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移民によって滅びた王国「シッキム」の歴史と現在の街並みを巡る旅|インド
移民について日々話題となっている昨今ですが、1975年に移民によって事実上滅亡した国「シッキム王国」をご存知ですか?
現在はインドの22番目の州になっており、許可証などを取得すれば外国人もシッキムに旅行に行くことが可能です。
シッキムがインドに組み込まれた歴史や現在の街並みについてお伝えします。
目次
- 移民によって滅びた「シッキム王国」とは
- 空港から4時間のドライブでシッキムへ
- 近隣国のさまざまな雰囲気がまざりあう街
- せっかくシッキムに来たからには訪れたいツォンゴ湖
- シッキムの山道はヒルに注意!
- ランカ・モネストリーを堪能
- ネパール人が多く穏やかな雰囲気に満ちた街の印象
- まとめ:シッキムは元来の文化を色濃く残したインドの州だった
移民によって滅びた「シッキム王国」とは
地図をみると北東インドに位置する、飛び出た形のシッキム州。チベット、ブータン、ネパールに囲まれています。位置関係からもわかるように、チベット仏教圏のシッキムには数々の美しいチベット仏教寺院があります。
そんなシッキム州は、もともと「シッキム王国」という独立国でした。
シッキム王国が歩んだ歴史とその変遷
1642年、チベットから亡命してきた高僧たちが建国したのが「シッキム王国」です。その後、ブータンやネパールからの侵攻を受け、19世紀初頭にはシッキム王国の一部であったダージリンがイギリスに割譲されることもありました。
19世紀の後半には茶葉の栽培のためにネパール人が大量に入植し始め、1947年には移民してきたネパール人が人口の75%を占めるようになりました。
その結果、少数派の先住民と多数派の移民の対立が決定的になり、先住民を優遇する王府に対してのデモ、暴動なども起こり始めます。そして1975年、国民投票によりシッキム王国はインド22番目の州となることが決定し、事実上滅亡しました。
多民族が暮らす現在のシッキムを訪ねて
1975年というと、つい最近のことです。シッキム王国が滅びた後、その地の人々はどのように暮らしているのでしょうか。
シッキムに向かってみることにしました。
空港から4時間のドライブでシッキムへ
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<霧に囲まれたシッキムの山道>
バグドグラ空港に到着したあと、近くのショッピングモールで昼ごはんを食べ、タクシーを拾ってシッキムへ向かいたいことを伝えました。
すると、途中まで乗せてくれることになり、残りの道はシッキムに帰る友人の車に乗り継ぐよう案内されました。
外国人がシッキムに入るには入域許可証が必要です。「許可証を取りたい」と伝えると「関所でその場で取れる」と言われ、パスポートやビザのコピーだけを地元の商店で用意して向かいました。
およそ3時間半から4時間ほど、茶葉の香りが漂う空気のよい山道を走り続けると、シッキムの関所に到着。そこであっという間に入域許可証を取得し、晴れてシッキムへ入ることができました。
近隣国のさまざまな雰囲気がまざりあう街
シッキムの首都ガントクは、非常に平和な雰囲気でした。
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<MG Margは歩行者天国>
チベット仏教文化圏で、仏像などがたくさん売られています。インド人も一定数いますし、中国のような雰囲気もあります。
メインストリート「MG Marg」に行くとおしゃれなカフェがいくつもあって、タピオカミルクティーも飲めました。
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<ホワイトティー>
ガントクに訪れたらぜひ立ち寄ってほしいのが、「S'YO CHA」というカフェです。メインストリートの奥の方にあるのですが、現代的なカフェで目に留まります。
ここのお茶がとてもおいしく、シッキム地元の紅茶と中国からのホワイトティーをいただきました。また、フュージョン料理やベーカリーも扱っているため、インド料理に疲れた私にとって、アジアの料理が食べられることがとても嬉しいことでした。
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<Japanese Mochi Cake>
写真はJapanese Mochi Cakeです。求肥の中に生クリームが入っていて、優しい甘さがありがたいデザートでした。
S'YO CHA
- 所在地:New market, Mahatma Gandhi Marg, Vishal Gaon, Gangtok, Sikkim, India 737101
- 営業時間:11:00〜22:00
- 定休日:火曜
- 公式サイト:S'YO CHA
※曜日により閉店時間に変動があるため、公式サイト要確認
せっかくシッキムに来たからには訪れたいツォンゴ湖
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<ツォンゴ湖>
ガントク市内から車で大体2〜3時間ほど走ると、ツォンゴ湖に到着します。こちらはシッキムの入域許可証と別に保護地域許可証というものも取らなければなりません。外国人はガイドが必須とのことでした。ホテルのトラベルデスクでガイドと許可証を600ルピー、2人で1,200ルピーで手配してもらいました。
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<標高3,700m以上なので霧がかっている>
このガイドは運転が荒く、対応にも丁寧さを感じられない場面がありました・・。標高が高く、道には霧がかかり、視界が悪かったため、とても不安に感じましたが、ツォンゴ湖はとても綺麗な場所です。霧に囲まれた湖の近くでは、冬虫夏草がよく見つかるそうです。
湖をみたり、周りを歩いたりするだけで特にやることはなかったですが、空気が綺麗でゆっくりできました。
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<写真撮影の仕事するヤク>
また、ヤクに乗って写真を撮るようにすすめられる場面もありました。大きくて立派なヤクですが、背中に乗るのは、かわいそうなのでやめておきました。
ツォンゴ湖
- 所在地(住所):Sikkim, India 737102
シッキムの山道はヒルに注意!
