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初めての熊野古道!参詣道と熊野本宮で癒しと再生の旅へ

記事投稿日:2019/03/03最終更新日:2019/03/03

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奥深い山に囲まれ、絶景も楽しめる世界遺産「熊野古道」。三重県、奈良県、和歌山県、大阪府にまたがる広大な自然と、長い間信仰に支えられてきた神々の地へ!熊野本宮大社と参詣道の登山コースを中心におすすめの見所を徹底的にご紹介します。ゆっくりのんびりと参詣道を歩き、自分を見つめる時間をつくってみませんか?

目次

1. 熊野古道ってどんなところ?

熊野古道_古道.jpg

そもそも熊野古道とはどんなところなのでしょうか?

熊野古道とは?

熊野古道は、古代から信仰の対象とされてきた熊野三山(本宮・新宮・那智)と、そこへ通じる参詣道の総称のことを指します。熊野本宮に神がまつられたのは、今から約2,000年前の崇神天皇の時代でした。熊野詣が特に盛んだったのは、平安時代から鎌倉時代にかけてと言われています。

白河院が9回の熊野御幸(くまのごこう)を行って以来、朝廷の貴族や庶民も、こぞって熊野御幸をするようになりました。背景は藤原摂関政治の衰えと、武士の台頭による動乱の世の中で、人々の不安が浄土信仰を駆り立てたからと言われています。人々は祈り、険しく厳しい旅を乗り越え、苦行の果てに悟りと不思議な力を得て、その先にある極楽浄土を想いました。人々の絶望と再生の物語が、この「熊野古道」には脈々と受け継がれているのです。

2004年7月、ユネスコの世界文化遺産に「紀伊山地の霊場と参詣道」として指定され、現在では広く世界に知られることとなりました。交通機関を利用すれば熊野本宮にたどり着くのは容易になりましたが、あえて古道を歩くことは、昔の信仰の記憶をたどり自分を見つめる良い機会となるでしょう。

熊野三山とは?

熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社という3つの神社の総称を指します。日本全国に約3,000社ある熊野神社の総本社という位置付けです。

熊野本宮には家都御子神(けつみこのかみ)、熊野速玉大社には熊野速玉男神(くまのはやたまおのかみ)、熊野那智大社には熊野牟須美神(くまのむすみのかみ)が祀られています。これは神仏習合の考え方から、仏教の名前にも対応していてそれぞれ、家都御子神は阿弥陀如来、熊野速玉男神は薬師如来、熊野牟須美神は千手観音とも呼ばれています。

参考:熊野本宮観光協会(http://www.hongu.jp/kumanokodo/

熊野本宮周辺の登山コースは6つ

熊野本宮大社周辺には、登山コースが6つあります。発心門王子~熊野本宮大社、小広王子~発心門王子、赤木越え、大日越え、小雲取越、小辺路 果無越の6つです。

この中で、最も簡単で人気があると言われているのが、発心門王子~熊野本宮大社のコースです。歩行時間が2時間30分で距離が6.9kmなので、初心者向けです。

一方で、最も難しいと言われているのが、小辺路 果無越のコースです。歩行時間が6時間15分で距離が14.6kmなので、上級者向けです。

参考:熊野本宮観光協会(http://www.hongu.jp/kumanokodo/walk/

2. 熊野古道初心者にオススメ!発心門王子~熊野本宮大社のコース

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熊野本宮から発心門王子までは、片道460円の路線バスが出ています(2018年12月11日現在)。

発心門王子からは登山コースがきちんと整備されており、休憩所やお手洗いの心配もいりません。絶景のビュースポットや森の中の石畳を歩く心地よさを味わうことができます!

バスから降りると、発心門王子は熊野本宮大社へのコースとは逆側に位置しているので注意が必要です。300m歩いて発心門王子に行き、300m戻ってきてから熊野本宮大社方向へのコースを歩き始める、という流れです。

3. 発心門王子からスタート

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さあいよいよスタートです。「発心門王子」で道中の安全を祈願しましょう。「王子」は「本宮」と呼ばれる神社の主神から分かれ出た神格を祀るものです。なんと東京都北区の王子や、東京都八王子市もこの「王子」に由来しているのだとか。

この発心門王子は「悟りの心を開く入り口」とされる大鳥居があったことが由来です。熊野に九十九あると言われるほどに数が多い、「王子」の中でもとりわけ有名な場所の一つです。

