イギリスの季節の花々の織りなす絶景を楽しもう!

イギリスは花がとても身近にある国です。イギリスでは公園や道や野原にいつも花が咲いていています。イギリスの人々は花が好きで、家に庭があればガーデン作りを楽しみ、庭がなければ鉢植えで花を育て玄関先を飾り、マンションで玄関先がなければ、窓際に花をかざっています。

街では花を持って歩いている人をよく見かけ、スーパーでも買い物カゴにポイポイと花束を入れているのを見かけます。そして、街の中にはたくさんの公園や庭があり、ホテルやレストランや店などには花が常に飾られています。

街を歩いているだけで、季節の花々を楽しむことができるのがイギリスです。そんなイギリスでは、実は季節によって花々の絶景が見られることをご存知ですか?この記事では、あまり知られていないイギリスで楽しめる季節の花々の織りなす絶景をご紹介します。

目次

イギリス人はなぜ花好きなの?

イギリスの季節の花々の織りなす絶景

イギリス人はなぜ花好きなの?

綺麗に飾られた家
<綺麗に飾られた玄関先>

それはその気候に関係があると思います。イギリスは、南にあるロンドンでも北緯51度、日本最北端・稚内市の宗谷岬は北緯45度31分です。

つまり、イギリスは日本より北で、樺太の真ん中から北という北の国です。しかし、イギリスには暖流の北大西洋海流が流れていて、偏西風が暖流の上の暖かい空気を運ぶため、夏は涼しく、冬も0度以下になることはあまりなく、緯度の割には比較的1年通じて温和です。

そして日本と同様に四季があります。しかし、夏といっても日本の春の気候が長く続くという感じで、逆に冬はものすごく寒いというよりも日照時間が短い感じです。

そんなイギリスは、暑くも寒くもならない季節が長いため花が育ちやすく、3月から9月までは日本でいう春の花と夏の花が一気に彩る感じとなります。

イギリスの人々は、暗い冬から明るい春・夏への季節の移り変わりを楽しむように、色とりどりの花を楽しむ習慣が身についているのではないでしょうか?

