フィレンツェからは約40分!北部の移動拠点ボローニャ中央駅は高速列車で行こう

※編集部註:2019年12月、加筆修正をいたしました。

花の都フィレンツェから、学芸都市ボローニャへ移動するのであれば、高速列車「イタロ(italo)」に乗るのがおすすめ。ntv社が運行しているイタロであれば、およそ40分で到着できます。

ボローニャ中央駅(Bologna Centrale)は、ヴェネツィア、パルマ、ミラノといった、イタリア北部を旅するときの移動拠点とも言える主要駅。ここから、思い思いの土地へ向かいましょう。 また、ボローニャ中央駅には近代の悲しい歴史と、人々の思いが込められています。この記事ではそれについても触れていきます。

※編集部註:以下、写真はイメージです。クリエイティブ・コモンズ・ライセンスに基づいて掲載しています。
参考:クリエイティブ・コモンズ公式サイト(外部サイトに遷移します)

目次

1. イタリア北部旅行の拠点ボローニャ中央駅

Bologna-Stazione Centrale-DSCF7236
<写真はイメージです。By Twice25 & Rinina25 (Own work) [CC BY-SA 3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/)] via Wikimedia Commons

今回ご紹介するボローニャ中央駅は、1859年開業と長い歴史を持ちます。世界最初の鉄道は1830年頃にイギリスで走っていたとされるため、かなり早い段階でイタリアにも鉄道が開通していたと分かります。

ちなみに、日本で最初の鉄道は1872年、品川~横浜間(約24キロ)として開通したそうです。 さて、この駅は現在でもイタリア交通網における主要駅です。ボローニャとフィレンツェを結ぶ高速線が走っており、これによっておよそ40分というわずかな時間で、相互を行き来できるようになっています。

このほか、ボローニャ中央駅の乗入路線で移動可能な駅は、ミラノ、ヴェローナ、ヴェネチア、トリノなど。乗り換え駅となることも多いため、イタリア北部へ行く方はお世話になる可能性が高いと言えるでしょう。

2. ボローニャ中央駅の施設について

ボローニャ中央駅は一日に16万人、年間で5,800万人が利用するという大きな駅。そんな駅構内には、以下の施設があります。乗り換え中の空き時間などにトイレへ行くときや、周辺を観光したいときなどに備えてチェックしておくと良いでしょう。

  • トイレ(要チップ)
  • バール(カフェ)
  • 荷物預かり所(有料)
  • 券売機
  • 各種ショップ(軽食、コスメなど)

なお、ボローニャ中央駅の駅構内マップは以下のリンクから確認できます(pdf形式)。
参考:トレニタリア公式サイト(pdf形式、外部サイトへ遷移します)

3. 悲しい歴史と時計に込められた思い

ボローニャ中央駅はとても美しい駅舎ですが、1980年には駅爆破テロという痛ましい事故が起こってしまいました。多くの人々の命が奪われた大惨事を忘れないため、駅舎の入り口には慰霊碑が建てられています。8月2日は犠牲者を追悼する記念日とされ、毎年国際作曲コンクールをマッジョーレ広場で開催しています。

また、被害を受けたボローニャ中央駅は、再建後も事件を忘れないため、床の状態や壁のひびはあえて残され、駅の時計はテロ発生時の10時25分で止められたままになっているのだそう。ボローニャ中央駅に降り立ったら、まずは止まったままの時計を見に行ってください。多くの人の想いを感じ取ることができるはずです。

基本情報

  • 名前:ボローニャ中央駅(Stazione di Bologna Centrale)
  • 住所:40121 Bologna, Metropolitan City of Bologna,
  • 公式サイト:https://www.bolognacentrale.it/en/

4. 高速列車「italo」とは?

AGV .italo Napoli side view
<写真はイメージです。Hoff1980 [CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)]

風情ある旅行を楽しむのであれば、ローカル線でのんびり車窓から見える風景を満喫するのも楽しいのですが、今回注目したいのは高速線を走る列車の「イタロ(italo)」。フィレンツェとボローニャを結ぶ以外にもイタリア全土の主要な路線で乗ることができます。

あのフィアットグループが手掛けた列車デザインに注目!

高速列車イタロの開発は、名車フェラーリを擁するフィアットグループの会長、ルカ・コルデーロ・ディモンテゼーモロ氏とトッズのデッラヴァッレ社長らの共同出資により、2006年12月に設立されました。この車両デザインを請け負ったのは、数多くの名車をデザインした工業デザイナーのジウジアーロ。アルファロメオやマセラティー、そして映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で有名な"デロリアン"の設計を行ったのもジウジアーロです。

彼が率いるイタルデザインチームが担当したと聞けば、鉄道ファンでなくとも期待に胸をふくらませるのではないでしょうか。 試験走行を重ね、デビューしたのは2012年4月。ミラノ~ローマ間、フィレンツェ~ローマ間を行き来するイタロが駅に颯爽と入ってくる光景は、スタイリッシュの一言に尽きます。

シートはファーストクラスに相当する「クラブ」、ビジネスクラスに相当する「プリマ」、そしてエコノミークラスに相当する「スマート」と3種類ありますが、どのクラスの座席でも革シートが設置されており、Wi-Fiによるネット接続も可能という充実ぶり。クラスに関わらず上質なサービスを受けることができます。

ローマやフィレンツェからボローニャへの移動が格段に早く!

イタロに乗った場合の所要時間は、ローマからボローニャまでがおよそ2時間20分。フィレンツェからだとより気軽に、およそ40分ほどで移動できます。ただし、地域によって旧国鉄のフレッチャロッサとは降りる駅が異なるケースもあるため、必ず到着駅の位置を調べてくださいね。

「降りるのが寂しくなる」と言われるほどの上質空間で移動できるのであれば、鉄道ファンでなくても気になるのではないでしょうか。イタリア、特に中部~北部を旅するときは、ぜひイタロでの移動を楽しんでみてください。

予約は「ヨーロッパレールウェイ」から、日本語でも予約ができます。旅の思い出に、トライしてみてはいかがでしょうか。中には、イタロでの移動を盛り込んだ旅行会社のツアーもあります。この場合申し込みも簡単ですし、ツアーで申し込むのも一つの手と言えるでしょう。

参考:ヨーロッパレールウェイ公式サイト(外部サイトに遷移します)

【関連記事】

イタリア」に興味わいてきた?あなたにおすすめの『イタリア』旅行はこちら

※外部サイトに遷移します

Related postこの記事に関連する記事

Rankingイタリア記事ランキング

ランキングをもっと見る

この記事に関連するエリア

この記事に関連するタグ

プロフィール画像

Italyii(イタリィ)編集部

食・芸術・トレンドなど、さまざまな視点からイタリア旅行に役立つ「いい」情報をお届けする編集チーム「Italyii(イタリィ)」です。ライターから寄せられた各地のレポートを、編集チームが厳選してお届けします。

Pick upピックアップ特集

全国の動物園&水族館 徹底取材レポート特集!デートや家族のおでかけなど是非参考にしてみてください♪

特集をもっと見る

たびこふれメールマガジン「たびとどけ」
たびこふれサロン

たびこふれ公式アカウント
旬な情報を更新中!