インドの当たり棒アイス文化ギャップ衝撃体験の実録

インドの売店で偶然手にしたチョコクランチアイス。そのパッケージには「30 Lakh Free!」の文字・・まさかの「当たり」付き!?

昭和世代の私とα世代の娘が体験した、インドと日本の「当たり棒」文化の違い。この記事では、インドの「当たり付きアイス」の仕組みと文化ギャップに迫ります。

目次

インドで話題の「30 Lakh Free」アイスキャンペーンに遭遇

ナマステ!ガリガリ君のTシャツを当てたことのある、引きの強いARIECHIKAです。

ある午後、娘と夫とともにマンションの売店で目に飛び込んできたのが、「Boom Boom」というチョコクランチアイス。ポップなデザインのその袋には、ビビッドなピンク地に黄色の字で「30 Lakh Free」とデザインされていました。

Lakhという単位はインドで使われる単位で10万を表します。なので30Lakhは「300万」になります。300万本分の無料アイスということです。

えっ!当たり付きアイス?

私は反射的に「当たり棒」の文字に興奮を覚え、即座に購入を決意。しかもお値段は20ルピー、日本円にして約36円!!!

インドのチョコクランチアイスを食べてみた!味と家族のリアクション

インドの売店にある「30 Lakh Free」アイス
<インドの当たり付きアイス>

アイスの味も予想外の美味しさ。チョコがパリパリで、クランチのザクザク感が絶妙です。中に入ったバタースコッチアイスのまろやかさが、暑さを忘れさせてくれます。

「これ、おいしい〜!」と夫も娘も笑顔。満足して棒に目をやると、何か文字が刻まれているのを発見しました。

WHOOPS, TRY ON...

えっ!「焼き印=当たり」という条件反射で私のテンションは爆上がります。

そんな私に、娘が冷静に告げます。「WHOOPSって書いてあるからハズレじゃない?」

その指摘に冷や汗...しかし、インドのアイス文化の波乱はこれだけでは終わらないのです。

アイス棒の「FREE RS 20 STICK」の焼き印に歓喜の歌が脳内再生

私の棒はハズレだったものの、娘の棒にも何やら文字が...。英数字のパスコードのような文字列のあとに、見えてきたのは

FREE RS 20 STICK

「これは本当に当たりでは!?」と一家で騒然。

「当たったー!!!」と歓声をあげながら、アイス片手に喜びを爆発させます。

アイスの当たりを示す、刻印があるあたり棒
<実際の当たり棒:FREE RS 20 STICK の刻印>

インドで初めて見た「当たり付きアイス」Boom Boomで、なんといきなり当たるというその瞬間、なぜか私の脳内ではベートーヴェンの『歓喜の歌』が鳴り響いていました。年末に流れるあの合唱曲、俗にいう「第九」です。

Freude, schöner Götterfunken, Tochter aus Elysium...(歓喜よ、美しき神々の閃光よ、エリュシオンの娘よ!)

まさにアイスがもたらした神々の閃光。我が家全体が、この小さな棒に宿った「運」に魅了された瞬間でした。

インドの売店で「当たり棒」が通じない!文化の壁に衝撃

ブルーストライプのテントのインドの売店前の外観
<実際に購入した店舗。このような売店や、道端のワゴンで買うことができます。>

早速、「交換してもらおう!」と鼻息荒く、当たり棒を持って売店へ。

レジへ行くと、予想だにしなかった対応が・・

店員:「40ルピーです」

私:「え??? 何?40ルピー?」

店員:「だって2本分でしょ?その棒、今食べたんでしょ?」

私:「いえ、これは違います!これは当たり棒で、こっちは交換してもらう分なんです!」

店員:「当たり棒?それは何ですか?」

まさか・・「当たり棒」という文化の概念が、そもそも存在していなかったのです。

見えている「当たり」に違和感?日本のアイス文化との衝撃的な違い

袋から出したアイスを手にして、棒から焼き印が見える
<食べずして焼き印が半分くらい見えているしくみ?>

日本の「当たり付きアイス」は、食べ進めることで最後に現れる「焼き印」によって歓喜するスタイル。その緊張感と期待感こそが醍醐味です。

でもインドでは、食べる前から焼き印が半分くらい見えているのです。食べずして結果がわかる・・その違いは決定的でした。

「ハズレと知って食べるアイス」

「当たるかもと期待して食べるアイス」

この「気持ち」の違いこそが文化の根っこにあると実感。期待は味覚さえも変えるのです。

インドでもアイスの当たり棒は世界共通のテンション爆上げアイテムだった

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< Free Ice Cream | Vishal Sharma @KwalityWallsIndia|インドのアイスキャンペーン動画より----当たり棒を手にするインドの子どもたちの様子>

