【大分】別府地獄めぐりの巡り方(地獄の紹介)

別府地獄めぐり

こんにちは!たびこふれライターの中尾です。

『日本一のおんせん県おおいた』をキャッチフレーズにする大分県には、その名の通り源泉数4,445か所、湧出量279,353リットル/分を誇る日本一の温泉県です。

その大分県の温泉でまず思い浮かべるのは別府温泉郷だと思います。日本一の温泉県が大分県なら、日本一の温泉都市は別府市です。市内には数百の温泉が湧き、あちこちから立ちのぼる湯気は圧巻の光景です。

別府市の観光で外せないのが『別府地獄めぐり』です。別府地獄組合に加盟する『別府地獄めぐり』は7か所の地獄がありますが、ツアーに参加すると2~3か所に訪問するだけ。個人的に訪問しても同様だと思います。

しかし2~3時間あれば7か所の地獄をめぐることができますし、それぞれの地獄によって特色がありますので、全部まわることをおすすめします。それでは『別府地獄めぐり』にご案内いたします。

目次

別府地獄めぐりとは

別府地獄めぐり

地獄

公式サイトによると、「地獄」が観光施設になったのは明治末期以降のことであり、昭和3(1928)年「別府観光の礎」になった油屋熊八翁が、日本で初めて「バスガイド付き遊覧バス」の運行を開始したことにより、ここ鉄輪(かんなわ)地区に旅館・商店が立ち並び、大勢の観光客や湯治客でにぎわってきたそうです。

地獄の名称由来は、鉄輪・亀川の地獄地帯は、千年以上も昔より噴気・熱泥・熱湯などが噴出していたことが「豊後風土記」に記せられ、近寄ることもできない、忌み嫌われた土地であったといわれています。そんなところから、人々より「地獄」と称されるようになりました。

日本有数の温泉湧出量と源泉数を誇る別府温泉郷

別府市は鶴見山火山群の東麓の別府湾に位置し、面積は日本全土のわずか0.01%を占めるにすぎません。この限られたエリアに噴気・沸騰している源泉が全国総数のおよそ10%集まっていて、日本のみならず世界でも有数の規模を誇る温泉地です。このように別府市は日本でも有数の地熱エリアであり、蒸気や熱湯が自然に湧き出す場所がたくさんあります。こうした地球の息吹ともいえる自然現象を、安全に観賞し、学習できるように整えられたものが「地獄めぐり」なのです。

別府地獄組合に加盟する地獄

北から鬼石坊主地獄(おにいしぼうずじごく)、海地獄(うみじごく)、かまど地獄(かまどじごく)、鬼山地獄(おにやまじごく)、白池地獄(しらいけじごく)、血の池地獄(ちのいけじごく)、龍巻地獄(たつまきじごく)の7か所です。

鬼石坊主地獄、海地獄、かまど地獄、鬼山地獄、白池地獄の5か所(A地区)と血の池地獄、龍巻地獄の2か所(B地区)の2つのエリアに分かれています。A地区からB地区まで歩いて行く(約30分)こともできますが、車の利用(約5分)をおすすめします。

営業時間・定休日

各地獄共通 8:00~17:00 年中無休です。

入場料

1地獄につき大人(高校生以上)450円 小人(小・中学生)200円

共通観覧券

7か所すべて回るのであれば共通観覧券を購入しましょう。共通券観覧券は7か所の地獄が見学できる入場券です。どこの地獄でも購入可能です。

大人(高校生以上)2,200円 小人(小・中学生)1,000円(障がい者料金、団体料金、学生団体料金あり)※購入日とその翌日の2日間有効。入場は各地獄1回です

★別府地獄めぐりサイトに、入場料大人200円、小人100円の割引券がありますので、プリントアウトしてご持参ください。

別府地獄めぐり

駐車場

各地獄に無料駐車場があります。大きな駐車場は海地獄と血の池地獄です。

A地区:鬼石坊主地獄(35台)、海地獄(230台)、かまど地獄(35台)、鬼山地獄(60台)、白池地獄(45台)
B地区:血の池地獄(130台)、龍巻地獄(80台)