チベット仏教寺院へ向かうには、山道をドライブして進むことになります。私たちは小回りを優先し、いつものように2人乗りスクーターをレンタルして舗装されていない山道を走っていました。雨が降り始めて道がぬかるみ、深い水たまりを抜けて先へ進みます。
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雨の寒さで体が芯まで冷えた頃、道がコンクリートに変わり、小さなお店が現れました。スクーターを止めて温かいヌードルを食べ、駐車場に向かって歩いていると、無数の何かが道路の上を這い回っていることに気づきました。シャクトリムシのように動く黒い何かは、ヒルだったのです。
あまりの数にパニックになり、気がつくと靴にものぼってきており、同行者の足首にも噛みついていました。寺院へ向かうのは諦め、急いで宿に戻ってすぐさまシャワーを浴びましたが、服にもヒルがついていました。
翌日地元の人に聞いてみると、ガントク周辺の山道にはヒルが多く、被害に遭うことは珍しくないそうです。地元の人は山から湧き出た水をそのまま飲んだりしているのですが、その中にヒルが混ざっていたという話も・・・。
皆さんが旅行する時は車移動することが多いと思いますが、山道では露出を少なくし、肌に密着する服を着るようにしてください。
ランカ・モネストリーを堪能
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<ランカ・モネストリーの外観>
写真は、後日ドライバーを雇って再度チャレンジして訪れたランカ・モネストリーです。
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<お坊さんたちの勤行場所のメインホール>
山の中で訪問客が少なく、非常に荘厳なチベット仏教の雰囲気を味わうことができました。
Pal Karma Zurmang Shedup Chokhor Lingdum Monastery (Ranka Monastery)
- 所在地:8HJH+FJF, Lingdum, Sikkim 737102 インド
- 電話:+913592209090
ネパール人が多く穏やかな雰囲気に満ちた街の印象
人々は穏やかで、出稼ぎに来ているインド人もいますが、私たちと同じようなアジア系の顔つきの方もたくさんいました。何人かに名前と母国語を尋ねてみると、母国語が「ネパール語」という人が大半でした。
運転手、飲食店などではネパール人が多く、ホテルでは出稼ぎのインド人が多い印象です。ネパール人もインド人も穏やかで、都市部でよくあるようなぼったくりや押し売りなどは経験しませんでした。
その中で、たった1人だけ苗字がシッキムの先住民族である「レプチャ」の方にも出会いました。アジア人で肌も白く、どこかチベット人に近い印象で「シッキム王国の先住民族はこういう人たちだったのか」と感じることができました。礼儀正しく控えめで、どこか日本にも通じるような雰囲気のある方でした。
まとめ:シッキムは元来の文化を色濃く残したインドの州だった
町全体の雰囲気は独特であるものの、やはりインドの一部に組み込まれている感じがしたシッキム。先住民族たちの本当の気持ちはわかりませんが、人々は穏やかに、ある程度調和しながら暮らしている印象を受けました。
たくさんの国と国境を接している土地柄なのか、シッキムでしか見たことがないアジア風の食べ物やデザインなどもたくさんあります。緑に囲まれたシッキムではチベット仏教寺院を楽しむことができます。
お茶や食べ物もおいしいので、一味違うインド旅行をしたい方は、ぜひシッキムにも足を運んでみてほしいです。
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やまもと
- インドのバンガロール・ムンバイの2拠点で活動している翻訳者・ライターです。インドの野良犬とヨガが大好きです!



























