大分の有名な滝8選~滝周辺の観光スポットや穴場な滝も紹介~

大分 滝

自然の力強さや神秘を感じられる滝。大分県は、そんな滝の名所や観光スポットが豊富にあるエリアであることをご存知でしょうか?

今回の記事では、大分県にある人気の滝8選を紹介します。それぞれの滝の魅力や特徴、滝と共に楽しめるスポットなどを紹介するので、この記事を参考に滝巡りを楽しんでみてください。なお、自然災害などの影響で、通行止めになっている場合もあります。滝にお出かけの際は、公式サイトで状況を確認した上で出発するようにしましょう。

目次

<1. 大分で美しい滝を見よう!>

<2. 原尻の滝>

<3. 沈堕の滝>

<4. 慈恩の滝>

<5. 東椎屋の滝>

<6. 福貴野の滝>

<7. 桜滝>

<8. 白水の滝>

<9. 暁嵐の滝>

<10. 大分の穴場な滝>

1. 大分で美しい滝を見よう!

別府温泉でも有名な大分県ですが、実は美しい滝が流れるスポットも数多く存在します。豊かな自然が残る大分県南部の豊後大野市や、別府市に近い東部の宇佐市、福岡県からもほど近い西部の日田市など、いたるところに滝の名所が点在しているのです。中には「日本の滝百選」に数えられるものもあります。

また、縦に落差の大きな滝から、ナイアガラの滝のように横に幅広く流れる滝まで、その特徴はさまざま。周辺には手付かずの自然が残っているエリアもあり、見どころが満載です。マイナスイオンをたっぷり吸い込みながら、自然に癒されたい人には、大分の滝巡りがぴったりでしょう。

2. 原尻の滝

原尻の滝
<出典元:写真AC

最初に紹介するのは、大分県の滝でも特に有名な豊後大野市の「原尻の滝」です。その美しさは、日本の滝百選にも選ばれるほど。周辺には手付かずの自然が残り、時間を忘れて美しい空気に触れられるスポットです。

原尻の滝の絶景・見どころ

原尻の滝の見どころは、なんといってもそのスケールの大きさです。幅は約120m、高さ約20mの横長の滝で「東洋のナイアガラ」と呼ばれることもあります。

滝に近づく方法が多数あり、さまざまな角度から滝の絶景を楽しめるのも見どころの一つです。滝つぼを歩くもよし、滝の上を通って見下ろしてみるもよし。滝の前にかかる吊り橋「滝見橋」の上から、滝全体を正面にして眺めるのもおすすめです。天気がいい日に滝見橋から滝を見ると、奥に日本の百名山に登録されている祖母山が見え、さらなる絶景を楽しむことができます。

原尻の滝と一緒に観光したいスポット

原尻の滝を訪れた際は、すぐ近くにある道の駅に立ち寄るのがおすすめ。豊後大野市の特産品などが販売されているだけでなく、レストランやアイスクリームなどのグルメも楽しむことができます。また、滝周辺にはチューリップ畑も。ベストシーズンに訪れれば、35万本あまりのチューリップが咲き誇る絶景も合わせて楽しむことができます。

原尻の滝へのアクセス方法

原尻の滝の最寄駅は、JR緒方駅です。しかし、駅から滝までは約3kmの距離があります。歩くと40分ほどかかってしまうため、電車で向かう場合はJR緒方駅からタクシーを利用するのがおすすめです。車の場合は、朝地ICから約20分で到着します。大分駅からは、車で約1時間です。

  • 住所:大分県豊後大野市緒方町原尻410

3. 沈堕の滝

沈堕の滝
<出典元:写真AC

原尻の滝がある豊後大野市には、もう一つ見逃せない滝があります。それが原尻の滝の東側に位置する「沈堕(ちんだ)の滝」です。沈堕の滝は、横に大きく広がる雄滝、雄滝よりも幅の狭い雌滝の2つに分かれています。

沈堕の滝の絶景・見どころ

雄滝は幅が約97mと、原尻の滝と同じく横に広いため「大野のナイアガラ」と呼ばれることもある滝です。室町時代には、水墨画で有名な雪舟の「鎮田瀑図」という作品で描かれたことでも知られています。

