連載特集全8回

「旅するギタリスト」村治 佳織さんの音楽とめぐる情熱のスペイン

Barcelona /spain

歴史的見どころを巡るアートが息づく中心地バルセロナ

Muraji Kaori

村治 佳織

profile

世界的クラシックギタリスト。15歳でCDデビュー。2026年4月より静岡音楽館AOI第3代芸術監督。国内外で演奏活動を行うほか、TV・ラジオなど各メディアでも活躍中。

サグラダ・ファミリアを望むバルセロナの街並み

ガウディ没後100年にあたる2026年 サグラダ・ファミリア 「イエスの塔」が完成

ガウディ没後100年にあたる2026年 サグラダ・ファミリア「イエスの塔」が完成

#大好きな街

村治 佳織

芸術の真髄が宿るガウディ建築に 悠久の時空が感じられる街。

村治さんは、以前、毎年3~4カ月マドリッドで暮らしていた頃、プライベートの旅行として数回バルセロナを訪れたことがあり、数ある見どころの中でも、建築家アントニオ・ガウディが手がけたカサ・ミラに心打たれたそう。「娯楽と芸術の違いは何かと考えた時、娯楽は感情を揺り動かすもの、芸術は感情の奥にある魂のようなものに訴えかけるものではないかと私は思っています。そういった意味で、カサ・ミラはまさに芸術と言えるもの。その曲線美は、海辺ならではの開放感に満ちたバルセロナならではの自然の壮大なスケールさえ感じられます」

もちろん、サグラダ・ファミリアも抜きには語れない存在。建築開始から140年以上を経て「イエス・キリストの塔」が完成しましたが、全体の完成にはなお時間を要すると言われています。「暮らしがどんどんせわしなくなる中、過去・現在・未来という悠久の時間を感じさせるこの大聖堂の存在は、バルセロナの街に果てしない時空が感じられる空気をまとわせているように思います」マドリッドで話される標準的なスペイン語の弾けるような響きと違い、バルセロナの町で聞こえてくるカタルーニャ語はより柔らかい語感で、文化の違いも感じられるそう。「歴史的にイスラム勢力による支配が短く、イスラム文化の影響より、キリスト教の文化を色濃く残るバルセロナ。同じスペイン国内でもマドリッドとはまったく違う雰囲気で、旅先として最高の場所です」

赤いドレスでギターを演奏する村治佳織さん
▲スペイン各地でDVD撮影をしたときの一コマ。
バルセロナ出身の映像監督と食卓を囲む村治佳織さん
▲バルセロナ出身の映像監督さんと。

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「ラルゴ・ノン・タント」

バルセロナ出身のフェルナンド・ソルが作曲。フラメンコや闘牛などスペインの情熱的なイメージと違い、サグラダ・ファミリアが見守るバルセロナの街に通じる、神の存在を思わせる崇高さを感じていただけると思います。

CDジャケット

村治 佳織

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