公開日:
最終更新日:
【低山おすすめ】首都圏から気軽に行ける山登りルート15選
こんにちは!たびこふれ編集部のシンジーノです。
私は山登りが好きです。しかも低山クライマー。首都圏近郊の低山(標高凡そ1,000m以下)によく登ります。本格登山とハイキングの中間くらいのイメージです。
山登りに最適なシーズンっていつだと思いますか?
紅葉の秋?桜・新緑の春?私の個人的好みは、低山の真のシーズンは冬なのですが、山は一年中私たち登山者を楽しませてくれます。
今回は低山の魅力をとことん、お伝えしたいと思います。
目次
・埼玉県 奥武蔵エリア(西武池袋線、西武秩父線、東武東上線沿線)
- 06 天覧山~多峯主山:初心者向け入門コース
- 07 日和田山:低山なのに圧倒的展望が待っている山
- 08 関八州見晴台:名前に負けない素晴らしい見晴らしが望める
- 09 顔振峠~ユガテ:義経伝説の残る美しい峠
- 10 丸山~堂平山:奥武蔵で1,2を争う眺望の良いルート
- 11 武川岳~焼山~二子山:眺望はさほどでもないが、歩きごたえのある縦走ルート
- 12 大霧山:整備しすぎていない、自然で素朴な山歩きが楽しめるルート
- 13 金勝山~官ノ倉山~石尊山:渋い低山。でも3つの山を縦走できるルート
はじめに:この15の低山を選んだ理由
今回、私が選んだ山の選択基準は以下の観点です。
- 首都圏から日帰り圏内:私は東京23区の北部に住んでいます。
- アプローチが比較的楽なこと:できるだけ駅から登山口までバスなどの交通機関を使いたくない(徒歩で歩き始めたい)
- それほどハードではないコース:歩行時間の目安は3時間~7時間
- あまり混雑しないコース
- できれば富士山を拝みたい
- 下山後のお風呂や打ち上げも山登りの大事なポイント
すべての山が上記の条件を満たしているわけではないのですが、基本的にはこの考えに沿って、選びました。
また難易度は5段階で示しており、数が大きくなるほどハードになります。点数基準は私の独断的個人的感覚によるものです。参考程度に留めてください。
(※丹沢山塊の「塔ノ岳」が難易度5のイメージです。)
ではさっそく参りましょう!
東京都 高尾山エリア(奥高尾)
高尾山と言えば、日本一登山客が多い山です。ミシュランにも選ばれた超有名な山ですが、今回取り上げるのは、奥高尾と呼ばれているエリアの山々です。
奥高尾は高尾山に比べるとぐっと登山客が減り、山歩きを楽しめるとても優れたエリアです。複数の山を結ぶ縦走路が楽しいのですが、それぞれの山に趣ある茶屋があり、飲食を楽しめるのもメリットです。では参りましょう!
01 景信山~城山~高尾山:適度なアップダウンと茶屋を楽しめるルート
奥高尾エリアではお手軽なコースです。山歩きとハイキングと参拝を楽しめる、おいしいところ取りのバラエティに富んだルートです。この中で一番高い山のは、景信山(かげのぶやま)で標高727mです。
【難易度】5段階で2
景信山~城山~高尾山:適度なアップダウンと茶屋を楽しめるルートの詳細はこちら
02 陣馬山~景信山:個人的イチオシの尾根歩きルート
奥高尾エリアでは一番遠いところにある陣馬山(じんばさん)から景信山への縦走コース。私はこれまで歩いた登山道の中で、この道がベスト5に入るほど好きです。尾根沿いに気持ちよい山歩きを堪能できます。道も整備されて歩きやすいです。陣馬山の山頂(標高857m)がまた素晴らしい!360度ぐるり眺望でき、広いので、ゆっくり座って山ごはんを楽しむことが出来ます。晴れていれば富士山もばっちり拝むことが出来ます。陣馬山、大好き!
