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新幹線の自由席への乗り方は? 切符の買い方や注意点も解説
新幹線には自由席と指定席があり、自由席には「指定席よりも料金が安い」「利用する列車に融通がきく」などのメリットがあります。
新幹線に乗り慣れていない人や新幹線の利用が久しぶりの人に向けて、新幹線の自由席の乗り方を解説。切符の買い方や乗車の流れ・注意点などもわかりやすくお伝えします。
目次
<2. 新幹線自由席に乗るには「乗車券」と「自由席特急券」を購入>
1. 新幹線の自由席と指定席の違い
<出典元:写真AC>
新幹線には「自由席」と「指定席」があり、「自由席」は座席が決まっていないため、自由席車両の空いている好きな席に座れます。一方の「指定席」は、文字通り座席が指定されているため、決まった列車・車両の指定された席に座ることになります。
自由席と指定席の一番の違いは、指定席は必ず座席が確保できることです。自由席特急券で新幹線に乗る場合、自由席車両に空席があれば座れますが、満席の場合は立つことを余儀なくされる可能性もあります。また、座席に空きがあったとしても、「窓際」など自分の好きな位置に座れるとは限りません。確実に座りたい場合や、座席の位置にこだわりがある場合は指定席特急券を購入したほうが安心です。
自由席を利用するメリット
座席の確保が保証されていないとはいえ、自由席にもいくつかのメリットがあります。
ひとつは、乗車する列車が指定されていないということです。指定席特急券を購入した場合、「どの列車(8:49発 のぞみ9号など)の、どの車両の、どの席に乗るか」が事前に決まっていますが、自由席特急券の場合、切符の有効期限内であれば好きな時間の列車に乗ることができます。駅で切符を購入したら、やってくる次の新幹線に飛び乗ることもできるので、事前に乗車時間を決めなくていいというのは気がラクですよね。
自由席を利用するもうひとつのメリットとして、指定席よりも料金が安いことが挙げられます。新幹線の指定席と自由席の料金差は330円~1,990円で、利用する新幹線の種類や時期によって異なります。閑散期に利用する場合など、条件によっては大きな差が出ないこともありますが、往復の場合は差額が倍になるので、「少しでも安く新幹線に乗りたい」という人は、自由席の利用を検討する価値はあるでしょう。
ただし、東北新幹線の「はやぶさ」や「はやて」、秋田新幹線の「こまち」、山形新幹線の「つばさ」、北陸新幹線の「かがやき」など、一部自由席のない新幹線も存在することに注意が必要です。また、東海道・山陽新幹線の「のぞみ」は2023年~2024年の年末年始時期より、繁忙期に限り全席指定席になることが発表されています。
2. 新幹線自由席に乗るには「乗車券」と「自由席特急券」を購入
<出典元:写真AC>
新幹線の自由席に乗る場合、どのような切符を購入すればいいのでしょうか。
そもそも新幹線に乗るには「乗車券」と「特急券」、2種類の切符を購入する必要があります。新幹線の自由席を利用する場合、乗車券に加えて、「自由席特急券」を購入しましょう。
乗車券
「乗車券」は、目的地まで列車で移動するために必要な切符のことです。移動区間に応じて料金が決まっており、仮に新幹線を利用せず、在来線を乗り継いで同じ区間を移動したとしても、乗車券の料金は変わりません。乗車券の料金は言ってみれば「基本料金」のようなものです。
自由席特急券
「自由席特急券」は、新幹線や在来線特急の自由席を利用する場合に必要な切符のことです。特急券の料金は、利用する列車の種類や移動区間等で変わってきます。特急券は、目的地までより早く移動するための「追加料金」のようなものだと考えるといいでしょう。
3. 新幹線の自由席の切符の買い方
<出典元:写真AC>
新幹線自由席の切符は、駅の券売機、窓口、インターネットなどで購入することができます。
このうち手軽なのは、駅の券売機で購入する方法です。券売機ならよほどの繁忙期でない限り、行列ができていることは少ないため、スムーズに切符が購入できるからです。これから乗車する新幹線の切符はもちろんのこと、1か月先までの日付を指定しての購入もできるので、時間のあるときに前もって購入しておくことも可能です。
窓口での購入は、券売機の操作に自信がない人におすすめです。係員に乗車日や乗車区間を伝えるだけで最適な切符を購入することができるほか、切符に関する質問にも答えてもらえます。ただし、窓口は時期や曜日、時間帯によっては非常に混雑していることもあるので、窓口で切符を購入するなら、時間がかかることを覚悟しておく必要があります。
「絶対に並びたくない」「駅に行くことなく、空き時間に切符を購入しておきたい」という人は、インターネットで購入するのもいいでしょう。慣れればこちらの方がスムーズにもなることもあります。ただし、JR各社で予約サイトが分かれているため、少々ややこしいのが難点です。また、予約方法によっては乗車前に券売機や窓口で切符の受け取りが必要な場合もあるので、インターネットで切符を購入する際は、乗車方法をきちんと確認しておきましょう。
4. 新幹線の自由席への乗り方
<出典元:写真AC>
切符の準備が整ったら、次の流れで新幹線に乗車します。新幹線の乗り方は飛行機よりもずっと簡単ですが、専用の改札口があるなど、在来線とは勝手が違うところもあることを覚えておいてください。
新幹線の改札を通る
新幹線に乗る際は、新幹線専用の改札口へと向かいます。JR在来線から乗り継ぐ場合は、乗換改札口があります。
東京駅など複数の新幹線の路線が乗り入れている場合は、「東海道・山陽新幹線の改札口」「東北・上越・北陸新幹線の改札口」のように、路線によって改札口が分かれていることもあるので注意してください。
新幹線の改札を通るには、乗車券と特急券の両方が必要です。スムーズに取り出せるよう、あらかじめ準備しておきましょう。また、改札を通る際、自動改札機から出てくる切符を取り忘れないようにします。
自由席の車両番号を確認する
新幹線の自由席を利用する場合、「自由席車両」に乗車します。車両によって近いエスカレーターなどが変わってくるため、ホームに向かう前に自由席が何両目にあるのかを確認しておきましょう。
自由席車両の位置は新幹線の種類によって異なり、「のぞみ」の場合は1~3号車が自由席車両にあたります。
発車時刻までにホームへ
乗車する新幹線の発車時刻までにホームへと向かいます。エスカレーター等を利用する際は「〇~〇号車」など、そのエスカレーターから近い車両が表示されているので、自由席車両に近いエスカレーターを利用するとスムーズです。
東京駅などの始発駅では、少し早めに乗車が始まるため、10~15分前を目安にホームに到着しておけば、希望の席をゲットしやすくなります。
自由席の車両に入り座る(もしくは立つ)
自由席車両に乗り込んだら、空いている席を見つけて座ります。ただし、満席の場合には立ち乗りを余儀なくされる可能性もあります。
5. 新幹線自由席の混み具合は?
