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熊本・菊池渓谷徹底レポ! 日本名水百選にも選出の絶景観光スポットの見どころとは?
大自然や雄大な景色が数多く残る九州・熊本県。熊本といえば「阿蘇山」が有名ですが、熊本の自然はもちろん阿蘇山だけではありません。今回ご紹介する熊本の名所は、夏は避暑地、秋は紅葉の名所として知られる「菊池渓谷」です。震災にも屈せず見事な景観を保ったまま、四季折々の景観で訪れた人の心を癒しています。
目次
- 3.1 掛幕の滝
- 3.2 展望所
- 3.3 黎明(れいめい)の滝
- 3.4 紅葉ヶ瀬
- 3.5 竜ヶ渕・天狗滝
- 3.6 四十三万滝(よんじゅうさんまんたき)
- 3.7 広河原(ひろがわら)
- 3.8 水神様(水天宮)
- 3.9 きくち渓谷館/渓谷茶寮
1. 菊池渓谷(きくちけいこく)とは?
菊池川を囲むようにうっそうと生い茂った木々、大小様々な渕(ふち)や滝、四季を通じて変化に富んだ景色を見せてくれる渓流や森林。あらゆる自然がとても美しく、訪れた人を癒してくれる菊池渓谷。
菊池渓谷とは数々の滝を有する一帯を指し、「日本名水百選」の他、日本の滝百選、くまもと緑の百景、日本森林浴の森百選、水源の森百選 、熊本の自然百選、新くまもと百景などにも選ばれている絶景スポットです。
2016年4月に発生した熊本地震の影響により、震災直後からは落石や河川の崩壊によって入谷が規制されていましたが、2018年3月からは規制が解除。完全な状態ではありませんが、一部の遊歩道やトイレを除き、また訪れることができるようになっています。
天然のマイナスイオンで癒されるのもよし、カメラの腕をふるうもよし。それぞれの楽しみ方を探求したくなる美しい場所です。
2. 菊池渓谷までのアクセス
菊池渓谷までは車がお勧め。植木インターより県道53号線~国道387号線で約40〜50分で到着です。
車のない方は、「きくち観光あいのりタクシー」が便利でしょう。熊本駅から熊本電鉄バス「菊池温泉」行きに乗り、終点の「菊池温泉・市民広場前」で下りると、そこからきくち観光あいのりタクシーが菊池渓谷まで行くことができます。1人片道900円ととてもリーズナブル。
土・日・祝日・振替休日・ゴールデンウィークのみと、運行日は制限がありますが、車でないと行きづらい場所なので、とても便利なサービスです。
このあいのりタクシーは事前予約が必要ですので、必ず電話で予約を取るようにしてください。予約がなければ利用できないこと、天候などにより運行状況が変わることも踏まえたうえで計画・確認をしてください。
3. 菊池渓谷の見どころ
阿蘇から車を走らせること約40分。通称菊池・阿蘇スカイライン(県道45号線)に入り、菊池渓谷に到着です。菊池渓谷にはいくつもの見どころがありますので、周辺の駐車場に車を停め、歩いて散策しましょう。
3.1 掛幕の滝
入り口ゲート近くにある最初の見どころは、落差20メートルの「掛幕の滝」です。
幕のように水がしたたり落ちることからその名前がつけられているという「掛幕の滝」ですが、その印象は豪快!遊歩道の真下で、目立たない場所にあるため見過ごさないように注意が必要です。
橋の上から見るか、階段を少し下った場所からフェンス越しに見ることができます。
3.2 展望所
掛け幕の滝から坂を上っていくと、「展望所」が見えてきます。渓流の音を聞きながら、マイナスイオンに癒されます。
展望、というには見渡せる場所はありませんが、休憩所やトイレがあり、観光前後にゆっくりと過ごすことができます。お手洗いは先まで行かなければありませんので、ここでしっかり休憩していきます。
受付をする建物があり、高校生以上の方はこちらで維持管理協力金として100円を支払います。時間外や担当者が不在の期間は、維持管理協力金箱に入金して先に進みましょう。
3.3 黎明(れいめい)の滝
展望所から順路をたどっていくと見えてくるのが、菊池渓谷の中でもメインのスポット「黎明の滝」です。掛幕の滝とうってかわって、落差5メートルの穏やかな滝。日の光によっては水面が美しいブルーになり、見る人の目を楽しませてくれます。朝日が差し込む時間帯や霧がかった日なども美しく、写真撮影が好きな方ならぜひ何度も足を運び、時間・季節ごとの表情を捉えてみてほしいスポットです。
3.4 紅葉ヶ瀬
名前の通り、秋になると紅葉の観光スポットになる場所です。川を挟んだ反対側からも降りることができ、また違った一面が。夏は夏で苔が美しく、浅瀬の続く光景にしばし足をとめたくなります。
岩場に腰かけ、のんびり水の流れをながめていると心まで洗われていくようです。
足場は滑りやすいので、サンダルなどで行かれる方は十分お気をつけください。
3.5 竜ヶ渕・天狗滝
入り口から600メートルほど歩いたところにある竜ヶ渕・天狗滝。昔は天狗が住んでいると言われるほどうっそうとした場所だったそうですが、大雨が降るごとに崖が崩され、明るい渕になったのだとか。
ここは見やすいように橋がかけられており、写真も撮影しやすいポイントです。一見すると淀んだように見えますが、よく見ると底まで見えるほど澄んだ水でとても美しい場所です。
3.6 四十三万滝(よんじゅうさんまんたき)
