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【日本百名山】10座目は風の怖さを知った八甲田山(青森県)
<TOP画像:下山したら晴れていた...八甲田山・大岳>
こんにちは!たびこふれライターの中尾です。
八甲田山は単体の山ではなく、いくつものピークが連なり八甲田連峰を形成しています。その主峰は大岳(おおだけ)標高1,585mです。決して高い山ではありませんが、冬は豪雪地帯となり、過去に「八甲田雪中行軍遭難事件」が発生した山としてもその名を耳にされた方も多いはず。
特に雪とは関係ない7月にアタックしましたが、悪天候で中止。(天候が悪いと僕は登りません。)再度10月にアタックしましたが...。やはり自然をなめたらあかんと思い知らされた登山になりました。カッコ悪いところをお見せすることになりますが、ぜひ最後までご覧ください。
目次
日本百名山10座目 八甲田山(大岳)
<萱野高原から撮影>
登山概要
- 登山日:1回目 2023年7月15日⇒悪天候のため、中止
2回目 2023年10月3日⇒登頂 - 天候:曇り⇒暴風⇒晴れ
- 日本百名山10座目:八甲田山・大岳(青森県)
- 標高:1,585m
- 登山ルート:八甲田大岳登山口(酸ヶ湯温泉)から反時計回りに大岳に登り、毛無岱(けなしたい)経由で酸ヶ湯温泉に下るルートを予定していましたが、悪天候のため、山頂への単純往復にしました
- 距離:片道約4.2km(往復約8.4km)
- 標高差:約690m
- 所要時間:登り約2時間15分、下り約2時間(僕は登りに2時間3分、下りに2時間8分かかりました)
- 公表されている難易度(無冠雪期):初級者向け
- 僕が登山して感じた難易度(無冠雪期):中級者向け
登山道の特徴
- 雨上がりだったので、登山道は泥ドロ道でした
- たぶん普段も泥ドロ道だと思います
- 途中2か所火山ガスの発生箇所があります。立ち止まってはいけません
- 沢を渡ります。増水時は注意が必要です
- 大岳山頂まで残り1kmから急登になります
- 年間を通して風が強い日が多いようです。暴風には十分注意してください
登山の際の注意点
- 初級者向けのコースですが、本格登山となります。装備はしっかりと準備してください
- 登山ルートにはトイレがありません。携帯トイレを持参してください
- 途中登山道から外れたところに仙人岱(せんにんたい)避難小屋がありますが、無人の避難小屋の役割です
- 食事、非常食、飲料の準備が必要です
- 念のため、ヘッドライトを持っていきましょう
- 登山保険に必ず加入し、登山届を提出しましょう
登山ルート紹介
1回目アタック(2023年7月15日)は悪天候のため中止しました。2回目アタック(2023年10月3日)の様子をお伝えします。
【7:15出発】酸ヶ湯温泉の八甲田山登山口から登山開始です。
【7:18通過】八甲田山の登山道にはこのように標識があちこちに立っています。(酸ヶ湯から0.3km/八甲田大岳山頂まで3.9km)
【7:23通過】滑りやすいところにはこのように整備がされていますが...。
【7:24通過】酸ヶ湯から0.6km/八甲田大岳山頂まで3.6km
【7:25通過】危険・火山性有毒ガス注意エリアです。
【7:26通過】左側が人体に有害な火山性ガス(硫化水素等)が発生する場所です。足早に進みます。
【7:40通過】酸ヶ湯から1.2km/八甲田大岳山頂まで3.0km
登山道はこんな泥ドロ道です。くるぶしまである防水登山靴を履いていないと足元はびしょびしょになります。また滑りますので転倒に注意が必要です。
【7:53通過】酸ヶ湯から1.7km/八甲田大岳山頂まで2.5km
【8:04通過】開けたところに出ました。右側は崖っぷちなので注意が必要です。登山道は広めにとられていますので道を外れなければ大丈夫です。
南八甲田連峰の山々が見えてきました。
【8:06通過】酸ヶ湯から2.2km/八甲田大岳山頂まで2.0km。半分を過ぎました。
【8:06通過】行く手には沢が見えてきました。
【8:07通過】沢を登ります。大きな岩に足を取られないように慎重に進みます。進んではいけない場所には棒で×印が立っています。
【8:08通過】振り返ると南八甲田連峰が。
【8:08通過】沢を登りきったところでトラバースします。岩に書かれた赤丸へ進みます。
【8:09通過】再び沢を進みます。この先、木橋を渡ります。増水時は鉄砲水が流れますので気をつけてください。
【8:11通過】後ろを振り返ると津軽富士・岩木山が見えました。
【8:11通過】酸ヶ湯から2.3km/八甲田大岳山頂まで1.9km。
この沢は「地獄湯の沢」といわれ硫化水素ガスや炭酸ガスなどを噴出している場所。火山性有毒ガス2か所目です。立ち止まらずに登山道を通過するように指示が出ています。また増水にも注意が必要です。
