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フランスの日常的、伝統的、変わり種なお菓子について5つご紹介!
美食大国のフランスでは、お菓子の種類も豊富! フランスを訪れると、伝統的なものから日常的に食べられるものまで、見た目も華やかなお菓子がいたるところで見つかります。フランス旅行で、フォトジェニックなお菓子が揃うパティスリー巡りを楽しみにしている方も多いかもしれません。
そこでこの記事では、フランスのパリで長期滞在を経験した筆者が、フランスの伝統的または日常的なお菓子を5個厳選して紹介します。フランスのお菓子に興味がある方や、フランス土産におすすめのお菓子を知りたい方は必見! 次回のフランス旅行に向けて、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
1. フランスのお菓子:マカロン
<写真はイメージです。Photo by Chelsea Audibert on Unsplash>
最初にご紹介するフランスのお菓子はマカロン。日本でも人気の高いお菓子ですが、ここで改めてマカロンの出自とフランスでの親しまれ方についてご紹介しましょう。
1.1 マカロンはこんなお菓子
マカロン(macaron)は、卵白とアーモンドプードルを使用した素朴な焼き菓子として、さまざまなタイプのものが存在します。 一説には16世紀のイタリアで誕生しフランスへ伝えられたもの(マカロン・ダミアン / Macarons d'Amiens)である説、8世紀にフランスのコルムリーにある修道院で受け継がれたレシピ(マカロン・ド・コルメリ / Macarons de Cormery)である説など、地方ごとに特色のあるマカロンのレシピが存在しています。
では、見た目もフレーバーもバリエーション豊かなマカロンが誕生したのはいつかというと、1930年代頃。現在も老舗パティスリーとしてパリで人気の「ラデュレ(Ladurée)」が、2枚のマカロンでガナッシュクリームを挟んだ「マカロン・パリジャン(Macaron parisien)」を作り、注目を集めました。 このようにパリでアレンジされたマカロンが、現在も広く愛されるマカロンの原型となっています。フレーバーはシンプルなものから、女性受けしそうな見た目が華やかなものまでさまざま。代表的なフレーバーとしては、下記が挙げられます。
- レモン
- チョコレート
- バニラ
- ピスタチオ
- フランボワーズ
- キャラメル
- ローズ
1.2 マカロンはパリのどこで食べられる?
フランスはパリでマカロンを食べるなら、先ほど解説したパリ風マカロンが誕生した老舗パティスリー「ラデュレ」をはじめ、「ピエール・エルメ(Pierre Herme Paris)」などが有名。 このほかにデパートの「ボンマルシェ(Le Bon Marché)」や「ギャラリーラファイエット(Galeries Lafayette)」でも購入できるほか、手頃なマカロンであれば街中のパン屋やパティスリーで取り扱っている場合もあります。
また、フランスの冷凍食品ブランド「ピカール(Picard)」も冷凍マカロンを販売しており、本来は賞味期限が短いマカロンを好きなときに食べられるとして、フランス人にも人気です。ピカールのマカロンは日本でも店舗やオンラインショップで購入できますので、自宅でフランスのマカロンを端子みたい場合はこちらも検討してみてはいかがでしょうか(4フレーバー、16個入り、1,383円 / 税込)。
1.3 マカロンを持ち帰ることは可能?