イギリスの季節の花々の織りなす絶景

花好きの国、イギリスで見ることのできる花々の絶景を季節の順番でご紹介します。

1. スノードロップ


スノードロップの咲く誇る丘
<スノードロップの咲き誇る丘>

イギリスで春を告げる花は、スノードロップです。和名は、待雪草。白い花で、釣鐘の形をした清楚な花です。

スノードロップの群生
<スノードロップの群生>

スノードロップ
<スノードロップ>

スノードロップは、2月初旬に咲き始める春を告げる花で、街の公園や森などに群生して咲きます。この花が現れると寒くて暗い冬がもうすぐ終わるという気分となります。

2. クロッカス

クロッカスのカーペット
<クロッカスの絨毯>

2月の中旬にはクロッカスが咲きはじめます。紫、白、黄色のクロッカスが、街の公園にカーペットにように咲きます。まさに日差しが明るくなる季節・初春の美しい風景です。

3. ラッパ水仙

ラッパ水仙の群生
<ラッパ水仙の群生>

黄色のラッパ水仙は、2月終わりに咲き始め、3月には街の公園や道端にまで咲き街中を彩ります。 このラッパ水仙が咲いたら、まさに春がやってきたと感じます。

4. 桜

エジンバラ城前の桜並木
<エジンバラ城前の桜並木>

桜並木のある公園
<桜並木のある公園>

そして、なぜか桜です。イギリスでも4月下旬になると街中で咲きます。公園、教会、プライベートの庭、街の並木。ソメイヨシノではなく、八重桜が多いのが特徴です。

色々な桜があって街を歩くのが楽しくなります。イギリスで花見ができるとは思わないですが、異国情緒あふれる風景です。

5. ブルーベル

ブルーベルの咲き誇る森
<ブルーベルの咲き誇る森>

5月になると、ブルーベルが咲きます。森に行くと群生して紫に染まっています。 紫に染まる森は、幻想的で私が一番好きなイギリスの森の光景です。

ブルーベル
<ブルーベル>

ブルーベルには、3種類あります。イギリス原産のブルーベルとスパニッシュブルーベルと言われる外来種、そしてハイブリッドと呼ばれる混合種。

見分け方は、イギリスブルーベルは茎の片方に咲き釣鐘型に垂れ下がり、スパニッシュブルーベルは真っ直ぐに茎の両側に咲いています。

スパニッシュブルーベルの生育が強いため、今ではイギリスの多くの森では混合種が多くなっているそうですが、昔からある森にはイギリス原産のブルーベルが咲いています。

様々な色のブルーベル
<白やピンクのブルーベル>

ブルーベルという名前ですが、白とピンクのものもあります。

6. シャク

シャクの群生
<シャクの群生>

5月中旬になるとシャク、英語では カウ・パセリ(牛のパセリ)と呼ばれる白い花が森や野原で咲きます。雑草ではありますが、背が高く群生して咲いていると綺麗です。

7. ミヤマキンポウゲ

ミヤマキンポウゲで黄色に染まった野原
<ミヤマキンポウゲで黄色に染まった野原>

ミヤマキンポウゲ
<ミヤマキンポウゲ>

5月のイギリスの野原は、ミヤマキンポウゲの黄色い絨毯で染まります。最初は菜の花かと思っていましたが、この花でした。野原に一面に咲き、電車や車の窓から見ると丘が全体が黄色くなっています。

8. 薔薇

バラ園
<バラ園>

イギリスの初夏を彩る花は薔薇です。バラはイギリスの国花。6月になると各地にあるバラ園やバラが咲き誇ります。

バラは元々はイギリスの原産の花ではありませんが、中世から薔薇栽培が盛んなイギリスではたくさんの品種が改良され、今では数百種類の薔薇があるそうです。

薔薇園はイギリス各地にあり、イギリスの夏の代表的な風景です。楽しめる時期は比較的長く、6月から7月中旬までです

9. メドー:野生の花畑

ワイルドフラワーの咲くメドー
<ワイルドフラワーのメドー>

イギリスといえば野生の花畑です。イギリスではさまざまな花々が一気に6月から9月まで咲き、各地にある庭園だけでなく、野原に広がる花畑を見ることができます。

この野生の花の咲く野原が美しいのがまさにイギリスの原風景です。 

フランス菊のメドー
<フランス菊のメドー>

野生の花々はたくさんあり、フランス菊、ひなげし、狐の手袋、アザミ、セイヨウノコギリソウ・矢車菊、グリーンアルカネット、イトシャジンなどなどです。

近年、原風景を取り戻そうと野生の花を増やす動きがイギリス各地で出てきて、野生の花畑を保護する場所を多く見かけるようになりました。車で走っていると、とても綺麗な野原を見かけることができます。

10. ヘザー

ヘザーで紫に染まる丘

8月の3週間見ることのできるイギリスの絶景は、ヘザーに染まる一面の紫の丘です。イギリスの有名な小説「嵐が丘」に出てくる荒野に咲く花・ヒースはヘザーのことです。

ヘザーの咲き誇る丘
<ヘザーの咲き誇る丘>

ヘザーは英国の荒野を彩る花でツツジ科の常緑低木に咲く小さな花ですが、荒野を覆い尽くすように群生しているため、最盛期には荒野が絨毯のように紫に染まります。

私の住んでいるスコットランドの野山は、夏の終わりになるとヘザーによって見渡す限りに赤紫の絨毯のように染まります。


11. セイヨウナナカマド

<セイヨウナマカマドとロビン>

9月末になると真っ赤な実がなります。 秋になるとこの木をよく見かけるようになり、実を食べにロビンやシジュウカラなどのたくさんの鳥たちがやってきます。 美しい鳥の声が楽しめる時期です。

12. 紅葉

イギリスの紅葉
<イギリスの紅葉>

10月の下旬以降が紅葉の時期となります。 日本と違い紅い葉があまりないので、どちらかと黄色とオレンジに少しだけ赤のある紅葉です。

そして、11月下旬から12月の2ヶ月が花のない時期となり、その代わりに街はクリスマスライティングで飾られ、窓には大きなクリスマスツリーが飾られ、色を楽しみます。

イギリスを訪れたら、季節の花々の絶景を楽しんでください。

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Sachiko

名古屋市出身、海外滞在歴30年、38カ国490以上の都市を訪れました。多趣味で、アート系のクラッシック鑑賞、バレエ・ダンス鑑賞、美術鑑賞、アンティーク収集から、スポーツ系のテニス・ダイビング、グルメまで色々なことが好きですので、様々な視点で皆様に旅の楽しさがお伝えできればと思っています。捨て猫2匹をインドネシアで拾い、日本まで連れてきました。現在はスコットランドのエジンバラに在住。スコットランドの魅力を皆さんにお届けできればと思っています。

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