4. 休憩場所や紅葉が充実!水呑王子

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発心門王子から再び先ほどのバス停に戻り、水呑み王子までは30分、1.7kmの道のりです。呑み王子の周辺はキャンプ場になっており、宿泊も可能。休憩場所も充実しています。

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水呑み王子周辺の木々は、紅葉の時期にとても色鮮やかに色づきます。息をのみハッとする光景に立ち会えた時の感動は、忘れられない旅の一コマになるでしょう。

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水呑み王子を過ぎると、深い森の道になります。静かな森の中で自然のエネルギーを感じながら、小鳥のさえずりや、自分との対話を通して自分とじっくり向き合うことができます。

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「蘇生の森熊野古道」の標識が道中にいくつも見られます。新しい自分を発見したり、自分と仲の良い友人のことを考えたり...。色々なことを考えながら森の中をひたすら歩き続けます。

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森を抜けると果無山脈の眺望が開け、東西18kmにもなる堂々とした連山が見えてきます。この山脈が和歌山県と奈良県の県境となっています。

5. ルートの中間点!伏拝王子

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間も無く今回のルートの中間点に当たる「伏拝王子」(ふしおがみおうじ)に到着。水呑王子からは1.9km、30分の道のりです。昔の人々は苦労をして古道を踏破し、眼下の音無川と熊野川が重なり合う森の中に熊野本宮大社を見た時、感激のあまりひれ伏して拝んだという話が残っています。それが「伏拝王子」の由来と伝えられています。

6. 熊野古道旅もいよいよ終盤!三軒茶屋跡

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三軒茶屋跡は伏拝王子から1.2km、20分の所にあり、江戸時代に三軒の茶屋があったと言われています。旅の終わりも間近で、昔の人々もここで一休みしてから熊野本宮大社に向かったのでしょう。この三軒茶屋跡の近くで、高野山方面からのルートも合流します。

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途中に、ちょっと寄り道の看板があります。余力のある方は見晴らし展望台に行ってみましょう。

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徒歩数分で視界の開けた展望台にたどり着くと、なんと大斎原の大鳥居が見えます! 熊野本宮大社の近くまで山を降りてきたことを実感します。

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祓殿王子は三軒茶屋跡から1.9km、35分の場所にあります。熊野本宮大社にお参りするために、長い道中のチリやほこりを払い、身なりを整えます。いわば「禊の場(みそぎのば)」ということですね。

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ついに、熊野古道の最終地点熊野本宮大社に到着。鳥居をくぐると、間も無く熊野本宮大社の御社殿が見えてきます。

7. 熊野本宮大社でお参りをしよう

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ここが熊野本宮大社の入り口の鳥居です。鳥居は神域と俗世界の境界と言われています。ここから神域が始まり、石段が続いていきます。

熊野古道_熊野本宮大社の石段.jpg

こちらが名物の奉納幟が並ぶ石段です。急な上り坂が大変ですが、熊野大権現の大きな旗が連なる様子は迫力満点。

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石段の途中に手水舎があります。ここで、手水の作法について確認しておきましょう。

  • 1. まず右手で柄杓を持ってたっぷりと水を汲み、左手を清めます。
  • 2. 次に柄杓を左手に持ち替え、右手を清めます。
  • 3. その後柄杓を右手で持ち、左手で水を受け、口をすすぎます。この時に柄杓は直接口につけないのがポイントです。
  • 4. 改めて左手を清めます。
  • 5. 残った水で柄杓の柄を洗い清めて元に戻します。

8. 熊野古道から心のこもったお手紙を投函!八咫烏ポスト

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石段を上りきると、授与所、社務所、拝殿などが広がります。

左に進むと、見えるのが八咫烏(やたがらす)ポスト。八咫烏は熊野において、神の使者とされています。方角をよく知っていることから、道案内や遠隔地へ行く使者の役目をする鳥とされており、神武天皇が奥深い熊野の山野に迷った時に神社へと導いたと伝えられます。

この特別なポストから、心のこもった手書きのお手紙を大事な方に向けて投函されてみてはいかがでしょうか?黒は全ての色を合わせた尊い色で、神の使いである八咫烏と本宮の大地を象徴する神聖な色です。八咫烏ポストから手紙を出す際には、社務所で「出発の地より心を込めて 熊野本宮」というスタンプを押してもらうことができます。

9. 堂々とした狛犬も

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堂々とした狛犬も見られます。狛犬は、右が口を開けていて、左が口を閉じるという左右非対称となっています。人生の始めと終わりを表し、神様をお守りする霊獣でもあります。

10. 権現造りで立派な拝殿!

