【私の好きな日本遺産】日本三大渓谷美を満喫!メイプル耶馬溪サイクリングロードで走る絶景の旅:大分県

耶馬渓サイクリングロード

こんにちは!2024年6月に日本遺産検定を取得し、日本遺産ソムリエとなった土庄(とのしょう)雄平です。

「日本遺産」とは、地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化・伝統を語るストーリーのこと。現在、全部で104のストーリーが認定されています。

連載【私の好きな日本遺産】では、これまで全国を旅した経験の中から、筆者イチオシの日本遺産をピックアップし、その魅力や名残あるスポットをご紹介したいと思います。第8弾は、日本三代渓谷美の一つ「耶馬溪」 です。

目次

歴史と自然が織りなす神仙の地・耶馬溪

歴史と自然が織りなす神仙の地・耶馬溪

大分県中津市に広がる耶馬溪(やばけい)は、日本三大渓谷美の一つに数えられる絶景スポット。長年の風雨によって削られた奇岩や断崖が連なる渓谷美が特徴で、特に「一目八景(ひとめはっけい)」は名所として知られています。

春の新緑、秋の紅葉が美しく、ドライブやハイキングに最適。青の洞門など歴史的な見どころも多く、禅海和尚が手掘りで開削したトンネルは必見です。自然と歴史が織りなす神秘的な雰囲気を感じ、四季折々のダイナミックな景観を楽しめます。

日本の原風景を再発見する。メイプル耶馬溪サイクリングロード

日本の原風景を再発見する。メイプル耶馬溪サイクリングロード

かつてこの地を走っていたローカル私鉄「耶馬溪鉄道」の軌道跡を、自転車道として蘇らせたのが「メイプル耶馬溪サイクリングロード」です。このルートの魅力は、走るごとに移り変わる多彩な景色と渓谷美。

切り立つ岩の間を抜ける道、のどかな田園風景、往時を偲ばせる鉄道の陸橋やトンネルなど、随所に見どころが点在し、突然現れる柱状節理のダイナミックな渓谷美には圧倒されることでしょう。

メイプル耶馬溪サイクリングロード

秋の紅葉が名高い耶馬溪ですが、田園が鮮やかな緑へと染まる初夏から夏にかけての風景もまた格別です。この道を駆け抜ければ、さまざまな発見があるはず。

「よくこんな場所に線路を敷いたものだ」「今は静かな場所だけれど、かつてここには駅があったのか」-----そんな思いを巡らせながらペダルを踏めば、鉄道が走っていた時代の賑わいがふと脳裏に浮かび、まるで当時の車窓から日本の原風景を眺めているような気分に浸れます。

メイプル耶馬溪サイクリングロード

  • 住所:大分県中津市三光臼木~同市山国町守実「一般県道中津山国自転車道」
  • 電話:中津耶馬渓観光協会 0979-64-6565 中津市役所観光推進課 0979-22-1111(代表)中津市耶馬溪支所地域振興課 0979-54-3111(代表)
  • 走行可能時間:24時間
  • 利用料金:無料
  • 公式サイト:メイプル耶馬溪サイクリングロード

人の手で作られた奇跡の道。青の洞門の壮観

人の手で作られた奇跡の道。青の洞門の壮観

このサイクリングロードを象徴するスポットのひとつが「青の洞門」です。江戸時代、全国を巡っていた禅海和尚が、断崖の危険な道を行き交う人々を救うため、ノミと金槌だけで掘り進めたと伝わる日本初の有料道路だと伝わっています。

禅海はかつて江戸で罪を犯し、贖罪の旅の途中でこの地に立ち寄りました。難所に苦しむ人々を見て開削を決意し、風雪にも行き交う人々からの嘲笑にも屈せず、30年の歳月をかけて洞門を完成させたのです。その壮絶な物語は、菊池寛の小説『恩讐の彼方に』の題材にもなりました。


青の洞門

現在も壁面や明かり取りの窓にはノミの跡が残り、当時の苦労を物語っています。この道を走れば、圧倒的なスケールに驚かされるとともに、和尚の壮絶な挑戦に思いを馳せずにはいられないでしょう。

また近くには国内最大級の石造アーチ橋「耶馬溪橋」があります。1923年に完成し、全長116m、8連のアーチが特徴。地元の玄武岩を使用し、ヨーロッパ風のデザインから「オランダ橋」とも呼ばれます。現在は歩行者と自転車専用で、自然と調和した美しい景観を楽しめますよ。

青の洞門

  • 住所:大分県中津市本耶馬渓町曽木
  • 電話番号:0979-52-2211(中津市本耶馬渓支所地域振興課)
  • 公式サイト:青の洞門

耶馬溪橋(オランダ橋)

  • 住所:大分県中津市本耶馬渓町曽木・樋田
  • 電話番号:0979-52-2211(中津市本耶馬渓支所地域振興課)
  • 公式サイト:耶馬溪橋(オランダ橋)

レンタサイクルも充実!

耶馬溪サイクリングターミナル

「耶馬溪サイクリングターミナル」では、ロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイクなど、さまざまな種類の自転車をレンタル可能です。

特徴としては、フリータイム700円とリーズナブルながら、車種にかかわらず均一料金ということ。スポーツ自転車をこの料金でレンタルできる場所は中々ないと思います。

さらに、乗り捨てが可能で、500円の追加料金で体力を気にせずにサイクリングを楽しめます。宿泊施設も併設されており、お得な料金で宿泊できるうえ、部屋には自転車用ラックが備え付けられているので、愛車を安心して持ち込むことができますよ。

耶馬溪サイクリングターミナル

  • 住所:大分県中津市山国町守実89
  • 営業時間:8:30~17:00
  • 受付時間:8:30~16:00
  • 定休日:水曜(祝日の場合はその翌日の休みでない日)
  • ※12月~2月は火・水曜
  • ※年末年始(12月29日~1月3日)
  • 利用料:大人 自転車 700円、電動アシスト 1,500円(共にフリータイム)、小学生以下300円、オプション乗り捨て料金500円
  • 公式サイト:耶馬溪サイクリングターミナル

サイクリング前後には中津で唐揚げを

中津の唐揚げ

中津を訪れたら、ぜひ味わいたいのが「唐揚げ」です。全国どこでも見かける中津の唐揚げですが、やはり本場で食べる味は格別。

サクサクとした衣にジューシーなお肉、そして醤油の旨味が絶妙に絡み合い、何個でも食べたくなります。特におすすめなのは、「からあげ屋チキンハウス中津本店」。本場ならではの味を堪能してみてください!

チキンハウス 中津本店

    • 住所:大分県中津市中央町2-7-61
    • 電話:0979-22-6266
    • 営業時間:11:00~14:00
    • 定休日:水曜
    • 公式サイト:チキンハウス 中津本店

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土庄雄平

1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部文化史学科・英文学科卒。サラリーマンの傍ら、自転車旅&登山スタイルで、日本各地を駆け巡るトラベルライター。春は桜を愛でながらサイクリング、夏は冷涼な北日本へ自転車で大冒険、秋は秘境の紅葉を求めて山登り、冬は輝く樹氷と白銀の世界に魅了される。そんな自然の中へ身を投じる旅がルーティーン。

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