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アスコット競馬場の歴史からドレスコード、極上の観戦体験まで完全ガイド|イギリス

イギリスの伝統文化と社交の場として、世界中から憧れを集める「アスコット競馬場(Ascot Racecourse)」。
日本のような「赤鉛筆を耳に挟んだおじさんの社交場」とは一線を画す、紳士淑女のための極上の空間がそこには広がっています。
今回は、私が実際に秋のアスコット競馬場を訪れて体験した贅沢な1日の様子とともに、旅の前に必ず知っておきたいアスコットの歴史、厳格なドレスコード、日本との馬券の買い方の違い、そしてロイヤルファミリーをお迎えする作法までを徹底解説します。
目次
- アスコット競馬場の成り立ちと今日までの歴史
- 【体験記】10月の「ブリティッシュ・チャンピオンズデー」で味わう一時の贅沢
- 失敗しない!アスコット競馬場のドレスコード
- 日本の競馬とここが違う!馬券の買い方
- 国王陛下が出席されるときの作法とマナー
- まとめ:紳士淑女の社交場で人生最高の贅沢を
- いつもの余談
アスコット競馬場の成り立ちと今日までの歴史
ロンドン西郊外に位置するアスコット競馬場の歴史は、今から300年以上前、18世紀初頭までさかのぼります。
1711年、アン女王がウィンザー城の近くを乗馬中に、馬を全速力で走らせるのに最適な広い平原(現在のアスコット)を発見したことがきっかけとなり、同年8月11日、アン女王の命により最初のレースが開催されました。そこから、1911年に現在の「ロイヤル・アスコット(毎年6月に開催される王室主催レース)」の基盤が完成しました。
そして、2004年から2006年にかけて大規模な改修が行われ、伝統を守りながらも、世界最高峰の設備を持つ近代的な競馬場へと進化を遂げました。
【体験記】10月の「ブリティッシュ・チャンピオンズデー」で味わう一時の贅沢
私がアスコット競馬場を訪れたのは、10月15日(土曜日)。ある企業様からの光栄なご招待をいただき、1日レースを楽しんできました。
ボックス席で過ごす、至高のホスピタリティ
競馬場正面の建物には、特別な「ボックス席(プライベート・スイート)」が用意されています。レースが始まる1時間前、部屋に一歩足を踏み入れると、そこは別世界。専用のスタッフが常駐し、行き届いたサービスで私たちを迎えてくれます。
ウェルカムドリンクから始まり、豪華な昼食ビュッフェ、 tenderな英国伝統のアフタヌーンティーまでいただくことができ、1日を通して贅沢な美食を堪能できます。バルコニーからは、美しく手入れされた円形のパドックや広大な本馬場が一望でき、まさに特等席です。
目の前で繰り広げられる名レースの興奮
レースが近づくと、パドックでは出走馬たちの華やかなプレゼンテーションが始まります。
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<本番を前にパドックを周回する競走馬>
観客の視線が一斉に注がれ、心地よい緊張感が漂います。
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ボックス席のバルコニーからはパドックを上から見下ろすことも可能。サラブレッドの筋肉美や気品ある佇まいが際立ちます。
いよいよゲートが開くと、場内は地響きのような歓声と興奮に包まれます。
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ゲートが開いた直後、一斉に飛び出すサラブレッドたち。ボックス席からはこの大迫力のシーンが目の前に広がります!
さらに望遠レンズを覗くと、目の前を疾風のごとく駆け抜けていく名馬たちの息遣いまで聞こえてきそうな、圧倒的なスケール感に圧倒されます。
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美しく整えられた芝生の上を激しく競り合いながら疾走する馬たち。ジョッキーたちの真剣勝負が間近に迫ります。
アスコットでは1日のうちに何本もの最高峰レースが開催され、そのたびに競馬場全体が異なる熱気に包まれます。
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英国国旗(ユニオンジャック)がはためく美しい馬場。次から次へと目の前で繰り広げられる名レースに、一瞬たりとも目が離せません。
どのレースも最後の直線は手に汗握る大接戦。ジョッキーの鞭使いや馬たちの執念がリアルに伝わってきます。
結果は1勝4敗と散々でしたが(笑)、ゴール前で繰り広げられるハナ差のデッドヒートには、レースのたびに声を枯らして興奮させられました。
エリザベス女王陛下から手渡される勝利のプレート
この日は英国皇室が主催する秋の最高峰レース「ブリティッシュ・チャンピオンズデー」が開催されており、当時、在位中であられたエリザベス2世女王陛下がご臨席されていました。
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<表彰台の中央に立たれるエリザベス2世女王陛下>
レース終了後、見事勝利を収めたジョッキーや馬主に対して、女王陛下自らが勝利のプレートを授与されるシーンを目の当たりにし、その気品と歴史の重みに深く感動させられました。
失敗しない!アスコット競馬場のドレスコード
アスコット競馬場では、服装も競馬の一部(文化)として重んじられます。ジーンズやスニーカー、カジュアルすぎるTシャツは入場を断られるケースもあるため注意が必要です。
映画『マイ・フェア・レディ』の世界がそこに!