日本の「当たり棒」といえば、袋を開ける瞬間のドキドキが醍醐味。でも、インドでは「焼き印」が見えている=食べなくても当たりがバレバレという、まさかのネタバレ仕様。

Kwality Wallsのキャンペーン動画を見ると、それでも、インドの子どもたちは袋を開ける瞬間にちゃんとワクワクしていて、当たり棒は世界共通のテンション爆上げアイテムなんだなと実感します。

動画でアイス売りのおじさんが当たり棒を見て「...交換ね」としぶしぶ対応する姿にはどこかもの足りなさを感じますが、すんなり交換に応じているのを見て、慈悲深さを感じてしまうほど、交換がすんなりできて羨ましさすら覚えました。

極めつけは少年の名言

「公園の子どもたちをみんな集めて、このことを言わなくちゃ!そして、おじさん、明日もまたこのアイスをたくさん持ってきてください!」

子どもたちの中に「無限に食べられるアイス」という夢の概念が爆誕した瞬間です。

日本のアイス文化はすごい!「当たり棒」に見る工夫と誇り

昭和35年登場の「ホームランバー」が、日本における当たり付きアイスの元祖。

「ホームラン」「ヒット」などの表記で遊び心と達成感を演出しており、これはもう「世紀の大発明」です。

「当たり棒」を得意げにレジへ持って行くと、レジのおばさんが「当たったの? すごいね〜」と褒めてくれたものです。子どものころに体験した「誇らしさ」は、単なる景品以上のものなのです。

この文化のすごいところは、レジに持っていけばもう1本もらえるという「お得感」にとどまらず、「運」を引き当てた感覚、小さな達成感の証しを得られるというところなのです。

インドでは、棒に当たりがあっても交換が成立するかは不明、レジの人にも理解されない。交換できたとしても事務的です。

しかし、それでもなお「当たり棒」は誇らしさを感じさせてくれるのは、この産物のすごさだと改めて実感したのでした。

インドのアイスが家族にもたらした異文化体験とクランチな思い出

Boom Boomはただのアイスではありませんでした。そのクランチチョコの食感以上に、異文化との出会いに感じた「ザクッとした驚き」が、我が家の記憶に刻まれました。

売店で話が通じずに落ち込み、それさえも笑い話になる。このような心の機微は、まさに異文化に暮らす面白さのひとつです。

今も私たちは「当たり棒」を握りしめて売店に通い、毎回「まだ在庫がないよ」と言われては肩を落とす日々。

売店の店員さんから見れば「たった20ルピーのアイスに執着する日本人」かもしれません。すみません、日本のイメージをちょっとだけ揺るがせています。

それでも、たった1本のアイス棒が、インドで暮らす私たちの日常にささやかな冒険心を灯してくれました。言葉も習慣も違う国で、こういう小さな喜びが前に進む力になるのです。

まとめ:アイス棒から広がるインド暮らしの気づきと発見

キャンペーンの飾りのないブルーのアイスクリーム 
<キャンペーン終了後のBoom Boom:すっかり輝きを失った姿>

その後、当たり棒は交換できたものの、この「当たり棒付きアイス」は、300万本のキャンペーンがすでに終了したようで、ビビッドなピンクに燦然と輝いていた「30 Lakh Free」という文字はすっかり消えてしまいました。

すると、不思議なことに、味は同じはずなのですが、娘曰く「なんか美味しくなくなったかも...」という結果に!

たった1本のアイス棒が、文化の違いを目の当たりにさせてくれたインドの夏。驚いて、喜んで、悔しくて、でも最後には笑える・・そんな感情の揺れが、旅や海外生活の豊かさを物語っているようです。

このアイスは、この夏、いろんな意味で我が家のブーム(Boom)をさらった商品でした。そしてそれは、文化の違いを肌で感じ、笑いながら味わった"異文化クランチ体験"でした。

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これまで「音」で日々を綴ってきた声楽家ですが、今度は「文字」で、インドでの暮らしを奏でてみようと思います。毎日のなんてことない出来事の中に、ちょっとした驚きや発見がいっぱい。笑いと好奇心を添えて、異文化の空気を言葉に乗せてお届けします。日々の小さな旋律――Ariettaのような、ささやかだけど心に残る瞬間を、五感で感じるインドから綴っていきます。ちょっとのぞいてみませんか?

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