付近に発電所跡があることからもわかる通り、雄滝はかつて水力発電のために利用されていました。滝の後ろにはダムもあり、現在は人の手が加えられた姿となっていますが、人工滝ならではの力強さが魅力です。

沈堕の滝と一緒に観光したいスポット

沈堕の滝のすぐそばにある「沈堕発電所跡」は、明治42年に豊後電気鉄道が建設した発電所の跡地です。発電所としての役割を終えた後、現在も建物自体がそのまま残っています。水路跡が滝へと続く遊歩道となっており、途中の廃墟には足を踏み入れることができる場所もあります。力強く流れる沈堕の滝と、歴史を感じられるノスタルジックな建築を楽しんでください。

沈堕の滝へのアクセス方法

沈堕の滝の最寄駅は、JR豊後清川駅です。駅からの距離は約3.5kmと歩いていくにはかなり時間がかかりますが、駅からタクシーを利用すれば10分程度で到着します。高速道路を利用する場合、大野ICからの所要時間は10分程度です。大分駅から車を利用すれば、約1時間で到着します。

  • 住所:大分県豊後大野市大野町矢田2394

4. 慈恩の滝

慈恩の滝
<出典元:写真AC

「慈恩(じおん)の滝」は大分県西部の玖珠町と日田市の境を流れる滝です。豊かな自然の姿が残るエリアを流れる高さ約30mの滝は、非常に神秘的な雰囲気があります。

慈恩の滝の絶景・見どころ

慈恩の滝の特徴は、二段の立体的な形となっている点です。滝の裏側にもまわることができることから「裏見の滝」と呼ばれることもあります。夜は滝がライトアップされ、さらに神秘的な雰囲気に包まれることも。周辺の木々が紅葉し、さらなる絶景が楽しめる秋の観光が特におすすめです。

なお、天候や機器の不具合などにより、ライトアップ中止や滝の裏側を通れない場合があるため、注意しましょう。

慈恩の滝と一緒に観光したいスポット

慈恩の滝から車で約4分、徒歩で約15分の場所に、山浦早水(やまうらそうず)と呼ばれる集落があります。なかなか他では見られない、昔からの農村の姿が残っている自然豊かな地域です。

特に見どころなのは、すり鉢状に大きく広がる棚田。2ヶ所の展望台から、山々に囲まれた棚田の美しい風景を眺めることができます。慈恩の滝へ向かう際は、山浦早水の棚田を見にいくことも忘れないでくださいね。

慈恩の滝へのアクセス方法

慈恩の滝は、JR杉河内駅から歩いて約3分と、駅からほど近い場所にあります。車であれば、玖珠ICから約20分、大分駅からは約1時間10分です。

  • 住所:大分県玖珠郡玖珠町山浦618

5. 東椎屋の滝

東椎屋の滝
<出典元:写真AC

原尻の滝と同じく「東椎屋(ひがししいや)の滝」も、日本の滝百選に選ばれている有名な滝です。栃木県日光市にある、日本三大名瀑の一つ「華厳(けごん)の滝」に似ていることから「九州の華厳」と呼ばれることもあります。

東椎屋の滝の絶景・見どころ

東椎屋の滝は、高さ85mの断崖を真っ直ぐに水が落下する姿が圧巻です。激しく水が打ちつけられていることから、マイナスイオンあふれる空気を感じることができます。また、駐車場から滝へ向かう途中に通る、滝周辺の渓谷も非常に神秘的です。春の新緑の季節や秋の紅葉など、四季折々の自然と東椎屋の滝の絶景が魅力のスポットとなっています。

なお、天候の状態により河川が増水した場合などは、立ち入り制限がかかることもあるので注意しましょう。

東椎屋の滝と一緒に観光したいスポット

ぜひ東椎屋の滝とセットで観光してほしいのが「東椎屋のイチイガシ」です。「東椎屋のイチイガシ」とは、東椎屋の滝から車で3分ほどの位置にある熊野神社の御神木のこと。広場の左右に2本生えています。拝殿に向かって右の御神木は高さ約32.8m、左の御神木は高さ約26.8mとどちらも非常に大きく、近くで見ると圧巻です。

