たびこふれ

【岩稜登山】岩と雪の殿堂「剱岳」と「立山三山」縦走の山旅

記事投稿日:2021/12/07最終更新日:2022/01/18

Views:

剱岳

<トップ画像:剱沢から望む早朝の剱岳>

こんにちは!「三度の飯と山が好き!!」がキャッチフレーズの倉山(くらさん)です。

新田次郎著作の小説『劒岳 点の記』(つるぎだけ てんのき)を読み終えた時には、いつか登りたいと思った剱岳ですが、急遽そのチャンスが到来しました。単独での山行になりましたが、登って来ました。立山曼荼羅に「剱嶽」地獄の針の山として描かれ 宗法(教義)で登山禁止となっていた剱岳、「弘法大師様が草鞋三千足を費やしても登頂できなかった」という伝説がある剱岳。北アルプス立山連峰の主峰となるその剱岳と立山三山へテント道具を背負って出掛けたのは、紅葉の9月下旬のことでした。

連休を利用した2泊3日の山旅、天候にも恵まれて計画したルートを全て歩くことができましたので、剱岳の険しい岩稜帯と立山三山の展望に優れた稜線の縦走を合わせてご紹介します。

目次

1. 「剱岳」と「立山三山」の登山口はどこ?そこまでどうやって行くの??

少し話は変わりますが、黒部の深部に水力発電用のダムが竣工したのが昭和38年(1963年)6月なので、間もなく60年になろうとしています。

当時トンネル工事に携わった方々の汗と涙と苦労の結晶が、映画「黒部の太陽」でも放映され、NHK「プロジェクトX~挑戦者たち~」では、厳冬の中「黒四ダム」建設の断崖絶壁の難工事として紹介された番組を見て、とても感動を覚えました。

そんな壮絶なストーリーが生まれたトンネルも、現在では、富山県側の「立山駅」から長野県側の「扇沢駅」の間を、乗り物で繋いで立山を貫くアルペンルートとして、いくつもの景勝地と雄大な大自然を魅了するスポットとして多くの人々に親しまれています。

今回、私が登山口として選んだのはアルペンルートのほぼ中間にある「室堂駅(標高2,450m)」です。

新宿23:15発の高速夜行バスに乗って、扇沢ターミナルに着いたのは翌朝5:30でした。JR利用の場合、東京からは松本駅で乗り換えて信濃大町駅で下車、または長野駅を下車してアルピコ交通のバスに乗り換えて扇沢ターミナルまで行くことができます。

マイカー利用の場合は、北陸自動車道を利用して立山インターを降りて一般道を約40分走ると立山駅に駐車場が有り、そこに車を止めてアルペンルートに向かいます。

どの交通機関で移動するかは、旅行日数や登山なのか観光なのか、縦走するか往復するのかなど、目的に合わせて選ぶと良いと思います。

いずれの経路も、扇沢から室堂までアルペンルートの乗り物を乗り継いで移動します。

>>立山黒部アルペンルート公式ホームページはこちらから

2. 今回歩いた室堂から立山三山縦走ルートの様子をご紹介します

【2泊3日(夜行バスを含む実質4日間)の行程です】

1日目:新宿==<高速夜行バス>==扇沢==<アルペンルート乗り継ぎ>==室堂・・・室堂ターミナル・・・(徒歩/スタート)・・・室堂平・・・雷鳥坂・・・別山乗越・・・剱沢キャンプ場(泊)

2日目:剱沢キャンプ場・・・(別山尾根)・・・一服剱・・・前剱・・・剱岳山頂(2,999m)・・・前剱(再度、剱岳山頂を目指す)・・・剱岳山頂・・・(別山尾根を下る)・・・剱沢キャンプ場(泊)

3日目:剱沢キャンプ場・・・(立山三山縦走へ/眺望の良い尾根歩き)・・・南峰・・・▲別山(2,880m)・・・真砂岳(2,861m)・・・富士ノ折立(2,999m)・・大汝山(3,015m)・・・▲雄山(3,003m)雄山神社参拝・・・一の越山荘・・・▲浄土山(2,831m)・・・室堂平・・・室堂ターミナル==<アルペンルート>==扇沢==<特急バス>==信濃大町駅##(JR利用)##東京方面へ

