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【四季と宿をめぐる旅】北海道〜ペンション トムテ ルムと丘の風景〜
本格的に夏へ入っていく7月。梅雨後には猛暑日も増え、外出が億劫になってしまう方も多いのではないでしょうか。そんな蒸し暑い季節だからこそ、サラッと清々しい北日本へ避暑の旅へ出かけてみるのがおすすめです。
今回は北海道・美瑛のお宿「ペンション トムテ ルム」をご紹介!彩り豊かな丘の風景に囲まれて、アットホームな雰囲気と美味しいお料理に、ホッと癒される宿泊体験を楽しめます。夏でもクーラーがいらないくらい夜も涼しく快適なのもポイントです。
目次
彩り豊かな夏の美瑛
美瑛といえば、まず思い浮かべるのは丘の風景です。十勝岳の火山活動により、いくつもの丘が形成され、パッチワーク状の田園と点在する家が織りなす、異国情緒が漂う景色が広がっています。
「ペンション トムテ ルム」があるのは、その丘の中心部。ケンとメリーの木や北西の丘展望公園といった名所の近くに小さな森があり、その中に1軒のペンションが佇んでいます。
『トムテ ルム』はスウェーデン語でトムテ(tomte)=森の妖精、ルム(rum)=部屋を組み合わせた言葉。お宿の名前が、非日常なロケーションを表現していますね。
非日常な日常を味わえるペンション
お宿にチェックインすると、団欒スペースには地元作家さんの家具や、北欧風の雑貨がいっぱい。非日常でありながら、どこかナチュラルな温かさもあり、癒しの空間が演出されています。
そして迎えてくれるオーナー夫妻の素敵なお人柄も魅力です。何気ない雑談からプライベートなお話、現地のことなど程よい距離感で話しかけてくださいます。
建物の随所には、麦穂が飾られています。ペンション トムテ ルム周辺の丘には、たくさんの小麦畑が広がっており、訪れた7月には、小麦畑が最盛期を迎え、金色に色づいていました。美瑛の四季を表現する粋な装飾です。
筆者が今回利用させていただいたのは、3人用の広々としたお部屋。シンプルな空間で木の質感が心地よく、まるで我が家のようにくつろぐことができました。
窓を網戸にすると、頬を撫でる風が爽やか。夏でも北海道の朝夕は涼しく、都会の暮らしでは中々体験できない非日常な時間が流れています。
おもてなしと地元の幸が詰まった家庭料理
ペンションといえば、温かい家庭料理をいただけるのも魅力です。夕食は、自家製の「ラタトゥイユ」や、ごろごろとジャガイモが入った「グラタン」、ほのかな甘さを感じる「かぶの冷製スープ」など、夏野菜が盛りだくさんの内容でした。
絶妙な味付けに加えて、野菜の栽培が盛んな美瑛ならではの、食材レベルで美味しいお料理に感動です。
また添えられるパンも美瑛産の小麦を使ったもの。ペンションに隣接する「パン工房 小麦畑」で焼かれた自家製パンになります。夕食には独特の風味が良い「ライ麦パン」、朝食には優しい甘みの「ミルクパン」を堪能しました。
メインは鶏肉の香草パン粉焼き。表面はサクサクでお肉もジューシーで食べ応え抜群。香草が食欲を高めてくれました。
まさに「オーベルジュ(食を楽しむことが目的のお宿のこと)」を思わせるお料理の豪華さ。きっと忘れられない食事のひとときを過ごせますよ。
敷地に広がる思い出の蕎麦畑
もちろんお宿の中で過ごす時間も素晴らしかったのですが、特に記憶に残っているのがペンションの外の風景です。
宿泊した時にはペンションの裏手に白い蕎麦の花が咲き誇り、辺り一面、思わず息を呑む素晴らしい風景が広がっていました。
実は夏の美瑛は、フォトウェディングのロケーションフォトで人気の旅行先。かくいう筆者の旅の目的もフォトウェディング&新婚旅行でした。
カメラマンさんに1日のロケーションフォトを撮影していただいた最初のスポットが、この蕎麦畑だったのです。
筆者にとって「ペンション トムテ ルム」は、いつまでも新鮮な思い出が詰まった場所であり、今度はいつか子どもを連れて訪れたい故郷のような場所になりました。
ペンション トムテ ルム
- 住所:北海道上川郡美瑛町大村大久保協生
- TEL : 0166-92-5567
- 予算:1泊2食付き16,000円〜/人
- 公式サイト:ペンション トムテ ルム
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土庄雄平
- 1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部文化史学科・英文学科卒。サラリーマンの傍ら、自転車旅&登山スタイルで、日本各地を駆け巡るトラベルライター。春は桜を愛でながらサイクリング、夏は冷涼な北日本へ自転車で大冒険、秋は秘境の紅葉を求めて山登り、冬は輝く樹氷と白銀の世界に魅了される。そんな自然の中へ身を投じる旅がルーティーン。