リンク集

1. かまど地獄

僕はかまど地獄の駐車場にレンタカーを駐車し、かまど地獄から地獄めぐりをスタートしました。

別府地獄めぐり かまど地獄

  • 住所:別府市鉄輪621
  • 特徴:昔、氏神竈門八幡宮の大祭に地獄の噴気で御供飯を炊いた習わしがあったところから名づけられました。猛烈な噴気と共に高熱温泉を出しています。泉温90度
  • 施設:トイレ=○、売店=○、飲食店=○、足湯=○
  • 公式サイト:かまど地獄HP:https://kamadojigoku.com/

別府地獄めぐり かまど地獄

かまど地獄に入場すると、かまど地獄1丁目、2丁目、3丁目...と6丁目まで見どころが続きます。途中、極楽1丁目から4丁目まで間を挟んでくるのが楽しい。

別府地獄めぐり かまど地獄

こちらはかまど地獄5丁目です。池の色が変わる不思議な地獄です。

別府地獄めぐり かまど地獄

こちらはかまど地獄6丁目です。熱泥地獄です。地中に含まれている鉄分が何らかの原因で溶け出し、変化したものです。

2. 鬼山地獄

かまど地獄の目の前にある鬼山地獄に行きます。かまど地獄⇒鬼山地獄⇒白池地獄は下り坂になります。

別府地獄めぐり 鬼山地獄

  • 住所:別府市鉄輪625
  • 特徴:鬼山という地名に由来する鬼山地獄。別名「ワニ地獄」の名で親しまれています。大正12年に日本で初めて温泉熱を利用したワニの飼育を始め、約80頭のワニを飼育しています。泉温99.1度
  • 施設:トイレ=○、売店=×、飲食店=×、足湯=×

別府地獄めぐり 鬼山地獄

鬼山地獄は別名「ワニ地獄」と呼ばれています。大正12年に日本で初めて温泉熱を利用し、ワニの飼育を始めました。現在、80頭のワニを飼育しているそうです。

別府地獄めぐり 鬼山地獄

鬼山地獄と呼ばれるだけあって赤鬼が座っていました。

地獄温泉ミュージアム

地獄温泉ミュージアム

鬼山地獄から白池地獄までの間に地獄温泉ミュージアムがあります。雨水が温泉水として生成されるまでの地中の旅を追体験し、自然の恵みと人々の営みの循環を学び、楽しむ、アカデミック・エンターテイメント施設です。時間があれば立寄ってみてください。

3. 白池地獄

かまど地獄、鬼山地獄、白池地獄と坂を下ってきました。

別府地獄めぐり 白池地獄

  • 住所:別府市鉄輪283-1
  • 特徴:噴出時は無色透明の熱湯ですが、池に落ち温度と圧力の低下により自然に青白色に変化します。園内では温泉熱を利用して、各種の大型熱帯魚を飼育しています。泉温95度
  • 施設:トイレ=○、売店=×、飲食店=×、足湯=×
  • 公式サイト:白池地獄

別府地獄めぐり 白池地獄

共通観覧券を持っている場合は、自分で半券を切り取り、各地獄の設置箱に入れていきます。

別府地獄めぐり 白池地獄

白なのかモスグリーンなのか...。白池地獄は決して白ではなく、青なのか緑なのかを足した色でした。

別府地獄めぐり 白池地獄

白池地獄には熱帯魚館も併設されていて、アマゾンの大王魚・ピラルクを飼育、展示しています。

4. 海地獄

かまど地獄⇒鬼山地獄⇒白池地獄、そして白池地獄からはUターンして坂を上って海地獄へやってきました。海地獄から地獄めぐりをスタートする人が多く(駐車場が大きいため)、入場券売り場には行列ができていました。