【記号】▲立山三山、==バス、・・・徒歩、##JR

登山行程の様子を写真で紹介します

アルペンルート扇沢から始発のトロリーバスに乗り込み、室堂まで移動開始します。(トロリーバス⇒ケーブルカー⇒ロープウェイ⇒ 電気バスに乗り継ぎます。)

IMG_1532.JPG

2021年は立山黒部アルペンルート全線開業50周年です。

IMG_1533.JPG

標高2,450mの室堂を9:00スタート。後ろにそびえ立つ山は雄山です。

IMG_1534.JPG

みくりが池を眺めながら雷鳥坂へと進めます。曇っていますが雨は降りませんでした。

IMG_1535.JPG

歩きやすい登山道を進めます。紅葉の最盛期は過ぎた後のようでした。

IMG_1536.JPG

別山乗越に到着。ここまで来れば剱沢キャンプ場までもうひと踏ん張りです。

IMG_1537.JPG

キャンプ場へは12:00到着(標高2,500m)。剱岳はガスの中で見えず。中央が私のテントです。

テント場に到着した時から剱沢には四方八方から強風が吹きおろし、テント設営に四苦八苦しました。2mほど隣では、設営中のテントが突風に煽られ、まるで凧のよう様に舞い上がって谷の方に吹き飛んでしまいました。2時間くらい後にテント抱えて無事に戻って来ました。

IMG_1538.JPG

深夜零時頃まで突風が吹き荒れていましたが、2日目のテント場は静粛な夜明けでした。真正面が剱岳の雄姿。

別山尾根から剱岳登頂を目指して7:00スタート。

IMG_1540.JPG

前剱まで来ました(標高2,813m)。天気に恵まれ眺望は抜群。正面は目指す剱岳。

IMG_1541.JPG

さすが岩の殿堂。岩稜の登山道には、はしごやクサリ場の連続。

IMG_1542.JPG

これが噂のカニのたてばい。鎖があるので慎重に登れば大丈夫。

IMG_1543.JPG

無事に剱岳登頂(標高2,999m)。

剱岳山頂から360度のパノラマを動画でご覧ください。

IMG_1545.JPG

眺望を堪能したので下山開始。もちろん下山道も岩だらけ。

IMG_1546.JPG

これが噂のカニのよこばい。カニのたてばいより恐怖感があります。

IMG_1547.JPG

垂直の岩場にはしごが設置されています。がっちり安定しているので大丈夫。

IMG_1548.JPG

下山の案内ですが岩稜を登ります。何か所か下山の登りが登場します。

IMG_1549.JPG

前剱まで下山して来ましたが、天候も良く時間に余裕があったので再び登頂を目ざします。

IMG_1550.JPG

二度目の登頂は午後になってしまい、お決まりの流れでガスが立ち込めて来ました。

IMG_1551.JPG

無事に下山しました。歩いた位置情報の記録はこんな感じになりました(双耳峰みたい)。

>>YAMAP(ヤマッ‪プ/登山地図・山登りGPSナビアプリ)の詳細はこちらから

IMG_1552.JPG

3日目も快晴です。のんびり朝食を済ませて立山三山縦走へ。7:30キャンプ地をスタート!

IMG_1553.JPG

別山の南峰(標高2,874m)分岐までひと登り約60分。

IMG_1554.JPG

見て下さい。この雄大な稜線を歩くのですから最高です。

ここらでちょっとブレイク!!

立山三山とは、雄山(3,003m)、浄土山(2,831m)、別山(2,880m)の3つの山を指しており、雄大な尾根を縦走することができます。私の3日目のコースはこの縦走です。

また、立山というと、雄山(3,003m)、大汝山(3,015m)、富士ノ折立(2,999m)の3つ山の総称になります。厳密には「立山」という名前の単独峰は存在しません。山の名称では他でもよくある話ですね。

国内初の現存する「氷河」が発見されたのは、ここ立山連峰<立山の雄山(3,003m)東面の御前沢雪渓、剱岳(2,999m)東面の三ノ窓雪渓と小窓雪渓)>であることが報告されています。

