身も心も温まる!自宅でも簡単に再現できるイタリア冬の味

これがイタリアの「ほっこり」レシピ♪

※写真はイメージです。クリエイティブコモンズライセンスに基づき掲載しています。

参考:クリエイティブコモンズ公式サイト(外部サイトに遷移します)

日に日に寒さも増し、温かいものを食べたくなってくる季節になりました。地中海の温暖なイメージがあるイタリアですが、冬になると北部のミラノなどは北海道や東北に匹敵するほど寒くなります。

今回はそんな冬のイタリアで見つけた、身も心もほっこり温まる至極のレシピをご紹介しましょう。

1.パッパ・ポモドーロ (トスカーナ州)

パッパ・ポモドーロはトマトのパン粥。イタリア北部、トスカーナ州に古くから伝わる農家の料理です。硬くなったパンを美味しく食べるために農家の知恵が凝縮された一品です。

ミネストローネやパッパ・ポモドーロは日本でいう「おふくろの味」。冷蔵庫に残った野菜を何でも使い、家庭ごとに様々な味があるのが特徴です。子供が風邪をひいたときなどに、マンマが作って食べさせるそうです。

引用:Flickrより

Pappa al pomodoro

パッパ・ポモドーロの作り方

オリーブオイルでニンニクを炒めたところに湯引きしたトマトを加えて煮込み、続いてパンを入れます。パンは無塩のトスカーナパンがベストですが、なければフランスパンでも美味しくできます。

ポイントは、硬くなったパンを使うこと。ニンジン、セロリ、玉ねぎ、イタリアンパセリ、トマトを煮込んでとったダシとローズマリーやセージなどのハーブを加えて30分ほど煮込めば出来上がりです。

仕上げに塩コショウで味を付け、食べる時にオリーブオイルと刻んだニンニク、フレッシュなバジル、お好みでパルメジャーノ・レッジャーノをのせるとより風味が増します。

トロトロに煮込んだ柔らかいパンとトマトのコク、野菜ダシの旨みが凝縮されたマンマの味。なんだか心まで温かくなるようです。

2.カチュッコ(トスカーナ州 リボルノ)

Charleston Muse Cacciucco 4970

カチュッコは、魚介のトマト煮。農耕地のイメージが強いトスカーナですが、実は港町もあります。リボルノはトスカーナきっての大きな港町で、この街で生まれたのが豪快に魚介を使ったのがカチュッコだそう。

かつて売れ残った魚介を使って作ったのが始まりと言われているカチュッコは、そんな港町にぴったりな荒々しい漁師料理なのです。

カチュッコの作り方

作り方はこれも簡単。使う魚介はイカ、タコ、アサリ、カサゴ、エビ、ホシザメ(バロンボ)など。手に入らなければ白身魚などなんでもかまいません。

はじめにオリーブオイルでニンニク、セージなどのハーブを炒め、トマトの水煮を加えます。

次に、イカやタコなど火の通りにくい魚介類を先にいれて、更にペースト状にしたトマト、白ワインと共に煮込んでいきます。魚のアラは別に煮てダシをこしてから加え、最後に残りの魚介を加えて煮込んだら出来上がり。味付けは塩コショウで。

また、カチュッコに欠かせないのが、トーストです。カリカリに焼いたトーストにすり潰したニンニクをすりつけ、これに魚介の旨みの効いたスープをたっぷりかけて頂くのです。

海から帰った漁師たちが濃いめのスープとニンニクの効いたトーストで温まるスタミナ料理。冬の港町で味わうと、より一層美味しさが増す気がします。

3.タヤリンのバターソース トリュフがけ(ピエモンテ州)

撮影:Italyii ライター

撮影:Italyii ライター

イタリア北部、アルプスに近いピエモンテ州では冬はかなり寒さが厳しくなります。そんなピエモンテに伝わる料理はコッテリしたバターやチーズを使ったものが多くあります。

中でも筆者が冬に食べるのをオススメするのが、ピエモンテ発祥の細めの平打ち麺タヤリンを濃厚なバターソースでからめ、更にコクのあるチーズをたっぷりふりかけた一品。

ピエモンテの冬の名産、トリュフをふんだんに散らしていただきます。寒い冬にはハイカロリーでリッチな料理を。

絶品!リッチなパスタ料理は日本でも食べられる

都内でタヤリンを出す店はあまり多くありませんが、写真は筆者が都内で見つけたタヤリンのバターソーストリュフがけ。なんと、これでかつ丼一杯分のカロリーがあるのだとか。バターとチーズの濃厚さにトリュフの香りが相まって、もっと食べたい!と思わせる一品です。

脂肪をしっかり蓄えて厳しい冬に備えよう、という北イタリアならではの料理です。

4.ヴァン・ブリュレ(ピエモンテ州 アオスタ)

Mulled Wine

こちらもピエモンテのアルプス地方で冬にふるまわれるもの。身体を温めるにはお酒も一役買ってくれます。ヴァン・ブリュレとは料理ではなく、ホットワインのこと。

ヴァン・ブリュレの作り方

まずはグラニュー糖、レモンの皮、オレンジのスライス、クローブ、シナモン、ナツメグを鍋に入れます。そこに赤ワインを注いで火にかけ、沸騰したらできあがり。適度にアルコールが飛ぶので甘酒のような感覚で昼間からでも飲むことができます。

ハーブやフルーツの成分が免疫力を高めるとされており、ほんのりアルコールが血行を促進して身体を温めます。お好みでジンジャーを入れても、より身体を温める効果が期待できるでしょう。

豆知識:イタリア人は、ほっこりした温度がお好き?

実はイタリア人は猫舌。日本人のように火傷しそうなほど熱々の鍋や汁物は苦手です。イタリアでこれらを食した時にはどれもマイルドな温度でしたが、それでもちゃんと身も心も温まるのはマンマのいる家庭の温かみを感じられるからでしょうか。

作るのも簡単なイタリア冬の味、ぜひトライしてみてはいかがでしょう。

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