<出典元:写真AC>
新幹線の自由席を利用する場合、一番気になるのは混み具合ではないでしょうか。
新幹線自由席の混み具合は、時期や曜日、時間帯などによって大きく異なり、混雑のピークを迎えるのがお盆と年末年始の帰省シーズンです。そのほか、ゴールデンウィークや春休み、夏休みも混み合うことが多いです。
これらの繁忙期に新幹線の自由席に乗る場合は、座れない可能性も覚悟しておかなければなりません。ただし、繁忙期であっても始発駅から乗車する場合、早めに並んでおけば高確率で座ることができます。
繁忙期以外では、平日の場合は7時~9時頃と17時~20時頃の通勤・帰宅時間帯が混雑する傾向にあり、休日は9時~12時頃が混雑しやすくなります。
6. チケットレスで新幹線の自由席に乗る方法
<出典元:写真AC>
インターネットで新幹線の切符を購入した場合、駅の券売機や窓口で紙の切符を受け取るほかに、チケットレスで乗車する方法もあります。気軽に使える新幹線のチケットレスサービスは、主に次の3つ。サービス内容自体は大きく変わりませんが、サービスごとに対応している新幹線の種類や利用できる区間が異なります。
新幹線eチケットサービス
「新幹線eチケットサービス」は、紙の切符を受け取ることなく、交通系ICカード(Suica、PASUMO、ICOCA等)やモバイルSuicaなどを改札機にタッチするだけで、東北・北海道、上越、北陸、山形、秋田の各新幹線に乗車できるサービス。「新幹線eチケットサービス」を利用するには、あらかじめサイト上から予約内容とICカードの紐づけを行っておく必要があります。
スマートEX
「スマートEX」は、東海道・山陽・九州新幹線のネット予約サービス。サイト上で交通系ICカードを登録しておけば、切符を受け取ることなく、SuicaやPASUMO、ICOCAなどの10種類のICカードで新幹線に乗車できます。
タッチでGo!新幹線
「タッチでGo!新幹線」は、JR東日本が提供するサービス。東北、秋田、山形、上越、北陸各新幹線の所定の区間で、SuicaやPASUMO、ICOCAなどの交通系ICカードのチャージ残額を使って乗車することができます。
7. 新幹線の自由席に乗る際の注意点
<出典元:写真AC>
切符さえ購入すれば簡単に乗れる新幹線ですが、乗車日より前もって切符を購入する場合や、途中下車を考えている場合などは次のことに注意しましょう。
乗車券と自由席特急券それぞれの有効期限
乗車券と自由席特急券にはそれぞれ有効期間があり、有効期限を過ぎると新幹線に乗ることができなくなってしまいます。
乗車券の有効期限は利用区間の営業キロ数によって異なり、200キロまでは2日、400キロまでは3日と、営業キロ数に応じて最大6日までの期限が設定されています。また、往復乗車券の有効期限は片道乗車券の2倍になります。
一方、自由席特急券の有効期限は1日限りです。乗車当日に切符を購入する場合は有効期限を気にする必要はありませんが、前もって切符を購入しておく場合は、乗車日を指定して購入するようにしましょう。
途中下車の可否に注意
新幹線の切符を購入した場合、一定の条件を満たせば途中下車ができることがあります。
ただし、途中下車ができるのは「乗車券」のみで「特急券」の途中下車はできません。例えば、和歌山から東京に移動する場合、新幹線の乗車区間は新大阪~東京間になりますが、途中の名古屋で新幹線を降りて改札を出た後、同じ乗車券でまた新幹線に乗って東京に向かうことはできません。
一方、和歌山~東京都区内の乗車券を利用して、大阪で途中下車した後、同じ乗車券で東京まで向かうことは可能です。途中下車ができるのは営業キロ数が片道101キロ超の乗車券に限られるなどさまざまなルールがあるので、不安な場合は事前に駅の係員等に確認しておきましょう。
早くて快適な新幹線は長距離移動の強い味方。ぜひ本記事を参考に、新幹線の自由席を賢く使いこなしてくださいね。
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