東椎屋の滝へのアクセス方法

東椎屋の滝へは、車かバスの利用がおすすめです。車の場合、所要時間は宇佐ICから約30分、安心院ICからは約20分となっています。大分駅からは、車で約45分です。

大交北部バスを利用すれば、安心院からのバスで東椎屋の滝入口まで行くことが可能ですが、滝入口から駐車場までは約1.5kmの距離があり、徒歩で約20分かかります。駐車場から滝までは、さらに歩いて10分ほどの距離です。なお、東椎屋の滝入口までのバスは、2022年12月現在は平日のみの運行のため注意しましょう。

  • 住所:大分県宇佐市安心院町東椎屋

6. 福貴野の滝

福貴野の滝
<出典元:写真AC

「福貴野の滝」も、東椎屋の滝と同じく宇佐市にある滝です。2本並んで水が流れ、水量の多い方が雄滝、少ない方は雌滝と呼ばれています。

福貴野の滝の絶景・見どころ

高さ約65mから水が流れている福貴野の滝には、さまざまな楽しみ方があります。そのまま近くで見るのも圧巻ですが、付近にある展望台から少し離れて見るのも美しいです。また、滝の裏側にまわり、異なる角度から滝を楽しむこともできます。

さらに6月〜7月の早朝、天気がよければ滝に虹が架かることも! 場所や季節によってさまざまな滝の風景が楽しめるのが、福貴野の滝の魅力と言えるでしょう。

福貴野の滝と一緒に観光したいスポット

福貴野の滝から県道50号を北へ車で15分ほど走ると「仙の岩」と呼ばれる観光スポットがあります。国指定名勝「耶馬溪」の一つで、集塊岩でできた大岩柱です。下から見るとそのあまりの大きさと自然が作り出したパワーに圧倒されます。頂上付近まで登ることもできるため、周辺の自然豊かな美しい景色を見渡すこともできますよ。

福貴野の滝へのアクセス方法

福貴野の滝に車で向かう場合、宇佐ICから約35分、安心院ICからは約22分の位置にあります。大分駅から車で向かえば、所要時間は約1時間です。大交北部バスでも「福貴野」まで向かうことができますが「福貴野」バス停から駐車場までは約2kmの距離があります。駐車場から滝まではさらに15分ほど歩く必要があるので、注意しましょう。

  • 住所:大分県宇佐市安心院町福貴野

7. 桜滝

桜滝
<出典元:写真AC

大分県西部の日田市にある「桜滝」は、温泉街でも知られる天瀬町にあります。温泉での観光とともに、散策気分で滝の絶景が楽しめるスポットです。滝はアクセスしにくい場所にあるのが一般的ですが、桜滝は電車でも気軽に行けるという魅力があります。

桜滝の絶景・見どころ

桜滝は「豊後国誌」という江戸時代の書物にも登場する、古くから愛されている滝です。書物内では「砕け散ること花の如く、流下することスダレの如し」と紹介されており、その言葉の通り、水しぶきが桜の花のように見えることが名前の由来と言われています。江戸時代の文人たちを魅了した、すだれのように美しい水の流れに癒されます。

桜滝と一緒に観光したいスポット

桜滝に行くなら、やはり天ヶ瀬温泉の観光は欠かせないでしょう。長い歴史を持つ天ヶ瀬温泉では、古き良き温泉街を楽しむことができます。湯巡りをして温まった体に、桜滝のひんやりとしたマイナスイオンを浴びれば、いっそうリラックスできること間違いなしです。周辺には他の滝スポットや神社などもあるため、宿泊ありの旅行や散策にもぴったりですよ。

桜滝へのアクセス方法

桜滝の最寄駅はJR天ヶ瀬駅です。桜滝遊歩道という道を10分ほど歩けば到着します。駅からも近くて足を運びやすいのも、桜滝のいいところですね。

  • 住所:大分県日田市天瀬町合楽川

8. 白水の滝

白水の滝
<出典元:写真AC

竹田市の「白水の滝」は、大分県と熊本県の県境に位置しています。「大分県百景」にも数えられる、滝と渓谷の絶景が広がるスポットです。

白水の滝の絶景・見どころ

白水の滝は、1本ではなく、何本も複数の滝が断崖のいたるところから流れているのが特徴です。水があふれ出す様子からは、自然のパワーが感じられます。また、白水の滝に向かう途中でも、小さな滝が流れている様子を楽しむことができます。

