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ここが変だよ、ポーランド(バス編)
3月になっても雪が降ったりと、まだ春がやってくるにはまだ少し時間がかかりそうなポーランドですが、今年は3月後半にイースター(キリスト復活祭)があるため、街中は明るくデコレーションされて春めいています。まだ家の外は寒いですが、家の中も少しずつ飾り付けてイースター仕様にして気分をあげているこのごろです。
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イースターに大活躍のオードブル用卵皿とイースターエッグ&バニーのマグカップ
さて、今回は筆者(ポーランド在住5年半)がポーランドで暮らしていく上で「一体どうして?!」と常々不思議に思っていることをいくつか紹介してみたいと思います。題して『ここが変だよ、ポーランド』!(個人差・地域差などもあると思いますがそこはご了承ください)今回は交通機関・バス編。
ポーランドの市バス
①バスが時刻表より、早く出発することがある
お世辞にもいいとは言えないポーランドの交通事情。渋滞にはまったり、雪や雨で道のコンディションが悪かったりと、時刻表から遅れることはよくあることなので、そんなもんだと思ってやり過ごせるのですが...バスが予定より早くバス停に到着した場合、なぜか時刻表に書かれている時間まで待たずに出発してしまうことがあるのです!
時刻表の存在を無視なのか、運転手の気まぐれなのか、これで置いて行かれたこと、片手では数え切れないほど...。特に利用者の少ない週末は注意が必要です。(市バスの運転手をしている知り合いに聞いたところ、基本的にはもちろん時刻表通りに運行するよう努力しているよ!とのこと。運転手さんによるのでしょうが...)念のため、ポーランドでは運行予定時刻の5分以上前にはバス停で待つことをおすすめします。
②ポーランド人は、バス待ちに列をつくらない。
バスが時刻通りに来なくて、バス停前に待ち人がどんどん増えていく...こんな時、日本ならバス停に到着した順にきちんと整列してバスが到着次第、前の人から順に乗り込む(もちろん、降りる人が先!)のが普通ですが、ポーランドでは違います。
バス停周辺にわらわらと集まってバス待ちをします。そしてバスが来たらバスの乗降口に近い人から一斉に乗り込む!中には降りる人よりわれ先に乗ろうとする強引な人も。たとえ一番先にバス停に到着して長いこと待っていようと、そんなのポーランド人はおかまいなし。バスの停車位置・乗降ドアの位置によって乗り込む順番が決まります。なので、バスの姿が見えたら「私の前で停まっておくれー」と願うことに...。
これ、先について長いこと待たされていた人は非常にイラッとしますが、逆にギリギリについてたまたま自分の前に乗降口が来た場合には「ラッキー!」となるわけです。定員オーバーでバスに乗れなかった場合、ポーランドの人々は「あーあ、今日はついてなかった」くらいに思っているようで、「先に来た人から順に乗り込むべき・そのためには順序良く並んで待つのが良い」という発想にはならないのが不思議です。「並んだほうが効率がいいし、気分も悪くならないよ~!」と言いたいのですが...。
③おつりはないよ!
これもよくあるバストラブル。
大きな都市のバスだと、バス車内に券売機があって現金以外にクレジットカードでチケットを購入することもできますが、田舎の地方都市ではバスの運転手から直接チケットを購入する方式がほとんどです。ここで気をつけなくてはいけないのは、「乗車前に小銭を用意しておくこと」。10ズウォティ、20ズウォティ(約300円、600円)紙幣ならまだしも、50ズウォティや100ズウォティ紙幣しかない場合は「おつりはないよ!」と言われてしまう確率が高くなります。どうしてバス会社はあらかじめお釣り用の紙幣・小銭を用意しておかないんだろう、という当たり前の疑問が浮かびますが、その言い分は通用しません。その場に居合わせた乗客が自分のお財布をのぞきこんで、お金を崩してくれることもありますが(ポーランドの人々はこういう時、親切な人が多いです!)、最悪チケットを買えず、乗れなかったり、無賃乗車になってしまうことも(でもそこで「チケットがないなら乗せない!」と言われないのがまた不思議なところ(笑))...
ポーランドでバスに乗る際には、事前に小銭の持ち合わせを確認することをお忘れなく!※特に民間ではなく市が運営するバスにこの傾向が強いです。
きっとどこの国にも他の国からみたらそれ、変だよ!と思うことがあるに違いありません。特に日本という便利で、何につけても秩序が保たれている国を基準に物事をみてしまうと「なんでそうなるのー!」と憤りを感じることもしばしば。ここは『郷に入っては郷に従え』で、そんなこともあるよね、とゆったりと構えていたほうが精神衛生上いいようです。
日本ではありえないようなトラブルがおこってストレスを感じたときには"Tu jest Polska,Wszystko mo?liwe!"(ここはポーランド、どんなことだってありえるさ!)と笑い飛ばすようにしています。それでもキーッ!!!となるとき、ありますけどね(笑)
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ogrod
- 2010年秋よりポーランド南西部在住。小さな田舎町でポーランド人家族とのんびり暮しつつ、日本とはずいぶん違うポーランドの文化、料理、言葉、人々の暮らしをマイペースで勉強中。