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鎌倉の真ん中で日本遺産を作る|週末日本遺産旅

全国に104つある「日本遺産」。少し難しそうに感じるかもしれませんが、実はあなたの旅をもっと楽しくしてくれる物語が詰まっています。この連載では、そのストーリーをひも解きながら思わず訪れたくなる旅をご紹介します。
今回旅するのは、神奈川県鎌倉市。神社仏閣やこだわりを感じるカフェ、セレクトショップなどが軒を連ね、国内外から多くの観光客が訪れます。
街を歩くだけでも心地よいこのエリアでは、見るだけではなく「作る日本遺産」を楽しむ旅に出かけます。
目次
鎌倉の日本遺産とは?ストーリーの魅力を知る
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日本遺産は、地域に根付いた文化や建築物等がひとつのストーリーとしてつながれ、個性的なタイトルとともに登録されています。鎌倉にある日本遺産は「『いざ、鎌倉』~歴史と文化が描くモザイク画のまちへ~」。
このストーリーを巡ることで、鎌倉幕府が開かれたことをきっかけに発展した神社仏閣をはじめ、現代に通じる芸術や文化などが重なり合う鎌倉の奥深さを堪能することができます。
鎌倉のストーリーを彩る構成文化財
鎌倉の日本遺産として登録されている構成文化財は、鎌倉のシンボルのひとつともいえる「鶴岡八幡宮」や「花の寺」として親しまれる「長谷寺」など全部で56件。
その中でも今回は鎌倉を代表する伝統工芸品「鎌倉彫」の魅力を体感します。
多様な鎌倉彫を知る
向かったのは鎌倉駅から徒歩5分の場所に位置する「鎌倉彫会館」。メインストリート若宮大路にある二の鳥居のほど近く。街歩きの途中にも立ち寄りやすい場所にあります。
ここは1階から4階まですべてのフロアで違った切り口で鎌倉彫を楽しめる場所です。
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入口すぐにあるショップ倶利には、目移りするほど多彩な作品が並びます。
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鎌倉彫と聞いて私が思い浮かべていたのは、重厚感のある朱色の漆器。しかし目の前に広がっていたのは、そのイメージを良い意味で覆す世界でした。
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食卓だけでなくインテリアの主役にもなってくれそうな艶やかな美しさをまとった器。木目との調和が可愛らしいカップや、鮮やかな色遣いがアクセントになったアクセサリーなど、思わず手に取りたくなる作品が揃います。
多くの伝統工芸士の作品が展示・販売されているため、それぞれの個性や作風の違いを見比べるのも楽しみのひとつです。
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なかでも目を引いたのが、ショップの名前にもなっている倶利文様をあしらった「ぐりカップ」。手にちょうどよく収まるサイズ感と、丸みを帯びた温かみのあるフォルムが印象的です。内側には錫(すず)が施されているので、飲み物をまろやかにしてくれるそう。
日本遺産を自分で作る:鎌倉彫体験
鎌倉彫への興味がますます高まったところで、いよいよ体験へ。日本遺産の構成文化財でもある鎌倉彫を今日は自分で作ってみます。
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会場となるのは3階の鎌倉彫資料館。この日、講師をしてくださったのは伝統工芸士の赤井裕明さん。伝統工芸士の方から直々にご指導いただける貴重な機会です。
まず鎌倉彫で主に使われる木材や道具の種類、彫刻刀の使い方についてイラストを交えながら解説していただきます。小さな木板で練習をした後に早速本番です。
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デザインは伝統的な文様や時期限定のものが用意されています。
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形や木の色なども見比べて、今回は椿の柄を選びました。
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彫刻の難しいところは、間違えてしまったら後戻りができないところ。先生の「少しずつでいいんですよ。」というアドバイスに支えられ、ゆっくりじっくり彫り進めていきます。
同じところを何度も彫ることで徐々に表情が変わり、鎌倉彫ならではの奥行きや陰影が生まれていきます。
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コツが必要なところは先生にも手伝ってもらいました。細やかな箇所は難しさもありますが一層集中力が増し、思わず無口に。木の削れていく音が心地よく感じる時間です。
