【チリ】新緑の温泉浴と森林浴

新緑

南半球は春真っただ中。花が咲いて新緑がまぶしい季節になりました。

先日温泉に行ってきました。温泉については、以前の記事山の中のひなびたチウィオ温泉(Termas Chihuio)でも紹介しましたが、チリ南部にはまだいくつか素敵な温泉があります。温泉を訪ねる魅力はなんといっても圧倒的な周囲の自然の美しさ。澄んだ湖、人間の手が入っていない森に「やー本当にきれいだなー」としみじみ思います。以前は未舗装で到着までに時間がかかりましたが、今は舗装されてアクセスもよくなりました。今回はこの温泉と近くにある森のハイキングコースについて紹介します。

目次

リキニエ温泉

起点となる街はPanguipulli(パンギプジ)という小さな街です。

美しい湖が街の中心部にあるので、足をのばすと楽しいです。目指すリキニエ温泉はそこから車で1時間、バスで1時間半くらい、パンギプジから途中にある街コニャリペまでは湖畔の眺めと、天気が良ければビジャリカ火山も見ることができます。コニャリペ(coñaripe)にも温泉がありますし、南部で一番有名なヘオメトリカ温泉もこの付近にあります。

3時間の入浴で5,000円くらいするので、ゆっくり温泉を楽しみたい人にはおすすめしかねます。一路リキニエ方面に進んでいきます。天気が良ければ緑が美しい快適なドライブが楽しめますし、この辺りは原住民マプチェ族の土地がたくさんあり、羊の群れや馬が草を食み、ほのぼのとした田舎の景色に癒されること間違いありません。

リキニエの村にはいくつか温泉がありますが、値段・設備・景色を考えるとおすすめは「マンケクラ」という温泉宿です。

マンケクラ

TermasManquecuraは大きい温泉プールが2つ、大きい木桶の湯舟やプライベートの湯舟、サウナ、泥風呂があり、温泉の温度もばっちりです。宿はバンガローで食事が出ないので、食べるものを持っていく必要があります。温泉は24時間でいつでも入浴できるので、星空をみながらのんびり夜を過ごしたり、水着着用の混浴なので、みんなでわいわい温泉を楽しんだりできますよ。

リキニエの村からアルゼンチン方面に10km、舗装道は終わり砂利道を進むと、さらに2つ温泉があります。そのうちの1つrañintulelfuは、新しい温泉で、この付近にある森のリゾート「ウィロウィロ」系列で、とてもおしゃれです。

>>rañintulelfuの公式サイトはこちら

川沿いにある露天風呂は貸し切ることができることができるし、最大で8人しか泊まれる施設がないので、夜は静かに体の芯までリラックスできると思います。

川沿いにある露天風呂

地図とアルゼンチンへのアクセス 

このウィロウィロの温泉からさらに30分ほど車で走っていくと、夏季限定でしか開いていないアルゼンチンとの国境があります。

夏季限定というのは未舗装の道で雨が多い季節は通るのが大変だからですが、夏季は四駆車じゃなくても大丈夫です。アルゼンチン側にもワイルドな天然温泉がありますよ。

さて、この近くにはもう1つアルゼンチンとの国境があります。それはPuerto fuyから湖を船で超えていく国境で、こちらは他の国境より標高が低いので、冬の雪が多い時期でも、この国境なら通れるという噂もあります。

以前記事に書いた国境チリ~アルゼンチンの国境越えが南部では一番メジャーですが、他にもあちこちに国境があるので、いろんな国境を通って旅をするのは楽しいと思います。(ちなみにチリからレンタカーで行く場合、アルゼンチンに入るには1日10~20ドルほどの車の保険が必要なので、要確認です)

ウィロウィロの森と滝

この周辺は手つかずの原生林がありますが、そこは自然保護区になっていて、絶滅危惧種に指定されているウエムルの繁殖地になっています。ウエムルは、チリの国旗にもなっている鹿の仲間で、努力のかいあって、最近は増えつつあるそうです。

チリの国旗

自然保護区は原生林の一部がハイキングコースになっていて、入場料を払って歩くことができます。(入場料はウエムルの森を維持するために使われます)見ごたえがあるのはなんといっても滝。水量・水圧・美しさに圧倒されます

ウエムルの森を

どこからこんなに水があふれだしてくるのだろうと驚いてしまいますが、それは大きな原生林があるから。

ウエムルの森

そもそも、このあたりは昔から雨がすごく多い地域で、「地球の肺」アマゾンのジャングルの次に大きい森が茂っていました。それが20世紀に入って、平地は牧畜の為に木が切られて森がなくなり、山は松やユーカリなど成長が早い木に替えられた結果、チリ南部の年間降水量は現在、20世紀の初めに比べて半分程度になってしまいました。でもこの辺りはまだ原生林が残り水が本当に豊かで感激しました。

ウエムルの森

個性的なデザインの高級ホテルが周辺にいくつかあり、ハイキングコースの中にあるので泊まらなくてもコーヒーを飲みに立ち寄ることができます。

>>森のリゾートウィロウィロの系列ホテルの公式サイトはこちら

リゾートウィロウィロ

厳しい冬が過ぎて、少しずつ日が長くなり良いシーズンになってきたチリ南部とパタゴニア。日本からは遠いですが、手つかずの自然を体験しにぜひ来てください。

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IZUKAWAUSO

日本青年海外協力隊員。チリ南部の田舎暮らしも8年半になります。趣味は旅行(特に屋台めぐりと温泉)と料理。地元の週末フリーマーケットでおにぎりと味噌汁売ってます。

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