【イギリス】死ぬまでには絶対に行きたい、セブン・シスターズ(ドーバーの白い壁)

セブン・シスターズ イギリス

目次

セブン・シスターズとは

セブン・シスターズ

セブン・シスターズ(Seven Sisters)は、イングランド南部イースト・サセックス州にある白亜系チョークからなる海食崖です。早い話が、南イングランドには海岸浸食により白い断崖が続いています。

この白い崖は、この周辺の海に生息していた小さな生物たちの残骸が堆積したものと言われています。ジュラ紀ぐらいから、じわじわと堆積され続けた石灰岩はイングランド南部に広大な地層となり、隆起と波の力による侵食もあって現在の白い壁が形成されと言われています。

何度かここには来る機会があったのですが、崖の上には上がったことがなかったので、一念発起、崖の上から撮影することにしました。

セブン・シスターズ

第二次大戦中のエピソード

"twelve o'clock high"が原題の『頭上の敵機』という映画をご覧になったことはあるでしょうか。シニア世代の方なら、テレビの地上波でも連続番組として放映していたので、ご存知かも知れません。

第二次大戦中、アメリカの第8空軍はB17爆撃機でドイツ本土を護衛の戦闘機もなく、昼間の精密爆撃の作戦についていました。ドイツ本土で戦闘機と高射砲の迎撃を生き延びてイギリスに帰還したという実感をこの白い崖を見えた時に思ったので、アメリカの若者にはこの白い崖は幸運の印だったのです。25回の出撃をこなすと本国のアメリカに帰れたそうですが、しかし、多くの若者が25回を終了できずに亡くなりました。

<セブン・シスターズの位置/ロンドンの南、車で2時間程度の南部の海岸です>

白い崖へ、牧場を抜けるおすすめのハイキング

私がおすすめしたいのは、上の地図にあるセブン・シスターズ・カントリーパークから海岸までのハイキングです。

ハイキングコース
<セブン・シスターズ・カントリーパーク前からのハイキングコース>

川沿いの牧草地
<川沿いの牧草地、牛がのんびりしています>

雨の日は風雨が強い傾向にあるので、雨天は避けて、緑の牧草地を周囲にいる羊や牛などと、進行方向の右に広がる湿地帯に生息する水鳥の群れなどを眺めながらのハイキングは何にも代え難い体験になります。

湿地帯に水鳥の大群
<湿地帯に水鳥の大群がいました>

強風で曲がってしまった木
<海岸からの強風で、木が曲がってしまっています>

セブン・シスターズ

散策路を少し歩くと、白い石灰岩の壁が目の前に。想像以上に雄大で美しい景色で、空の青色、白い石灰岩の壁、そして、牧場の緑を楽しめます。

海岸に到着したら、海に向かって左に行けば、崖の上まで登ることができますが、断崖の端には柵もありません。落下する危険性がありますので、くれぐれもご注意ください。

なお、カントリーパークには、売店、レストラン、カフェ、トイレ、駐車場も完備しており、ハイキングを始める前には、トイレを済ませておくことをおすすめします。そこからセブン・シスターズの海岸・崖にはトイレはありません。

セブン・シスターズ

セブン・シスターズ

このセブン・シスターズを遠景に納めて撮影するには、海に向かって右に行きます。しかし、西に行くには、カックミア川を越える必要があります。

この川は浅いので、靴を脱いで渡れると思ったら大間違いです。川底は砂ではなく、拳大の石で埋め尽くされています。素足で入ると、台湾の足つぼマッサージされたようになり、激痛が走ります。ここは、靴とソックスを濡らすことを覚悟して川を渡ってください。対岸の丘からは絶景写真が撮れます。

川底には石が
<この川を渡ります。川底は石で埋め尽くされています>

セブン・シスターズ
<この写真を撮るには川を渡ります>

セブン・シスターズという名前の由来

セブン・シスターズ

そもそもなぜこの断崖がセブン・シスターズと言うのか、答えは起伏のある大小の崖の姿が7人の姉妹にたとえられたからと言われています。

セブン・シスターズ

それぞれの壁の名前は以下のとおりです。

  • Haven Brow
  • Short Brow
  • Rough Brow
  • Brass Point
  • Flagstaff Point
  • Flat Hill
  • Baily's Hill
  • Went Hill Brow

しかし、どう見ても8つあります。どうやら、最初は7つだったのだが、浸食が続いて8つ目ができてしまったようです。

こうして、今では8つありますが、Eight sistersとはしないそうです。時間の経過とともに浸食で1つの崖が崩れたらSevenに戻りますからね。

いつもの余談です

1. 英国、特にロンドンではスピード違反の取り締まりが厳しい。ある日、普通の道路が渋滞していたので、ハイドパークの中の道路に入って走っていたら、警官に止められた。スピード違反切符を切られて、3日以内に金を払わないと警察署に呼び出すとのこと。会社に出社して、同僚の英国女性に事情を話したら、大笑いされた。ハイドパークでスピード違反で捕まった日本人は君ぐらいだ、と笑われた。

2. ロンドンの地下鉄では、英国の若者は必ず年配者には席を譲る。私は一度、若者に腕を掴まれて、席を譲られた。そんなに爺さんに見えたのだろうか??

3. 英国人にとって家とその庭は命。一戸建ての家を借りると様々なことが起きる。借りた家の裏庭に30cmぐらいにボウボウに生えた草が一面にあった。草むらだと思っていたら、隣に住むイタリア人の主婦から、「伸びた草は芝生だから、小屋に芝刈り機があるから草を刈れ」と親切に言われ、夏の時期の週末は芝刈りの仕事が私に増えた。お陰で、キツネ、リスやハリネズミが裏庭に遊びに来るようになった。お陰で動物園に子供を連れて行く回数が減った。

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ドルチェビータ

2003年より2011年までイタリア、2014年から2017年まで英国にいました。

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