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オミクロン始動!?アフリカから日本へ帰国体験記。濃厚接触者になったらどうする?
コロナとの長期戦も終盤かと思った矢先、突如出現したオミクロン株。
12月にはやっと帰国の目処が立った海外在住者たちの希望を打ち消すかのような、さまざまな入国制限が日に日に追加されていきました。そんな中で筆者が実際に外国籍の夫とともに帰国し、後にオミクロン株の濃厚接触者となった隔離生活をご紹介します。
これからご帰国される方、海外旅行に行こうと思っている方など、この情報が役に立てれば幸いです。
※2021年12月現在の情報です。
目次
帰国する際のコンディション
日本に帰国するにあたって、この時期一番重要なのは「搭乗前に受けたPCR検査が陰性であること」です。これを乗り越えれば日本国籍の方は必ず帰国することができます。
しかし、問題は外国籍の方々。日本に在留資格があっても、日本に入国することは困難である条件が突き付けられました。筆者の夫は外国籍ですが、配偶者ビザを取得しています。
しかしながら、オミクロン株が出現した12月以降は、これらのビザを持つ外国籍の人も入国できなくなりました。というのも、短期間の帰国というのが理由の1つであったようなのです。
年末年始休暇で帰国、なんていう外国籍の人々は帰国できないことになります。
そんな中でも、以下のような特段の理由に当てはまる人は入国が許されるとのこと。
- 病気などの人の看護や生活支援をする親族
- 死亡または危篤である方を訪問する親族
- 未成年者や病気の者の渡航に同伴する親族
親族という言葉が目立ちますが、これらを見ていただけると帰国できる者はマイナスな理由が必要になることが分かります。既に取得しているビザの効力はなく、改めて滞在国の大使館にビザを発給してもらう必要があります。
帰国するにあたって必要なもの
これらは、日本到着時のみならず、現地出国の際にもチェックインカウンターで見せる必要がありましたので、ご注意下さい。
PCR検査陰性証明書
今やほとんどの国の入国時に提示を求められる必須の書類になりました。日本入国の際には日本独自のフォーマットを用意する必要があります。
こちらのフォーマットに従い、必要事項を記入しなければなりません。検査機関(病院など)のスタンプやサインなどはもちろん、検査方法も指定があるためよく確認しましょう。
このフォーマットへの記入が拒否されてしまう場合など、検査機関独自の証明書でも可能ですが、指定フォーマットと同じ内容が英語又は日本語で記入される必要があります。
多くの国の場合、出国の際はその国で受けた陰性証明書(日本の指定フォーマットではない)を確認しますので、両方を用意しておくと安心です。
「出国前72時間前以内に実施されたPCRのみ有効」ということも、忘れてはならないポイントです!
契約書
この契約書は帰国後の隔離期間に向けた契約になります。内容は、隔離期間において定められたルールを守ることの他に、日本での連絡先を記入する書類となっています。
こちらの契約書には、日本で使用ができ、連絡がとれる電話番号の記入が必要になります。海外で使用している電話番号であっても、国番号を記入すると受け入れてもらえます。
ちなみに筆者が利用したカタール航空では、日本行きのフライト搭乗中にこの契約書が配られました。さらに、何枚か新しいページが追加されていましたので、あらかじめ用意しておいた契約書ではなく、機内で配られた方を提出することにしました。
アプリ
- My SOS
- 接触確認アプリ
- 位置情報アプリ (Androidの方のみ)
こちらは準備の段階ではインストール のみで大丈夫ですが、空港到着後はアプリ内で記入する案内を受けます。
質問票
ウェブ上での体調や滞在先の質問に答え、最後に表示されるQRコードをスクリーンショットや印刷などで控えておきます。
これらを用意するにあたって、スマートフォンが必要になりますので、お待ちでない方はレンタルなどを利用しなければなりません。
実際のフライトの様子
オミクロン株が出現してから、日本政府は外国籍の方々の帰国に関して厳しい制限を課しました。そのため、日本行きの飛行機は言うまでもなくガラガラ。
ここではそんな期間のフライトの様子をお伝えします。
席はフリースタイル!?
