飾り付けを行い、それぞれの町で趣向を凝らした個性や「からくり」の違いがあることも見どころです。
多くの曳山は、放生津八幡宮の宮大工、高瀬一門の棟梁・門人らが中心となって設計・建造されました。
放生津には彫りの名人・矢野啓通もいて、さらに高岡の金工、井波の彫刻、城端の漆芸など各地域の匠たちの技術で仕上げられた曳山は、動く芸術品です。
新湊の曳山は、中央に立てた心柱を、「標識(ダシ)」と「花傘」で飾り付けた、「花傘山」と呼ばれる形態の曳山です。
![]()
曳山の大きさは高さ約8m、長さ6~7m、重さは約3.5トン。目の前で見ると想像以上に大きいです。
煌びやかな車輪も目を引きます。
勢いよくカーブを曲がる曳き回しは曳山祭のハイライトのひとつ
曳山が動く際には、曳山に乗った囃子方が「曳山囃子」を奏でます。
この曳山囃子には、厳かな曲から賑やかな曲まで様々な曲調があり、曳き手の掛け声とともに町中に響き渡ります。
曳山が曲がり角を曲がる際には、「イヤサー、イヤサー」の掛け声とともに、勢いよくカーブを曲がっていきます。
この大きさの山が動き回るのですから、大迫力です。
曳山とその周りの活気が最高潮になるこの瞬間は祭のハイライトの1つです。
2. 朝から夜まで1日中続く曳山祭
新湊曳山祭のは早朝から深夜まで行われます。
見どころのポイントを押さえながら辿っていきましょう。
7:00:出発地点の放生津八幡宮へ曳山13基が集結
![]()
<放生津八幡宮>
集結した曳山は宮司のお祓いを受け、出発に備えます。
![]()
放生津八幡宮前の参道「浜往来」には多くの屋台が立ち並んでとても賑やかです。
9:00 :曳山が放生津八幡宮を出発
出発が近づいてきました。
![]()
出発前の風景です。各曳山がパフォーマンスを行い順番に動き出します。
12:00頃:湊橋を渡り急カーブのクランクを曳き回し
曳山祭の大きな見どころが、湊橋を渡った後の急カーブをぐるっと曳き回す大迫力です。
![]()
<湊橋の前で列を組んで並ぶ13基の曳山>
![]()
<湊橋を渡る曳山>
15:30頃:昼から夜への「衣替え」の場 クロスベイ新湊へ集結
曳山はクロスベイ新湊へ集結し、昼の花山から夜の提灯山へ衣替えを行います。
![]()
観客へ向けて曳き手が盛り上げます。興奮度MAXです。
![]()
2026年の曳山祭は昨年ユネスコ無形文化遺産に登録されたこともあり、地元の小・中・高校生らのお囃子イベントが催されました。
18:00頃:花山から提灯山へお色直しし、点灯式
花山は提灯山へ変身し、一斉点灯します。
![]()
さあ、装いも新たに夜の巡行が始まります。新湊曳山祭も後半戦、提灯山は昼の巡行ルートとは別の各町内を巡り、出発地点の放生津八幡宮へ向かいます。
![]()
<写真提供:射水市観光協会>
22:30頃:放生津八幡宮へ戻ってきて曳別れ
長い長い1日が終わります。浜往来は深夜過ぎまで行き交う人たちで賑やかでした。
3. 新湊曳山祭に行く人のためのアクセス・お役立ちガイド
- 開催日: 毎年10月1日
- 場所:放生津・新湊(曳山の町内一円)
アクセス情報:
電車&バスを利用する場合:
- 富山駅発: 富山駅北口から出る「新湊曳山祭 無料臨時バス」が便利(「放生津八幡宮北側入口」または「クロスベイ新湊」下車)
- 高岡駅発: 万葉線に乗り換え「第一イン新湊クロスベイ前」「新町口」「中新湊」などで下車
- 小杉駅発: きときとバスや、小杉駅前から出る無料臨時バスを活用
車を利用する場合:
- 北陸自動車道「富山西IC」(約30分)または「小杉IC」(約20分)
- ※車の場合は「海王丸パーク駐車場」に停め、そこから出ている無料シャトルバスに乗り換えて会場へ向かうのがスムーズ!
4. 生で新湊曳山祭を観た感想、まとめ
初めて新湊曳山祭を観ましたが、いや~凄い迫力でした。
記事内にたくさんの動画を入れましたが、生で見るダイナミックさとほとばしるエネルギーはその半分も伝わらないでしょう。
特に曳き手の「イヤサー、イヤサー」の掛け声に魂が震えました。ロックのフェス会場のような盛り上がりで「これぞ祭り!」という感じで胸が熱くなりました。
また、重さ3.5トンの曳山で急カーブクランクをぐわっと曳き回す湊橋でのシーンも圧巻でした。
京都のお祭りのような楚々とした雰囲気ではなく「ここは港町だな~」と感じる活気に溢れていました。
朝から深夜まで続く祭を私は初めて観ましたが、曳く方も観る方も体力と集中力が凄いな、と感心しました。
今の世の中「効率化・高速化」を良しとする風潮がありますが、新湊曳山祭はおそらく古から代々受け継いできた伝統を、昔のままに守り続けてきたのではないかと思います。
提灯山が放生津八幡宮に戻ってきた後も深夜過ぎまで通りは賑やかで、若者たちが座って楽しそうに話していました。
普段は静かな港町も、この祭の時にはひとつにまとまるのでしょう。
一般的には祭というとすごく混雑するイメージがありますが、新湊曳山祭はそこまで混雑しておらず、比較的近くから花山、提灯山を観られたのも良かったです。(7月末に行われた花火大会の時もそう感じました)
新湊曳山祭は毎年10月1日に行われます。
時期的にも暑すぎず寒すぎず、吹く風が爽やかで外を歩くのにちょうど良い季節だったのもよかったです。
さらに10月というとベニズワイガニ、白エビ、フクラギ(ブリの幼魚)、アオリイカなど魚も特に美味しい季節なので新湊グルメも存分に楽しめました。
来年の新湊曳山祭にぜひ訪れて、港町の生の迫力を体感してみてください。
関連記事

「富山」に興味わいてきた?あなたにおすすめの『富山』旅行はこちら
※外部サイトに遷移しますRelated postこの記事に関連する記事
Ranking富山記事ランキング
-

シンジーノ
- ローマと北京に駐在歴あり。海外渡航歴は36か国。日本は47都道府県踏破。「お客さんが”笑顔”で買いに来る商品」を扱う仕事がしたいと旅行会社に入って三十余年。今はその経験を基により多くの人に「旅の魅力」を伝えるべく“たびこふれ”にいます。モットーは「その土地の温度が伝わるような血の通った記事を書く。」旅はカタチには残りませんが生涯忘れられぬ宝物を心に残してくれます。たびこふれを通じて、人生を豊かに生きる力を秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきます。
































