これぞイギリスのカルチャー。イギリスのパブの特徴と注文方法について

イギリス パブ

ロンドンなどの大都市だけでなく、小さな村にも必ずあると言われるイギリスのパブ(Pub)。夕方の時間帯には、店の外にまで人が溢れているような光景もよく見かけます。観光などでイギリスを訪れると、一度は足を踏み入れてみたいと思う人も多いでしょう。

しかし、このパブに日本の居酒屋のような感覚でお店に入ると、システムの違いなどに戸惑ってしまうかもしれません。なぜなら飲み物の注文の仕方などが日本とは違っているためです。

ここでは、イギリスのパブを利用するときに知っておくべき基礎知識と注文方法をご紹介します。

目次

イギリスのパブの特徴

まずはイギリスのパブの特徴を、歴史なども交えて見てみましょう。

パブの発祥について

パブのルーツは、11~13世紀に存在したタヴァン(食堂)、イン(宿屋兼酒場)、エールハウス(酒場)といったお店にあると言われています。

ただし、パブという名称が使われ出したのはそれよりもずっと後のことです。18世紀頃のイギリスでは町に「public house(公共の家)」と呼ばれるものがありました。これは人々の集会場や社交場、ときには結婚式を開く場所として使われていた施設です。

そのpublic houseが進化して、やがてパブという名前が一般化していきます。初めて文献に表れるのは1868年のこと。ちょうどイギリスが世界経済のトップに君臨していた、ヴィクトリア時代の真只中でした。パブはビールをはじめとするお酒を楽しむ場所として親しまれ、現在までそのスタイルが受け継がれています。

現代のイギリスのパブは、お酒がメイン。支払はキャッシュオンデリバリーで。

パブは食事よりお酒がメインの店です。料理はランチタイム以外、軽いつまみ程度が提供されると認識しておけば間違いありません。おつまみはクリスプス(ポテトチップ)とナッツ類が主で、食べ物では「フィッシュ&チップス」が有名です。また日曜日には「サンデーロースト」と呼ばれるローストしたお肉に野菜が添えられた料理もよく提供されます。

パブは大抵昼から営業していて、老若男女に利用されています。夜になると仕事帰りの人々も集まり、テレビがあればサッカーを観戦しながらみんなでビールを飲むといった光景が繰り広げられます。

注文は店員がテーブルに取りに来るスタイルではなく、お客がみずからバーカウンターで注文するキャッシュオンデリバリー方式です。

パブで提供されるお酒の主な種類

ラガー、エール、スタウトと呼ばれる各種ビールが人気です。他にシャンディガフ(シャンディ)と呼ばれるビールとレモネードまたはジンジャーエールを合わせたカクテル、ピムスと呼ばれる甘く爽やかな味のカクテル、サイダーと呼ばれるリンゴ酒などもよく見かけます。日本のサイダー(炭酸飲料)とは異なるので、お酒に弱い方は注意してくださいね。

お店によってはワインが提供されることもあります。もちろん、ソフトドリンクも注文できます。

イギリスのパブで注文をするには

パブでの注文方法は少々独特です。現地でつまずいてしまう前に、やり方を覚えておきましょう。

パブに入ったら

お店に入ったらテーブル席かカウンター席を選びます。ただし、小さなバーではテーブル席が少ないか、カウンターのみのこともあります。カウンター席は基本的に立ち飲みです。

注文方法と注意点

バーカウンターに行って、キャッシュオンデリバリーで注文をします。メニューはバーカウンターにあるので、バーマンに注文をして、飲み物ができたら受け取り、お金を払って精算します。

支払い方法はクレジットカードまたはデビットカードが好まれます。料理も同じように注文しますが、こちらはテーブルまで運んでもらえることが多いでしょう。テーブル番号を覚えておいてください。チップは基本的に必要ありません。

注意したいのは、複数人で行ったときは、注文はそのうちの1人のみがするということです。イギリス人は、注文したその1人が全員分の勘定を持ちます。そして2杯目は、別の1人が注文をしてお金を支払います。これは「ラウンド」と呼ばれるもので、イギリスではごく当たり前のやり方です。

パブではこのように、奢り奢られるのが当たり前ということを知っておいてください。イギリス人は「割り勘」というやり方はまずしません。

また、ビールはパイントという単位で注文します。1パイントは500~600mlで、パイントグラスに注がれます。日本の通常のビールジョッキよりはやや大きめです。これでは多いという人向けには、ハーフパイントグラスもあります。

パブで注文をするときに便利なフレーズ

お酒を呑んでいると、だんだん英語での注文が難しくなってくる......と言う方もいるのでは。そんなときは、次のフレーズをメモしておくと便利ですよ。

  • テーブル席でお願いします⇒「We'd like to sit at the table. 」
  • カウンター席でお願いします⇒「We'd like to sit at the bar. 」
  • ラガーを1パイント(1杯)ください⇒「Excuse me, One pint of lager,please.」
  • クリスプスを1袋ください⇒「A packet of crisps, please.」
  • 私が奢る番です⇒「It is my round.」

日本人旅行者がパブでお酒を頼むときの注意点

日本人は若く見られがちなので、パスポートなど年齢確認できるものを用意しておきましょう。なお、イギリスではアルコール類の購入・飲酒は18歳から合法です。

パブはもともと他人とのコミュニケーションを楽しむための場所です。立ち飲みが中心ということもあり、周囲の人と仲良くなりやすい雰囲気が味わえます。しかし反面、喧嘩などのトラブルに巻き込まれる可能性もゼロではありません。女性の場合は男性に声をかけられる「ナンパ」に遭うこともあります。

そのため、パブに行くなら、できるだけ事前に評判の良いお店を調べてから訪ねるようにしましょう。複数人で行くのも安全対策になります。必要以上に怖がる必要はありませんが、用心をするに越したことはありません。

イギリスのことをもっと知りたいと思ったら、事前に問い合わせをしてぜひパブを訪ねてみてください。パブのFacebookページなどにも、最新情報が掲載されているはずです。サッカー観戦を楽しめるスポーツパブもあれば、伝統を感じられる古式ゆかしいパブ、家族で入店できるファミリー向けのパブもあります。

自分の好みに合いそうなパブを見つけて、イギリスの日常を楽しんでみましょう。

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