別府地獄めぐり 海地獄

  • 住所:別府市鉄輪559-1
  • 特徴:神秘的で涼しげなコバルトブルーの池。じっと見ていると海のようですが、実は摂氏98度もあります。今から1200年前に鶴見岳の爆発によってできました。
  • 施設:トイレ=○、売店=○、飲食店=○、足湯=○
  • 公式サイト:海地獄

別府地獄めぐり 海地獄

別府地獄めぐりの中で最大規模の海地獄の色はコバルトブルー。しかし泉温は98℃もあります。

別府地獄めぐり 海地獄

海地獄でぜひ見ていただきたいのが地獄噴気利用温室です。

別府地獄めぐり 海地獄

この温室の中ではアマゾン原産の熱帯性睡蓮を見ることができます。

5. 鬼石坊主地獄

かまど地獄⇒鬼山地獄⇒白池地獄⇒海地獄。そして鬼石坊主地獄へとやってきました。

別府地獄めぐり 鬼石坊主地獄

  • 住所:別府市鉄輪559-1
  • 特徴:灰色の熱泥が大小の球状をなして沸騰する様が坊主頭に似ていて、鬼石という地名に由来して鬼石坊主地獄と呼ばれています。泉温99度
  • 施設:トイレ=○、売店=○、飲食店=○、足湯=○
  • 公式サイト:鬼石坊主地獄

別府地獄めぐり 鬼石坊主地獄

本当に坊主頭に見えますね!

別府地獄めぐり 鬼石坊主地獄

別府地獄めぐり 鬼石坊主地獄 鬼石の湯

鬼石坊主地獄の施設奥に公共の温泉(鬼石の湯)が併設されています(別途入浴料が必要)。

6. 血の池地獄

かまど地獄⇒鬼山地獄⇒白池地獄⇒海地獄⇒鬼石坊主地獄、ここでレンタカーに乗り、血の池地獄にやってきました。

別府地獄めぐり 血の池地獄

  • 住所:別府市野田778
  • 特徴:煮えたぎる粘土は、噴気までが赤色。豊後風土記に「赤湯泉」と記された日本最古の天然地獄です。ここから産出する赤い粘土で皮膚病に効く「血の池軟膏」が作られています。泉温78度
  • 施設:トイレ=○、売店=○、飲食店=○、足湯=○
  • 公式サイト:血の池地獄

別府地獄めぐり 血の池地獄

血の池地獄は日本で一番古い天然の地獄で、一言で言うなら「赤い熱泥の池」です。

別府地獄めぐり 血の池地獄 血ノ池軟膏

血ノ池軟膏は皮膚疾患に効く薬です。園内で販売しています。

7. 龍巻地獄

かまど地獄⇒鬼山地獄⇒白池地獄⇒海地獄⇒鬼石坊主地獄⇒(レンタカー移動)⇒血の池地獄、最後に龍巻地獄へやってきました。

別府地獄めぐり 龍巻地獄

  • 住所:別府市野田782
  • 特徴:別府市指定天然記念物の「間欠泉」。間欠泉は一定の間隔で熱湯と噴気を噴出します。世界の間欠泉の中でも休止時間の短いことに注目を浴びています。泉温105度(噴気)
  • 施設:トイレ=○、売店=○、飲食店=○、足湯×

別府地獄めぐり 龍巻地獄

定期的に間欠泉が噴き出しています。次に噴き出すまでみんなベンチに座ってその時を待ちます。

別府地獄めぐりの効率的な周り方

A地区:鬼石坊主地獄、海地獄、かまど地獄、鬼山地獄、白池地獄、B地区:血の池地獄、龍巻地獄と仮定。

別府地獄めぐり

車利用の場合

別府地獄めぐりはA地区の海地獄と鬼石坊主地獄が高い位置にあり、海地獄の駐車場が収容台数が多いので海地獄からスタートしがちですが、僕個人的にはかまど地獄から鬼山地獄、白池地獄、海地獄、鬼石坊主地獄のA地区をまわり、車に戻りA地区からB地区へ移動し、B地区の血の池地獄と龍巻地獄をまわることをおすすめします。理由としては海地獄の駐車場とチケット売り場が混雑するためです。

