【インド】アーユルヴェーダを学ぼう

インドに旅行に来る方は、世界遺産を見たい、インド料理を食べたい、民芸品や民族衣装を着てみたい、など理由は様々です。その中に「アーユルヴェーダを学んでみたい」という方もいらっしゃいます。

ZOOMが普及し、たくさんの講座がオンラインで開催される中で、インドにきてアーユルヴェーダを学ぶのはオンラインとどう違うのか?インドでアーユルヴェーダを16年学んできた私が考えるおすすめポイントをご紹介します。

目次

インドでアーユルヴェーダを学ぶ理由

調理

アーユルヴェーダに興味があって「勉強してみたい」と思う方は後を絶ちません。「アーユルヴェーダ=マッサージ」と考える人もいますが、インドではれっきとした「医学」です。病院も国家資格をとったお医者さんもいます。5000年前から存在する伝統医療の一つです。

その知恵は幅広く、生活習慣に関する教えから薬学、解剖学、生理学、など西洋医学と同じ教養を得てアーユルヴェーダの知識も学んでいきます。そして基礎理論や定義はすべて古典文献から学びます。

でも「知識だけなら何もインドに行かなくてもできる」と思われるかもしれません。インドでアーユルヴェーダを学ぶのはもっとたくさんのメリットがあります。

アーユルヴェーダを取り入れた生活を体験できる

日本とインドの生活は決して同じではありません。天候はもちろん日本にあたりまえにあるものがインドにはなかったり、またその逆もあります。私が一番日本との違う点として思うのは、時間の流れがゆっくりと流れていることです。

頭ではわかっていても「生活習慣を変える」というのはなかなか難しいものです。普段とは違った「旅」という環境に身を置くことで、習慣も変えやすいですし、アーユルヴェーダをより意識しながら毎日を過ごすことができるので、体も変化していきます。

特に「時間のゆとり」はとても大切で、これこそがストレスフリーを作りホルモンバランスが整うきっかけになります。日本でアーユルヴェーダを学んでも日常の忙しさに追われてしまい、「自分の体に目を向ける習慣」を養うことは難しいでしょう。

インドで体感としてアーユルヴェーダを知る

インドでアーユルヴェーダを学ぶと、普段の生活の中で「アーユルヴェーダ」を知ることができます。土でつくった水がめが家に置いてあったり、アーユルヴェーダ薬局があったり、アーユルヴェーダハーブの植物園に行くこともできます。それらの体験は、頭の中で知る「アーユルヴェーダの知識」をより豊かなものにしてくれます。

そしてとても面白いことに、アーユルヴェーダの治療や薬は東西南北で少しずつ違います。これもインドの特色です。みんな違ってみんないいです。州ごとに税金やルール、言葉も違います。インドと一言で言ってもとても広いのです。食べ物も材料も異なっているのでアーユルヴェーダを通していろいろなインドを見る事ができます。

一度のインド旅は短くても、次は南インド、次は東インドとアーユルヴェーダという切り口でインドを毎年訪れるという旅も魅力的だと思います。

アーユルヴェーダの歴史と理論

ダヌワンタリ

これは「ダヌワンタリ」という神様で、アーユルヴェーダ病院や教育機関には必ずある肖像です。インドにいるとどこにいってもお寺や神様の肖像を見る事ができます。

これはインド在住してみてわかったことですが、私たち日本人が考える「神様」や「宗教」とインドのそれは全く異なるものです。どちらかというと、「出身」や「信念」に近いもので自分という存在のルーツを表す方法の一つと考えると納得できます。

インドの宗教観や歴史がわかると、どうしてアーユルヴェーダやヨガが今の時代でも存在するのかわかります。知識だけではなく、現代においてもこれだけ神様に囲まれている理由は、やはり目にみえない力がいろんな所で感じられるからです。これは来てみてないとわかりません。

「五感で感じる」という体験はオンラインの講座だけでは難しいと思います。むしろ、オンライン講座でアーユルヴェーダを知った人は、その知識がインドにきてより明確になり点と点が線になる瞬間をたくさん感じることができるはずです。

アーユルヴェーダの治療法パンチャカルマ

パンチャカルマ

インドでアーユルヴェーダを学ぶ時に、あわせておすすめしたいのが「パンチャカルマ」です。パンチャカルマとは、5つの浄化法のことです。その治療法は独特で、患者さんによって治療方法が異なります。

アーユルヴェーダの治療は「第一に健康な人をより長生きに、第二に病気の根源を絶つ」のが目的です。健康維持のためにパンチャカルマを1年に一回行う人もいるほどです。

いろいろな健康法がありますが、5000年の歴史をもつパンチャカルマは体験すればするほど体の変化を感じ取れるでしょう。

アーユルヴェーダが唱える「健康」は普段私たちが思う健康と少し定義が違います。心と体、スピリチュアルな面も含めすべて「バランスが取れて正常に機能している状態が健康と考えます。

それには、普段の生活習慣や食生活、社会生活が関係します。真の健康を手に入れたいと思う人は、インドでアーユルヴェーダを理解しながらパンチャカルマを受けるのがおすすめです。

アーユルヴェーダを勉強しながらパンチャカルマを受けると、どうして自分にはその施術が必要なのか、今後の生活改善のヒントや自分自身を理解しながら体感を得られます。これはインドに来ないと経験できない現地ならではの醍醐味です。