優しくなだらかな滝に目を惹かれます。「四十三万滝」という名前には諸説あるそうで、新聞社が滝の名前を募集したところ、この名前が43万票も獲得したところからつけられたという説や、1日の平均水量が43万石あったからという説など、様々な言い伝えが語り継がれています。
水量にもよりますが、滝の近くまで近寄ることもできます。
3.7 広河原(ひろがわら)
菊池渓谷の一番奥に位置する広河原。名前の通り広々として、木々の間から美しく光が差し込みます。夏になるとこの美しい光の写真を撮ろうと、多くのカメラマンが訪れるのだとか。穏やかで神秘的な広河原まで来たら菊池渓谷の散策も終盤。少し腰かけて、ゆっくりしてみるのもよいでしょう。
熊本地震の直後は竜が淵~広河原は規制がかかっていましたが、2019年2月現在は解除されています。
3.8 水神様(水天宮)
広河原から少し先に行くと、菊池渓谷の最も奥まった場所にある水神様にたどり着きます。
2012年に発生した九州北部豪雨によって流されてしまった水天宮ですが、2015年10月28日に行われた鎮座式によって再建されました。
その時に名前も「水天宮」から「水神様」に変更したとのことです。
水神様を過ぎると川向うにわたる橋があります。ここから眺める川の流れもまた素敵です。
3.9 きくち渓谷館/渓谷茶寮
残念ながら現在は取り壊しの工事を行っており、建て替え中のようです。
帰り道はずっと下り坂。歩きやすい道なので、菊池渓谷の全貌を見渡しつつのんびりお散歩という感じです。渓流沿いに下るので、水の音に終始癒されながら、よい運動になります。
途中、滝のほうに降りていくことができるように階段も用意されていますので、体力と時間に余裕があれば、ぜひ反対側からの景色も楽しんでみてください。
4. 震災の影響が残る菊池渓谷の注意点
震災の爪痕はまだまだ残っているようで、2019年2月現在、閉鎖されているトイレが何か所かありました。お手洗いは早めに済ませておいた方がよいでしょう。また、柵がところどころ崩壊していたり、道が壊れていたりする場所もあります。
柵にもたれかからないことはもちろん、足元をしっかり確認しながら、十分に気をつけて散策を楽しんでください。
所要時間については人それぞれ。少し様子を見るだけであれば1時間程度。すべての見どころをまわり、ゆっくり自然を満喫するのであれば、2時間はみておくとよいでしょう。
坂や砂利道もありますし、何より水際まで降りていくのであれば、しっかりした靴を履いていくことをお勧めします。サンダルなどでは滑る恐れがありますし、特に岩場で滑ると大変危険です。水に足をつけることも想定し、足をふくタオルなども用意があるとよいですね。
5. 菊池渓谷の注意事項・マナー・基本情報
菊池渓谷に行く際は、住所ではなく「菊池渓谷」と検索する方が確実に目的地へたどり着くことができます。営業期間以外も自由に散策できますが、かかりの人がいませんので、上記のように崩れかけている場所や天候などには十分に注意し、事故のないように気をつけましょう。
また、料金は無料ですが、この一帯を美しく保つため、清掃などに使ってもらう「協力金」を支払います。もちろんゴミなどは持ち帰ります。
日本の財産である菊池渓谷を大切にしていきたいものですね。
菊池渓谷の基本情報
- 住所:熊本県菊池市原5026
- 営業時間:8:30~17:00(4月1日から11月末日まで開場)
※時間外は係員がいません。気をつけて入谷してください - 料金(清掃、環境美化協力金):高校生以上 1人100円
- 駐車場:
第一駐車場・・・普通自動車90台/大型6台
第二駐車場・・・普通自動車55台
第三駐車場・・・普通自動車20台
中央駐車場・・・普通自動車300台
※駐車料金は第一駐車場と第二駐車場で徴収
※大型1,000円/マイクロ500円/普通自動車200円
- 定休日:年中無休
- 車でのアクセス:
高速道路から(植木インターから約50分)
菊池市中心部より 国道325号線(約25分)
熊本市交通センターより 国道3号線~国道387号線(約1時間)
阿蘇熊本空港より 国道325号線(約60分)
阿蘇方面からの場合 JR阿蘇駅から約40分
大観峰から車で30分程度 - 電車のアクセス:熊本駅より熊本電鉄バス「菊池温泉」行き
菊池温泉から予約制「あいのりタクシー」をご利用ください
※あいのりタクシー/予約制
料金:1人片道900円(菊地渓谷行き)
運行日:土日・祝日・振替休日・ゴールデンウィークのみ(年末年始は休業)
予約電話番号:0968-26-5022(受付時間 7:00~14:00、16:00~19:00)
利用方法、利用路線など詳細は菊池市ホームページをご確認ください
【熊本一口メモ】
熊本には菊池渓谷以外にもさまざまな観光スポットがあります。阿蘇や黒川温泉など、見どころ満載です。下記に、格安ツアーからちょっとリッチなツアーまで、たくさんのプランが用意されているので、ぜひチェックしてみてください。
<日数と費用>(関東発目安)
●旅行日数:2~4日間
●ツアー費用:約14,000円~約100,000円
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