私たちが搭乗した際は、自分の席に行くと既に外国人のお客さんがいました。彼やその他の人曰く、空席が多いため自分の好きなところに座るスタイルだということ。
客室乗務員からそのようなことは言われませんでしたが、その後別の席にいても何も言われなかったので、この人数では容認されているようでした。
おかげで前後左右誰もいない席に座ることができ、伸び伸びと過ごすことができました。
コロナ対策キット
コロナ禍ということもあり、客室乗務員たちの制服や機内のマスク着用義務など、フライトでも通常とは違う点がいくつかありました。その中でも最初に配られるコロナ対策キットがとても充実していました。
機内の清掃にはちょっと懸念点
様々なコロナ対策がされている機内ですが、清掃は思ったより充分ではなかったように感じます。テーブルを開くと少し食べカスがあったりしたので、ご自身で除菌シートなどをご持参され、周りを拭くと安心かもしれません。
空港の様子(成田空港の場合)
入国前にPCR検査
空港に到着するとすぐに待合室へ案内されます。そこで用意してきた書類を改めて準備しながら待ちます。ここで待つ時間は筆者の場合1時間弱でした。お手洗いは必要に応じて行くことができます。
その後場所を移動して、検査場所の前でもう少し待ちます。
そのあとカウンターで資料を確認し、いざ検査へ。
必要書類の確認
検査が終わったら、流れ作業で各コーナーを周り、それぞれの資料やアプリの確認をしてもらいます。なかなか効率よくできているのは、さすが日本です。
PCR検査結果
最後に検査結果を待ちます。検査結果は陰性だと赤、陽性だと青の紙をもらい、その後の手続きも変わってきます。
やっと入国
空港に到着してからここまでの過程でだいたい3時間くらいかかりました。
入国手続きや荷物受け取りなどは乗客が少ないためかとてもスムーズで待ち時間がありません。
この先は、滞在国次第で強制隔離施設、または自主隔離のための施設や自宅など、行き先によって行動が変わります。
濃厚接触者判明後の隔離生活
濃厚接触者判明のとき
空港到着後に乗客全員にPCRを実施し、結果もその日に分かりますが、オミクロン株濃厚接触者の通知はメールで翌日にきました。
その時には、各自自主隔離場所にいる状況ですが、電話で指示がなされます。
12月21日時点ではオミクロン株感染者が同じ飛行機に搭乗していた場合、乗客全員が濃厚接触者となり、本来であれば全員がホテルで強制隔離となりました。
実際の隔離
実際はホテルにも空きがあまりなかったようで、乗客の中でも同居者やワクチン状況などを確認し、優先順位が施されました。
筆者の場合は、自宅隔離を続行との判断がなされ、自主隔離とあまり変わらぬ生活になりました。
隔離期間やること(毎日、時間は様々)
- アプリでの居場所確認のテレビ電話を繋ぐ
- アプリでの居場所確認や健康観察報告にボタンで応答
濃厚接触者がやること
- 保健所からの健康チェックの毎日の電話(オキシメーターが配布されます)
- PCR検査(4日に一度、計3回程度)
濃厚接触者の場合は上記2点が追加されますが、自分が移動することはなく、最寄りの保健所の方々がわざわざ自宅に来てくれます。
アプリでの居場所確認などは、毎日ランダムな時間に通知がくるため、応えるのに必死です。しかし寝ていたりなど通知を逃してしまっても、特に問題はなく、次回の通知に応えれば良いだけになっています。
まとめ
現在1月16日の時点では、オミクロン株感染者が同じ機内にいた場合、前後2列を含めた計5列の方が濃厚接触者になります。飛行機に乗る人だけではなく、普通に暮らしていても濃厚接触者になる可能性はだんだんと高くなってきました。
ご自身やご家族がもしもの場合には、落ち着いて行動できるよう、今から確認しておきたいですね!
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川面 朝美
- 神奈川県出身。旅行好きな両親のおかげで幼い頃から外国に行く機会があり、自然と海外に興味を示す。大学ではフランス文学科を専攻、アメリカとフランスでの語学留学を得て、異文化コミュニケーションの大切さを学ぶ。その後ファッション業界に就職したのち、日本で出会ったアルジェリア人と意気投合。2018年11月に結婚し、現在はアルジェリアの首都アルジェにて刺激的な毎日を送っている。趣味: ダンス、テニス、ジム、旅行