もちろんセラピストとして日本で癒しのお仕事をする時も、それらの知識が生かせます。

パンチャカルマを受ける時の注意点

いいことづくめのパンチャカルマですが、私が必ずと言っていいほどパンチャカルマを受ける前にお伝えしていることがいくつかあります。どうしても日本にいると情報が偏りすぎて「思い込み」が誤解を生じやすいからです。

1つ目は、パンチャカルマの効果がでるには時間がかかる場合があること。特に慢性の悩みを解決する場合、長年患っていればいるほどその分長期にわたります。体の変化は施術を受けてすぐ出る人、数日後に出る人、出ない人もいます。

変化がないからといって、意味がないわけではありません。確実に体の中は変化しています。パンチャカルマ後の食習慣、生活習慣で左右されますので施術を受けた後の約3週間の過ごし方が大切です。

2つ目は、パンチャカルマは特効薬ではありません。もともと健康な人の長寿のために作られた技術です。体力や免疫力が高ければさらに効果が期待できます。病気の人は原因を根絶し、再発を防ぎますが、それでも失われた体力や免疫力がもとに戻るのは限界があります。

ドクターがいう例えで人間の体は部屋のようだといいます。毎日こまめにきれいにしていれば掃除は少しですみますが、大掃除には労力も時間もかかるのと一緒です。

アーユルヴェーダという考え方をきちんと理解してパンチャカルマを受けると、自分の体の不具合に敏感になり、重病になる前に変化を感じ取れるようになります。五感が鋭くなり本来の体の機能が戻ってくるからです。

インドでアーユルヴェーダを学ぶと、普段の生活を見直し自分と向き合うことが多くなります。施術を受けながら体や病気に対する価値観の変化を感じたり、自分へ目を向ける習慣が身についていくでしょう。

インドでアーユルヴェーダを学ぶなら民泊で

アーユルヴェーダのヒント

インドでアーユルヴェーダを学ぶなら、ぜひホテルよりも民泊をおすすめします。なぜなら、普段のインドの人たちの生活にたくさんのアーユルヴェーダのヒントが隠されているからです。

実は、現代のインドの人もアーユルヴェーダに詳しくない人はたくさんいます。しかし、普段の生活にアーユルヴェーダに基づいた習慣がたくさんあるのです。特に家庭料理はアーユルヴェーダにとても直結しています。

インドの一般家庭では、作り置き料理をほとんど行いません。これもアーユルヴェーダの文献に書かれている健康法の1つです。

民泊を探すなら「Airbnb」を利用してみましょう。日本にもあるサービスですがインドと少し違うようです。日本では誰にも会うことなく鍵の受け渡しをするそうですが、インドのAirbnbは下宿感覚で大家さんがいろいろとお世話してくれることが多いです。

特にインドでAirbnbに情報掲載するオーナーは、ホテル経営者か自分の家の空き部屋を商業的手続きを踏まないと掲載不可にされるため、きちんとした情報が多いです。レビューなどを読むとどんな方がオーナーかわかります。

ゲストハウスなども、オーナーさんとの交流が生まれます。家庭料理や地元の人しかいかないおいしいレストランなど情報も盛りだくさんです。

インド料理はレストランだけではありません。写真のような家庭料理が本当においしいのです。

その土地ならではの家庭料理は家ごとによって味も違いますが、シンプルな料理が多いです。再現性も高いので日本に帰ってからも作ることができます。料理だけではなく旅に関するいろんな情報を集めるには民泊は便利です。

パンチャカルマの施術を行う病院では、宿泊施設を兼ねそろえて食事管理も行っているところがあります。

来るタイミングはインドのイベントに合わせる

インドでアーユルヴェーダを学ぶのは1年中可能です。でもせっかくですからアーユルヴェーダを勉強しながらヒンドゥー教や文化に触れるならお祭りに参加してみるのが一番です。

いつもと違った雰囲気で、きれいに着飾ったインドの人に交じってお祈りや歌を歌ったり踊ったりすることも多いです。

インドの旅行のタイミングは、どうしても仕事の休みの都合で決めてしまうことが多いですが、もし自由に選べるならインドのお祭りに合わせてくるのが2倍楽しめます。

3月のホーリー祭り、11月のディワリ、9月のガネーシャ祭りや1月のポンガルやオーナムなど、その土地ならではのお祝いもあります。インド政府観光局がだしている「Incredible India」のサイトではお祭りやテーマごとの観光地の紹介がされています。英語で書かれていますが、右上の言語選択から日本語が選べます。

>>インド政府観光局のサイトはこちら

インドでアーユルヴェーダを学ぼうまとめ

調理風景

アーユルヴェーダを学ぶなら、オンライン講座も豊富ですがこうしたインドに来たからこそ味わえる醍醐味をぜひ味わってください。「インドでの体感」は記憶にとどまるだけでなく、今までの価値観も変えてしまうかもしれません。

せっかくアーユルヴェーダを学んだら、その経験を生かして自分の言葉でアウトプットしてみるのがおすすめです。自分も忘れずにすみますし、言葉や形にすることでその輪が広がっていくからです。

アーユルヴェーダを知ってより多くの人が健康で幸せになれたらいいなと思っています。

興味がある方は、ぜひたびこふれサロンに入会し、サロンを通してお問い合わせください。

>>たびこふれサロン入会はこちら

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田澤ともき

アーユルヴェーダがきっかけでインド在住。ハイテクから古代伝統まで、100人100色楽しめますよ。インドならではの出来事や、インド生活についてお届けします。

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