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マダム直伝のレシピ付き!朝食にもおつまみにも!イタリア定番のクロスティーニって何?

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最終更新日:2017/08/18

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気軽にイタリア料理を取り入れたいときにおすすめなのが、「クロスティーニ」と呼ばれるアンティパスト(前菜)。トスカーナの定番料理として愛されるクロスティーニはどのようなものか、その概要と作り方についてご紹介します。

いつもの料理にプラスしたい、とっておきの前菜

日本でもイタリア料理は幅広く受け入れられているため、ご家庭で本格的なイタリア料理を作っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。本格的、とまではいかなくても気軽に作れるイタリア料理として、パスタを作る方も少なくないはずです。

パスタを作るときに、プラス1品あればいいのにな......と思うことはありませんか?サラダやマリネもいいですが、ある程度保存もできて、おもてなしの時にも手早く簡単にできる、とても便利な料理「クロスティーニ」をご紹介しましょう。

トスカーナでは定番の前菜「クロスティーニ」とは?

私がよく訪問するトスカーナ地方で定番の前菜が「クロスティーニ」です。「クロスティーニ」とはイタリア語で「小さなトースト」を意味します。レストランのテーブルに置いてあるパンとは違って、料理のつけ合わせやスープに添えられているものが「クロスティーニ」です。

代表的な「クロスティーニ」はトーストしたパンの上にレバーペーストを乗せたもの。シンプルな見た目で色合いも地味なのですが、ちょっとした工夫で華やかに変化します。そして、レシピも自由自在にアレンジできるので作りがいと言うか、作り込みがいがある料理でもあります。

私はレバーが好きなので、レストランへ行ってクロスティーニのメニューを見つけるとだいたいオーダーするのですが、先日イタリアのご家庭に訪問させていただいた時に、マダムがお喋りしながらひょいひょいと作ってしまっている様子を見て驚きました。

「えっ!こんなに手早くできるの?」と聞くと、早速作り方を教えてくれましたので、記事の後半では、イタリアンマダム直伝のクロスティーニレシピも公開しますね。

では、まずは作ってみるより見てみよう、ということで現地のクロスティーニを写真でご紹介します。

現地のクロスティーニはこんな感じ

写真:yukako
写真:yukako

写真上:こちらは先日ご紹介した、時計をテーマにしたホテル「ロロロージョ」のアペリティーヴォの中に出てきたクロスティーニです。まろやかで軽い口当たりなので、食べやすく、ワインにも合うと評判だそうです。

写真下:フィレンツェの人気トラットリア「アッラ・ヴェッキア・ベットラ」のクロスティーニは見た目も味も濃厚。ワインのアテに、というよりもこちらの一品で成立する、複雑かつ優雅な味わい。

写真:yukako
写真:yukako

こちらも老舗トラットリア「アンジョリーノ」のクロスティーニ。私が17年ほどの間に何度もリピートしている、場所も便利で気も遣わないお気に入りの店なのですが、訪れる度に少し違うところを発見しました。時にはゴロゴロした肉の塊が乗っていたり、時にはサラっとしたレバーペーストが乗っていたり。

聞いてみると、基本的にクロスティーニに決まりはなく、一般的には鶏のレバーペーストを使うけれども、牛でも構わないし、他の素材でもバリエーションとして展開できるのだそうです。

たしかに「鶏レバーのクロスティーニ」というメニュー名が固定で鎮座している場合と、「自家製クロスティーニ」という場合があります。お店によってさまざまだとは思いますが、どうしても鶏レバーのものが食べたい方は確認してみるといいですね。

ちなみにレバーは「fegato」(フェガート)と言います。「鶏レバーのクロスティーニ」をイタリア語で言う場合は「crostini di fegatini」(fegatiniはfegatoの複数形)なので、現地の味を堪能したい場合は覚えておきましょう。

トラットリアならだいたいどこのお店にもあるメニューなので、クロスティーニの食べ比べをしても楽しいかもしれません。

クロスティーニとブルスケッタの違いとは?

写真:yukako
写真:yukako

この写真で言うと、手前のものがクロスティーニであることは皆さんご存知だと思うのですが、奥のものは何と呼ぶのでしょうか。「クロスティーニ」の意味が「小さなトースト」であることを考えるとトマトの乗っているものも「クロスティーニ」であると思っても構わないのでしょうけれども、これは「ブルスケッタ」と呼ぶことが多いです。

ややこしい......と思って、イタリア人の友人やイタリア在住期間の長い友人にも聞いてみたのですが、イタリア人ですら「クロスティーニ」と「ブルスケッタ」の違いをハッキリ分かっておらず、「なんとなく使い分けてるかな......」、「乗せる具材によって違うかな」、「クロスティーニの中の一種がブルスケッタなんじゃない?」と、ゆるい回答が返って来たので私としてはどうも納得ができません。

では、ブルスケッタ(bruschetta)の意味を調べてみると何かヒントが得られるかもしれない......と調べてみたところ、ブルスケッタはローマ地方の方言「bruscare」=炭火で炙る、という意味が語源になっているとのこと。つまり、発祥の地の違いが名称の違いになったということですね。