【難易度】5段階で3
陣馬山~景信山:個人的イチオシの尾根歩きルートの詳細はこちら
山梨県 大月市エリア(秀麗富嶽十二景)
このエリアは文字通り、富士山の麗しい姿を拝むことができる、12コースです。立地が富士山に近いので、かなりダイナミックな富士山を見ることが出来ます。最寄り駅から歩いて登れる山が多いのも良い特徴です。首都圏の低山と言えば、丹沢や奥多摩が有名ですが、シーズンには多くの登山客が押し寄せます。この大月エリアはなぜか、そこまで混んでいません。富士山を存分に見て楽しみたい方には、おすすめの穴場エリアです。
03 高川山~むすび山:でっかい富士山が麓から見える山頂
秀麗富嶽十二景の中で、一番大きく美しい富士山を見ることができるのがこの高川山(たかがわやま)です(標高976m)。秀麗富嶽十二景の中でも南側に位置するので実際富士山に近いのです。かつ下の写真を見ればわかるように、富士を麓から見ることができます。こういう姿は他の山からでは、なかなか見ることが出来ません。JR初狩駅から歩き始めて1時間ちょっとで山頂に登ることができるのも魅力です。だからといって楽勝でもなく、高川山からむすび山までの縦走はなかなか歩きごたえのあるコースです。
【難易度】5段階で2
高川山~むすび山:でっかい富士山が麓から見える山頂の詳細はこちら
04 九鬼山 ・・・眺望の良い尾根歩きが続く縦走ルート
九鬼山(くきやま)も高川山と同じく富嶽十二景の中では南側に位置する山です(標高970m)。山頂からの富士の姿は高川山からの眺めと比べると、やや落ちますが、九鬼山に至るまでに縦走する山々と、尾根道が気持ちよいルートです。
【難易度】5段階で3
九鬼山 ・・・眺望の良い尾根歩きが続く縦走ルートの詳細はこちら
05 本社ヶ丸(ほんじゃがまる):この山はキツかった・・・
この山は正直しんどかったです。登りではなく、下りが・・・名前から受けるお茶目な印象とは違い、登山者を悩ませるコース(笑)。ちょうど雨の後だったのでぬかるみがすごく何度も足を取られ、転んでドロドロになりました。天候によってずいぶん印象は変わるかもしれませんし、逆ルートでも行けますので、一概には言えませんが。。。下山後の町までの足も不便で、アスファルトの道路を長時間あるかなければならず、私は結局タクシーを下山口まで来てもらい、車で移動しましたが正解でした。どMの方は登ってみられてはいかがでしょうか(笑)
【難易度】5段階で4
本社ヶ丸(ほんじゃがまる):この山はキツかった・・・の詳細はこちら
埼玉県 奥武蔵エリア(西武池袋線、西武秩父線、東武東上線沿線)
西武池袋線~秩父線の飯能駅から西武秩父駅間を登山口とする山々と、東武東上線の小川町を拠点とする山々にまたがったエリアを総称して「奥武蔵」と言います。ひとことで言うと、派手さはないが、渋い山が多いのが特徴です。富士山を拝むのは難しいですが、秩父、日光連峰などを見渡すことが出来ます。またシーズン中でも混まない、静かな山歩きを楽しめるところです。
06 天覧山~多峯主山:初心者向け入門コース
山登りはしてみたいけど、いきなりハードな山は怖い、でもそこそこ達成感も感じたい、そんな欲張りな方にぴったりなこのコース。西武線飯能駅から歩いて登ることができ、標高200m台でありながら素晴らしい眺望も期待できます。まずはこのコースで山登りのエッセンスを感じてみることをおすすめします。
【難易度】5段階で1
<多峯主山山頂からの景色>
07 日和田山:低山なのに圧倒的展望が待っている山
たかだか標高300mの山からこれほどすばらしい風景が拝めるとは・・・。ずっとこの場所にいたい、そう思える山です。
【難易度】5段階で2
08 関八州見晴台:名前に負けない素晴らしい見晴らしが望める
「関八州見晴台」ってすごく魅力的な名前だと思いませんか?武士が出てきそうな情緒ある名前。そしてその名前に負けない、すばらしい見晴らしを味わうことができます。
【難易度】5段階で2
<関八州見晴らし台からの景色>
09 顔振峠~ユガテ:義経伝説の残る美しい峠
「顔振峠」と書いて「かあぶりとうげ」と読みます。あの源義経がこの峠を通った時の逸話がその名の由来だとか。また2021年大河ドラマ 渋沢栄一の養子である渋沢平九郎の逸話が残る茶屋が現存しています。私の山記事の中では、ややアカデミックな(?)このお話、どうぞお読みください。
【難易度】5段階で2
顔振峠~ユガテ:義経伝説の残る美しい峠と桃源郷ユガテの詳細はこちら
<顔振峠からの下山道から見える山里風景>
10 丸山~堂平山:奥武蔵で1,2を争う眺望の良いルート
奥武蔵には、山頂で眺望を楽しめない山もあるのですが、この丸山、堂平山(どうだいらさん)は眺望を誇る山です。また、西武線側から登り、東武線側に下るという、変化に富んだルートを楽しむことが出来ます。
【難易度】5段階で2
