公開日:
最終更新日:
【ドイツ】ドレスデンで訪れたい歴史あるモノレール / ドレスデン・サスペンション鉄道
海外旅行をする際どんな場所を訪れるでしょうか。ドイツには多くの文化施設があるため、博物館や美術館を訪れる人は少なくないでしょう。また世界遺産も多くあり、それを巡るのもドイツ旅行の醍醐味かもしれません。
世界遺産や文化施設はドイツ旅行の定番の訪問先ですが、それ以外にもおすすめのものがあります。それはドイツの歴史ある交通機関を体験することです。ドイツは古くから鉄道網が敷かれており、蒸気機関車が走っている路線があります。それだけでなくモノレールも古くから設置されているのです。
そんな歴史的なモノレールの1つがドイツ東部の都市ドレスデンにあります。今回はそんなモノレールを紹介したいと思います。
目次
ドレスデン郊外にあるモノレール
今回紹介するモノレールは、ドレスデンにあるドレスデン・サスペンション鉄道と呼ばれるもの。ドレスデンは多くの観光客が訪れるドイツを代表する観光都市の1つです。街は当地を治めていた王族の居城であるツヴィンガー宮殿や王族が集めた美術作品を展示するアルテ・マイスター美術館などで世界的に知られています。
ドレスデン・サスペンション鉄道があるのは、そんな街の郊外のエリア。小高い丘が広がる場所には住宅が立ち並び、その合間を縫うようにして曲がりくねった道が伸びています。このような丘の平地部分と頂上部分を結ぶのがドレスデン・サスペンション鉄道なのです。
特別なモノレール
ドレスデン・サスペンション鉄道が開業したのは1901年のこと。100年以上の歴史を持つ古いモノレールです。レールにぶら下がる懸垂式と呼ばれるモノレールとしては最も古いものの1つです。そんなモノレールにはもう1つの特徴があります。それは鋼索鉄道と呼ばれる鉄道の形式です。
上りの路線と下りの路線は並行になっており、下りの列車が動くと、その力を利用して上りの列車が引き上げられるのです。懸垂式のモノレールと鋼索鉄道という組み合わせは珍しく、乗り物好きな人たちに注目される存在なのです。
歴史を感じられる場所
長い歴史を持つこちらのモノレールですが、その歴史をさまざまなところで感じることができるでしょう。例えば、重厚な駅舎の建物は開業当時の様子を思い起こさせてくれるかもしれません。また簡素な作りの列車はレトロな雰囲気を楽しませてくれるでしょう。また、歴史を感じられるように小さな博物館も設置されています。
それがあるのは頂上側の駅です。決して規模が大き物ではありませんが、本鉄道の歴史や技術を紹介する展示が行われています。このように単なる移動手段としてではなく、歴史的に重要なものであることを感じることができるでしょう。
ここでしか得られない特別な体験
モノレールの路線は300mに満たない短いものとなっています。そんな路線をゆったり5分ほどかけて、列車は丘の頂上へと向かうのです。移動手段としては遅いのですが、それはここでしかできない体験と言えるでしょう。
モノレールが動き出すと、車窓から見える風景はゆっくりと変わり、次第に見渡しが良くなってきます。気付けばエルベ川沿いに広がるドレスデンの街並みが目に飛び込んでくるでしょう。わずか300mの移動ですが、劇的に風景は変わり、それをモノレールは演出してくれるのです。
圧倒的な風景
頂上の駅を訪れると、そこに広がるのは圧倒的な風景です。目の前に広がるのは遮られることのないドレスデンの街並み。その美しさには息を飲むかもしれません。そんな風景をただ眺めるだけでなく、それを見ながらのビールやお茶を楽しめるようにカフェも併設されています。
このような風景を楽しみながらのひとときは、ドイツ旅行の思い出としていつまでも記憶に残ることでしょう。たとえモノレールに興味がなくても、圧倒的な風景を楽しむために訪れる価値があるのです。
ドイツで歴史あるモノレールを楽しもう
ドイツを訪れるなら、多くの人が世界的な有名な観光スポットを訪れるでしょう。そして、美術館や博物館、そして世界遺産を訪れるかもしれません。ですが、そんな定番の観光スポットに飽きてしまったら、ぜひ歴史ある交通機関を利用してみてはどうでしょうか。
ドレスデン・サスペンション鉄道では、歴史を感じさせるモノレールで記憶に残る体験を楽しむことができるはずです。
ドレスデン・サスペンション鉄道 / Schwebebahn Dresden
- アドレス: Pillnitzer Landstraße 5, 01326 Dresden
- 料金: 片道4ユーロ
- 公式サイト: ドレスデン・サスペンション鉄道
関連記事
Rankingドイツ記事ランキング
-
K.Hayashi
- 大学卒業後に渡独。フリーランスライターとしてドイツの文化について多くの記事を執筆中。