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【2024年版】燃油サーチャージとは? いくら必要でいつ支払うの?
海外旅行に慣れていない人の中には、旅費の目安がわからず、なかなか決心がつかないという人もいるかもしれません。「燃油サーチャージ」についても良くわからないという人も多いようです。難しいものではありませんので、この機会に知っておきましょう。今回は、海外旅行の際の基礎知識として「燃油サーチャージ」について、詳しく解説していきます。
目次
1. 燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)とは?
飛行機を利用したことがある人なら、誰でも一度は「燃油サーチャージ」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。燃油サーチャージは主に国際線でチケット代に上乗せされているもので、正式名称は「燃油特別付加運賃」と言います。
ご存知の通り、原油の価格は常に一定というわけではなく、世界情勢などにより高騰したり低落したりするものです。そのため、航空会社が運賃を設定した時と比べて燃油価格が大幅に高騰してしまうと、運賃だけでは補えずに航空会社は赤字になってしまいます。
そうした事態を避けるために、燃油価格が高騰した場合の差額費用を利用者に課したものが燃油サーチャージというわけです。この料金は原油価格や為替によって変動し、一定額よりも下がった場合には上乗せされることはありません。
なお、LCCをはじめ航空会社の中には燃油サーチャージを上乗せせずにチケット価格を抑えて、他社との差別化をはかっているところもあります。飛行機を利用する際には、各社の燃油サーチャージの動向を知ることで、チケット代を節約することもできるというわけです。
2. 燃油サーチャージの支払方法
燃油サーチャージというのは、航空券の代金と合わせて請求されるのが一般的です。燃油サーチャージはチケットを購入(発券)するタイミングで料金が加算されるのですが、その金額は原油価格や為替によっても変動するため、各航空会社はその料金をおよそ2ヶ月ごとに改定しています。
つまり、同じ便のチケットでも、購入のタイミングがずれるとサーチャージ料金が違ってくることもあるというわけです。
なお、数ヶ月先のツアー旅行に申し込んだ場合には、旅行代理店に代金を支払った時よりも価格が上がっているというケースもあります。この場合は、料金が上がった分の差額を後日旅行代理店から請求されるのが一般的です。
3. 燃油サーチャージの金額
燃油サーチャージというのは原油の価格が運賃設定時よりも大幅に高騰した場合に、その差額を埋めるための費用のことです。では、料金はどのようにして決められているのでしょうか。詳しくみていきましょう。
3.1 航空会社によって異なる
燃油サーチャージは原油価格や為替の動向をもとにして算出されるため、行先が同じであっても航空会社や飛行機を利用する時期によって金額が異なります。
例えば、ヨーロッパを巡るツアーに参加した場合でも、利用する航空会社や乗り継ぎの回数、航空券の発券日によっては、金額が変わってくるというわけです。
主要航空会社では年6回、2ヶ月ごとに金額の改定が行われるのが一般的で、シンガポール市場で取引された「ケロシン」と呼ばれる航空機燃料の価格を基準に料金を算出しています。
3.2 原油の相場によって変動する
飛行機のジェット燃料には「ケロシン」と呼ばれる航空機燃料が使われています。ケロシンは原油から精製されている燃料で、灯油よりも純度が高く水分が少ないため、気温が地上よりも50℃以上も低い上空1万メートルを飛行しても凍ることがありません。
燃油サーチャージの料金は、このケロシンの価格動向が指標となっていて、アメリカやシンガポール、ヨーロッパの市場価格によってその料金が変動します。
3.3 0円となることもある
燃油サーチャージの料金はケロシンの価格動向が指標となっているため、価格が高騰した場合には料金が上がり、その反対に低落した場合には0円になることもあります。
4. 燃油サーチャージの費用
燃油サーチャージの費用は、市場の燃油価格に基づいて引き上げられたり引き下げられたりしていて、市場の動向によっては適用がなくなることもあります。
では、日本の主要航空会社であるJAL(日本航空)やANA(全日空)では燃油サーチャージをどのように設定しているのでしょうか。2020年7月現在の状況を詳しくみていきましょう。
下記サイトを参考に、JAL、ANAにおける、日本⇒米国、日本⇒ヨーロッパ、日本⇒東南アジア、日本⇒韓国の燃油サーチャージの費用について説明します。
>>国際線「燃油特別付加運賃」「航空保険特別料金」のご案内(JAL公式)
>>燃油特別付加運賃 / 航空保険特別料金について(ANA公式)
4.1 JALの場合
JALでは日本から米国、ヨーロッパ、東南アジア、韓国に向かうすべての便について、2020年6月1日から9月30日発券分までは燃油サーチャージを適用しないことが決まりました。
4.2 ANAの場合
ANAもJAL同様に日本から米国、ヨーロッパ、東南アジア、韓国に向かうすべての便について、2020年6月1日から9月30日発券分までは燃油サーチャージを適用しないことが決まりました。
上記の内容を参考にして燃油サーチャージの動向を知ることで、飛行機のチケットをお得に購入することができます。旅行に行かれる人はぜひチェックしておきましょう。
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