>>>立山の登山を紹介するサイト(歩こう。立山)はこちらから

IMG_1555.JPG

真砂岳(標高2,861m)は岩瓦礫の山の様です。

IMG_1556.JPG

剱岳と同じ標高の富士ノ折立(2,999m)は荷物を置いて登ります。

IMG_1557.JPG

大汝山(3,015m)の山頂も岩の上。

IMG_1558.JPG

大汝山から黒部湖が一望。白い所は雪渓ですが立山では所々で見られます。

IMG_1559.JPG

雄山(標高3,003m)です。山頂の雄山神社で山岳安全を祈願しました。

IMG_1560.JPG

一ノ越の分岐まで来ました(標高2,705m)。ここには立派な一の越山荘が営業しています。

IMG_1561.JPG

IMG_1562.JPG

浄土山(標高2,831m)に登頂する頃には霧が一面に広がり景色は全くありません。

IMG_1563.JPG

室堂ターミナル(標高2,450m)まで無事に下山しました。14:00ゴール。

立山三山縦走の行動時間は約7時間、歩行距離は約8.5kmの記録でした。

IMG_1564.JPG

アルペンルートを乗り継いで扇沢へ向かいます。

IMG_1565.JPG

JR松本駅ホームにあったお蕎麦屋さん。「山菜きのこそば」をいただきましたがとても旨かった!

3. 雑談とワンポイントアドバイス

今回ご紹介した「剱岳」と「立山三山」は、私の計測では3日間の全行程で約20kmの距離を歩きましたが、テント泊の荷物を背負っての登山でしたので歩き応えがありました。3日間とも雨とは無縁でしたので雷鳥に会うことはできませんでしたが、1日目の剱沢キャンプ場では半日以上突風に見舞われテントが吹っ飛んでしまわないか、気が気でない状態でした。

深夜突風が吹き荒れる中、周りのテントからペッグを打ち直す音が何度となく響いて来ました。2日目は剱岳に徹した1日を過ごしましたが、せっかくこの山深い所まで来たのだから、時間に余裕もあるし、登山道も空いていたので、もったいない精神で2度登頂できたことは良い思い出になりました。

現在の登山道が整備される前の明治末期、山岳測量隊の方々による登頂は凄まじい状況であったことだろうと改めて感じるものがありました。現代みたいに登山靴やレインウェア等はなく草鞋に蓑で雨や雪を除けての登山はとても想像がつかない過酷さだったと思います。

みなさんも剱岳を登山する前には、小説『劒岳 点の記』を読んでから(映画化もされています)登ると感動もひとしおだと思います。私は下山後に、歩いた場所を回想しながら小説を読み返しました。これも登山の楽しみ方のひとつです。

3日目も朝から快晴で剱岳を背に立山三山を縦走しましたが、飽きる事のない眺望が連続して現れ、室堂まではあっという間に時間が過ぎてしまいました。

やはり天気の良い稜線歩きは爽快で気持ちがいいですね。おすすめです。

雄山まで来ると、さすが紅葉の連休でもありましたので、登山の客足が一気に急上昇。雄山神社には参拝客も多く訪れていましたが、道はとても整備されて運動靴でも歩けるほどです。

季節的に高山植物の花を見かける事は少なかった今回ですが、真夏の頃は可愛らしい高山植物の「チングルマ」が、見渡す限りのお花畑として楽しめることでしょう

岩稜帯登山では、通常の登山道とは異なる岩場ルートの注意点がたくさんありますので、初めての方は経験者と同行することが絶対です。ヘルメットも必ず準備してください。

また、関東近郊には岩稜を歩くことができる山も多くありますので、いきなりアルプスの岩山ではなく、近郊で歩き慣らしてから出掛けることをおすすめします。

日本アルプスの名立たる岩稜帯ルートから滑落でもしたら、もう戻ることなどできませんので!

最後に立山大汝山からの眺望を動画でご覧ください。

日本アルプスの山々へ、機会があったら私と一緒に登ってみませんか?

登山の紹介はまだまだ続く。。。

プロフィール画像
この記事を書いた人
倉山(くらさん)
  • Facebook シェア
  • twitter シェア
  • はてなブックマーク  シェア
  • LINE シェア
  • instagram

記事投稿日:2021/12/07最終更新日:2022/01/18

Views:

富山のアクセスランキング

    © 2017 TabiCoffret Co.,Ltd.