マカロンの賞味期限は生の場合2~3日と言われているので、基本的に持ち帰りはおすすめできません。もしどうしても、という場合はフランス滞在最終日に購入し、帰国後翌日すぐに会う家族や友人などへのお土産にのみ、持ち帰ることをおすすめします。
また、マカロンは非常に繊細なお菓子で崩れやすいため、衣類やタオルなどでパッケージを包んでスーツケースに詰め、揺れなどの衝撃を最小限に抑えることが大切。手荷物として機内に持ち込もうとすると、マカロンのクリーム部分が液体扱いとなり、空港の手荷物検査で没収される可能性があるため、念のため預け荷物に入れておくと良いでしょう。
ラデュレの基本情報
- 名前:ラデュレ(Ladurée Paris Royale)
- 住所:16-18 Rue Royale 75008 Paris
- 営業時間:月~金 08:30〜19:30、土 9:00~19:30、日 9:30~19:00 ※最新情報は公式サイトをご確認ください
- 公式サイト:Ladurée
- Googleマップ:
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2. フランスのお菓子:ショコラ
<写真はイメージです。Photo by Monique Carrati on Unsplash>
フランス語でチョコレートを意味する「ショコラ(chocolat)」。フランスには「ショコラトリー(chocolaterie)」というショコラ専門店も多く、日常的なお菓子として親しまれています。
2.1 ショコラはこんなお菓子
ショコラは、南米で育つカカオの実から作られるお菓子です。16世紀後半にスペインとフランス国境のバスク地方へ伝わりました。17世紀後半までは滋養強壮の飲み物として広まったショコラですが、19世紀のヨーロッパ全土における技術革命によりショコラの加工技術が発展し、現在の固形ショコラが誕生しました。 フランスでは、カカオ成分が多い少量のビターチョコレートを、ゆっくり味わいながら食べるのが好まれます。
2.2 ショコラはパリのどこで食べられる?
フランスでは、「パトリック・ロジェ(Patrik Roger)」や「ジャック・ジュナン(Jacques Genin)」などの有名ショコラトリーをはじめ、街中のパティスリーやスーパーマーケットでもショコラを気軽に購入できます。 例えば、フランス全土に展開するスーパー「モノプリ(MONOPRIX)」では、自社ブランドのショコラを販売しており、ヘーゼルナッツや塩キャラメル・アーモンド入りのショコラなど、種類も豊富。1つ1.3ユーロ〜と価格もお手頃のため、フランスのショコラを気軽に試したい方におすすめです。
2.3 ショコラを持ち帰ることは可能?
フランスのショコラは、高温の環境などでなければ基本的に日本への持ち帰りが可能です。ショコラが割れることのないように、念のため衣類やタオルなどでスーツケースの隙間をしっかり埋め、揺れによる衝撃を吸収できるようにしておくと安心。固形のショコラは、機内持ち込みの手荷物に入れておいても、冬場なら問題なく持ち帰れます。
パトリック・ロジェの基本情報
- 名前:パトリック・ロジェ(Patrik Roger)
- 住所:108 Boulevard Saint-Germain, 75006 Paris
- 営業時間:11:00〜19:00
- 公式サイト:Patrik Roger
- Googleマップ:
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3. フランスのお菓子:クレープ
<写真はイメージです。Photo by Todd Cravens on Unsplash>
日本でもおなじみのクレープ。日本ではホイップクリームやアイス・フルーツなどをトッピングしたものを巻き、片手で食べやすいスイーツとして知られていますが、本場フランスのクレープは、バターと砂糖・チョコレートソースをかけたものなど、シンプルであることが特徴。一般的に、お皿に盛られたものをフォークとナイフを使って食べます。
3.1 クレープはこんなお菓子
クレープ(crêpe)は、日本人に人気の観光地「モンサンミッシェル」がある、フランス北西部のブルターニュ地方が発祥のお菓子。もともとブルターニュ地方はやせた土地で、そのような土地でも育つ蕎麦を使ったガレットが始まりでした。 17世紀以降、このガレットを小麦粉に変え砂糖を加えて作って見たところ、生地がちりめんのような見た目であることから、フランスで"絹のような"を指すクレープと呼ばれるようになったそうです。 主に以下の5つの材料を混ぜ合わせ、生地を専用の鉄板で薄く焼いて作ります。
- 小麦粉
- 卵
- バター
- 牛乳
- 砂糖
3.2 クレープはどこで食べられる?