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少し失敗してしまったところもありましたが、それも手作りならではの味わい。体験時間は約2時間。丁寧に彫りあげた作品には、すでに愛着がわいていました。
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追加料金を支払うと漆塗り加工もしてもらえます。
鎌倉彫のさらなる深みへ
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体験後、鎌倉彫の世界をもっと知りたいと足を踏み入れたのが同じフロアにある「鎌倉彫資料館」。国内唯一の鎌倉彫専門の資料館です。
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時代ごとに分けられた展示から歴史の変遷を辿ることができます。滑らかな曲線や細かな文様など、自分の手で体験したからこそ気がつける視点が多くなったように感じます。
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ここでは資料館内でしか見られない貴重な映像が上映されています。制作の過程を記録した映像には手元や文様が浮かび上がっていく様子が収められ、映像や音から職人の息遣いまで伝わってくるようです。
体験と展示の両方に触れることで鎌倉彫が積み重ねてきた歴史や、職人たちが磨き上げてきた技術に改めて感銘を受けました。鎌倉彫会館には、体験だけでなくさらに技術を深めたい人向けの鎌倉彫教室もあります。
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また、館内には作品や制作用の道具を扱うショップやギャラリー、1階には季節の野菜をふんだんに使った料理を鎌倉彫の器と共に堪能できるレストラン「寸草」も併設されています。
観るだけでなく実際に自分の手で作ることができる鎌倉彫。自分にぴったりな鎌倉彫との出合いをぜひ探しに行ってみてはいかがでしょうか。
鎌倉彫会館
- 所在地:神奈川県鎌倉市小町2丁15-13
- 電話番号:0467-25-1500
- 開館時間:フロアにより異なります。
- 公式サイト:鎌倉彫会館
鎌倉彫会館 3階:鎌倉彫資料館
- 電話:0467-25-1502
- 開館時間:10:00~16:00
- 閉館日:月・火曜
- 入場料金:500円(資料館見学)
- 公式サイト:鎌倉彫資料館
- 鎌倉彫体験:開催日 第1・第4 土曜 10:00〜12:00 (料金 5,000円)
鎌倉の日本遺産を巡る立ち寄りスポット
日本遺産のストーリーをより楽しむために、あわせて訪れたいスポットをご紹介します。
日本遺産『いざ、鎌倉』観光案内所
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鎌倉駅西口にあるこちらの観光案内所では、日本遺産に特化したパンフレットが並びます。毎週日曜に開催されている日本遺産のガイドツアーの受付・集合場所にもなっています。
鎌倉の日本遺産は神社仏閣から芸術分野まで幅広く網羅しているので、どんな風に巡ろうか迷ったときにはここに立ち寄るのがおすすめです。
日本遺産「いざ、鎌倉」観光案内所
- 所在地:神奈川県鎌倉市御成町12-1
- 営業時間:9:00~15:00
鎌倉市観光協会事務所
日本遺産旅を楽しむ人の中で人気なのが「御周印帳」。全国各地の日本遺産に縁のある施設などでストーリーごとのスタンプを押してもらいコレクションすることができます。
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鎌倉での押印場所がこちらの「鎌倉市観光協会事務所」。取材の日にも押してもらってきました。他にも鎌倉デザインのピンバッジやエコバッグなど、お土産にぴったりなグッズも販売されています。
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なかでも目を引いたのが涼しげな絵柄の「納涼うちわ」。鎌倉の夏の風物詩として親しまれており、毎年鎌倉ゆかりの画家による新作が販売されています。
鎌倉市観光協会(事務所)
- 所在地:神奈川県鎌倉市御成町1-12
- 電話:0467-23-3050
- 営業時間:9:00~17:00
まとめ
神社仏閣巡りのイメージが強い鎌倉ですが、実際に手を動かして触れることで見えてくる魅力もあります。
鎌倉彫を通して、「作る日本遺産」を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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水木 彩也子
- 俳優/トラベルリポーター 旅番組リポーターやラジオパーソナリティーの経験を活かし、実際に訪れて感じた空気感や体験を大切に心を動かす旅の魅力をお届けします。日本遺産のPV出演をきっかけに関心を持ち、日本各地の日本遺産を旅しています。日本遺産ソムリエ。イベント登壇やPodcast「旅と日々とラジオと」でも旅や日本遺産について発信中。



