車がない場合

路線バスを利用して、鉄輪(A地区)または血の池地獄(B地区)で下車。そこからスタート。A地区とB地区の間は路線バスを利用。

定期観光バスを利用

車がない場合は定期観光バスの利用をおすすめします。7か所の地獄の入場券がセットになっています。バスガイドが案内します。

  • 1日2便運行:(午前便)北浜バスセンター9:10発⇒別府駅東口4番9:20発、(午後便)北浜バスセンター13:50発⇒別府駅東口4番14:00発
  • 所要時間:3時間程度
  • 料金:大人4,000円、中学生3,000円、小人1,950円
  • ※予約制です。定期観光バス予約センター:0977-23-5170(8:30~17:00/年中無休)
  • 公式サイト:亀の井バス

その他

周遊には「おおいたサイクルシェア(電動自転車)」もおすすめと公式サイトに記載されていますが、坂が多いのとA地区(5か所)は自転車に乗って移動するほどの距離がありませんので、徒歩の方がいいと思います。

地獄めぐり記念スタンプ帳

各地獄でスタンプが設置されています。記念に押して回りましょう。特に記念品などはもらえませんが...。

別府地獄めぐり

番外1. 山地獄

海地獄とかまど地獄の間にあるのが山地獄です。

別府 山地獄

  • 住所:別府市鉄輪御幸6組
  • 特徴:海地獄とかまど地獄の間にある山地獄は、山のいたるところから噴気が上がっているため山地獄と呼ばれています。温泉熱の利用により飼育されている動物がいます。小さなふれあい動物園の雰囲気です。泉温は90度です
  • 開園時間:通年9:00~17:00
  • 入園料:大人(高校生以上)500円、小・中学生300円 ※別府地獄めぐりの共通観覧券は使えません
  • 施設:トイレ=○、売店=×、飲食店=×、足湯=×
  • 公式サイト:山地獄

別府 山地獄

簡単に言えば小さな動物園です。

別府 山地獄

餌やりもできます。癒しの空間です。

番外2. 坊主地獄

別府 坊主地獄

  • 住所:別府市小倉6組
  • 特徴:その昔、ある出来事に由来して生まれた坊主地獄。誕生以降、湯の町別府の歴史と共に育まれてきた文化施設で、大分県の天然記念物にも指定されています。湧き上がる熱泥がまるで坊主頭のように見えることから、坊主地獄と名付けられたそうです
  • 開園時間:8:30~17:00
  • 入園料:大人400円、小人200円 ※別府地獄めぐりの共通観覧券は使えません
  • 施設:トイレ=○、売店=×、飲食店=×、足湯=×
  • 公式サイト:坊主地獄

湯けむり展望台

別府 湯けむり展望台

  • 住所:別府市鉄輪東8組
  • 特徴:鉄輪温泉の湯けむり、雄大な鶴見岳、季節によって様々に色を変える扇山、その風景を一望できます。別府の湯けむりは、平成13年NHKが募集した「21世紀に残したい日本の風景」で富士山に次いで全国第2位に選ばれた場所。夜にはライトアップされた湯けむりの町並みを見ることができます
  • 入場料:無料
  • 駐車場:あり(6台程度)、無料
  • 施設:公衆トイレあり

別府 湯けむり展望台

2001年にNHKが募集した「21世紀に残したい日本の風景」で全国第2位、2010年に「日本夜景遺産」に認定、2012年に文化財保護法で定められた「重要文化的遺産」に選定されました。

別府 湯けむり展望台

まさに別府らしい湯けむりの風景が広がります。

※参考文献は別府地獄めぐり公式サイト、山地獄公式サイト、坊主地獄公式サイトです
※当記事は2024年1月中旬に訪問した時のものです。詳細につきましては、各公式サイトをご参照ください

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