クレープ発祥の地・ブルターニュ地方をはじめ、フランスにはクレープリー(Crêperie)と呼ばれるクレープを中心に提供するレストランが多くあります。
パリのエッフェル塔付近などの観光スポットでは、砂糖にバター・チョコレートソースをかけた、シンプルな食べ歩き用のクレープを販売している場合もあります。 また、スーパーマーケットにはすでに焼いてあるクレープの生地が売っており、温めてジャムやチョコレートソースなどをかけると家庭でも楽しむことができます。
3.3 クレープを持ち帰ることは可能?
クレープは焼いた後アツアツの状態で食べるお菓子なので、基本的に日本へ持ち帰ることはできません。ただし、「モノプリ」などのスーパーにはクレープ菓子が売っており、お土産に最適! なかでも、焼き菓子が有名な「ボンヌママン(Bonne Maman)」シリーズの「Crêpes fourrées chocolat noisettes」は、柔らかいクレープ生地でチョコレートクリームを包んだお菓子で。小分けのパッケージもばらまき土産に便利です。
モノプリの基本情報
- 名前:モノプリ(MONOPRIX ELYSEES)
- 住所:52 Av. des Champs-Élysées, 75008 Paris,101 PORTE BERGER , 75001, PARIS
- 営業時間:月〜土 9:00〜23:30、日 10:00〜21:00 ※最新情報は公式サイトをご確認ください
- 公式サイト:MONOPRIX
- Googleマップ:
4. フランスのお菓子:サブレ
<写真はイメージです。Photo by 写真AC>
日本でも馴染み深いサブレ。実は、フランス発祥のクッキーなんです。ぜひ、本場のサブレを味わってみてくださいね。
4.1 サブレはこんなお菓子
サブレ(Sablé)は、サクサクした食感が特徴の薄い丸型をしたビスケットです。1670年にフランス中西部のロワール地方の「サブレ」という町で誕生しました。フランスの社交界で絶賛されて以降、サブレは世界中に広まっていきます。 フランスの特産品である濃厚なバターを使用していながら軽い食感のため、何枚でも食べられそうな癖になる味が魅力です。
4.2 サブレはどこで食べられる?
パリで長期滞在した筆者のおすすめサブレは、パティスリー「ボントン(Bontemps)」のサブレです。信じられないほどサクサクな軽い食感と濃厚なバターの風味が魅力で、パリジャンからも厚い支持を得ています。テイクアウトだけでなくカフェも併設されているので、紅茶とゆっくりサブレを楽しめますよ。 また、パリの老舗パン店「ポワラーヌ(Poilane)」のサブレもおすすめ!シンプルながらバターの甘みがふわっと広がるサブレは、日本人観光客の間でも話題です。
フランスのデパートやスーパーでも、サブレは簡単に手に入ります。このほか、モンサンミッシェルのオムレツ料理で有名なレストラン「ラ・メール・プラール(La Mère Poulard)」のサブレは、濃厚なバターの風味が特徴。パッケージもカラフルで可愛らしく、お土産にも人気です。
4.3 サブレを持ち帰ることは可能?