と言うことはローマ地方へ行くと、鶏レバーのクロスティーニが「ブルスケッタのうちの一種」として認識されているのかもしれません。

イタリアではこのように、同じ料理でも土地によって呼び方が違うことが多く、パスタなどでもほとんど同じなのに違う呼び方をしたりすることもあります。さらに、混乱を招いてしまうかもしれませんが、アメリカではトマトとニンニクとオリーブオイルを混ぜたソースのことをブルスケッタと呼ぶことがあるそうです。

写真:yukako
写真:yukako

こちらはフィレンツェで人気のピッツェリア「イル・ピッツァイウォーロ」のブルスケッタです。先ほど述べたとおり、イタリアではブルスケッタとクロスティーニは明確に線引きされていませんが、どちらも古くなったパンを美味しく食べる方法として、昔の人が考えだした料理であるということ、イタリアの節約精神が生んだ料理であることを考えると、またひとつ感慨深いものを感じます。

レシピの内容から見た違いとしては、「ブルスケッタ」には必ずニンニクが入るということ。その他は特に決まりはないので、自由な発想で楽しむことができる料理です。

自宅でも簡単に作ることができて、工夫次第でバリエーションは無限大なので、家族と一緒に組み合わせを考えて楽しむのもいいかもしれませんね。

作ってみましょう

想像以上に気軽に作ることができるクロスティーニ。イタリアで教えてもらった王道レシピと、バリエーションをご紹介します。基本の材料は以下の通り。

  1. 鶏レバー1パック(120g~150g) ※脂を取り除き、水で血の塊などを洗い流すと臭みが減ります
  2. 玉ねぎ1/2個分またはセロリ1/2本分をそれぞれみじん切りにしたもの
  3. アンチョビ2枚ぐらい
  4. バター
  5. オリーブオイル
  6. 白ワインまたは赤ワイン
  7. お好みでニンニク1かけら

お好みの配合で自分好みの味をアレンジしても大丈夫。日本では鶏レバーはだいたい心臓とセットで売られていることが多いですが、心臓も使ってオッケーです。その際も余分な脂肪は取り除き、レバーと同じように均一に火が通るように開いた状態で熱しましょう。

それでは、クロスティーニの作り方をご紹介!

1. フライパンにニンニク、アンチョビ、バターを入れて熱します。

写真:yukako
写真:yukako

2. 玉ねぎ(またはセロリ)とレバーを入れて火を通します。

写真:yukako
写真:yukako

3. 白ワインを入れて好みに応じて味を整えます。

ここで隠し味にウスターソースを入れたり、お醤油を入れたりと、ご家庭によってレシピアレンジが可能なようです。ワインではなくて生クリームを入れる場合もあるそうです。

水分が飛んで味がレバーにしっかり染み込めば、出来上がり間近。

写真:yukako
写真:yukako

4. フードプロセッサーにかけて仕上げます。

ハンドタイプのミキサーでザックリ混ぜると少し肉の食感が残った食べ応えのあるものに仕上がり、フードプロセッサーでしっかり混ぜるとなめらかな質感で、お店のような仕上がりになります。こちらもお好みに応じて、色々試してみてください。

写真:yukako
写真:yukako

5. この日はお客様を招いてのパーティーだったので、トリュフの水煮をトッピングに加えてみました。

写真のように予めクラッカーなどに塗ってしまって並べてもいいのですが、小さめのボウルに入れてテーブルに並べるのもオシャレです。

写真:yukako
写真:yukako

クロスティーニの保存方法と盛りつけ方

クロスティーニは気軽に作ることができるため、その都度作るのももちろん美味しいのですが、空気が触れにくい保存用の瓶などで冷蔵庫に入れておけば、1週間ぐらい日持ちします。冷凍保存もOK。

できたての温かいままの美味しさと、冷蔵庫で一日寝かしたときの味の違いも楽しんでみてくださいね。

写真:yukako
写真:yukako

ウッドプレートなどに豪快に盛りつけただけでもテーブルが華やかになります。野菜やハム、チーズなどを自由に色々乗せてみると思わぬ発見があるかもしれません。

味のバリエーションは無限大

今回私が色々乗せてみて気に入った組み合わせは、ガーリックラスクに塗るタイプのフレッシュチーズ、トマトのマリネ(湯剥きをしてオリーブオイルと塩コショウ、フレッシュバジルで味付けしたもの)を乗せると、驚くほどピッツァマルゲリータの味に近いということ。

組み合わせる内容が同じなので当たり前と言えば当たり前ですが、ピッツェリアで食べる味になるため、ピッツァ好きの方には是非試していただきたい組み合わせです。止まらなくなってしまうので、ガーリックラスクは多めに準備しておいた方がいいかもしれません。

そして、鶏レバーのクロスティーニにブルーベリーや林檎のジャムを少し乗せると、より一層ワインにも合う組み合わせになり、食べやすくなります。こちらはレバーが苦手な方にも気に入っていただけると思います。

自家製のクロスティーニをたくさん作って、楽しい時間をお過ごしくださいね。

写真・執筆:yukako

※編集部註......レシピを再現する際は、必ず清潔な器具で調理し、十分に加熱してください。また、保存方法はご家庭に応じて保存期間を縮めるなど、ご注意を。当レシピ・保存方法に関する責は負いかねます。ご了承ください。

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Italyii(イタリィ)編集部
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