東京から2時間20分の美島！オンシーズンの【式根島】を完全リポート2019

今回は、夏にぜひ行っていただきたい美島（びじま）のご紹介です。

東京都伊豆七島のひとつである【式根島（しきねじま）】をみなさんご存知でしょうか？式根島がどこにあるのか知らなくても、伊豆七島の広報写真でもよく使われている上の泊海水浴場の写真は見たことある方も多いのではないでしょうか。

私は普段島旅をする際に、交通や宿泊の値段が高いことや観光客が多いことからオンシーズンでの島旅はあまりしません。しかし今回紹介する式根島のオフシーズンは高速ジェットが運行しておらず、移動に9時間かかるフェリーの運航しかありません。また島内は夏季限定営業のお店が多いため、今回、いままでにあまり経験のないオンシーズンでの島旅を決行しました。

私は日帰りの予定で、行きは東京の竹芝桟橋を23時に出発するフェリーを利用し、帰りは2時間20分で東京に戻ってこられる高速ジェット船を利用しました。今回あえて行きをフェリーにした理由は、東京の夜景や、海からの星空、朝日をみるためでした。お天気に恵まれ全てコンプリートすることができましたし、行きをフェリーにしたことで少し交通費を節約することができました。

式根島は周囲12キロと小さな島ですが、火山島でアップダウンの激しい島のためレンタカーをかりました。島自体が小さいため、道幅や駐車場はあまり広くありません。ただ、レンタサイクルの利用者が多いことや一定の場所で1日を過ごす海水浴客が多いことから、オンシーズンといえど島内で混みあうことはなく、運転に自信のない私でも不自由なく島内を巡ることができました。

ここからは、実際に行って大感動した式根島のおすすめスポットと、ぜひ利用して頂きたいお得な「しまぽ通貨」のご紹介です。

圧巻の式根ブルーは上から見よ「神引展望台」

式根島の船着き場に到着してまず多くの方が足を止めるのが、船着き場の海の透明度。漁港の海底がくっきりと見えるほどの圧倒的な透明度には多くの方が驚き、これから式根島観光をするのに期待値がぐっと増すポイントだと思います。ぜひ漁港の海底をのぞいて見てください。

そして、まず足を運んでいただきたいのが「神引（かんびき）展望台」です。

式根島に行く方のほとんどは海水浴、ハイキング、温泉が目的かと思います。しかし式根の代名詞となるのは、やはり圧倒的な透明度によって彩られる式根ブルーの海。ぜひ島に着いて一番に神引展望台からの景色をみてください。式根の島旅にふさわしい素晴らしいオープニング絶景になると思います。

神引展望台は船着き場（野伏港）から、車で5分ほどの距離にあります。ただ、かなりアップダウンの激しい道のりのため、自転車利用の方は少し覚悟をして、徒歩の方は十分に気合を入れて展望台を目指してください！

湧き出る天然露天風呂で大発汗「地鉈温泉」

ぜひ海水浴目的で水着を持ってきた方に体験して頂きたいのが、式根島での露天風呂。

式根島には24時間無料開放されている天然温泉が3か所あります。この3か所は全て混浴で、水着着用がルールです。なかでも最も野性的だった温泉が「地鉈（じなた）温泉」です。

地鉈温泉の野性的な特徴は、「距離」と「温度」です。地鉈温泉は野伏港から車で10分弱の場所にありますが、駐車場から温泉までの道のりがワイルドすぎるのが地鉈温泉の特徴です。岩山を縫うように造られた急な石階段を100段弱くだり、石の渓谷にできた小道を進むと地鉈温泉の源泉をみることができます。

地鉈温泉は源泉部からぶくぶくと温泉が湧き出ていて、その一部が海とまじりあってぬるくなった部分に入ることができるようになっている天然温泉です。つまり、潮の満ち引きによって入れる温泉部の温度が変わり、自身で丁度いい温度の場所を探さなくてはなりません。しかも足場は岩だらけで安定しないため、かなり野性的な露天風呂だと思いました。

ぜひ海水浴がひと段落した際には、少し足を延ばして地鉈温泉のワイルド入浴を楽しんでください。

水着なしで式根のビーチを渡り歩け「泊海水浴場ほか」

私が島旅好きという話をすると、だいたいダイビングやシュノーケリングが好きなんでしょう？と言われますが、私は泳ぐのがあまり得意ではありません。かつ、短い時間の中で一気に島を巡るスリルが好きなため、一か所のビーチでゆっくりと過ごすこともありません。

そんな泳ぎベタなせっかちさんにおすすめしたいのが、水着なしでの式根の海岸巡りです。式根島の地形は入り組んだリアス式海岸になっており、多くの海水浴場があります。また、多くの海岸がちゃんと砂浜のビーチをもっていたり浅瀬になっていたりするため、手軽に足元だけで海を感じることもできます。

式根島観光協会の公式HPに記載されている海水浴場の4つをざっくりと説明すると、以下のようになります。ぜひすべての海水浴場を比べて、お気に入りのビーチを見つけてください。

＞式根島観光協会の公式HP（海水浴場）はこちら：https://shikinejima.tokyo/play/beach/

泊（とまり）海水浴場

泊海水浴場は船着き場である野伏港から最も近く、式根島の広告写真にもなっていることから、知名度の高い人気の海水浴場です。内湾で浅瀬のため、天気が良ければ波もほとんどない穏やかな海水浴場です。足元も海岸のはじっこを除いて、ほぼサンドビーチのため、小さなお子さんも安心して遊ぶことができます。

大浦海水浴場

大浦海水浴場は基本的にサンドビーチですが、浜辺にごろごろとした石が転がっていたり海の中に苔のついた大きな石が転がっていたりと、よくみるとロックビーチという不思議な海水浴場です。大浦海水浴場では少し水深も深いため、シュノーケリングやダイビングをしたい方には向いているビーチだと思います。

中の浦海水浴場

4つの海水浴場の中で、最も武骨なイメージの海岸です。砂のエリアもありますが、岩場も多くあるため、他のビーチではできない磯遊びや岩場に住む生き物の観察をすることができるのが中の浦海水浴場の特徴です。大浦海水浴場とはほぼ隣接した位置にあるため、ぜひ2つのビーチを行き比べてみてください。

石白川（いしじろがわ）海水浴場

石白川海水浴場は、4つの中で最も干満の時間を気にかけるべきビーチです。というのも、石白川海水浴場は白いサンドビーチがウリですが、満潮の時間はかなり波がばしゃばしゃときて荒い印象の海になってしまいます。一方で、干潮の時間には浜辺がからっからの状態で潮干狩りをしに来たようになってしまいます。そのため、満潮と干潮の間の時間を狙って訪れるのが、石白川ビーチのベストをみるコツです。