アスコット競馬場のドレスアップといえば、オードリー・ヘプバーン主演の名作映画『マイ・フェア・レディ』を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。下町育ちの主人公イライザが、上流階級の社交界デビューを果たす舞台こそが、まさにこのアスコット競馬場でした。
映画の中でオードリーが着用した、白と黒の洗練されたマーメイドドレスと花やリボンであふれんばかりに飾られた大きな帽子の美しさは、今なおファッション界の伝説です。
実際にアスコットの場内に一歩足を踏み入れると、まさにあの映画のワンシーンのような紳士淑女の世界が現代にもそのまま息づいていることに驚かされます。
普段の開催(10月など)のドレスコード
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<同席させていただいた、美しいドレスと鮮やかな赤い髪飾り(ファシネーター)が素敵な女性>
- 男性:ジャケット、ネクタイ、スラックスの着用が必須
- 女性:それなりにフォーマルなドレスやワンピースに、華やかな髪飾り(ファシネーター)や帽子を合わせたスタイリッシュな装いが基本
女性にとって、髪飾りや帽子は単なるお洒落ではなく「必須(MUST)」のアイテム。コーディネートの主役として個性を競い合います。
6月の「ロイヤル・アスコット」期間中はさらに厳格に!
6月の王室主催ウィークは、エリアによって世界一厳しいドレスコードが適用されます。
- ロイヤル・エンクロージャー(最上級エリア):男性は黒またはグレーの「モーニングコート」に「シルクハット」着用。女性は膝丈以上のフォーマルドレスに「ベースの直径10cm以上の帽子」が義務付けられます
- クイーン・アン・エンクロージャー(一般メインエリア):男性は上下同色・同素材の「スーツ」にネクタイ着用(ソックス必須)。女性はフォーマルドレスに、帽子またはファシネーターの常時着用が必要です
日本の競馬とここが違う!馬券の買い方
イギリスの競馬は、馬券(ベット)の仕組みが日本(JRA)と大きく異なります。せっかく現地に行くなら、ぜひ本場の買い方に挑戦してみましょう。
ブックメーカーから買う
場内には「ブックメーカー(公認のノミ屋)」と呼ばれる私設の賭け屋スタンドがずらりと並んでいます。
買った時点のオッズが確定
日本のJRA(最終的な賭け金総額でオッズが決まる方式)と違い、イギリスのブックメーカーで買った場合は「購入した瞬間のオッズ」で払い戻しが保証されます。しかも、スタンドごとにオッズが微妙に異なるため、一番有利な店を探す楽しさがあります。
日本と同じ「トータリゼーター(Tote)」
日本と同じ仕組みで買いたい場合は、「Tote(トート)」と書かれた窓口や専用アプリから購入することも可能です。
「イーチウェイ(Each-Way)」がおすすめ!
単勝(Win)と複勝(Place)を半分ずつ同時に買う賭け方です。例えば10ポンドをイーチウェイで賭けると、計20ポンドになりますが、馬が1着にならなくても3着以内(レースによる)に入れば複勝分が払い戻されるため、初心者でも当てやすく人気です。
国王陛下が出席されるときの作法とマナー
現在のアスコット競馬場(特にロイヤル・アスコット)には、チャールズ3世国王陛下をはじめとするロイヤルファミリーが今も引き継ぎ出席されています。一般の観客として知っておくべき大切な作法です。
- ロイヤル・プロセッション(王室パレード):毎日第1レースが始まる前の午後2時頃、国王陛下を乗せた馬車が本馬場に登場します。この時は、席を立って拍手と歓声で温かく迎えるのがマナーです
- 起立と脱帽:国王陛下の馬車が目の前を通過される際、男性はシルクハットや帽子を脱いで敬意を表します
- 写真撮影のルール:国王陛下の撮影は許可されていますが、自撮り棒の使用は場内全域で一斉禁止されています。また、王室メンバーに対して大声で叫ぶ行為は厳禁です
- 国歌斉唱:英国国歌「God Save the King」が流れる際は、全員が起立して静聴、または一緒に斉唱します
まとめ:紳士淑女の社交場で人生最高の贅沢を
アスコット競馬場は、単に馬の速さを競う場所ではなく、英国の伝統、王室への敬意、そして洗練された大人の社交が見事に融合した美しいエンターテインメント空間です。
もしイギリスを訪れる機会があれば、ぜひ少しお洒落をして、アスコット競馬場へ足を運んでみてください。
きっと、日本では味わえない一生モノの贅沢な時間があなたを待っています。
いつもの余談
オシドリ夫婦の語源になっているオシドリのツガイの不倫率を調べた学者さん達がいます。暇だったのでしょうか?(失礼!)
日本の鳥類学者である西海功氏(国立科学博物館)や山岸哲氏(元・山階鳥類研究所所長)らが中心となって調査・発表した研究結果です。
一見すると仲睦まじく見える「オシドリ夫婦」ですが、DNA鑑定によって巣の中のヒナの父親を調べたところ、約40〜50%近くのヒナが、一緒に巣にいる「父親(つがい相手のオス)」とは全くの無関係(血が繋がっていない)であることが判明しています。
ヒナの親を調べると母親の遺伝子とは一致するため、産んだメスは間違いないのですが、実際にはつがい相手以外の別のオスと交尾して卵を産んでいるケースが非常に多いことが分かっています。この結果をみると、我々はこのまま『オシドリ夫婦』という表現を使い続けていいのでしょうか??
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ドルチェビータ
- 2003年より2011年までイタリア、2014年から2017年まで英国にいました。



