【8:11通過】大小の岩があり歩きにくいです。またガスのため黄緑色に変色している岩もあります。崩れやすい岩なので慎重に進みます。
【8:15通過】火山性有毒ガスエリアは5分ほどで通過しました。引き続き沢登りです。
【8:21通過】岩場の急登です。
【8:25通過】酸ヶ湯から2.6km/八甲田大岳山頂まで1.6km。
【8:34通過】登山道が木道になりました。1本道なので離合の時は譲り合って進みます。
【8:35通過】湿地帯に出ました。しばしのオアシスタイムです。
【8:37通過】正面に小岳(標高1,478m)が見えてきました。
【8:37通過】酸ヶ湯から2.7km/八甲田大岳山頂まで1.1km(計算がおかしくなった...)。仙人岱(せんにんたい)ヒュッテへの分岐点です。仙人岱ヒュッテまで0.2kmです。
【8:37通過】左手に大岳山頂が見えてきました。
【8:38通過】八甲田清水の給水・休憩所です。
【8:41通過】大岳山頂まで0.9kmと小岳(0.7km)・高田大岳(2.5km)の分岐点です。
【8:44通過】大岳を正面に再び登りが始まります。
【8:46通過】右手には小岳のなだらかな山容が見えます。
【8:48通過】大岳山頂まで0.7km。ここから急登が始まります。
【8:50通過】南八甲田連峰の全景が見えてきました。
【8:52通過】樹林帯に入りました。
【8:59通過】ここから天候が急変し、突風が吹き荒れました。
【9:00通過】樹林帯を抜け、落石防止のネットが張り巡らされた登山道に出ました。
【9:09通過】鏡沼です。登山道まで水浸しになっていました。丸太を伝って、落ちないように進みました。
【9:12通過】今度は不規則に置かれた丸太の階段。歩数に合わないのでかえって邪魔でした。また鉄の杭が出っ張っていて怖かったです。
【9:14】大岳山頂まであと200mです。しかし、風が強すぎて真剣にここで引き返そうかと迷いました。それくらい暴風でした。
【9:16通過】山頂直下に神社の祠がありました。
山頂に到達したが...
【9:18到着】大岳山頂に到着しました。登りは2時間3分かかりました。山頂は広いスペースになっていました。
羅針盤がありましたが、霧がかかっていて何も見えませんでした。ほんの30分前までは晴れていたのですが...。山頂では本当に飛ばされそうだったのですぐに下山します。
下りは毛無岱(けなしたい)経由で酸ヶ湯温泉まで下る予定でしたが、毛無岱(けなしたい)側の登山道はもろに暴風を受けながらだったため、命の危険を感じ、来た道を戻ることにしました。
下山および登山口
下りは登りと同じルートだったので割愛します。9:20に下山を開始し、11:28に登山口に到着しました。下りは2時間8分かかりました。
登山口に面した酸ヶ湯公共駐車場です。
酸ヶ湯公共駐車場には、酸ヶ湯インフォメーションセンター(左手前)とトイレ(右奥)があります。
トイレの手前には靴洗い専用の水道とタワシが置いてありました。泥でドロドロになった靴を洗います。
八甲田山(大岳)登山のリンク集と注意点まとめ
※僕は山岳天気予報にてんきとくらすを使っています。登山指数がABCと3段階あり、A・Bなら登る、Cなら中止するようにしています
※僕は登山の際、YAMAP(ヤマップ)を使っています。GPS機能がついているので雪道でも迷いにくいです。おすすめします
注意点まとめ
※繰り返しになりますが、再度ご確認ください
- 日帰りのみの登山になります
- 登山道は雨天後は泥ドロ道になります
- 途中2か所火山ガスの発生箇所があります。立ち止まってはいけません
- 沢を渡ります。増水時は注意が必要です
- 大岳山頂まで残り1kmから急登になります
- 晴れ・曇りの天気予報ではなく、風の風速も確認しましょう
- 年間を通して風が強い日が多いようです。暴風には十分注意してください
- 初級者向けのコースですが、本格登山になります。装備はしっかりと準備してください
- 登山ルートにはトイレがありません。携帯トイレを持参してください
- 途中登山道から外れたところに仙人岱(せんにんたい)避難小屋がありますが、無人の避難小屋の役割です
- 食事、非常食、飲料の準備が必要です
- 念のため、ヘッドライトを持っていきましょう
- 登山保険に必ず加入し、登山届を提出しましょう
>>「ライター・中尾の『日本百名山』登山レポート(これまでに登った日本百名山)」はこちらから
※当記事は2023年10月3日に登山した時のものです
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中尾勝
- 旅が大好き!国内海外を問わず飛び回っていますが、海外へは2011年に渡航して以来、出国していません。今は原点に戻り国内を旅しながら日本の良さを体感中。