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狛犬の先にあるのが、この権現造り(ごんげんづくり)で立派な拝殿。屋根の破風がとてもきらびやかで、左右にある丸い石は、大黒石と亀石という名前で呼ばれています。左の大黒石を触ると金運、右の亀石を触ると健康運がアップすると言われていますので、心を込めて、この2つの石に触れてみてくださいね。

11. いよいよ最奥の御社殿へ

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神門の先には、いよいよ御社殿が。ここから先は、許可を得た人しか撮影ができないエリアとなっています。

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御社殿の雰囲気はとても堂々と静かで、息をのむ迫力があります。御社殿の参拝順序には決まりがあります。それぞれ、二礼二拍手一礼で参拝しましょう。

  • 1. 証誠殿(本宮第三殿):家津美御子大神(素戔嗚尊)
  • 2. 中御前(結宮第二殿):速玉大神
  • 3. 西御前(結宮第一殿):夫須美大神
  • 4. 東御前(若宮第四殿):天照大神
  • 5. 満山社       :結ひの神

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満山社は一番右端にあります。木に隠れていますが、こちらもぜひお参りしてください。

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授与所では、八咫烏関連のグッズやおみくじ、お守りなどが盛りだくさんです。自分のお気に入りの一品や、お土産選びをお楽しみください。

熊野本宮大社の基本情報

■住所:和歌山県田辺市本宮町本宮
■営業時間:6:00〜19:00(参拝が可能な時間)
■料金:入場無料
■駐車場:無料
■定休日:年中無休
■車でのアクセス:新宮から168号線経由か、熊野大泊ICから311号線と169号線経由。
■電車のアクセス:JR紀伊田辺駅、JR新宮駅から路線バスが出ています。
■HP:http://www.hongutaisha.jp/

12. 熊野本宮の旧社地・大斎原へもぜひ

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熊野川、音無川、岩田川の合流地点にある大斎原(おおゆのはら)。熊野本宮からは徒歩10分とアクセスしやすい場所となっています。ここは熊野本宮の旧社地で、神が舞い降りた場所とされています。昔、参拝に訪れた人は音無川で着物の裾を濡らし、歩いて川を渡って身を清め、それから神域に訪れたと言われています。

そこにそびえるのは日本一の大きさの巨大な鳥居。高さ約34m、幅約42mの大きさです。人と自然や神との関係を問い、日本の心を取り戻すために平成12年に建立されました。この先には、石造りの祠があり、かつての信仰の面影を残しています。

大斎原の基本情報

■住所:和歌山県田辺市本宮町本宮1
■営業時間:24時間
■料金:入場無料
■駐車場:無料
■定休日:年中無休
■車でのアクセス:新宮から168号線経由か、熊野大泊ICから311号線と169号線経由。
■電車のアクセス:JR紀伊田辺駅、JR新宮駅から路線バスが出ています。
■HP:http://www.hongu.jp/kumanokodo/hongu-taisya/ooyunohara/

13. 熊野古道で癒しと再生の旅を!

熊野古道の人気ルート・発心門王子から熊野本宮大社までと、熊野本宮大社、大斎原についてご紹介しました。初めての方はまずこれらのスポットを巡ってみてはいかがでしょうか?

自然景観の絶景に癒されたり、歴史のロマンに浸ってみたり、信仰の祈りを感じてみたり、自然もあふれた神聖な場所で自分自身と向き合うこともできる熊野古道をぜひお楽しみください。

【和歌山一口メモ】

熊野古道をはじめ、熊野には様々な世界遺産が存在しています。鬼ヶ白、獅子巌、花の窟など、迫力のある世界遺産に触れ、自然と歴史を感じることができます。少し足を延ばせば、海と温泉で知られる、南紀白浜を訪れることもできます。下記に和歌山県のツアー情報をまとめてありますので、参考までにチェックしてみてください。

<日数と費用>(関東発目安)

●旅行日数:2~4日間
●ツアー費用:約22,000円~約628,000円

>>>和歌山のツアーを探す(外部サイトへリンクします)

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