丸山~堂平山:奥武蔵で1,2を争う眺望の良いルートの詳細はこちら
11 武川岳~焼山~二子山:眺望はさほどでもないが、歩きごたえのある縦走ルート
奥武蔵の人気コース「伊豆が岳~子ノ権現」(今回非掲載)の西側を縦走する、硬派なルートです。武川岳~焼山は歩きやすいのですが、二子山からの下りの土の道が、ロープをつたわないと降りられないほどの急斜面なので要注意です。雨の後は止めておいた方が良いでしょう。
【難易度】5段階で3
武川岳~焼山~二子山:眺望はさほどでもないが、歩きごたえのある縦走ルートの詳細はこちら
12 大霧山:整備しすぎていない、自然で素朴な山歩きが楽しめるルート
東武東上線 小川町(おがわまち)駅を基点としたルート。小川町駅からバスで登山口に向かいます。山頂からの眺望はさほどでもありませんが、登山道に手を入れすぎていない、素朴な山登りを楽しむことができます。(小川町駅~白石車庫バス亭間は2019年の台風被害で一部不通区間があります。最新情報を得た上でお出かけください)
【難易度】5段階で2
大霧山:整備しすぎていない、自然で素朴な山歩きが楽しめるルートの詳細はこちら
13 金勝山~官ノ倉山~石尊山:渋い低山。でも3つの山を縦走できるルート
ひとことでいって渋いルート!標高200m程度の3つの山と里山を踏破できる、田舎の裏山を登る感覚のルートです。標高が低いといっても眺望はなかなかのもので、ちょうど良い高さから町を見下ろすことができます。最寄り駅は東武竹沢駅から歩いて登り始め、小川町駅方面へ下ります。
【難易度】5段階で1
金勝山~官ノ倉山~石尊山:渋い低山。でも3つの山を縦走できるルートの詳細はこちら
その他おすすめルート
上記1~3のエリアではないですが、冬の低山を楽しめるおすすめのルート2つをご紹介しましょう。
14 弘法山:初心者にぴったりの優しいルート。富士山もしっかり拝める、おいしいとこどりの縦走ができます
小田急線の秦野駅~鶴巻温泉駅から歩いて登れるアプローチ至便、難易度もハイキングレベル、かつ富士山がきれいに見えるという、山登りを始めるには絶好のルートです。ここを歩くと山歩きの楽しさを簡単に手に入れることができるでしょう。飯能の天覧山と秦野の弘法山は、初心者に優しい入門編です。
【難易度】5段階で1
弘法山:初心者にぴったりの優しいルート。富士山もしっかり拝めるの詳細はこちら
15 長瀞アルプス:宝登山にたどり着く、里山歩きを楽しめる初心者ルート
奥武蔵から更に足を延ばした秩父・長瀞エリアの尾根歩きルートです。秩父鉄道の野上駅を出発地とし、長瀞アルプスを縦走し、最終的に宝登山までたどりつくルートで、下山後、長瀞の町の散策も楽しめます。2月~3月の宝登山の蝋梅の時期は黄色で山が染まって美しいです。
【難易度】5段階で1
長瀞アルプス:宝登山にたどり着く、里山歩きを楽しめる初心者ルートの詳細はこちら
低山 おすすめ まとめ
この記事では、関東エリア(特に埼玉、山梨)にある15個の山をご紹介しましたが、中でも私のベスト3を選ぶとしたら次の3つです。
選んだ理由は、山頂からの眺望がすばらしく、且つ途中の道も風情があって楽しい、何度でも登りたくなる山、というところです。
山は、個人の経験、技術レベルによって、難易度の感じ方が変わりますので、絶対的評価は難しいところです。初心者の方でもわかりやすいように、敢えて個人的感覚で5段階評価をしましたが、あくまでご参考として捉えてください。
また、山登りの装備で一番大事なのは「靴」です。これだけは価格やデザインなどに惑わされず、自分の足に合った靴を選んでください(買う時は実際に履いてみてから決めてください)。飯能の天覧山、多峯主山や秦野の弘法山クラスならスニーカーでも大丈夫ですが、できればトレッキングシューズ、軽登山靴を準備しましょう。
私は7年前に低山歩きの面白さを教えてもらいました。言い古された言葉ですが、「あなたは、なぜ山に登るのですか?」と訊かれたら、私はこう答えます。
「山に登る途上で感じる清廉な風、木々のざわめき、木洩れ陽の癒し、山頂での解放感、達成感、適度の疲労感、それらすべてに心と身体が悦び、自分が生まれ変わったように気持ち良いからです。」と。
さらに山仲間との一体感、下山後の汗を流す風呂と打ち上げ反省会。
「あ~今日も一日いい日だったなぁ~」これがあるから、山はやめられません。
あなたもぜひ山で、自分にとっての大切なものを見つけてくださいね。
低山のシーズンは1年中ですが、特に空気が澄んで遠くまでよく見える秋~冬が私のお薦めです。
来週もまた登りますよ~
>>私シンジーノが日々雑感や気づきを毎週綴るメルマガ「たびとどけ」の読者登録もぜひ!
関連記事
Ranking関東記事ランキング
-
シンジーノ
- 3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。