アンデス山脈、天空のバーニョス・コリナ温泉

バーニョス・コリナ温泉

日本と同様に地震大国の南米チリ。地震と言えば火山、火山といえば温泉!チリにも温泉がけっこうあります。

今回はその中でもイチオシの、首都サンティアゴから日帰りで行けるアンデス山脈の温泉を紹介します。

目次

チリの温泉事情

南半球のチリでは、冬が近づき温泉が恋しい季節になりました。私が住んでいるチリ南部では、山の方に行けばだいたい温泉があります。こちらでは日本と違い、源泉を掘ったり探し当てたりすることはないので、温泉の数は多くありません。本気で探せばもっとたくさんあるとは思いますが、なんせ湯舟に浸かって暖まる習慣がないので、日本のようなニーズはありません。

温泉には庶民的な温泉とSPA的な温泉がありますが、どちらも水着着用、男女混浴で「きれいにするところ」というよりは温かいプールです。お湯はすごくきれいとは言えないため、日本の温泉の概念を変えて楽しむのがおすすめです。庶民的な温泉の入浴料は5,000ペソから10,000ペソ(日本円で800円~1,500円くらい)、SPA的な温泉は高いものだと日本円で4,000円~5,000円するものもあり、日本の温泉と比べるとコスパは悪いですが、「旅先で入浴」できることのありがたさに目をつぶりましょう。

私が普段行く南部の素朴な庶民的な温泉についてはまたの機会に紹介するとして、今回は旅行者も行きやすい首都から日帰りで行ける温泉を紹介したいと思います。

バーニョス・コリナ温泉(termas de baños colina)へ

首都サンティアゴからcajon de maipo方面へ車を走らせます。バーニョス・コリナ温泉は、サンティアゴの中心地から109km、車で2時間半~3時間くらいのところにあります。車を走らせて2時間弱で車道は細くなり、くねくね坂道をどんどんのぼって標高を上げていきます。この辺りはトレッキングコースもいくつかあり、山歩きが好きな方は合わせて楽しむことができます。また、鉱山採掘現場がいくつもあり、大きなトラックが列をなして走っているので、びっくりすることでしょう。

途中でモラレス温泉に到着します。この温泉はぬるくておすすめはできませんが、ヨード成分が多く効能は高いそうです。お土産に売っていた泥パックを買ってみました。

泥パック

モラレス温泉からコリナ温泉まではさらに15分程、最後は未舗装の道を登っていきます。

バーニョス・コリナ温泉

ここまで来ると景色はこんな感じ。

荒涼とした高山の景色はなかなか日本ではお目にかかれないのでぜひ楽しんでください。

バーニョス・コリナ温泉の様子

ゲートで入場料8,000ペソ(2021年3月現在、コロナ禍のため入浴は3時間まで)を払って、最後の坂道を登ります。ここの標高は2,500m!私たちは混んでいることを予想して早朝に到着したので、朝湯と、山の間からの日の出を堪能できました。

この温泉は25度から55度まで温度の違う湯舟が計9つありますが、セメントなどが使われていない自然素材の湯舟で、泥パックをすることもできます。

バーニョス・コリナ温泉

バーニョス・コリナ温泉

お湯は白濁していて、いかにも効能が高そうな感じ。目の前に広がるアンデスの山々、空は真っ青、さらに運が良ければ空高く舞うコンドルを温かいお湯に浸かりながら眺めることができる場所は、世界中探してもそんなにありません。

今までいくつもチリの温泉に行きましたが、この景色とお湯のすばらしさから、南部で一番気に入っていた有名温泉 TERMAS GEOMETRICASを抜いて、個人的なチリの温泉ランキングNo.1になりました。

>>>TERMAS GEOMETRICAS

バーニョス・コリナ温泉

朝10時~11時。だんだん人が到着して混んでくるとともに、日陰がなくなり、さらに日差しが強くなってきました。ツアーで行くと、このくらいの時間に到着することになるので、サングラスや日焼け止めを持っていった方が無難です。(でも、もしレンタカーなどで行くことができるなら日焼けや混雑の心配が少ない早朝の到着がおすすめ。)

それから温泉自体には売店やレストランはないので、飲料水や小腹が空いた時のためのおやつを持っていった方がいいでしょう。

温泉から10分くらい歩くと、ホットドッグやヤギのチーズを売っている売店もあり、時間があったら周辺を散策するのも楽しいですよ。

最後に 

この温泉があるカホン・デ・マイポというエリアは、首都圏にありながらもアンデス山脈のふもとの豊かな自然が残されており、山好きの人には見どころがたくさんあります。コンドルをみることができる3時間程のトレッキングや、頑張れば氷河まで行けるトレッキングコース20~30分の山歩きで高低差60mの滝を見られるコースなどが人気です。

これらのトレッキングコースは歩いている人も多く、標識があるので一般旅行者でも安心して歩くことができます。本格的なトレッキングコースもたくさんありますが、日本の山と違って、あまり標識がなく、野生動物(プーマなど)もいて危ないので、山岳ガイドと一緒に行動することをおすすめします。ガイドの知人によると、おすすめは春になる9月から夏が終わる4月まで。地元の観光協会に相談するのがおすすめということなので、リンクを貼っておきます。

>>>Cámara de Turismo Cajón del Maipo

2021年5月現在、コロナウイルスの影響でチリの国境は閉まっており、一般旅行者は入国できませんが、最近は感染が少し落ち着いてきたので、観光にとって良い季節となる9月頃には通常に戻ることを期待したいと思います。

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IZUKAWAUSO

日本青年海外協力隊員。チリ南部の田舎暮らしも8年半になります。趣味は旅行(特に屋台めぐりと温泉)と料理。地元の週末フリーマーケットでおにぎりと味噌汁売ってます。

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