周辺の陽目渓谷の自然も美しく、特に春の新緑、秋の紅葉シーズンは見逃せません。付近にはキャンプ場があるため、雄大な自然を満喫することもできますよ。

白水の滝と一緒に観光したいスポット

一緒に観光していただきたいスポットは「白水溜池堰堤(はくすいためいけえんてい)」、通称「白水ダム」です。白水ダムは、田畑を潤すのに必要な水である灌漑(かんがい)用水を調整するために造られました。ダムとはいえ、流れている水はまるで衣のように美しく「日本一美しいダム」との呼び声も高いです。白水の滝からは、車で17分ほどの場所にあります。

白水の滝へのアクセス方法

白水の滝に最も近い駅はJR豊後荻駅で、駅から車で約10分の位置にあります。大分駅から車で向かうと、所要時間は約1時間15分です。また、駐車場から白水の滝へは約15分歩く必要があります。

  • 住所:大分県竹田市荻町陽目371

9. 暁嵐の滝

大分県の海沿いに位置する、佐伯市の「暁嵐の滝」は、海岸からわずか500mほどの位置にある滝です。海岸に近い滝は全国的にも珍しく、夏は水遊びをしようと多くの人々が集まるスポットになります。

暁嵐の滝の絶景・見どころ

高さは約14mと他の滝に比べて低めですが、断崖に囲まれた神秘的な雰囲気が漂っています。滝の周辺を取り囲む岩上植物は大分県の天然記念物にも指定されており、貴重な自然の空気を一身に浴びることができるスポットです。夏場は滝つぼや周辺の河川で川遊びもできるため、ひんやりと冷たい暁嵐の滝の水に触れてみてはいかがでしょうか。

暁嵐の滝と一緒に観光したいスポット

暁嵐の滝を訪れる際は、徒歩10分ほどの場所にある海岸沿いのスポット「マリノポリス記念公園」も一緒に観光してみてください。その名の通り、昭和61年に大分県のマリノポリス構想を記念して造られた公園で、ベンチや広場から見える海岸線が非常に美しく、夏には花火大会が行われたり、元旦には初日の出スポットとなったりと、見どころの多い場所です。

暁嵐の滝へのアクセス方法

暁嵐の滝に車で向かう場合、佐伯ICから約20分、または津久見ICから約35分かかります。大分駅からは、車で約1時間です。電車であれば最寄駅はJR浅海井駅で、駅からは歩いて約10分で到着します。

  • 住所:大分県佐伯市上浦大字浅海井浦

10. 大分の穴場な滝

ここまでは、大分県でも有名な滝を紹介してきました。しかし、まだまだ大分にはたくさんの滝が存在しているんです。「あまり人が知らない滝に行ってみたい」という人は、以下の穴場の滝もチェックしてみてください。

黄牛(あめうし)の滝

黄牛の滝
<出典元:写真AC

「黄牛の滝」は、かつては龍が棲んでいたとの伝説もあるという竹田市の隠れた滝スポットです。付近の駐車場から河原に向かって歩いて行くと、高さ約25mの滝が豪快に音と水しぶきを立てながら流れているのが見えてきます。秘境のような神秘的な雰囲気は、まさに隠れた絶景です。足場が悪いので、歩きやすい靴や服装で明るい時間帯に向かいましょう。

  • 住所:大分県竹田市大字刈小野

清滝

同じく竹田市には「清滝」という滝もあります。高さ約40mから流れる水と細かい霧のように岩山からしみ出ている水しぶきが美しく、名前の通り清らかな雰囲気が魅力です。紅葉スポットとしても知られ、秋に訪れればさらなる絶景が楽しめるでしょう。滝を見るための遊歩道が用意されており、足を運びやすいのもおすすめポイントです。

  • 住所:大分県竹田市 直入町長湯5849-12

これだけたくさんの滝の名所がある大分県は、マイナスイオンをたっぷり浴びる滝巡りの旅にぴったりです。しかし実は、今回紹介した以外にもまだまだ美しい滝が大分県にはたくさんあります。自然のパワーあふれる絶景にとことん癒されたいという人は、ぜひ一度大分県の滝スポットに足を運んでみてくださいね。

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