サブレは日本へ持ち帰ることができるため、フランス土産に最適! ただし、サクサクな生地はパッケージによって割れやすいものもあるため、手荷物として機内に持ち込むと安心です。預け荷物のスーツケースに入れる場合は、タオルなどでスーツケースの隙間を埋めて、揺れなどの衝撃が伝わりにくくなるよう工夫しましょう。
ボントンの基本情報
- 名前:ボントン(Bontemps)
- 住所:57 Rue de Bretagne, 75003 Paris,France
- 営業時間:水~金 11:00〜14:30、15:00~19:00、土 10:30〜19:00、日 10:30〜14:00、14:30~17:30
- 休業日:月・火 ※最新情報は公式Facebookページなどをご確認ください
- Facebook:Bontemps
- Googleマップ:
5. フランスのお菓子:コンフィチュール
<写真はイメージです。Photo by Pixabay(CC 0)>
フランス語でジャムを意味する「コンフィチュール(confiture)」。フランスでは朝食のテーブルには必ずと言っていいほどコンフィチュールが並び、クロワッサンにつけて食べるなど、日常的なお菓子の1つです。
5.1 コンフィチュールは種類いろいろ
ジャムとコンフィチュールの違いは、大きく分けるとジャムが英語で、コンフィチュールがフランス語であること。そのほか、ジャムは果肉と果汁を一緒に煮詰めますが、コンフィチュールの場合は果汁だけを煮詰めた後に果肉を入れて保存するものが多いです。そのため、コンフィチュールは果肉があまり崩れていない傾向にあります。
フランスには手作りコンフィチュールのお店も多く、可愛らしいパッケージも特徴的。フランスのコンフィチュールの種類は、日本のジャムに比べて非常に豊富です。主なものとしては、以下の果物が使われています。
- イチゴ
- リンゴ
- カシス
- オレンジ
- ラズベリー
- モモ
- マンゴー
- パッションフルーツ
ラズベリーなど、日本ではあまり見かけないコンフィチュールも多く揃っています。イチゴだけでも数種類ある場合もあり、ユニークなコンフィチュールを試してみるのもおすすめですよ。
5.2 コンフィチュールはどこで食べられる?
フランスにはコンフィチュール専門店が数多くあり、なかでも100種類以上の手作りコンフィチュールを取り扱う、パリの「ラ・シャンブル・オ・コンフィチュール(La Chambre aux Confitures)」は特に人気! フルーツをはじめ、花や野菜・スパイスなどを使ったオリジナルのコンフィチュールが揃っており、パリジャンだけでなく世界中から観光客が足を運ぶ名店です。一番人気であるイチゴのコンフィチュールは6種類もあるほか、ここでしか買えないコンフィチュールも要チェック。
また、モノプリなどのスーパーも、日本のスーパーと比べはるかに品揃えが豊富で、フランス土産にコンフィチュールが購入できます。スーパーでよく見られる焼き菓子で有名なメーカー、「ボンヌママン(Bonne Maman)」のコンフィチュールは、イチゴやラズベリー・イチジクなどのフレーバーがあり、パッケージも可愛くフランス土産におすすめです。
5.3 コンフィチュールを持ち帰ることは可能?
コンフィチュールをお土産に持ち帰ることは可能ですが、主に2つの注意点があります。まず、コンフィチュールは瓶に入っているため、液漏れや破損に注意が必要です。最悪汚れても良いタオルでしっかりくるみ、ビニール袋などに入れてからスーツケースに詰めましょう。 次に、コンフィチュールは液体物に該当するため、機内持ち込みの手荷物には入れられません。空港の手荷物検査での没収を避けるために、必ず預け荷物のスーツケースに入れましょう。
>>>参考:ANA公式サイト|食品・飲料品(国際線)(外部サイトへ遷移します)
ラ・シャンブル・オ・コンフィチュールの基本情報
- 名前:ラ・シャンブル・オ・コンフィチュール(La Chambre aux Confitures)
- 住所:60 rue Vieille du Temple 75003 Paris
- 営業時間:11:00〜14:00、14:30~19:30 ※最新情報は公式サイトをご確認ください
- 公式サイト:La Chambre
- Googleマップ:
フランスには、伝統的なものから日常的なものまで、魅力的なお菓子が盛りだくさん!
有名パティスリーやデパート・カフェ・スーパーマーケットなど、さまざまな場所で購入できます。フランスを訪れた際には、ぜひ本場フランスのお菓子を試してみてください。
もし気に入れば、家族や友人など大切な人へのフランス土産として渡すのもおすすめです。ただし、日本へ持ち帰る際は今回紹介したそれぞれの注意点をしっかり確認し、大切に持ち帰ってくださいね。
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natsumi@Paris
- パリ在住のフリーランスライター&ブロガー。WORK HARD, TRAVEL HARDERをモットーに、世界30カ国への旅やパリライフの経験をメディアで発信中。パリをはじめ、現地の生活に溶け込んで得たリアルな情報をお届けします!